2014.7.15
 

 

●男子U19日本代表レポート
第10回世界男子ジュニアソフトボール選手権大会(カナダ・ホワイトホース)


日本、デンマークに5回コールド勝ち!開幕4連勝を飾る



予選リーグ第4戦の相手はデンマーク


日本の先発投手は今大会初登板となった吉田尚央
「気持ちの入った速球」で序盤を無失点に抑える



日本打線は初回から毎回得点!
小刻みに得点を重ねた

  4回裏、6番・尾本心平が
ライトへ鮮やかなツーランを叩き込み、勝負あり!



3回表から登板した平湯剛憲
バックの好守にも助けられ、きっちりと試合を締めくくった



明日は、ニュージーランド、アメリカとのダブルヘッダー
相手がどこであろうと「日本のソフトボール」を貫くのみ



日本が狙うのは「世界の頂点」!
貪欲に、ひたむきに「勝利」をめざし、戦い抜け!!

 
 


第10回世界男子ジュニア選手権大会
予選リーグ第4戦/デンマーク戦


 第10回世界男子ジュニアソフトボール選手権大会(■大会公式サイトはこちら)第4日、ここまで3連勝の日本(■日本選手団名簿はこちら)は、予選リーグ第4戦に臨み、デンマークと対戦した(■大会スケジュールはこちら)。

 日本は前日のメキシコ戦に10−3で快勝し、開幕から3連勝。一方、対するデンマークは大会3日目を終え、1勝2敗。2日目のシンガポール戦に8−7で競り勝ったのが唯一の勝ち星で、ダブルヘッダーとなったこの日も、日本戦の前に行われた王者・アルゼンチンとの対戦で、なす術なく打ちのめされ、1−13(4回コールド)で大敗。なかなか勝機を見出せない状況が続いている。日本としては、この試合も相手を投・打で圧倒し、チームの士気を高め、翌日のダブルヘッダー(ニュージーランド、アメリカ戦)に「万全の状態」で挑みたいところ。チームの勢いをさらに加速させるべく、この一戦に臨んだ。

【大会第4日】
7月14日(月)/予選リーグ第4戦
  1 2 3 4 5
デンマーク 0 0 0 0 0 0
日  本 3 1 1 2 x 7
※大会規程により5回得点差コールド
日本: 吉田尚央(2回)・〇平湯剛憲(3回)−山撫メE田口英雄
長打: 〔本塁打〕尾本心平
〔二塁打〕盛田英雄

 日本の先発投手は、今大会初登板となる吉田尚央。佐世保西高校(長崎)時代に、夏のインターハイを制し、「全国制覇」を成し遂げた右腕が、この試合の先発を任された。その吉田尚央は初回、先頭打者に内野安打を許し、いきなり走者を出塁させたが、すぐに「落ち着き」を取り戻し、ここから本来のピッチングを展開。次打者をピッチャーゴロ、続く3番、4番を「気持ちの入った速球」で連続三振に切って取り、まずは相手の上位打線を抑え込む上々の滑り出しを見せた。

 後攻の日本はその裏、この試合1番に入った盛田英雄がいきなり死球で出塁。すかさず盗塁を仕掛け、二塁を陥れると、2番・永山健仁も四球で歩き、無死一・二塁。3番・宇根良祐の送りバントで一死二・三塁とチャンスを広げた後、パスボールで労せずして1点を先制した。前日のメキシコ戦に続き、早々と先制点を奪った日本は、今大会大当たりの4番・金城春紀の三遊間を鋭く破るタイムリーで2点目。さらに相手投手の制球の乱れに乗じ、この回3点目を挙げ、リードを広げた。

 これで試合の流れをつかんだ日本は、2回以降も小刻みに加点。2回裏には、この回先頭の9番・山本明がライト前ヒットで出塁。山本明は盗塁失敗に終わり、一死となったが、1番・盛田英雄がセンター前に落とし、相手守備がもたつく間に一気に二塁を陥れると(記録は二塁打)、さらに2番・永山健仁の四球、3番・宇根良祐のセンター前ヒットで一死満塁とチャンスを広げ、4番・金城春紀のセンターへの犠牲フライで4点目を追加。3回裏にも、二死二塁から3番・盛田英雄の一・二塁間を抜けるタイムリーで1点を加え、4回裏にも、二死二塁から6番・尾本心平にライトへの鮮やかなツーランホームランが飛び出し、デンマークの息の根を止めるダメ押しの2点を追加。初回から毎回得点を奪い、5回コールド勝ちが成立する7点差にリードを広げた。

 守っては、こちらも今大会初登板となり、3回表から先発・吉田尚央をリリーフした平湯剛憲が、内・外角のコースをしっかりと突く「丁寧なピッチング」を展開。3回表は、四球、安打で二死一・二塁のピンチを背負い、4番打者にセンター前に運ばれ、あわや失点……という場面を迎えたが、センター・尾本心平の矢のような好返球で本塁寸前タッチアウト。バックの好守に助けられ、この最大のピンチを切り抜けた。4回表、5回表は、相手打線を三者凡退に抑える余裕のピッチングを披露。試合をしっかりと締めくくり、日本が7−0で5回コールド勝ちを収めた。

 日本はこれで開幕4連勝。明日は、ニュージーランド、アメリカとのダブルヘッダーに臨む。ニュージーランドは、日本と同じくここまで負けなしの4連勝。ニュージーランド代表「ブラックソックス」の一員として、これまで何度も「世界の頂点」に登り詰めた経験のある、トーマス・マケアヘッドコーチ、ジェラッド・マーティンアシスタントコーチのもと、今大会では初戦でオーストラリアを5−1で撃破するなど、快進撃。「ソフトボール王国」の名にふさわしい戦いを繰り広げ、チームは今、気迫に満ち溢れている。また、アメリカも、ここまで3勝2敗と、好不調に波があるものの、波に乗ると手がつけられない試合を展開することもあり、日本にとっては決して侮ることのできない「不気味」な相手だ。

 明日のダブルヘッダーをしっかりとモノにすることができれば、チームに「大きな自信」が生まれる。この舞台に来て、臆することなど何もない。相手がどこであろうと、自分たちの力を信じ、全力でぶつかり、「日本のソフトボール」を最後までやり抜くだけである。我々がめざすのは「世界の頂点」、こんなところで足踏みなどしてはいられない。


予選リーグ第4戦

デンマーク戦 スターティングラインアップ
打順 守備位置 選手名 所属 UN
1 1B 盛田英雄 熊本学園大学 28
2 SS 永山健仁 YKK 20
3 3B 宇根良祐 環太平洋大学 6
4 LF 金城春紀 中京学院大学 5
5 DP 尾赴M成 平林金属 8
6 CF 尾本心平 環太平洋大学 1
7 山普@純 オール福岡 2
8 RF 細川卓翁 環太平洋大学 25
9 2B 山本 明 環太平洋大学 12
FP 吉田尚央 早稲田大学 21

※選手交代
3回表 投手交代 吉田OUT→平湯剛憲(三菱重工名古屋)IN
守備交代 山浮nUT→田口英雄(大阪グローバル)IN