2016.4.11
●男子U19日本代表レポート
第11回世界男子ジュニア選手権大会
代表選手「17名」が決定!
平成28年度男子U19日本代表選考会が実施され、
第11回世界ジュニア選手権代表「17名」が決定!
選考会には、全国の実業団、クラブ、大学、
高校から計66名の選手が参加した
3日間にわたり、「実戦主体」の選考を実施。
「世界の舞台で通用する選手か否か」を厳しくチェック
注目を集めたのは、やはり投手陣。
「夏・春連覇」を成し遂げた小山玲央(佐世保西高)が、
唯一「120km/h超え」をマークし、大物ぶりを披露!
第1回大会以来の「世界一」をめざして……
出てこい! 新たなスター!!
選手たちは自らの実力を最後まで懸命にアピール
「ここは登竜門。今後も継続したチャレンジを!」
と参加選手を激励した、日ソ協・三宅豊選手強化本部長
選ばれし17名。臆することなく挑め、世界へ!
平成28年度男子U19日本代表選考会/第11回世界ジュニア選手権代表「17名」が決定!
去る3月18日(月)〜20日(水)の3日間、静岡県伊豆市の天城ドームを主会場に、「平成28年度男子U19日本代表チーム選手選考会(第11回世界男子ジュニアソフトボール選手権大会出場選手選考会)」が実施され、厳正な選考の結果、平成28年度男子U19日本代表17名が決定した。
選考会当日は、全国の実業団、クラブ、大学、高校から計66名の選手が参加。前回に続き、世界ジュニア選手権では3大会連続指揮を執る山口義男ヘッドコーチ(大村工業高)をはじめ、(公財)日本ソフトボール協会選手強化本部会・男子強化委員の面々が選考委員を務め、3日間にわたる厳しい選考が行われた。
選考会では、初日にまず50m走のタイム測定が行われ、選手全員の走力をチェック。続いて、投手、内野手・外野手に分かれての選考へと移り、投手は球速測定、内野手・外野手はシートノック、フリーバッティングを行い、個々の基本的な能力がチェックされた。
2日目、3日目は66名の選手を4つのグループに振り分け、紅白戦で対戦させる「実戦形式」の選考を実施。“世界の強豪”との戦いを見据え、「国際大会の舞台で通用する」、また「力を発揮することができる選手か否か」という部分に選考委員の厳しい目が向けられた。
選考にあたった男子U19日本代表・山口義男ヘッドコーチは、「私自身、男子U19日本代表のヘッドコーチとして『3大会連続』世界ジュニア選手権にチャレンジさせてもらうことになるが、挑戦するからにはこれまでと変わらず、『全力』で『世界の頂点』をめざしていきたいと思う。前回、前々回は、チームに岡阜囀lという『世界トップレベル』のエースが存在してくれたおかげで、常に『世界一を狙えるポジション』にいることができた。しかし、今回についてはその岡阜囀lほど飛び抜けた逸材が見当たらず、これまでの戦いとは違った『難しさ』が出てくるのではないかと感じている。絶対的な切り札こそいないが、大会本番では個々の特徴やストロングポイントを結集させ、何とか『日本らしい』『クオリティーの高いソフトボール』を展開していかなければならない。まずはチームとしてまとまり、皆がしっかりと一つになることが大切。そして、その中でリーダーシップを発揮する選手が出てきてくれれば、徐々に今回の男子U19日本代表の形ができてくる。特にジュニア世代の選手たちは、何かの『キッカケ』で大きく飛躍する『無限の可能性』を秘めているので、私としては一人ひとりの『成長』に期待していきたい」と今回のチームを率いる上での思いを語った。
また、同じく選考委員を務め、昨年夏の第14回世界男子選手権大会(カナダ・サスカツーン)で男子日本代表の指揮を執った西村信紀男子強化委員長も、「ジュニア、シニアにかかわらず、選考会の場で私が毎回言い続けてきたことでもあるが、選手たちには日頃から常に『世界のトップレベル』を意識してもらいたいと思っている。昨年、男子日本代表のヘッドコーチとして2度目の世界選手権に挑んだが、結果は残念ながら4大会連続5位で終戦。世界のトップグループに割って入るためには、やはり『何かが足りない』ことを改めて思い知らされた。今後の強化において重要になってくるのは、ジュニア世代からの継続した選手強化。男子の場合はなかなか難しいのが現実だが、できれば若い世代の選手たちにより多く国際経験を積ませ、『世界の舞台』で戦うことの厳しさや、日の丸を背負い、国を代表して戦うことの重さを身を持って学んでほしい。そういった意味でも、この『U19』はこれからの男子ソフトボール界を担っていく選手を『鍛え』『育てる』ための非常に重要なカテゴリーになる」と自身の考えを述べると、「ジュニアといえども、世界一線級の投手は球速120km/h後半のぶつかり合い。打者は持ち前のパワーを生かして一発(ホームラン)を狙い、一気に試合を決めにくる。肝心なのは、その世界の『パワーソフトボール』に日本がどう対策を練り、いかにして戦うかということ。今回は岡阜囀lのような絶対的エースがいない分、正攻法の戦い方ではおそらく厳しい。豊富な経験を持つ山口義男ヘッドコーチの腕の見せどころでもある」と世界の舞台を勝ち抜く難しさ、今回のチームに対する期待を語った。
今回選出された男子U19日本代表の顔ぶれの中で注目されるのは、やはり投手陣。その中でも、昨年夏のインターハイ、今年春の選抜を制し、「夏・春連覇」を成し遂げた小山玲央(佐世保西高)。中学時代から「日本一を争う舞台」を経験し、昨年秋の国体(少年男子の部)でも準優勝の成績を収める等、成長著しい長井風雅(御調高)の両本格右腕に大きな期待が寄せられる。特に小山玲央は今回の選考会で唯一「120km/h超え」をマークし、その実力を余すことなく発揮。長井風雅は120km/hにとどかず、球速面ではやや物足りなさを感じさせたものの、実戦形式(紅白戦)では持ち前の「闘争心」を前面に出し、「安定感」のあるピッチングを披露。前評判通り、両投手が随所に高いポテンシャルを見せつけていた。
野手で光るプレーを見せていたのは、調和政(佐世保西高)、竹森歩夢(日本体育大)、池田泰一朗(日本体育大)、森田健斗(ホンダエンジニアリング)といったところ。特に調和政、森田健斗は「長打力」「勝負強さ」を発揮し、今回の選考会で快打を連発。打線の主軸、右の大砲として世界の舞台でも活躍が期待できそうだ。また、竹森歩夢、池田泰一朗は派手さこそないものの、打撃・守備両面で「能力の高さ」をアピール。グラウンド内では先頭に立って「リーダーシップ」を発揮する姿も目立ち、チームのムードメーカー、またはまとめ役として重要な役割を担ってくれそうである。また、この他にも「チームbPの俊足(※50m走のタイム測定では5秒8を記録)」を誇り、日本得意の「機動力」を展開していく上でキープレーヤーとなることが予想される坂田大士(熊本工業高)ら、個性溢れる選手たちの活躍にも期待したい。これまで数々の激戦をくぐり抜けてきた名将・山口義男ヘッドコーチのもと、いかに「ジャパンオリジナル」を創り上げ、世界の強豪に挑んでいくのか。次回の国内強化合宿を含め、本大会での戦いぶりが非常に楽しみである。
男子U19日本代表は、今後、6月23日(木)〜27日(月)の5日間にわたり、長崎県長崎市で第1次国内強化合宿を実施。日本男子西日本リーグに所属する強豪・ダイワアクト、福岡大とテストマッチを行う等、本格的な強化に取り組み、翌月(7月)には「第11回世界男子ジュニアソフトボール選手権大会(アメリカ・ミッドランド)」へと臨むことになる。
前回の第10回世界ジュニア選手権(カナダ・ホワイトホース)では、第1回大会(カナダ・エドモントン)以来の「優勝」「世界一」を期待されながら、決勝トーナメントでまたしても王者・アルゼンチンに惜敗し、第3位に終わった男子U19日本代表。前回大会の悔しさを胸に、そして男子ソフトボールの未来を切り拓くために、今度こそ「世界の頂点」へと登り詰めてほしいものである。
男子U19日本代表の「世界への挑戦」が、再びはじまる!
平成28年度男子U19日本代表チーム選手名簿
(第11回世界男子ジュニアソフトボール選手権大会出場選手)
選手
(※ポジション別五十音順)
NO
守備
氏名
支部
所属
1
投手
小山 玲央
長崎
長崎県立佐世保西高校
2
〃
酒井 匠
東京
日本体育大学
3
〃
長井 風雅
広島
広島県立御調高校
4
〃
中島 優人
東京
国士舘大学
5
〃
メーンズ ジェーラン 秀吉
長崎
長崎県立大村工業高校
6
捕手
上田 郁也
東京
日本体育大学
7
〃
調 和政
長崎
長崎県立佐世保西高校
8
内野手
芦田 翔
兵庫
神戸学院大学
9
〃
今井 悠貴
岡山
平林金属
10
〃
昆野 智之
岡山
IPU環太平洋大学
11
〃
坂田 大士
熊本
熊本県立熊本工業高校
12
〃
竹森 歩夢
東京
日本体育大学
13
〃
真普@海斗
長崎
長崎県立佐世保西高校
14
〃
松尾 舞輝
徳島
ジェイテクト
15
外野手
池田 泰一朗
東京
日本体育大学
16
〃
瓦口 昂弥
福岡
オール福岡
17
〃
森田 健斗
栃木
ホンダエンジニアリング
役員・スタッフ
NO
役職
氏名
支部
所属
1
団長
三宅 豊
群馬
(公財)日本ソフトボール協会
2
ヘッドコーチ
山口 義男
長崎
長崎県立大村工業高校
3
アシスタントコーチ
吉村 啓
岡山
平林金属
4
アシスタントコーチ
田中 徹浩
群馬
新島学園高校
5
マネージャー
松繁 冬樹
高知
高知県立高知農業高校
6
トレーナー
田岡 幸一
Body Laboratory
7
広報
竹普@治
日本体育社
8
帯同審判
足袋抜 豊松
石川
(公財)日本ソフトボール協会