大会3日目、大学日本代表は中国と対戦。前日、韓国にコールド勝ちした大学日本代表は、「日本代表」が苦しめられた中国・ワン ランを攻略。5-0で快勝し、2勝目を挙げた。
大学日本代表の先発は左腕・長谷川朋子。その立ち上がり、二死から四球を与えたものの、落ち着いて後続を空振り三振に仕留め、無難な立ち上がりを見せた。
中国の先発はワン ラン。前日、「日本代表」を相手に被安打4・失点2(自責点1)と好投した大型右腕が、大学日本代表の前に立ちはだかった。
大学日本代表は初回、一死から2番・長谷川千尋がバント安打で出塁したものの、後続がファーストゴロ、ショートフライに倒れ、無得点に終わった。
その後は大学日本代表・長谷川朋子、中国・ワン ランが力投。両チーム無得点のまま、3回を終了した。
中国は3回表、一死二塁から2番・ジェ シェ ホウが三遊間を破り、「先取点か・・・」と思われたが、7-2-4とわたる見事な連係プレーの前に、二塁と欲張った打者走者がタッチアウトとなり得点ならず、続く4回表にも二死一・二塁のチャンスをつかみながら、「あと一本」が出ず、押し気味に試合を進めながら、得点を奪うことができなかった。
一方、大学日本代表は、3回までわずか1安打に抑えられていたが、4回裏、相手守備の乱れから一死一・三塁の好機をつかみ、5番・中川なおみが初球を積極的に狙い、レフトへ犠牲フライを打ち上げ、三塁走者を迎え入れ、試合の均衡を破る先取点を挙げた。
勢いづいた大学日本代表は5回裏にも、この試合を含め3連投と疲れの見えるワン ランを攻め、4安打を集中し、決定的な3点を追加。中国のエース・ワン ランをKOし、勝負を決めた。
大学女子日本代表は、6回裏にも、代打・岩㟢楓、1番・塚本智名の2本の二塁打でダメ押しの1点を加え、中国にトドメを刺した。
守っては、先発・長谷川朋子が5回を投げ、被安打2・無失点の力投で試合を作れば、6回表は「インカレ2年連続優勝投手」泉礼花が失策の走者を1人出したものの、ノーヒットピッチングでセットアッパーを務めれば、最終回は井本妃里が先頭打者に安打を許したものの、味方守備陣の好守にも助けられ、次打者をセカンドゴロ・ダブルプレー。最後の打者をファーストゴロに打ち取り、中国打線に最後まで得点を許さず、5-0で快勝した。
今大会2勝目を挙げた大学日本代表。昨年、各国の代表チームを相手に、記念すべき第1回東アジアカップの「初代チャンピオン」に輝いた「実績」は決してフロックではなく、しっかりとした「実力」に裏打ちされたもので、その戦いぶりは、今大会に関して言えば、どちらが「日本代表」か、わからないほど堂々とした戦いを見せている。
この試合の先制点の場面でも、普通なら自重するレフト定位置より浅めの打球を、レフトのスローイング、肩の強さに難があることを読み切り、積極果敢に本塁を狙わせ、先取点を奪う等、若さだけではない「したたかさ」も持ち合わせている。
また、「日本代表」が苦戦を強いられた中国のエース・ワン ランに4安打を浴びせ、KOした5回裏の集中打も圧巻だった。明日に予定されている「日本代表」との一戦が、いろんな意味で楽しみになる、そんな試合内容での快勝だった。