2015.6.22
 

 

女子日本代表TAP−B(U24B)
第1次国内強化合宿を実施!
第4回東アジアカップに向け、出発!!




女子日本代表TAP−Bが「第1次国内強化合宿」を実施!



今月初旬に日本リーグの「激闘」を終えた選手が多く、
選手のコンディション確認にも細心の注意が払われた



昨年、第3回東アジアカップを制した清水正監督が率いる
山梨学院大がテストマッチの相手を務め、2試合を行った


実戦の中でチームとしての「約束事」や「戦い方」を確認!


TAP−Bを率いる濱中武直ヘッドコーチ。自らは一歩引きながら、
要所要所で「的確かつ明確」な指示を選手たちに送っていた


投手陣を指導する増淵まり子コーチ。自らの豊富な国際経験を
ひもときながら、「世界で通用するピッチング」を伝授していく


テストマッチで失点した直後、バッテリーにアドバイスを送る
鈴木由香コーチ。気になる点はすぐに修正を図っていた


TAP−B、今後もっとも「成長」が期待される選手たち!
さらに「上」をめざすために……この貴重な機会を生かせ


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 6月20日(土)〜23日(火)、静岡県伊豆市で女子日本代表TAP−B(U24B)の「第1次国内強化合宿」が行われ、「第4回東アジアカップ」(6月25日(木)〜28日(日)、台湾・台中で開催)へ向けた最終調整と、2020年東京オリンピックで野球・ソフトボールが「復活」することを前提とした「強化5カ年計画」が本格的にスタートを切った。

 女子日本代表TAP−B(U24B)は、6月20日(土)午後、静岡県伊豆市の天城ドームに集合。長らく女子日本代表の「強化拠点」となり、その「栄光の歴史」の礎を築いてきた「伝統ある場所」で本格的な強化計画の第一歩を踏み出すことになった。

 20日(土)、代表選出後、初の顔合わせとなった選手たちは、ほとんどが日本リーグで日常的に戦っている選手とあって、すぐに打ち解け、その中で、大学生で選出された2人(秋元菜穂、岡村奈々)がやや緊張気味の面持ちであったが、秋元菜穂は昨年の「第3回東アジアカップ」に大学日本代表に選出された経験があり、岡村奈々に至っては、中学生のときに「日本代表」に大抜擢されて以来、U16、U19、大学日本代表等、すべての世代で「日本代表」に名を連ねてきた「強者」とあって、日本リーグで活躍する選手たちを前にしても、臆することなく堂々としたプレーを見せた。

 翌日は、昨年の「第3回東アジアカップ」で女子大学日本代表を率い、各国の代表チームを向こうに回し、優勝を飾り、第1回大会から続く連覇を「3」に伸ばした清水正氏が監督を務める山梨学院大がテストマッチの相手となり、午前・午後1試合ずつ計2試合を実施。実戦の中で大会へ向けた準備が進められた。

 テストマッチを終え、山梨学院大・清水正監督は、「みんな力のある選手ばかり。大会4連覇は何の問題もないでしょう。ただ、ここに選ばれた選手たちの『目標』は東アジアカップでの優勝、4連覇などではなく、あくまでも2020年東京オリンピックでの競技復帰、正式種目入りを前提とした強化・育成にあることを忘れてはならない。極論してしまえば、『チーム』となることも、大会で『結果』を出すことも必要なく、いかに選手個々の能力を引き出し、さらに『上』のカテゴリーへ送り込むことができるかが重要になる。その意味では、選手たちにはもっともっと自分を『アピール』することを考えてほしいし、アグレッシブにプレーしてほしいと思う」と、TAP−Bが創設された意味、強化計画における位置づけ等について触れ、選手たちに『エール』を贈った。
 また、「治安の心配がなく、いつでもどこでも好きなものが飲み食いできて、すべてが最高の状態で供される日本という国の中にいてはわからないことがある。世界に出れば、飲む水も食べるものも注意が必要なことがあり、衛生状態や用具や持ち物の管理等に神経を尖らせなければならないこともある。あるいは、国内ではあまり感じることのない東アジアの政治的な情勢や国同士のデリケートな関係を目の当たりにすることもある。若い世代の選手が早くからそういった経験を積むことも大切なことであり、どんな過酷な状態・状況にあっても、コンディションを崩すことなく、持てる力を出し切れるということも国際大会で活躍する重要なファクターとなる」と、昨年の東アジアカップでの経験を振り返りながら語った。

 翌22日は、前日のテストマッチで洗い出された課題を確認し、様々なケースを想定したゲームノック、「打線のつながり」を意識したシートバッティングを行い、修正を図った。

 今回、このTAP−Bを率いる濱中武直ヘッドコーチは、「ここにいるTAP−Bの選手たちは、自分が『A』に選ばれず悔しい、という思いもあり、モチベーションは高い。また、現時点では『B』であっても、ある意味では国内でもっとも『伸びシロ』のある選手たちであり、磨けば光る『ダイヤの原石』でもある。その選手たちを今後どのように育て、強化していくか、非常に責任のある立場であり、やり甲斐のある立場でもあると感じている。今回の東アジアカップにしても、大会創設以来、3連覇を飾っている大会であり、『日本代表』として出場する以上は、負けることは許されないが、その結果だけにこだわることなく、選手たちの潜在能力を引き出す『キッカケ』を作り、さらに『上』のカテゴリーをめざすために必要な育成・強化を施していくことができるよう、鈴木由香コーチ、増淵まり子コーチとともに、力を合わせ、選手たちにとって『最良の道』を用意できるよう努力したいと思う」と語った。

 実際、この第1次強化合宿では、濱中武直ヘッドコーチは、「一歩引いたところ」から全体を見渡し、技術的な指導や選手への具体的な指示は鈴木由香、増淵まり子両コーチが行う姿が見られた。
 シドニーオリンピックで銀メダルを獲得する「原動力」となった増淵まり子コーチは、投手陣にピッチングの考え方、様々な球種の投げ方、そのための練習方法等、「世界の舞台」で戦ってきた、自らの経験をひもとき、具体的・実戦的なアドバイスを送っていた。
 一方、鈴木由香コーチも、自ら「日本代表」として世界選手権等を戦った経験を基に、時にはブルペンキャッチャーを務めながら、ある時には全体に目を配りながら、自らの経験を『伝授』するとともに、濱中武直ヘッドコーチを献身的にサポートしていた。

 6月22日(月)、静岡県伊豆市での合宿を打ち上げ、東京都内のNTC(ナショナルトレーニングセンター)へ移動。ここで一泊し、翌朝、大会開催地である台湾・台中へ出発。
 6月25日(木)、「第4回東アジアカップ」の開幕を迎えることになる。



第4回東アジアカップ
The 4th East Asian Cup Women’s Softball Championship 2015

開催場所
台湾・台中
試合会場
ワンシャオ野球ソフトボール場 WanShao Baseball/Softball Field 萬壽棒壘球場
大会参加チーム
チャイニーズ・タイペイ、中国、香港、韓国、日本(5チーム)
試合方式
参加全チームにより、シングルラウンドロビン(1回戦総当たり)の予選リーグを実施。
予選リーグ上位4チームがページシステム(敗者復活戦を含むトーナメント)に進出。
決勝トーナメントの結果により、最終順位を決定。

◇試合スケジュール
日付 試合番号 試合開始
予定時刻
対戦カード
6月25日
(木)
1 9:00 中国 vs 香港
2 11:00 日本 vs チャイニーズ・タイペイ
3 13:00 韓国 vs 中国
4 15:00 日本 vs 香港
6月26日
(金)
5 8:30 中国 vs 日本
  10:40 開会式 Open Ceremony
6 11:00 チャイニーズ・タイペイ vs 韓国
7 14:00 香港 vs チャイニーズ・タイペイ
8 16:00 香港 vs 韓国
6月27日
(土)
9 9:00 韓国 vs 日本
10 11:00 チャイニーズ・タイペイ vs 中国
P1 14:00 予選1位 vs 予選2位
P2 16:00 予選3位 vs 予選4位
6月28日
(日)
P3 11:00 P1敗者 − P2勝者(ブロンズメダルゲーム・3位決定戦)
P4 14:00 P1勝者− P3勝者 (ゴールドメダルゲーム・優勝決定戦)

◇選手名簿
選手(※ポジション別五十音順)
NO 守備 氏名 支部 所属
1 投手 秋元 菜穂 東京 東京女子体育大学
2 泉  礼花 神奈川 日立
3 岡村 奈々 東京 日本体育大学
4 五味 彩華 埼玉 戸田中央総合病院
5 山中 しほ 神奈川 日立
6 捕手 清原 奈侑 神奈川 日立
7 田井 静華 栃木 Honda
8 内野手 胡子 路代 栃木 Honda
9 鈴木 鮎美 愛知 トヨタ自動車
10 熏竅@香月 愛知 豊田自動織機
11 森田 歩 京都 SGホールディングスグループ
12 森山 遥菜 栃木 Honda
13 山本 晴香 群馬 太陽誘電
14 外野手 知久 幸未 愛知 トヨタ自動車
15 長谷川 千尋 神奈川 日立
16 原田 のどか 群馬 太陽誘電
17 横野 涼 愛知 豊田自動織機

コーチングスタッフ
No. 役職 氏名 支部 所属名
1 チームリーダー 木田 京子 兵庫 園田学園女子大学
2 ヘッドコーチ 濱中 武直 栃木 Honda
3 アシスタントコーチ 鈴木 由香 神奈川 日立
4 アシスタントコーチ 増淵 まり子 埼玉 淑徳大学
5 トレーナー 宮本 圭   スポラックス
6 サポートスタッフ
(マネージャー)
沢幡 優佳 栃木 Honda
7 帯同審判 須田 冴子 群馬 (公財)日本ソフトボール協会
8 通訳 高 萍   (公財)日本ソフトボール協会