2015.9.8
 

 

第44回日本男子ソフトボール西日本リーグ第3節

平林金属、愛媛ウエストが首位を並走!
上位争いは依然「混戦」模様




男子西日本リーグ第3節(福岡大会)を開催
平林金属が今節も3勝1敗と勝ち越し、首位をキープ!



愛媛ウエストも通算9勝4敗で首位を並走!
平林金属と同じく、前節に続いて3勝1敗と勝ち越した



前節4連勝を飾ったダイワアクトは、今節2勝2敗と足踏み
通算8勝5敗で平林金属、愛媛ウエストを追いかける展開に


4位には、通算6勝6敗で4チームが並ぶ「大混戦」
今節2勝1敗の大阪桃次郎は、最終節で奇跡の逆転優勝を狙う


旭化成は今節2勝2敗
お馴染みの「打ち勝つ」スタイルで、とにかく勝ち星を増やしたい


今節1勝2敗と負け越した高知パシフィックウェーブ
4年ぶりの決勝トーナメントへ!最終節の戦いにすべてをかける


同じく今節1勝2敗と負け越したNeo長崎
チーム一丸、最後に「ミラクル」を起こすことができるか!?


地元開催で2勝2敗。通算4勝9敗となったオール福岡
ついに最下位脱出!チーム状態は間違いなく「上向き」だ


ジェイテクトは今節も勝ち星なく、通算2勝10敗
この状況を打開するには、何か具体的な策を講じなければならない



第44回日本男子西日本リーグ第3節/福岡県福岡市

 第44回日本男子ソフトボール西日本リーグ第3節が、去る9月5日(土)・6日(日)の両日、福岡県福岡市・福岡市雁の巣レクリエーションセンターにおいて開催された。

 今節は、第2節終了時点で同率首位(通算成績6勝3敗)に並んでいた3チーム(平林金属、愛媛ウエスト、ダイワアクト)の内、平林金属、愛媛ウエストがともに3勝1敗と勝ち星を伸ばし、通算成績9勝4敗。上位は、まずこの2チームが首位を並走する形へと変わり、これに続くのが今節2勝2敗で通算成績を8勝5敗としたダイワアクト。4位には、大阪桃次郎、旭化成、高知パシフィックウェーブ、Neo長崎の4チームが通算成績6勝6敗で並ぶ「大混戦」となり、各チームの激しい順位争いの行方はいよいよ最終節の結果に委ねられることとなった。

 平林金属は初日、初戦でNeo長崎と対戦。初回、二死から松田光、小見山敦吏の連続ツーベースでいきなり先制点を挙げると、このリードをエース・松田光が守り抜き、1−0の完封勝利。続くオール福岡戦も、2回表に木谷謙吾のセンター前タイムリーで先取点を奪い、その後、松田光の2打席連続アーチ、尾赴M成の特大ツーランなど14安打の猛攻で14−3と圧勝。2日目、旭化成との対戦でも、序盤2回表に祝弘樹のタイムリースリーベースなどで一挙4点を先制し、4回表にも再び祝弘樹のタイムリーツーベースで1点。1点を返された後の6回表には松田光のツーランなどでダメ押しの3点を追加し、8−1の快勝。今節最終戦となった高知パシフィックウェーブ戦は、延長9回タイブレーカーにもつれ込む「熱戦」の末、サヨナラホームランを浴びて4−5と競り負けはしたものの、前節に続きしっかりと勝ち星を重ね、3勝1敗。通算成績を9勝4敗に伸ばし、首位をキープした。

 同じく前節3勝1敗と勝ち越し、平林金属、ダイワアクトとともに同率首位へ浮上した愛媛ウエストは、今節初戦でダイワアクトと直接対決。この「首位決戦」に1−3で敗れ、黒星スタートとなったが、続くジェイテクト戦に10安打を浴びせて6−0と快勝し、息を吹き返すと、2日目、Neo長崎との対戦でも石村寛、増田敦吏、菅野達也の3本のホームランを含む12安打の猛攻で9−1の圧勝。今節最終戦となったオール福岡戦は、先発・齋藤将平が序盤に4点を失うなど6回終了時点で2−4とリードを奪われる劣勢に立たされたが、迎えた7回表、二死満塁から遠藤大輔が右中間へ「値千金」の満塁ホームランを叩き込み、一気に逆転に成功。苦しみながらも6−4で接戦をモノにし、平林金属と同じく今節も3勝1敗。通算成績9勝4敗で首位を並走する形となった。

 前節無傷の4連勝を飾り、一気に同率首位へと駆け上がったダイワアクトは、今節2勝2敗と足踏み。初戦となった愛媛ウエスト戦に3−1と勝利し、「首位決戦」を制したが、この勝利で少し安心してしまったのか、続く旭化成との対戦では「投打の柱」アンドリュー・カークパトリックがスリーランホームランを含む7安打を浴びるなど4失点。打線もわずか2安打に抑え込まれ、0−4の完封負けを喫すると、2日目も高知パシフィックウェーブに2−1、大阪桃次郎に6−9となかなか波に乗れず、1勝1敗。前節に続き「頼みのエース」アンドリュー・カークパトリックを「フル回転」させる選手起用で単独首位の座を狙ったものの、そう簡単には抜け出せず、逆に成績を落として通算8勝5敗。「勝ち星一つ差」で平林金属、愛媛ウエストを追いかける展開になった。

 4位には、大阪桃次郎、旭化成、高知パシフィックウェーブ、Neo長崎の4チームが通算成績6勝6敗で並ぶ「大混戦」。昨年の覇者であり、西日本リーグ「3連覇」を狙う大阪桃次郎は、今節も初戦となったオール福岡戦で0−4の完封負けを喫するなど、どこか「王者らしからぬ」戦いぶり。続く高知パシフィックウェーブ戦では猪股要、筒井拓友のタイムリーなどで3−2と辛勝。2日目、ダイワアクトとの延長タイブレーカーにもつれ込む接戦にも、6−6の同点で迎えた8回裏、無死一・三塁から藤川拓郎が右中間へ劇的なサヨナラスリーランを放り込んで9−6と打ち勝ち、ギリギリのところで何とか上位争いに踏み止まってはいるが、「逆転優勝」もしくは「上位生き残り」へ、「もう一つも負けられない」状況に立たされていることは変わりない。

 旭化成は今節2勝2敗。初日、まずジェイテクト戦に米良孝太のスリーラン、川田直諒のツーランホームランなど13安打を浴びせて13−3の6回コールド勝ち。続くダイワアクト戦にも、打っては金丸祝一のスリーランホームラン、守っては先発・金丸昭太の好投などで4−0の完封勝利を収め、「勢い」に乗るかと思われたが、2日目は一転、平林金属戦に1−8であっけなく完敗。Neo長崎との対戦も、初回に先制されながら、2回表に追いつき、延長タイブレーカーへと持ち込む粘りは見せたものの、結局1−2のサヨナラ負けを喫し、連敗。思うように勝ち星を重ねることができなかった。

 高知パシフィックウェーブとNeo長崎は今節1勝2敗。第1節で4勝1敗の好スタートを切りながら、前節、地元開催で1勝3敗と負け越した高知パシフィックウェーブは、初日の大阪桃次郎戦に2−3で惜敗。2日目、ダイワアクト戦にも、先制された後、一時同点に追いつきながら、エース・高橋速水が決勝ホームランを浴びて1−2の敗戦。このまま3連敗か……と悪い予感が頭をよぎったが、今節最終戦となった平林金属との対戦では、チーム一丸「意地」を感じさせる大熱戦を展開。試合は互いに一歩も譲らず、延長タイブレーカーへと突入し、2−4と2点リードされて迎えた土壇場の9回裏、一死一・二塁から立石壮平がセンターへ「起死回生」のスリーランホームランを叩き込み、逆転サヨナラ。5−4で競り勝ち、何とか一矢を報いた。

 Neo長崎も、初日の平林金属戦で0−1の完封負けを喫すると、2日目、愛媛ウエスト戦でも先発・堀田拓郎が3本のホームランを含む12安打を浴びるなど打ち込まれ、1−9の完敗。「嫌な流れ」のまま、今節最終戦となった旭化成との対戦に臨んだが、この試合は初回に平山靖のタイムリーで早々と1点を挙げるなど、幸先の良い滑り出し。直後の2回表に同点に追いつかれ、1−1のまま延長タイブレーカーへともつれ込んだが、迎えた8回裏、先制のタイムリーを放った平山靖に、今度はセンターオーバーのタイムリーツーベースが飛び出し、2−1のサヨナラ勝ち。「頼れる主砲」の活躍で上位争いに踏み止まった。

 地元開催となったオール福岡は、今節2勝2敗と勝ち星を増やし、ついに最下位脱出。通算成績を4勝9敗とした。まだまだ「好不調の波」があり、「不安定な戦い」は目立つものの、今年加入したベテラン・貞方直泰を投手陣の柱に、初戦となった大阪桃次郎戦では4−0の見事な完封勝利。2日目のジェイテクト戦も、川原光、下戸成之のツーランホームランを含む13安打を浴びせる猛攻で13−3の6回コールド勝ちを収めると、今節最終戦となった愛媛ウエストとの対戦でも、立ち上がりに2点を先制されながら果敢に食らいつき、川原光のタイムリーツーベース、二宮正地のソロ、川原光のツーランホームランなど「打線の力」で一時逆転に成功。最終的に4−6で惜しくも競り負けはしたが、チーム状態は「上向き」。「俺たちもやれる!」と個々に自信が芽生えはじめ、これまでとはまるで見違えるような戦いぶりを見せるようになってきた。この状態を最終節でも維持し、最後まで順位争いをかき回す存在となってもらいたい。

 ジェイテクトは今節も勝ち星なく3連敗。「チーム唯一の投手」秋山太一が、依然全試合に先発・完投する戦い方を続けているが、今のところこの状況を打開する具体的な策が見つからず、非常に苦しいチーム状態。試合内容を見ても、旭化成に3−13(6回コールド負け)、愛媛ウエストに0−6、オール福岡に3−13(6回コールド負け)と、勝利どころか、すべて一方的な展開で大敗する「どん底」へと落ちてしまっている。何か手を打たない限り、ここから抜け出すのは厳しいといわざるを得ないが、決して希望を捨てることなく、最終節を戦い抜いてほしいところだ。

 第44回日本男子ソフトボール西日本リーグ第3節、全チームの成績は下記の通りで、最終節となる第4節は10月24日(土)・25日(日)の両日、大阪府大阪市・舞洲運動広場において開催される。

第44回 日本男子ソフトボール西日本リーグ 第3節終了時点 全チーム成績
チーム名
平林金属 9 4
愛媛ウエスト 9 4
ダイワアクト 8 5
大阪桃次郎 6 6
旭化成 6 6
高知パシフィックウェーブ 6 6
Neo長崎 6 6
オール福岡 4 9
ジェイテクト 2 10

※同率の場合には、前年の順位が上のチームから順に表記しています