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4月18日の理事会で世界選手権に臨む代表17名が決定した
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昨年は2つの国際大会を中心に強化が進められた
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「新生ジャパン」の新たな挑戦がはじまる!
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投手陣の「柱」として期待される藤原麻起子
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約2年ぶりの代表復帰となった松岡恵美
今回は「キャプテン」としてチームを引っ張る
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史上最年少で代表入りした岡村奈々
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再び「世界の頂点」をめざして……
頑張れ! 「新生ジャパン!!」
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去る4月17日(土)、(財)日本ソフトボール協会は選手強化本部会を招集。来る6月23日(水)〜7月2日(金)、ベネズエラ・カラカスで開催される第12回世界女子ソフトボール選手権大会にエントリーする女子日本代表17名を決定。翌18日(日)の平成22年度第1回理事会で承認を受け、正式に発表された。代表選手名簿はこちら
女子日本代表は、2008年の北京オリンピックで悲願の金メダル獲得を果たした後、大幅な若返りを模索し、昨年は「第4回USAワールドカップ」(2009年7月16日(木)〜20日(月)/アメリカ・オクラホマシティ)、「2009 JAPAN CUP 国際女子ソフトボール大会 in 仙台」(2009年7月31日(金)〜8月2日(日)/宮城県仙台市)の両大会に出場。「新たなチーム作り」に着手し、若い選手たちが「世界のレベル」をその目で、肌で感じ、貴重な経験を積んだ。
明けて2010年、第12回世界女子ソフトボール選手権大会へ向け、本格的な強化がスタート。第2次国内強化合宿(3月8日(月)〜12日(金)/宮崎県宮崎市)、第1次海外強化合宿(3月16日(火)〜23日(火)/オーストラリア・シドニー)を矢継ぎ早に実施。第1次海外強化合宿では、世界選手権でメダル争いの「ライバル」となると見られるオーストラリア代表チームと5試合のテストマッチを行い、3勝2敗と勝ち越し。地元クラブチームとの練習試合も全勝で終えるなど、世界選手権「本番」へ向け、順調に強化を進めている。
その強化の一方、それらの大会、強化合宿等を通じて、強化指定選手24名(本年度の強化指定選手名簿はこちら)の中から世界選手権代表17名をリストアップする作業を進め、再び「世界の頂点」へ挑むために「17名の戦士たち」を選び抜き、世界選手権「本番」へ向け、その陣容を固めた。
今回の選考に関し、斎藤春香ヘッドコーチは、「昨年から『新たなチーム作り』に着手し、強化指定選手22名を中心に、世界選手権に向けての強化を進めてきましたが、今春、さらにシドニー、アテネのオリンピック2大会を経験しているベテラン・松岡。昨年のISFイーストン・ファンデーション・ユースワールドカップ(U16ワールドカップ)で5勝を挙げ、完全試合を達成するなど大活躍し、『世界一』獲得の原動力となった『次代のエース』として期待している岡村。この2名を加えた24名の中から選考を進め、世界選手権に臨む17名のメンバーを決定しました。目標は少しでも上位に進出し、一歩でも『世界一』の座に近づけるよう頑張ることです」と、選手選考の経緯・意図、大会に臨む決意が述べられた。
また、メンバー構成については、「投手は安定感があり、かつ先発完投ができる選手を5名選出しました。ベネズエラの厳しい暑さの中で、連戦となることを考えれば、継投策も視野に入れていく必要もあると思っています。野手は、相手守備の隙を突く機動力を生かした攻撃を持ち味とする走・攻・守バランスの取れた内野手6名、外野手4名を選出しました。急なケガなどアクシデントにも対応できるように、2ポジション以上守れる堅実な守備能力を持ち合わせた選手たちを選びました」と語った。
約2年ぶりに代表復帰を果たし、今回のチームでキャプテンを務める松岡恵美(旧姓・内藤)は、「北京五輪直前にケガをして、一時は絶望し、すごく悔しい思いをしました。沢山の人の期待も裏切ったと思います。しかし、こうしてまた代表に呼んでいただき、『日の丸』をつけてソフトボールができることにとても感謝しています。離れていたからこそ、『日の丸』の重みをより一層感じています。また、会社の理解、サポート、チームメイトには本当に感謝していますし、ケガをしたからこそわかったこと、得たこともあり、すごく良い経験ができたと思っています。私自身は、若いときから日本代表に身を置くことによって、数々の貴重な経験をさせていただきました。今後は、その経験を伝えることによって、『恩返し』をしたいと思っています。今まで応援し、支えてくれた人たちの想いも一緒に代表に戻ってきたと思っています。どこまでできるか分かりませんが、日本のために精一杯頑張ります!」と代表復帰についてコメント。「北京オリンピックから半数以上メンバーが変わり、とても若いチームではありますが、可能性を充分に秘めたチームだと思っています。厳しい戦いになるとは思いますが、一戦一戦全員の気持ちを一つにして、もう一度『世界の頂点』に立てるよう頑張りたいと思います。オリンピック競技から外れた今、世界選手権という大会はとても意味のある大会だと思っています。私たち『日本代表』が頑張ることで沢山の人々に夢や希望を与えていければ……と思っています。どうか『新生ジャパン』を応援してください」と、大会への抱負・新たなチームへの期待を口にした。
史上最年少、15歳で日本代表入りを果たした岡村奈々は、「選ばれるとは思っていなかったので……大変驚いています」と、初々しい代表入りのコメントを残し、世界選手権に向けて「少しでもいいから(世界の舞台で)投げてみたいと思います」と大会への抱負を述べた。
すでに第12回世界女子選手権大会の予選リーグ・グループ分け、試合スケジュールは決定しているが(大会スケジュールの詳細はこちら)、北京オリンピック金メダルの日本はPOOL・Aに振り分けられ、北京オリンピック4位のカナダ、5位の台湾、8位のオランダと同組となった。
POOL・Bには、現在世界選手権6連覇を継続中で、北京オリンピックのファイナルで日本に敗れ、銀メダルに終わったアメリカ、銅メダルのオーストラリア、6位の中国、今大会のホスト国であり、「台風の目」となることが予想されるベネズエラらが顔を揃えた。
世界選手権の試合方式は、各POOLでシングルラウンドロビン(1回戦総当たり)の予選リーグを戦い、各POOLの上位4チームが決勝トーナメントに進出。決勝トーナメントはソフトボール独特のページシステム(敗者復活戦を含むトーナメント)で、「世界一」の座を決定することになる。
北京オリンピックで金メダルを獲得した日本は、「ディフェンディングチャンピオン」として今大会に臨むことになるが、実際には大幅にメンバーが入れ替わり、「若いチーム」に生まれ変わっている。『新生ジャパン』として「チャレンジャー」として、再び世界の頂点をめざす! 若き日本代表の「新たな挑戦」に期待したい。
(※世界選手権応援ツアーの募集はこちら) |