3月1日(金)、ニュージーランド・オークランドで「第13回世界男子選手権大会」(大会公式ホームページはこちら)が開幕! 「世界の強豪」16カ国が集い、「世界一」の座をかけた熾烈な戦いがスタートした。
日本は、ホスト国・ニュージーランド、上位進出の常連・カナダ、ジュニア男子の世界選手権で優勝を飾るなど進境著しいアルゼンチン、不気味な存在の中南米勢メキシコ、コロンビア、ヨーロッパの雄・オランダ、日本に次いでアジア地区予選2位で本大会出場権を得たフィリピンと同組の予選リーグ・セクションBを戦うことになる。
予選リーグはこの日からはじまり、7連戦。シングルラウンドロビン(1回戦総当たり)のリーグ戦だけに、直接対決の勝敗が大きくモノをいうケースが多く、「絶対に負けられない」戦いが続くことになる。
日本は、予選リーグの初戦、「ヨーロッパの雄」オランダと対戦。「世界一」の座をめざす男子日本代表の「挑戦」がはじまった。
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1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
計 |
日本 |
1 |
0 |
0 |
5 |
0 |
1 |
7 |
オランダ |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
※大会規定により6回得点差コールド |
バッテリー:○松田光(5回)・嶋田智希(1回)−片岡大洋 |
長打:〔本塁打〕中村健二〔三塁打〕谷口淳〔二塁打〕松岡真央 |
日本は初回、2番・谷口淳がセンター頭上を越すスリーベースで出塁。一死三塁の先制機をつかむと、パスボールで幸運な先取点を挙げた。
日本の先発は、「今、日本ソフトボール界で一番勢いのある男」松田光。二死から四球の走者を出したものの、落ち着いて後続を断ち、無難な立ち上がりを見せた。
追加点のほしい日本は、2回表、3回表と走者は出すものの、離塁アウトやサインミスなどで追加点を奪えず、1−0のまま、中盤4回表を迎えた。
日本はこの回、一死から6番・松岡真央がレフト頭上を越す二塁打を放つと、続く7番・中村健二にツーランホームランが飛び出し、2点を追加。前回大会を経験した「ベテラン」たちが、しっかりと「自分の仕事」をし、初戦独特の緊張感に浮足立っていたチームを落ち着かせ、試合の流れを日本に引き寄せた。
勢いづいた日本は、8番・佐伯忠昭、9番・横山拓が「日本のお家芸」であるバント攻撃でオランダ守備陣を揺さぶり、ミスを誘って再びチャンスを作ると、1番・川田直諒の三遊間安打、2番・谷口淳の死球で満塁と攻め立て、ワイルドピッチと3番・松田光のタイムリーで計3点を追加。この回大量5点を挙げ、試合を決めた。
6回表には、9番・横山拓が四球を選び、出塁すると、途中出場の1番・木谷謙吾、2番・西森雄が、「日本らしい」機動力を絡めた攻めで1点を追加。6回コールド勝ちに必要な7点目を奪った。
守っては、先発・松田光が5回をわずか1ヒットに抑えるピッチング。最後は嶋田智希が1イニングを三者凡退でピシャリと締め、大事な初戦を6回コールド勝ちで飾った。
終わってみれば、「快勝」という得点差となったが、序盤は離塁アウトやサインミスなど、およそ「日本らしからぬ」試合内容が続いた。中村健二のツーランでようやく試合の流れをつかみ、最後は大差をつけはしたが、明日の相手は「ミス」が許される相手ではない。
日本の試合の後、早くも予選リーグ・セクションBの今後を占うカナダ対アルゼンチンの一戦が行われたが、アルゼンチンが初回にソツのない攻めで1点を先制し、7回表二死までリードする試合展開。最後はカナダが「底力」を発揮し、二死三塁から三塁線を鋭く破るタイムリーを放ち、土壇場で同点に追いつき、延長タイブレーカーの末、2−1で勝利を収めたが、どちらが勝ってもおかしくはない「ハイレベル」な試合展開であった。
そのアルゼンチンと、明日、日本は対戦する。前回大会でも決勝トーナメントの初戦で対戦し、勝ちはしたが、ギリギリのところまで追い詰められた経験がある。「弟分」であるジュニアの世界選手権では、三度にわたって苦杯を舐めさせられた相手でもある。
このアルゼンチン戦の勝敗によって、今後の展開が大きく変わってくる。アルゼンチンに連敗スタートを切らせ、今後の上位争いの「圏外」へと葬り去ることができるか。あるいは、混戦模様へと引き戻されるのか。日本にとって、非常に「重要な一戦」となることは間違いない。
第13回世界男子選手権大会 第1日 予選リーグ第1戦
オランダ戦 スターティングラインアップ |
打順 |
守備位置 |
選手名 |
所属 |
UN |
1 |
RF |
川田直諒 |
旭化成 |
7 |
2 |
2B |
谷口 淳 |
平林金属 |
18 |
3 |
P |
松田 光 |
平林金属 |
19 |
4 |
LF |
小野洋平 |
高知パシフィックウェーブ |
24 |
5 |
3B |
米良孝太 |
旭化成 |
5 |
6 |
SS |
松岡真央 |
旭化成 |
8 |
7 |
DP |
中村健二 |
大阪桃次郎 |
17 |
8 |
1B |
佐伯忠昭 |
ダイワアクト |
12 |
9 |
CF |
横山 拓 |
岐阜エコデンSC |
1 |
FP |
C |
片岡大洋 |
高知パシフィックウェーブ |
2 |
※選手交代 |
4回裏 |
守備交代 |
川田OUT→木谷謙吾(平林金属)IN ※ライトの守備に入る |
5回裏 |
〃 |
谷口OUT→西森雄(トヨタ自動車)IN ※セカンドの守備に入る |
6回表 |
代打 |
松田OUT→嶋田智希(岐阜エコデンSC)IN |
6回裏 |
投手交代 |
代打・嶋田がそのまま投手の守備に入る
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