2014.4.13
 

 

 

平成26年度 女子大学日本代表選手選考会
(第3回東アジアカップ出場選手選考会)を実施!



平成26年度 女子大学日本代表選手選考会
(第3回東アジアカップ出場選手選考会)を実施




塁間走のタイム測定で走力をチェック!




遠投で肩の強さ、スローイングの能力がチェックされた




シートノック、ゲームノックで守備力・状況判断の的確さが問われた




フリーバッティングで基本的な打撃技術が確認された




選考会2日目・3日目は実戦形式での選考に重点が置かれた





平成26年度
女子大学日本代表選手選考会 (第3回東アジアカップ出場選手選考会)

 去る4月11日(金)〜13日(日)、静岡県伊豆市・天城ドームを会場に、「平成26年度 女子大学日本代表選手選考会(第3回東アジアカップ出場選手選考会)」を実施。全国から「精鋭」43名が参加、「第3回東アジアカップ」(6月8日〜12日/中国・広東省順徳で開催)に出場する代表選手17名の座をめざし、厳しい選考に臨んだ。

 選考会初日、まず公益財団法人日本ソフトボール協会選手強化本部会・福島正一選手強化本部長が挨拶に立ち、「今回の選考会は、第3回東アジアカップに出場する代表選手17名を選考するもの。この東アジアカップは、東アジア地域の競技力向上、レベルアップを目的に創設された大会で、第1回大会では、大学日本代表が出場し、優勝を飾っている。昨年は日本がホスト国としてこの大会を開催し、女子日本代表とともに大学日本代表も参加し、特例的な参加で順位こそつかなかったが、実質的には準優勝という成績を残している。今回も大いに期待しているし、代表の座をめざし、持てる力のすべてを発揮できるよう頑張ってほしい」と、参加選手たちを激励した。

 続いて、全日本大学ソフトボール連盟の理事長であり、公益財団法人日本ソフトボール協会理事でもある高橋伸次氏が、「この選考会に臨む選手の皆さんは、文字通り大学ソフトボール界を代表する選手の皆さんであり、日本のトップレベルにある選手の皆さんである。東アジアカップの代表選手は17名という枠があり、全員を大会に出場させることはできないが、国際大会に出場し、『世界のレベル』を肌で感じた選手はもちろん、惜しくも今回は選に漏れ、その機会を得られなかった選手たちも悔しさをバネとし、この選考会での経験を生かして、さらなる飛躍をめざしてほしい」と挨拶した。

 次に、公益財団法人日本ソフトボール協会選手強化本部会・利根川勇選手女子強化委員長が、「大学生が日本リーグの選手たちと肩を並べる存在となり、切磋琢磨することで、日本のソフトボールのさらなるレベルアップ、競技力向上を実現することができる。東アジアカップは大学生にとって国際レベルを経験できる貴重な機会。この機会を逃すことなく、自らの飛躍はもちろん、日本のソフトボールを牽引する存在となるべく努力してほしい」と、より高みをめざすべく叱咤激励した。

 この後、今回の東アジアカップで女子大学日本代表チームを率いる清水正ヘッドコーチ(山梨学院大)、矢端信介氏(公益財団法人日本ソフトボール協会選手強化本部会女子強化委員)から、選考会の趣旨、選考基準、選考会のスケジュール等が説明され、3日間にわたる選考会がスタートした。

 選考会初日は、まずベースランニング・遠投の測定が行われ、基本的な走力・肩の強さがチェックされた。
 ベースランニングは、一塁から二塁への盗塁を想定した塁間走、二塁からワンヒットでホームに還るケースを想定した二塁から本塁までのタイムを測定。遠投は、一人2回の試技が与えられ、選手個々がその走力と遠投力をアピールした。

 続いて、シートノックで守備の基本技術をチェック。個々の守備範囲の広さ、グラブさばき、打球への反応、スローイングの正確性等が選考対象とされ、選手たちは右へ左へ乱れ飛ぶ打球を必死に追いかけ、自らの持ち味をアピールしようと精一杯のプレーを見せた。

 次に、実際の試合を想定してゲームノックが行われ、アウトカウント、走者の有無等、様々な状況に対し、どのような状況判断を見せるか、その状況に即したプレーができるか否かが問われる選考内容となっていた。
 最後に、翌日からの試合形式での選考に先立ち、選手たちをA・B・Cの三班に分け、それぞれにキャプテンを選出し、試合で使うサイン等も打ち合わせ。初日の選考スケジュールを終了した。

 選考会2日目、この日の午前中は、バッティング中心の選考内容となり、まず2カ所でフリーバッティング。各打者の基本的なスイング、スイングスピード、ミートの的確さ、バットコントロール等、バッティングの基本技術がチェックされた。

 その後、午前11時から3班に分かれて試合形式の選考。A・B・Cの三班に分かれ、まずA班とB班が対戦。その後、A班とC班、最後にB班とC班が対戦する形で選考が進められた。
 試合形式の選考は、各イニングとも無死一塁、ボールカウントをワンボール・ワンストライクという状況に設定し、攻撃を開始する形で行い、単純に送りバントで走者を進めるといった形ではなく、選手個々がその状況をどう判断し、そこでどのようなバッティングをするか、的確な状況判断ができるか否かを問うとともに、状況に応じた技術の選択・使い分けができるかどうかが選考対象とされ、様々に移り変わる試合の状況に応じて、ボールカウント、アウトカウント、相手の守備位置等を勘案しながら、どんなプレーを見せるか、選考委員の厳しい目が注がれた。
 試合形式の中では、俊足自慢の選手が積極的に盗塁を仕掛けたり、最低限の仕事をしようと渋く進塁打を選ぶ選手、リスクを覚悟で思い切ったバッティングをする選手等、個々の技術的な特徴はもとより、その選手の性格、試合における考え方、個人を優先するのかフォア・ザ・チームに徹するのか等、より選手個々の特徴を際立たせる奥の深い選考内容となっていた。

 選考会最終日、この日も朝から実戦形式の選考が行われ、選手たちは、自らの持ち味や特徴を少しでもアピールしようと、最後の最後まで全力プレー。3日間にわたる選考会の全日程を終了した。

 選考会終了後、すぐに選手選考会議を実施。選手強化本部会女子強化委員会の意見をとりまとめ、代表選手17名を内定。4月20日(日)に招集される公益財団法人日本ソフトボール協会第1回理事会に提案し、理事会承認を経た上で正式に発表されることになる。

 今回の「第3回東アジアカップ」(6月8日〜12日/中国・広東省順徳)は、その2カ月後に「第14回世界女子選手権大会」(8月15日〜24日/オランダ・ハーレム)の開催が控えていることもあり、対戦相手となる中国、台湾、韓国は「世界選手権本番」に臨む布陣で大会に参加してくることが予想され、「世界選手権の前哨戦」ともいうべき大会となり、「本気モード」での戦いとなる。
 それだけに「過去最高レベル」の大会となることが予想されるが、その大会に、「大学日本代表」が参加する機会を得たことは、「喜ぶべきこと」といえるだろう。世界選手権でも上位進出が予想される強豪国と「本気」で「真剣勝負」ができる機会はそうそうあるものではなく、そこで経験を積むことこそが真の意味での「国際経験」につながることになる。強豪相手の厳しい戦いになるかもしれないが、その戦いが厳しいものであればあるほど、そこで得るものも大きく、何物にも代え難い「貴重な経験」となり、選手たちを成長させてくれる糧となるはずである。

女子大学日本代表の「挑戦」に期待と注目が集まる!