第14回世界女子ソフトボール選手権大会アジア地区予選第3日、昨日、予選リーグ第1戦(韓国戦)、第2戦(フィリピン戦)に続けてコールド勝ちした日本は、この日もダブルヘッダー。“アジアのライバル”中国、台湾との対戦に臨んだ。
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1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
計 |
中 国 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
日 本 |
0 |
1 |
1 |
0 |
0 |
2 |
x |
4 |
日本:○中野 花菜(7回)−峰 幸代 |
長打:〔二塁打〕永吉 理恵 |
昨日、フィリピンに9−1、地元・台湾に7−0で圧勝するなど、好スタートを切った中国との対戦。日本は先発投手に「期待の若手」中野花菜を起用し、必勝を期した。その中野花菜は初回、中国打線を落ち着いたピッチングで三者凡退に抑え、上々の滑り出し。
打線も2回裏、4番・坂元令奈の死球を足場に、送りバントで一死二塁のチャンスを作ると、二死後、7番・林佑季が放った打球はボテボテの当たりのピッチャーゴロ。これを処理した相手投手の一塁への送球が悪送球となり、この間に二塁走者が一気に本塁へ生還。幸運な形で日本が1点を先制した。日本は3回裏にも、この回先頭の9番・峰幸代が四球を選び、出塁。2つの内野ゴロで二死三塁のチャンスを作ると、今度は3番・大久保美紗の詰まった当たりのショートゴロを相手遊撃手がはじき、タイムリーエラー。相手守備の乱れに助けられ、序盤2点のリードを奪った。リードを奪ったものの、ここまで打線は中国の先発右腕に抑え込まれ、ノーヒット。4回裏、5回裏と追加点を奪えずにいた日本は終盤6回裏、この回先頭の3番・大久保美紗がライト前ヒットで出塁。4番・坂元令奈も三遊間を破り、無死一・二塁のチャンスを作ると、一死後、6番・永吉理恵が左中間を切り裂くタイムリーツーベースを放ち、3点目を追加。なお一死二・三塁のチャンスが続き、7番・林佑季のレフトへの犠牲フライでダメ押しの4点目を奪い、試合を決めた。
先発・中野花菜は5本の安打を打たれながらも7回を完投。得点圏に走者を背負い、ピンチを招く場面もあったものの、丁寧にコースを突く安定したコントロールと巧みに緩急を交えたピッチングで中国打線に最後まで得点を許さず、完封勝利を飾った。
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1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
計 |
日 本 |
0 |
0 |
1 |
0 |
3 |
2 |
0 |
6 |
台 湾 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
日本:〇山根 佐由里(7回)−佐藤 みなみ |
長打:〔本塁打〕山田 恵里 |
中国に4−0で快勝した日本は、ダブルヘッダーの2試合目に地元・台湾と激突。中国と同じく、アジアでは常に上位争いに絡んでくる台湾との一戦に臨んだ。立ち上がりは両チーム得点を奪うことができず、無得点のまま、迎えた3回表、日本は二死から1番・山田恵里が左中間へソロホームランを放ち、1点を先制。「チームリーダー」山田恵里の一発で試合の均衡を破り、5回表には、再び1番・山田恵里が一・二塁間を鋭く破るタイムリーを放ち、2点目を追加。なお一死一・三塁のチャンスが続き、2番・渥美万奈のセカンドゴロが相手二塁手のグラブをはじく間に3点目。続く3番・市口侑果にもレフト前タイムリーが飛び出し、この回3点を奪い、リードを広げた。日本打線は続く6回表にも、相手守備の乱れに乗じて二死二・三塁のチャンスを作り、2番・渥美万奈のライト前タイムリーでダメ押しとなる2点を追加。完全に台湾の息の根を止めた。
守っては、先発・山根佐由里が毎回のように走者を背負うピッチングを強いられながらも、最後まで粘り強く投げ抜き、完封勝利。今シーズン、日本リーグで11勝を挙げ、「伝説の投手」ミッシェル・スミスの「不滅の記録」と言われた連勝記録を「22」に更新した右腕が、この試合でも好投。プロ野球で初の日本一を勝ち獲った楽天・田中将大投手ばりの「不敗神話」がこの日も続き、6−0で台湾に快勝。早々と予選リーグ1位通過を確定させ、来夏の世界選手権の出場権を獲得した(予選リーグ1位・2位のチームはソフトボール独特のページシステムで行われる決勝トーナメントのシステム上、決勝トーナメントで1位・2位戦、敗者復活戦で連敗しても3位以下になることはないため)。
日本は明日、まず予選リーグ最終戦で香港と対戦。午後1時からはいよいよ決勝トーナメントがスタートし、まず予選リーグ3位対予選リーグ4位、予選リーグ1位対予選リーグ2位がそれぞれ激突することになる。
第14回世界女子選手権大会アジア地区予選 第3日 予選リーグ第3戦
中国戦 スターティングラインアップ |
打順 |
守備位置 |
選手名 |
所属 |
UN |
1 |
CF |
山田 恵里 |
日立 |
11 |
2 |
SS |
西山 麗 |
日立 |
3 |
3 |
1B |
大久保 美紗 |
ルネサスエレクトロニクス高崎 |
10 |
4 |
2B |
坂元 令奈 |
トヨタ自動車 |
6 |
5 |
DP |
佐藤 みなみ |
太陽誘電 |
26 |
6 |
LF |
永吉 理恵 |
デンソー |
8 |
7 |
3B |
林 佑季 |
日立 |
5 |
8 |
RF |
島崎 望 |
Honda |
28 |
9 |
C |
峰 幸代 |
ルネサスエレクトロニクス高崎 |
2 |
FP |
P |
中野 花菜 |
ルネサスエレクトロニクス高崎 |
18 |
※選手交代 |
3回裏 |
代走 |
峰OUT→渥美 万奈(トヨタ自動車)IN |
4回表 |
再出場 |
渥美OUT→峰 幸代(ルネサスエレクトロニクス高崎)IN |
6回裏 |
代打 |
島崎OUT→国吉 早乃花(豊田自動織機)IN ※そのままライトの守備へ |
第14回世界女子選手権大会アジア地区予選 第3日 予選リーグ第4戦
台湾戦 スターティングラインアップ |
打順 |
守備位置 |
選手名 |
所属 |
UN |
1 |
CF |
山田 恵里 |
日立 |
11 |
2 |
SS |
渥美 万奈 |
トヨタ自動車 |
12 |
3 |
2B |
市口 侑果 |
ルネサスエレクトロニクス高崎 |
4 |
4 |
C |
佐藤 みなみ |
太陽誘電 |
26 |
5 |
LF |
国吉 早乃花 |
豊田自動織機 |
27 |
6 |
3B |
林 佑季 |
日立 |
5 |
7 |
DP |
永吉 理恵 |
デンソー |
8 |
8 |
RF |
島崎 望 |
Honda |
28 |
9 |
1B |
大久保 美紗 |
ルネサスエレクトロニクス高崎 |
10 |
FP |
P |
山根 佐由里 |
トヨタ自動車 |
20 |
※選手交代 |
6回表 |
代打 |
永吉OUT→河野 美里(太陽誘電)IN |
6回表 |
代走 |
河野OUT→永吉 理恵(デンソー)IN ※再出場 |
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