第10回世界男子ジュニアソフトボール選手権大会(■大会公式サイトはこちら)第3日、ここまで連勝の日本(■日本選手団名簿はこちら)は、予選リーグ第3戦に臨み、メキシコと対戦した(■大会スケジュールはこちら)。
日本は、初戦のシンガポール戦に33−1と記録的な大差で4回コールド勝ちを収め、第2戦では、前回3位の「難敵」オーストラリアを2−1で破り、連勝。対するメキシコは、ここまで1勝1敗。初戦のアルゼンチン戦で息詰まる投手戦を展開、0−0のまま、延長8回タイブレーカーに持ち込む熱戦を演じたが、前回の「優勝投手」ウエムル・マタに19三振を奪われ、わずか1安打に抑え込まれ、0−1の完封負け。第2戦では、チェコに14−3の4回コールド勝ちを収め、この日、日本との対戦を迎えた。
【大会第3日】
7月13日(日)/予選リーグ第3戦
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1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
計 |
日 本 |
1 |
0 |
1 |
1 |
4 |
1 |
2 |
10 |
メキシコ |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
0 |
1 |
3 |
日本: |
〇岡阜囀l(6回)・岩松右近(1回)−田口英雄 |
長打: |
〔本塁打〕岡阜囀l 〔三塁打〕梶原和樹、金城春紀
〔二塁打〕宇根良祐 |
先攻の日本は初回、相手投手の制球の乱れに乗じ、いきなり3連続四球で無死満塁とすると、4番・金城春紀の三遊間を破るタイムリーで1点を先制。初戦のシンガポール戦で、6打数6安打・7打点を挙げる大活躍を見せた「アジアの大砲」が、この試合も日本に先制点をもたらす「大きな一打」を放ち、早速試合の流れをつかんだ。日本は3回表にも、この回先頭の「スピードスター」2番・永山健仁がファースト前に絶妙なセーフティーバントを成功させ、出塁すると、続く3番・盛田英雄が四球で歩き、無死一・二塁。ここで、初回に先制のタイムリーを放った4番・金城春紀が、ライトへ大きなフライを打ち上げ、二塁走者・永山健仁、一塁走者・盛田英雄がそれぞれタッチアップ。打球の飛距離が伸び、相手右翼手が後方に追いかけ、打球に追いつくのが精一杯で捕球体勢を崩したと見るや、二塁走者・永山健仁が「自慢の俊足」を飛ばして三塁を回り、一気にホームイン。日本らしい機動力を生かした“ソツのない攻め”でこの回2点目を追加した。試合の主導権を握った日本は、その後も着々とリードを広げ、4回表に8番・梶原和樹のライトオーバーのタイムリースリーベースで1点、5回表には4番・金城春紀のタイムリースリーベース、5番・岡阜囀lのセンター「場外」へ運ぶ特大のツーランホームラン、8番・梶原和樹のライト前タイムリーで一挙4点を追加。その裏、3連投のエース・岡阜囀lが、自らの守備の乱れと、押し出し、パスボールで想定外の2点をメキシコに献上してしまい、「5回コールド勝ち」とはならなかったものの、その後、6回表に1点、7回表に2点を挙げるなど、再び得点を重ね、終わってみれば10−3の大差で3勝目を挙げた。
3連投となったエース・岡阜囀lは、5回裏に自らの守備の乱れからピンチを招き、結果的に2点を失う形となったが、前日のオーストラリア戦に続いて、この試合も自慢の「ライズボール」を主体に配球を組み立て、立ち上がりから快調なピッチングを展開。また、ピッチングだけではなく、「打撃面」でもその実力をいかんなく発揮し、オーストラリア戦では、1打席目(初球)でいきなり先制点を呼び込むタイムリー。このメキシコ戦でも、特大の「場外ホームラン」を叩き込むなど、投・打でチームを牽引し、「ポテンシャルの高さ」を見せつけている。「日本のエース」岡阜囀lが投げるとなれば、バックネット裏に他のライバル国のチームスタッフが毎試合偵察に訪れるほど、その“注目度”は高い。ニュージーランド代表・ブラックソックスの一員として、何度も「世界一」に登り詰め、その名を轟かせたトーマス・マケアヘッドコーチが、食い入るように「岡浮フピッチング」を見つめる姿を目にすれば、やはりその実力が「本物」であることがうかがえ、いかに他のチームが意識し、警戒しているかが分かるだろう。
今大会も「エース・岡普vを中心に戦い抜くことは間違いない。しかし、「岡譜齔l」で「世界の頂点」に立てるほど、甘くもないはずだ。この後も、一戦一戦「チーム」として日本がいかに成長していけるかが重要になる。今日より明日へ......貪欲に、そしてひたむきに「ソフトボール」と向き合い、自分たちの力を高めていく。男子U19日本代表の「挑戦」は続く......。
予選リーグ第3戦
メキシコ戦 スターティングラインアップ |
打順 |
守備位置 |
選手名 |
所属 |
UN |
1 |
3B |
宇根良祐 |
環太平洋大学 |
6 |
2 |
SS |
永山健仁 |
YKK |
20 |
3 |
1B |
盛田英雄 |
熊本学園大学 |
28 |
4 |
LF |
金城春紀 |
中京学院大学 |
5 |
5 |
P |
岡阜囀l |
デンソー |
17 |
6 |
DP |
尾赴M成 |
平林金属 |
8 |
7 |
2B |
日野隼一 |
日本体育大学 |
24 |
8 |
RF |
梶原和樹 |
デンソー |
7 |
9 |
C |
田口英雄 |
大阪グローバル |
14 |
FP |
CF |
尾本心平 |
環太平洋大学 |
1 |
※選手交代 |
5回表 |
代走 |
尾浮nUT→FP尾本心平(環太平洋大学)DP兼務
※FP尾本心平がDP尾崎の代走となる |
7回表 |
代走 |
梶原OUT→山本明(環太平洋大学)IN |
7回裏 |
再出場 |
山本OUT→梶原和樹(デンソー)IN ※ライトの守備に再出場 |
〃 |
投手交代 |
岡浮nUT→岩松右近(鹿屋農業高校)IN |
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