2015.7.14
 

 

2015カナダカップ
(カナディアンオープン)
女子日本代表TAP−A(U24A)
大会「5連覇」の偉業達成!




決勝の相手は大方の予想を裏切り、キューバとの対戦となった



TAP−Aの先発は3連投となる「エース」藤田倭



TAP−Aは序盤キューバの先発投手の速球に手を焼いたが
3回表に驚異的な集中打を浴びせ、3回コールド勝ち!!



TAP−A、大会5連覇の偉業達成! 歓喜の胴上げ!!
福田五志ヘッドコーチの身体が宙を舞う!!



2020年東京オリンピックで野球・ソフトボールの「復活」を!
世界中のソフトボールプレーヤー、ファンがそう願っている!!

※画像・動画提供、取材協力
・公益財団法人日本ソフトボール協会理事・選手強化副本部長、女子日本代表TAP−Aチームリーダー・矢端信介氏
・女子日本代表TAP−Aサポートスタッフ(マネージャー)伊藤幸子氏
・女子日本代表TAP−A通訳 生原都氏

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 「2015カナダカップ」(カナディアンオープン)(※大会オフィシャルサイトはこちら※大会結果速報はこちら※大会スケジュールはこちら)は、大会最終日(7月13日/月)を迎え、この日はブロンズメダルゲーム(3位決定戦)とゴールドメダルゲーム(決勝)の2試合が行われた。
 ブロンズメダルゲームでは、女子日本代表TAP−A(U24A)に敗れ、敗者復活戦に回ったホスト国・カナダと、予選リーグ4位で決勝トーナメント1回戦ではカナダに1−6で敗れたものの、敗者復活戦でドミニカ共和国を9−0、プエルトリコを12−5で撃破し、勝ち上がってきたキューバが対戦。戦前の予想を覆し、キューバが地元の大声援を受けるホスト国・カナダを4−1で破り、ゴールドメダルゲーム(決勝)進出。一足先に決勝進出を決め、待ち受けていた女子日本代表TAP−Aと「優勝」をかけ、対戦することになった。

・大会第10日(最終日)/7月13日(月)
《決勝トーナメント 決勝》
  1 2 3
女子日本代表TAP−A 0 0 10 10
キューバ 0 0 0 0
※大会規程により3回得点差コールド
バッテリー:〇藤田倭−我妻悠香
長打:〔二塁打〕山下りら

 先攻のTAP−Aは初回、相手先発投手のコンスタントに110km/h超えを記録する速球に手を焼き、内野ゴロ3つで三者凡退。

 一方、TAP−Aの先発は3連投となる「エース」藤田倭。初回、2本の安打を浴び、二死一・二塁のピンチを招いたが、5番打者を空振り三振に斬って取り、初回のピンチを無失点で切り抜けた。

 TAP−Aは2回表、一死から5番・長楓]未がチーム初安打を放ったが、後続なく無得点。キューバもその裏、三者凡退に抑えられ、試合はこのまま、緊迫した投手戦が続くかと思われた。

 先取点のほしいTAP−Aは3回表、簡単に二死となったが、ここから1番・市口侑果、2番・塚本智名の連打で一・三塁のチャンスをつかむと、3番・江口未来子が先制のタイムリーを放ち、まず1点。さらに4番・藤田倭の死球で満塁とし、5番・長楓]未が二者を還すタイムリー。なお二死二・三塁のチャンスが続き、6番・山崎早紀にもタイムリーが飛び出し、二者生還。7番・古澤春菜の安打で一・二塁となったところで、キューバベンチはたまらずピッチャーを交代をさせたが、火の点いたTAP−A打線の勢いは止まるところを知らず、この回2巡目の打席となる8番・山下りらがタイムリーツーベースを放ち、1点を追加。9番・我妻悠香が四球で歩き、再び満塁とすると、1番・市口侑果、2番・塚本智名、3番・江口未来子の3連打で4点を追加。この回10安打を集中し、一挙10点を奪い、キューバを圧倒した。

 大量援護をもらったTAP−Aの先発・藤田倭は、2回裏を三者凡退、3回裏も先頭打者に安打を許したものの、次打者をダブルプレーに打ち取り、最後のバッターをショートゴロに仕留め、10−0の3回コールド勝ち。文句なしの勝ちっぷりで大会「5連覇」の偉業を達成した。

 USAワールドカップでは、「宿敵」アメリカに二度にわたって敗れ、準優勝に終わったが、このカナダカップ(カナディアンオープン)では、その「反省」をしっかりと生かし、大会「5連覇」という「結果」へと結びつけた。

 ただ……女子日本代表TAP−A(U24A)の選手たちにとっては、この大会5連覇という偉業達成も「通過点」にしか過ぎない。先に東アジアカップを制した女子日本代表TAP−B同様、2020年東京オリンピックでの野球・ソフトボールの「復活」、正式種目入りが実現した暁には、その「主役」となり、チームの「中心」となっていかなければならない選手たちである。勝ったことも、あるいは敗れたことも、すべてを「貴重な経験」とし、「次」につなげていかなければならない。
 TAP−A、TAP−Bの選手たちの活躍を見て、その結果を受けて、女子日本代表の「TOP」チームに名を連ねる選手たちも、少なからず刺激を受けているはずである。今度は、その「TOP」の選手たちが、2010年以来の開催となる「JAPAN CUP」を舞台に、日本のソフトボールファンの目の前で、どんなプレーを見せてくれるか楽しみである。
 5年後、2020年に向けた選手強化は、まだまだその「第一歩」を踏み出したに過ぎない。ここから「TOP」「TAP−A」「TAP−B」の選手たちが、互いに競い合い、高め合い、刺激し合って、「晴れの舞台」「夢の舞台」に立つために、切磋琢磨を続けていくことにこそ意味がある。
 また、この後、8月にアメリカ・オクラホマシティで開催される「第11回世界女子ジュニア選手権大会」に出場するU19日本代表からも、将来を嘱望される有望な人材が「世界の舞台」にデビューし、国際経験を積んだ「若い力」たちが続々と「日本代表入り」を狙ってくることだろう。
 立ち止まっている暇はない。安閑として居場所を保証される選手など存在しない。自らの居場所を確保し、女子ソフトボール日本代表の栄光の歴史に、輝かしい未来に、名を連ねていくには、「上手く」なるしかない。「強く」なるしかない。自ら「進むべき道」は、「己の力」で切り拓いていくしかないのである。


 
決勝トーナメント組み合わせ・結果


◇カナダカップ 出場選手・スタッフ
選手(※ポジション別五十音順)
NO 守備 氏名 支部 所属
1 投手 近藤 光 愛知 デンソー
2 中野 花菜 群馬 ビックカメラ高崎
3 濱村 ゆかり 群馬 ビックカメラ高崎
4 平原 かすみ 愛知 トヨタ自動車
5 藤田 倭 群馬 太陽誘電
6 捕手 我妻 悠香 群馬 ビックカメラ高崎
7 山澤 葵 愛知 デンソー
8 内野手 市口 侑果 群馬 ビックカメラ高崎
9 古澤 春菜 愛知 トヨタ自動車
10 丸本 里佳 群馬 太陽誘電
11 山下 りら 愛知 トヨタ自動車
12 山本 絵梨奈 愛知 トヨタ自動車
13 外野手 江口 未来子 愛知 デンソー
14 大工谷 真波 群馬 ビックカメラ高崎
15 塚本 智名 愛知 トヨタ自動車
16 長普@望未 愛知 トヨタ自動車
17 山崎 早紀 愛知 トヨタ自動車

コーチングスタッフ
No. 役職 氏名 支部 所属名
1 チームリーダー 矢端 信介 北海道 (公財)日本ソフトボール協会
2 ヘッドコーチ 福田 五志 愛知 トヨタ自動車
3 アシスタントコーチ 森澤 隆行 愛知 デンソー
4 アシスタントコーチ 秋元 理紗 愛媛 伊予銀行
5 トレーナー 井上 章平 愛知 トヨタ自動車
6 サポートスタッフ
(マネージャー)
伊藤 幸子 愛知 トヨタ自動車
7 通訳 生原 都 愛知 トヨタ自動車