2014.8.15
 

 

第14回世界女子ソフトボール選手権大会

日本、連覇へ向け、好発進!中国を4−0で撃破。
「エース」上野由岐子、ノーヒット・ノーランを達成!!

 






「第14回世界女子ソフトボール選手権大会」が開幕!


日本、初戦の相手は「因縁の相手」中国



日本は「エース」上野由岐子が満を持して登板。
いきなりノーヒット・ノーランを達成する快投!!

  日本は5回表、キャプテン・大久保美紗が先制の
タイムリーツーベースを放ち、先取点を挙げた!



5回表、先取点を挙げた日本は、さらに一死一・三塁と攻め立て、 2番・西山麗がキッチリとヒットエンドランを決め、2点目



日本は6回表、二死一・三塁から7番・河野美里が
走者一掃のタイムリースリーベースを放ち、ダメ押し



初戦に快勝し、「連覇」へ好スタートを切った日本。
ただ......まだまだ大会ははじまったばかりだ

 


Broadcast live streaming video on Ustream

 いよいよ「第14回世界女子ソフトボール選手権大会」(オフィシャルサイトはこちら)がオランダ・ハーレムで開幕! 大会には16チームが参加。連覇を狙う女子日本代表(代表メンバーはこちら)は、予選リーグ・セクションAに振り分けられ、カナダ、プエルトリコ、チェコ、ニュージーランド、ロシア、キューバと同組となり、予選リーグ・セクションBには、アメリカ、オーストラリア、オランダ、チャイニーズタイペイ(台湾)、イタリア、イギリス、ボツワナが振り分けられ、各セクションでシングルラウンドロビン(1回戦総当たり)の予選リーグを実施。両セクションの上位4チームが決勝トーナメントへ駒を進め、ソフトボール独特のページシステム(敗者復活戦を含むトーナメント)で行われる決勝トーナメントを勝ち抜いたチームが「世界一」の座を手にすることになる(大会スケジュールはこちら)。

 日本はこの日、予選リーグの第1戦で「アジアのライバル」中国と対戦。昨年のこの世界選手権のアジア地区予選では、「まさか……」の敗戦を喫した苦い記憶の残る「因縁の相手」と大事な初戦でぶつかることになった。

・大会第1日(8月15日/金)
〈予選リーグ第1戦〉
  1 2 3 4 5 6 7
日  本 0 0 0 0 2 2 0 4
中  国 0 0 0 0 0 0 0 0
日本: ○上野由岐子(7回)−峰幸代
長打: 〔三塁打〕河野美里
〔二塁打〕山本優、大久保美紗
※上野由岐子、ノーヒット・ノーラン達成!

 中国の先発はワン・ラン。このところ日本戦では好投を続け、日本がやや「苦手意識」を持つ大型右腕を先発に立ててきた。
 その立ち上がり、日本は1番・山本優、2番・西山麗が内野ゴロに打ち取られ、3番・市口侑果もセンターフライ。簡単に三者凡退に打ち取られてしまった。

 日本の先発は「エース」上野由岐子。まさに「満を持して」の登板。今シーズン、日本リーグの前半戦の登板機会が例年に比べ極端に少なく、世界選手権直前の国際大会でも、なかなか登板する機会がなかったため、「上野は投げられるのか?」「本当に大丈夫なのか??」様々な憶測が乱れ飛ぶ中、大事な初戦、さも「当然」といった雰囲気で、「エース」が先発のマウンドに帰ってきた。
 その立ち上がり、内野ゴロ二つで簡単にツーアウトを取ると、3番打者を三振に打ち取り、「貫禄」を感じさせる落ち着き払ったピッチングで、順調な滑り出しを見せ、「エース」健在を自らのピッチングで世界中に示して見せた。

 「帰ってきたエース」を援護したい日本は2回表、「投」の主役が上野由岐子なら、「打線の主役」は私だとばかりに、4番・山田恵里がチーム初安打となるライト前ヒットで出塁。5番・坂元令奈が三振に倒れた後、6番・峰幸代が手堅く送り、二死二塁。7番・河野美里がストレートのフォアボールで歩き、一・二塁とチャンスを広げたが、8番・国吉早乃花が空振り三振に倒れ、無得点。日本は3回表にも、一死から1番・山本優がツーベースヒットを放ち、チャンスを作ったが、2番・西山麗がショートライナー、3番・市口侑果が空振り三振に倒れ、またしても無得点。チャンスを生かすことができず、押し気味に試合を進めながらも、「あと一本」が出ず、重苦しい雰囲気の中、試合が進行した。

 両チーム無得点のまま、迎えた4回裏、中国は先頭打者が四球を選び、初めての走者を出したが、続く打者の送りバントがファーストへの小フライとなり、ダブルプレー。打者がもっともバントしづらいインコースの胸元を抉るようなライズボールでフライを上げさせるバッテリーの心憎いばかりの配球で、ピンチを未然に防ぎ、試合の流れを引き寄せた。

 日本はその直後の5回表、7番・河野美里が「芸術的」なバットコントロールで三遊間を破る安打を放ち、チャンスメイク。続く8番・国吉早乃花が、送りバント失敗の後、ヒットエンドランのサインで確実にセカンドゴロを転がし、「最低限」の仕事をこなし、得点圏に走者を進めると、9番・大久保美紗への初球がパスボールとなり、一死三塁。こうなると、完全に日本の「得点パターン」、スクイズ、ヒットエンドランと何でもできる「必殺仕事人」の前にお膳立てしてしまえば、「1点取ってください」というようなもの。
 宇津木麗華ヘッドコーチは、タイムを取って、打者・走者を集め、円陣を組んで何やら耳打ち。「仕掛けるぞ」「スクイズ、ヒットエンドランをやるぞ!」と見せて強打を指示。相手バッテリーの裏をかき、大久保美紗のバット一閃、思い切り振り抜いた打球はレフト線を抜け、日本に先制点がもたらされた。

 これで勢いづいた日本は、続く1番・山本優がしぶとく二塁内野安打でつなぎ、一・三塁とチャンスを広げ、今度は2番・西山麗がキッチリとヒットエンドランを決め、三塁走者を迎え入れ、この回2点を先制した。

 日本は続く6回表にも、3番・市口侑果の四球、4番・山田恵里のセンター前ヒット等で二死一・三塁の追加点のチャンスを作ると、7番・河野美里がライトフェンス直撃の走者一掃のタイムリースリーベースを放ち、決定的な2点を追加。4点差にリードを広げた。

 日本の「エース」上野由岐子は、4回裏に四球を一つ与えただけで、最後まで中国打線に安打を許さず、ノーヒット・ノーランを達成! 四球の走者もダブルプレーに打ち取ったため、21人で試合を終わらせる「準完全試合」のおまけまでつけて、いきなり大記録を成し遂げ、大事な初戦、昨年のアジア地区予選の決勝で敗れた「因縁の相手」に4−0で快勝し、「連覇」へ向け、最高のスタートを切った。

第14回世界女子選手権大会 予選リーグ第1戦

中国戦 スターティングラインアップ
打順 守備位置 選手名 所属 UN
1 3B 山本 優 ルネサスエレクトロニクス高崎 5
2 SS 西山 麗 日  立 3
3 DP 市口侑果 ルネサスエレクトロニクス高崎 4
4 CF 山田恵里 日  立 11
5 2B 坂元令奈 トヨタ自動車 6
6 峰 幸代 ルネサスエレクトロニクス高崎 2
7 RF 河野美里 太陽誘電 9
8 LF 国吉早乃花 豊田自動織機 27
9 1B 大久保美紗 ルネサスエレクトロニクス高崎 10
FP 上野由岐子 ルネサスエレクトロニクス高崎 17

※選手交代
6回裏 守備交代 国吉OUT→永吉理恵(デンソー)IN
※レフトの守備に入る
7回表 代打 市口OUT→森さやか(ルネサスエレクトロニクス高崎)IN