3月6日(水)、ニュージーランド・オークランドで開催されている「第13回世界男子選手権大会」(大会公式ホームページはこちら)は6日目を迎えた。
予選リーグも大詰めを迎え、残すところあと2日。日本はこの日、予選リーグ・セクションBで未だ勝ち星がなく、5戦全敗で最下位にあえいでいるフィリピンと対戦した。
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1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
計 |
フィリピン |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
日 本 |
3 |
1 |
0 |
5 |
x |
9 |
※大会規定により5回得点差コールド
バッテリー:○松田光(4回)・照井賢吾(1回)−片岡大洋 |
長打:〔本塁打〕嶋田智希、川田直諒〔二塁打〕小野洋平 |
日本の先発は松田光。昨年のアジア男子選手権大会(岡山県新見市で開催)で何度も対戦し、手の内を知り尽くした相手だけに、「格の違い」を見せつけ、初回のフィリピンの攻撃を簡単に三者凡退に抑え、上々の滑り出しを見せた。
日本はその裏、この試合、1番に起用された木谷謙吾が四球を選び、出塁すると、2番・嶋田がショート内野安打で続き、無死一・二塁。3番・松田光は三振に倒れたが、4番・小野洋平が右中間にタイムリーツーベースを放ち、まず1点を先制。なお一死二・三塁のチャンスが続き、5番・松岡真央がセンター前へはじき返し、2点目。さらに盗塁などで相手守備陣を揺さぶり、敵失を誘い、初回に3点を先制した。
2回裏に1点を加え、4−0とリードして迎えた4回裏には、2番・嶋田智希のツーラン、5番・川田直諒のスリーランなどで5点を追加。一方的な試合展開となった。
守っては、松田光、照井賢吾とつなぐ投手リレーでフィリピン打線を完封。今大会4勝目を挙げた。
この日はこれまでのピリピリした雰囲気からガラッと変わり、リラックスした状態で試合に臨んだ。スターティングメンバーも大幅に入れ替え、決勝トーナメントへ向けた様々な状況を想定した「テスト」も行われ、個々の選手の調子やコンディションも見極められ、決勝トーナメントを見据えた「準備」が進められていた。
昨日のカナダ戦の勝利で吹っ切れたのか、この試合では、「期待の若手」である嶋田智希、川田直諒がホームランを放つなど、調子を上げてきている。
これまで「日本代表」を引っ張ってきた「先輩」たちの「背中」を必死に追いかけ、今、また一つ「階段」を登ろうとしている。
「世界の舞台」でしか経験することのない「濃密な時間」が、彼らを急速に成長させている。
チームのまとまり、仕上がりは上々。決勝トーナメントが楽しみになってきた。もちろん、この「激戦」を勝ち残ってきたチームが相手となるのだから、予選リーグ以上に「厳しい」戦いとなることは間違いない。
また、予選リーグの・セクションBの4位で決勝トーナメントで進む可能性が高いため、1位・2位のような「敗者復活」の恩恵はなく、ここから先は、「負けたら終わり」の「一発勝負」であり、生き残りをかけた「サバイバルゲーム」でもある。
予選リーグを見る限り、オーストラリアが頭一つ抜きん出ている印象で、カナダ、ニュージーランドはもちろん「強豪」であり、「優勝候補」であることは変わりないが、予選リーグのカナダ戦で証明した通り、「勝てない相手」ではない。展開によっては十分勝機はあると感じる。
もちろん、圧倒的なパワーを誇る相手に真っ向勝負を挑んでも勝ち目はない。打ち合い、点の取り合い、では分が悪い。相手の力を発揮させず、あるいは相手のパワーを逆手に取り、日本が理想とする「3点以内」のロースコアの勝負に持ち込むことが、「勝利への条件」といえよう。
予選リーグも残り1試合。明日にはすべての結果が出揃い、対戦相手も決定し、戦いの舞台は「決勝トーナメント」に移されることになる。
もうすぐ……「最後の決戦」の幕が開く。
第13回世界男子選手権大会 第6日 予選リーグ第6戦
フィリピン戦 スターティングラインアップ |
打順 |
守備位置 |
選手名 |
所属 |
UN |
1 |
RF |
木谷謙吾 |
平林金属 |
28 |
2 |
DP |
嶋田智希 |
岐阜エコデンSC |
20 |
3 |
P |
松田 光 |
平林金属 |
19 |
4 |
LF |
小野洋平 |
高知パシフィックウェーブ |
24 |
5 |
SS |
松岡真央 |
旭化成 |
8 |
6 |
CF |
川田直諒 |
旭化成 |
7 |
7 |
1B |
佐伯忠昭 |
ダイワアクト |
12 |
8 |
2B |
西森 雄 |
トヨタ自動車 |
6 |
9 |
3B |
伊藤 公彦 |
豊田自動織機 |
16 |
FP |
C |
片岡大洋 |
高知パシフィックウェーブ |
2 |
※選手交代 |
3回裏 |
代 走 |
松岡OUT→米良孝太(旭化成)IN |
4回表 |
守備位置変更 |
代走・米良がそのままセカンドの守備に入り、セカンド・西森がショートの守備に回る |
4回裏 |
代 打 |
松田OUT→照井賢吾(高崎市役所)IN |
5回表 |
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代打・照井がそのまま投手の守備に入る |
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