第14回世界女子ソフトボール選手権大会アジア地区予選が、台湾・高雄にて開幕。このアジア地区予選には、アジアから日本を含む計6チーム(中国、日本、香港、韓国、フィリピン、台湾)が参加。試合方式は、全チームがシングルラウンドロビン(1回戦総当たり)の予選リーグを戦い、上位4チームが決勝トーナメントへ進出。ソフトボール独特のページシステム(敗者復活戦を含むトーナメント)で行われる決勝トーナメントで最終順位を決定し、上位3チームに、来年8月15日(金)〜24日(日)、オランダ・ハーレムで開催される「第14回世界女子ソフトボール選手権大会」の出場権が与えられることになる。
女子日本代表は、今回のアジア地区予選に備え、去る11月18日(月)〜21日(木)までの4日間、沖縄県読谷村において第2次国内強化合宿を実施。地元・沖縄国際大学男子チームのサポートを得てテストマッチを行うなど、調整を行い、翌22日(金)、現地・台湾へと入った。
台湾・高雄へ到着後は、翌日から早速精力的に汗を流し、試合が行われるメイン球場、また第2球場にて入念に調整。現地の気候、グラウンドコンディションを含め、今回の目的やチームとしての戦い方を再確認しながら、本番に向けて「戦う準備」が進められた。
25日(月)には、午後2時から開会式に参加。開会式の直後、オープニングゲームとして行われた台湾対フィリピン戦では、対戦国となる相手の戦力や仕上がりをチェックし、翌日の予選リーグ初戦に備えた。
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1 |
2 |
3 |
4 |
計 |
韓 国 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
日 本 |
0 |
6 |
5 |
x |
11 |
※大会規程により4回得点差コールド
日本:〇栗田美穂(4回)−峰幸代 |
長打:〔二塁打〕山田恵里、林佑季 |
日本の予選リーグ第1戦の相手は韓国。大事な初戦の先発投手には、栗田美穂が起用された。その栗田美穂は初回、初戦での登板にやや緊張したか、先頭打者に四球。一死後、盗塁とイリーガルピッチで三塁への進塁を許し、いきなりピンチを招いたが、後続の3番をピッチャーゴロ、4番を三振に取り、まずは初回を無失点で切り抜けた。
先制点のほしい日本は2回裏、この回先頭の5番・佐藤みなみが敵失で出塁。パスボールで一気に三塁へ進塁すると、一死後、ワイルドピッチで労せずして1点を先制。さらに7番・林佑季、8番・島崎望の連打で一・二塁の追加点のチャンスを作り、9番・峰幸代のセンター前タイムリーで2点目。これでエンジンのかかった日本打線は、ここからさらにギアを上げて勢いを加速させ、1番・山田恵里のタイムリーツーベース、2番・西山麗のレフト前タイムリー、敵失、パスボールで着々と加点。この回一挙6点を挙げ、大きくリードを奪った。日本は3回裏にも、7番・林佑季の左中間へのツーベースヒットを足場に、9番・峰幸代、4番・坂元令奈、5番・佐藤みなみが相次いでタイムリーを放ち、これに相手守備の乱れも絡んで5点を追加。韓国を圧倒した。
守っては、先発・栗田美穂が毎回走者を背負う不安定なピッチングに終始したものの、決定打だけは許さず、完封勝利。予選リーグ初戦をまずは4回コールド勝ちで飾った。
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1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
計 |
フィリピン |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
日 本 |
1 |
0 |
1 |
2 |
3x |
7 |
※大会規程により5回得点差コールド
日本:〇山根佐由里(5回)−佐藤みなみ |
長打:〔三塁打〕市口侑果 〔二塁打〕坂元令奈 |
予選リーグ第2戦の相手はフィリピン。日本はこの試合先発投手に起用された山根佐由里が、初回をまず三者凡退に抑えると、その裏、二死一塁から4番・坂元令奈が右中間を深々と破るタイムリーツーベースを放ち、早々と1点を先制。試合の流れを引き寄せた。日本は3回裏にも、この回先頭の9番・市口侑果が右中間へスリーベースヒットを放ち、チャンスメイク。さらに敵失で一・三塁とした後、すかさずディレードスチールで相手守備を揺さぶり、2点目を追加。4回裏には、一死二塁から8番・渥美万奈のタイムリーで3点目を追加した後、四球で一・三塁とチャンスを広げると、再びディレードスチールを仕掛け、ソツなく4点目。5回裏には、無死満塁と攻め立て、6番・国吉早乃花、7番・島崎望、8番・渥美万奈の鮮やかな3連打で3点を追加し、5回コールド勝ちを決めた。
予選リーグ第1戦、第2戦に続けてコールド勝ちを収め、まずは快調なスタートを切った日本。明日は再びダブルヘッダーが組まれ、“アジアのライバル”中国、台湾と対戦する。今日の連勝で勢いに乗り、明日以降も「日本の良さ」を前面に出したソフトボールを展開することができるか。女子日本代表の戦いぶりに注目したい。
第14回世界女子選手権大会アジア地区予選 第2日 予選リーグ第1戦
韓国戦 スターティングラインアップ |
打順 |
守備位置 |
選手名 |
所属 |
UN |
1 |
CF |
山田 恵里 |
日立 |
11 |
2 |
SS |
西山 麗 |
日立 |
3 |
3 |
1B |
大久保 美紗 |
ルネサスエレクトロニクス高崎 |
10 |
4 |
2B |
坂元 令奈 |
トヨタ自動車 |
6 |
5 |
DP |
佐藤 みなみ |
太陽誘電 |
26 |
6 |
LF |
永吉 理恵 |
デンソー |
8 |
7 |
3B |
林 佑季 |
日立 |
5 |
8 |
RF |
島崎 望 |
Honda |
28 |
9 |
C |
峰 幸代 |
ルネサスエレクトロニクス高崎 |
2 |
FP |
P |
栗田 美穂 |
豊田自動織機 |
15 |
※選手交代 |
3回裏 |
代走 |
峰OUT→渥美 万奈(トヨタ自動車)IN |
4回表 |
再出場 |
渥美OUT→峰 幸代(ルネサスエレクトロニクス高崎)IN |
第14回世界女子選手権大会アジア地区予選 第2日 予選リーグ第2戦
フィリピン戦 スターティングラインアップ |
打順 |
守備位置 |
選手名 |
所属 |
UN |
1 |
CF |
山田 恵里 |
日立 |
11 |
2 |
1B |
大久保 美紗 |
ルネサスエレクトロニクス高崎 |
10 |
3 |
3B |
林 佑季 |
日立 |
5 |
4 |
DP |
坂元 令奈 |
トヨタ自動車 |
6 |
5 |
C |
佐藤 みなみ |
太陽誘電 |
26 |
6 |
LF |
国吉 早乃花 |
豊田自動織機 |
27 |
7 |
RF |
島崎 望 |
Honda |
28 |
8 |
SS |
渥美 万奈 |
トヨタ自動車 |
12 |
9 |
2B |
市口 侑果 |
ルネサスエレクトロニクス高崎 |
4 |
FP |
P |
山根 佐由里 |
トヨタ自動車 |
20 |
※選手交代 |
4回表 |
守備交代 |
山田OUT→永吉 理恵(デンソー)IN |
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