2016.12.15
 

 

平成29年度 男子TOP日本代表チーム
候補選手「23名」が決定!




再び「世界の舞台」へチャレンジ!
男子TOP日本代表候補選手「23名」が決定



去る12月2日〜4日の3日間、高知県高知市において
選手選考会が実施され、全国から「77名」が参加した



選考会初日は、参加選手全員の運動能力を測定
投手の球速測定も行われ、個々が持つ球種のスピード、
切れ、コントロールを入念にチェック



今回の選考会には、今夏世界ジュニア選手権を制した
「黄金世代」が3名エントリー。周囲の注目を集めた!



選考会2日目・3日目は「実戦形式」の選考を実施
参加選手たちは自らの実力を懸命にアピール



参加選手の一投・一打に目を光らせる選考委員
「世界で戦える選手か否か」を厳しく見極める



個人面談では、岡本友章ヘッドコーチが選手一人ひとりと
直接向き合い、対話しながら、さまざまな質問を投げかけた



ジュニアの「黄金世代」に刺激され、各選手が激しく競い合う
投手陣では岡阜囀lが今回も「最速」126km/hをマーク!



編成された日本最強チームをいかに鍛え上げていくか……
世界選手権「4大会連続5位」の壁をぶち破ってほしい



来年2月にはニュージーランド遠征を行い、チームを本格強化
ニュージーランド、オーストラリア、アルゼンチン、サモア、チェコと対戦し、「国際経験」を積む!



世界の舞台はまさに強者揃い!
男子TOP日本代表の誇りを胸に、戦え!!



平成29年度 男子TOP日本代表チーム選手選考会/高知県高知市

 世界の強豪と肩を並べ、“世界の頂点”が狙える位置へと戻るために……男子日本代表の「世界への挑戦」が再びスタート!

 去る12月2日(金)〜4日(日)の3日間、高知県高知市/春野総合運動公園を会場に「平成29年度 男子TOP日本代表チーム選手選考会」が実施され、全国の実業団・クラブ・大学・高校から計77名の選手が参加。(公財)日本ソフトボール協会選手強化本部会男子強化委員の面々が選考委員を務め、「実戦主体」の厳しい選考の結果、「平成29年度 男子TOP日本代表チーム 候補選手(23名)」が決定した。

 今回実施された選考会は、来年7月の「第15回世界男子選手権大会/カナダ・ホワイトホース(大会期日:7月7日〜16日)」に出場する男子TOP日本代表選手の選考を目的としたもので、参加選手77名の中からまず「23名」を候補選手としてピックアップ。このメンバーで来年2月に「ニュージーランド遠征(※2月8日〜12日、ニュージーランド・オークランドで開催されるニュージーランドインターナショナルチャレンジカップへ出場)」を行い、遠征終了後、世界選手権出場選手「17名」を正式決定する運びとなった。

 選考会冒頭では、今回新たに男子TOP日本代表チームの指揮を執る岡本友章ヘッドコーチ((公財)日本ソフトボール協会理事・選手強化本部会男子強化委員長)が挨拶に立ち、まず「今回の選考会に『77名』もの選手の皆さんが参加してくれたことを大変嬉しく思います。シニアのカテゴリーはこのところ世界選手権の舞台で『4大会連続5位』に甘んじていますが、今夏開催された世界ジュニア選手権においては、山口義男ヘッドコーチ率いるU19日本代表が見事『35年ぶり2度目の優勝』を成し遂げ、『世界一』に輝き、日本ソフトボール界に『希望の光』を灯してくれました。また、WBSC(世界野球ソフトボール連盟)の世界ランキングでも、その活躍が評価され、ニュージーランドに次いで世界ランク2位にランキングされました。皆さんも重々心得てくれていると思いますが、次は我々の番です! 私自身も今回ヘッドコーチを務めるにあたり、日本代表チームを何とか『世界トップレベル』に押し上げていかなければならないと強い使命感を抱いていますし、世界選手権のような大舞台で再び『メダル獲得』もしくは『優勝』が狙えるチームを作れるよう、全力で強化していきたいと考えています」と自身のチーム作りの方針を語ると、「選手選考に関しては、『日本リーグに所属する選手』だからといって特別扱いするつもりは一切ありません。その他の実業団・クラブ・大学・高校からも『世界のレベルで通用する可能性がある』と判断した選手は積極的に選出していきますし、すべての選手を横一線に並べ、皆さんには『真に激しく』競い合ってもらいたいと思っています。3日間という短い期間ではありますが、ぜひ、頑張ってください!!」と選手選考の基準を含め、参加選手を激励した。

 選考会初日は、参加選手全員の基本的な運動能力(遠投、50m走、ベースランニング、握力、背筋力)を測定。また、並行して投手の球速測定も行われ、それぞれの投手が自らの持つ球種を申告の上、その球種のスピード、切れ、コントロールが入念にチェックされた。

 選考会2日目は、いよいよ実戦形式での選考がスタート。選考委員によって振り分けられた各グループがそれぞれ対戦する紅白戦の中で選考が行われ、投手は限られたイニングの中で、打者は限られた打席の中で、いかに結果を残すことができるかという非常にシンプルで重要な部分が選考のポイントとされ、参加選手の「実戦的な能力」が厳しく見極められた。また、この日は実戦形式の選考に加え、参加選手全員の個人面談も実施。岡本友章ヘッドコーチ自ら選手一人ひとりと直接向き合い、じっくり対話しながら、「今回の選考会で自分が最もアピールしたい部分はどこか」「日本代表として選ばれた際、予定されたすべての強化事業に参加することができるか」「この選考会を通じて、自分自身が感じ、考えたことは何か」等、さまざまな質問を投げかけ、技術だけではなく、選手のメンタル面にも踏み込んだ内容の面談が行われた。

 選考会最終日は、引き続き紅白戦での選考を実施。紅白戦では前日同様、投手は限られたイニングの中で、打者は限られた打席の中で、いかに結果を残し、アピールすることができるかという部分が再確認された。参加選手たちは最後のアピールの場となったこの日の実戦でも、一投・一打、持てる力を振り絞り、懸命にプレー。最後の一球、ワンプレーまで熾烈なサバイバルを繰り広げ、全日程を終了した。

 今回発表された「平成29年度 男子TOP日本代表チーム 候補選手(23名)」の顔ぶれを見てみると、従来の「日本リーグ勢を主体とした」チーム編成に変わりはないものの、9名の選手が「日本代表初選出」を果たした。

 まず投手陣では、客野卓也(愛媛ウエスト)、小山玲央(長崎県立佐世保西高)、山脇佑也(デンソー)の3名が初の日本代表入り。
 その中でも今夏「第11回世界男子ジュニア選手権大会(アメリカ・ミッドランド)」を制し、「優勝投手」に輝いた小山玲央を「次代を担う期待の逸材」として高校生ながら大抜擢。小山玲央は今回の選考会でも得意のライズボールを主体に「120km/h超」を連発し、全国から集った強者たちと真っ向勝負。「力」でねじ伏せる「凄みのあるピッチング」で選考委員をうならせた。また、実戦形式では「力」だけでなく、「緩急」を巧みに交える「投球術」も披露。特に「ここぞ!」という場面で投じられる「120km/h半ば」の切れ味鋭いライズ、ブレーキの効いたチェンジアップには、男子TOP日本代表・浜口辰也アシスタントコーチも「このピッチングを見れば、世界ジュニア選手権で『一度も負けなかった』という事実も確かにうなずける。正直、ここまで高いレベルだったとは……(驚)。高校生の段階でこれほど完成された投手は見たことがない」と絶賛するほどであった。もちろん、前回の世界選手権で弱冠二十歳ながら「MAX130km/h」を叩き出し、エース格の働きを見せた「世界レベルの剛腕」岡阜囀l(大阪桃次郎)。現在「日本男子ソフトボール界を牽引する男」と評される松田光(平林金属)らもこの「黄金世代」のピッチングに「刺激」を受け、アドレナリン全開。岡阜囀lが今回の選考会でも投手陣「最速」となる「126km/h」をマークすれば、松田光は速球で押しつつも、その中で微妙に腕振りや投球のテンポを変え、打者のタイミングをずらす「引き出しの多いピッチング」を展開する等、良い意味で互いに意識し、競い合い、高め合う姿が見られた。「世界の舞台」で勝ち抜いていくためには、いかに失点少なく、ロースコアで試合を運べるかがカギとなる。来年2月のニュージーランド遠征で海外の強打者と対戦し、個々がどこまで通用するか。そこで真に「世界で戦える投手か否か」が見極められることになるだろう。

 野手においては、大石司(ホンダエンジニアリング)、井上知厚(IPU環太平洋大)、古敷谷亮(高知パシフィックウェーブ)、小見山敦吏(平林金属)、黒岩誠亥(トヨタ自動車)、森田裕介(豊田自動織機)の6名がはじめて日本代表に名を連ねた。
 この中で注目されるのは、今年東日本リーグで本塁打王・打点王のタイトルを獲得し、MVPに輝く等「成長著しい」活躍を見せた大石司。「一発」が期待できる「右の大砲」として、ニュージーランド遠征では海外の投手が投げ込むワンランク上の速球、切れ味鋭いライズ・ドロップにどこまで対応できるか、「真価」が問われることになる。また、前回、前々回と日本代表のキャプテンを務め、攻守の要であった松岡真央(旭化成)が今回選考会には参加せず、事実上、日本代表を引退。チームとしては実質「世代交代」を迎えることになり、「新たなリーダー」の誕生が待たれるところ。前回の世界選手権でキープレーヤーとなった澤田優生(大阪桃次郎)、米良孝太(旭化成)、川田直諒(旭化成)らがいかに内外野を引っ張り、「リーダーシップ」を発揮していくかという点にも注目したいところだ。

 男子TOP日本代表は今後、来年2月に候補選手「23名」で「ニュージーランド遠征」を実施。現地で「ニュージーランドインターナショナルチャレンジカップ」に出場し、本格的な強化を図ることとなる。「ニュージーランドインターナショナルチャレンジカップ」には、ホスト国・ニュージーランドをはじめ、オーストラリア、アルゼンチン、サモア、チェコといった「世界の強豪国」が出場予定。日本にとっては「世界トップレベル」を直接肌で感じることができる「絶好の機会」となりそうだ。

 世界は広く、そこには「異次元」ともいえるレベルのソフトボールが待っている。今までのように日本で最強のチームを編成し、大会に臨むだけでは「世界の舞台」で勝つことはできない……。優れた選手、可能性を秘めた選手を集め、そこからいかに鍛え上げていくかが重要になってくる。

 前回、前々回と世界選手権で2大会連続日本代表のヘッドコーチを務めた西村信紀氏は最後にこう話した。「世界選手権でメダルを取るためには、世界の4強(カナダ、ニュージーランド、ベネズエラ、オーストラリア)の一角を必ず崩さなければならない!」と。今回「世界トップレベルの投手を打ち崩せる日本代表チームを作りたい!!」と語った岡本友章ヘッドコーチが、今後どのようにチームを作り上げ、仕上げていくのか……その「手腕」に期待が集まる。

新生・男子TOP日本代表、始動!
「MAX135km/h」の世界が、男たちを待っている




平成29年度 男子TOP日本代表チーム 候補選手名簿
(平成28年度男子日本代表チーム第1次海外強化合宿 参加選手団名簿)
選手(ポジション別五十音順)
No. 守備 氏名 支部 所属
1 投手 岡普@建斗 大阪府 大阪桃次郎
2 客野 卓也 愛媛県 愛媛ウエスト
3 小山 玲央 長崎県 長崎県立佐世保西高校
4 高橋 速水 高知 高知パシフィックウェーブ
5 照井 賢吾 群馬県 高崎市役所
6 松田  光 岡山県 平林金属
7 森  勇紀 長崎県 Neo長崎
8 山脇 佑也 愛知県 デンソー
9 捕手 大石  司 栃木県 ホンダエンジニアリング
10 片岡 大洋 高知 高知パシフィックウェーブ
11 平本 拓朗 岡山県 平林金属
12 内野手 糸瀬 勇助 栃木県 ホンダエンジニアリング
13 井上 知厚 岡山県 IPU環太平洋大学
14 浦本 大嗣 栃木県 ホンダエンジニアリング
15 古敷谷 亮 高知 高知パシフィックウェーブ
16 小見山敦吏 岡山県 平林金属
17 澤田 優生 大阪府 大阪桃次郎
18 米良 孝太 宮崎県 旭化成
19 外野手 川田 直諒 宮崎県 旭化成
20 黒岩 誠亥 愛知県 トヨタ自動車
21 床井 優介 栃木県 ホンダエンジニアリング
22 西山 幸助 岡山県 平林金属
23 森田 裕介 愛知県 豊田自動織機

第1次海外強化合宿コーチングスタッフ
No. 役職 氏名 支部 所属
1 チームリーダー 三宅  豊 (公財)日本ソフトボール協会
2 ヘッドコーチ 岡本 友章 高知 高知パシフィックウェーブ
3 アシスタントコーチ 浜口 辰也 栃木県 ホンダエンジニアリング
4 アシスタントコーチ 吉村  啓 岡山県 平林金属
5 トレーナー 田岡 幸一 Body Laboratory