男子U19日本代表 代表選手選考会を実施 (2007.12.7)


選手選考会には全国から56名が参加した

「世界」と戦うため、
それぞれの選手の能力が厳しくチェックされた

前回(第7回大会)に引き続き、
梅下佳裕ヘッドコーチの手腕に期待が高まる


各ポジションでの入念な選考が続いた

基本的技術だけでなく、実戦形式でも選手の能力をチェック

国際大会では、投手陣の踏ん張りが「カギ」だ

「世界一」を勝ち取るため…… 
選考委員の熱い眼差しが参加選手に向けられた

若い選手たちの「無限の可能性」に期待したい

 11月23日(金/祝)〜25日(日)の3日間、静岡県伊豆市の天城ドームおよび野球場を会場に、「平成19年度 男子U19日本代表チーム(第8回世界男子ジュニアソフトボール選手権大会代表選手)選手選考会」が実施された。
 今回の選考会は、来年に開催の迫った「第8回世界男子ジュニアソフトボール選手権大会」(2008年6月21日〜29日/カナダ・ホワイトホースで開催予定)に派遣する日本代表選手を選考するもので、選考会には全国から計56名が参加。3日間にわたる厳しい選手選考が行われた。
 選考委員は、日本ソフトボール協会選手強化本部会、丹下淑裕、宮本和幸、鈴木利夫強化委員をはじめ、自身も1989年の第3回大会に出場し(3位)、その後男子日本代表の「黄金時代」を支える主力選手としても活躍。前回の第7回大会(2005年/カナダ・プリンスエドワード島)で準優勝を果たし、今回も引き続き男子U19日本代表チームを率いる梅下佳裕ヘッドコーチ(岡豊高)、宮平永義コーチ(嘉手納高)らが担当。第1回大会(1981年/カナダ・エドモントン)以来、遠ざかっている「世界一」の座を勝ち取るために……。世界の舞台に挑む日本代表チームを編成すべく、打撃・守備・走塁、全ての面において入念な選考が行われた。
 初日は、まず参加選手の基本的な能力をチェックするため、フリーバッティング・シートノックが行われ、投手に関しては、スピード計測をはじめ、それぞれが自分の持ち球(変化球)を申告のうえ投球し、ボールの切れ・変化・コントロールがチェックされた。
 2日目、3日目は実戦を想定した紅白戦。実際の試合の中での打撃力・守備力、また様々な状況においての判断力など、参加選手たちの一挙手一投足が細かいところまで選考された。
 選考にあたった梅下佳裕ヘッドコーチは、「国際大会は、これまで選手たちが経験してきた国内の大会とはまったく別の世界。レベルが高くなればなるほど、プレーに“ごまかし”はきかなくなる。最終的には、打つ・守るといった基本的な技術が上回った者が勝ち残れる。単にこなすだけのプレーや、派手なプレーは必要なく、世界トップレベルの投手が投げ込んでくる切れ味鋭い速球、球足の速い強烈な打球に対して、対応できる能力を持っているかどうかが大切になる」と語り、また、「世界一になる!という強い精神力も不可欠で、すべてのプレーに対して“攻める気持ち”を持っているかどうかもチェックしたい」と、前回の経験を糧とし、さらにワンランク上をめざそうと、他の選考委員と積極的な意見交換を行いながら、精力的に参加選手を選考していた。
 投手陣においても、自身も日本代表の投手としてこれまで「世界」と戦ってきた宮平永義コーチを中心に、自らの豊富な国際大会の経験をもとに、前回コーチとしての経験を踏まえ、「世界で戦える投手」を選考。その可能性を秘めた投手を見出そうと、連日参加選手たちに熱い視線を送っていた。
 現在、世界男子ジュニアソフトボール選手権大会は、オーストラリアが「3連覇」を継続中である。また、強豪ニュージーランドも優勝候補の一角を占める中、前回(2005年/カナダ・プリンスエドワード島)、前々回(2001年/オーストラリア・ブラックタウン)と2大会連続で準優勝という好成績を残している日本には、大きな期待が寄せられている。
 今回行われた選手選考会の結果、「代表選手内定者」は下記の通りで、今後男子U19日本代表は来年1月に第1次海外強化合宿(ニュージーランド)を行い、来年6月に開催される第8回世界男子ジュニアソフトボール選手権大会へ向けた、さらなる強化をはかっていくことになる。
 オーストラリアの4連覇を阻み、第1回大会(1981年/カナダ・エドモントン)以来、遠ざかっている「世界一」の座を勝ち取ることができるか……。若い選手たちの「無限の可能性」に期待したい。


●平成19年度 男子U19日本代表選手選考会●

〈選考委員〉

丹下 淑裕 (日本ソフトボール協会選手強化本部会男子強化委員/豊田自動織機)
宮本 和幸 (日本ソフトボール協会選手強化本部会男子強化委員/箕島高)
鈴木 利夫 (日本ソフトボール協会選手強化本部会男子強化委員/伊勢原高)
梅下 佳裕 (男子U19日本代表ヘッドコーチ/岡豊高)
宮平 永義 (男子U19日本代表コーチ/嘉手納高)


◎平成19年度 男子U19日本代表選手選考会結果

〈内定者〉

・投手
谷川 智紀  (熊本工業高)
谷脇 靖雄  (大村工業高)
内海 裕也  (御調高)
古賀 元気  (新見高)
濱田 耕児郎 (高知農業高)
嶋田 智希  (武生東高)
立石 壮平  (岡豊高)

・捕手
藤川 拓郎  (高知西高)

・内野手
菅野 達也  (環太平洋大)
首藤 大地  (岡豊高)
林 卓磨   (千葉敬愛高)
筒井 昭太  (高知東高)
佐次田 誠  (カネボウ化粧品小田原)
植田 貴也  (岡豊高)

・外野手
大島 匠   (新島学園高)
山崎 雄太  (高知農業高)
川口 拓馬  (新見高)