2016.6.6
 

 

平成28年度 女子大学日本代表チーム
「第5回東アジアカップ」直前合宿を実施!




「第5回東アジアカップ」へ向け、直前合宿を実施!



大会の指揮を執る二瓶雄樹ヘッドコーチを中心に、
「一つのチーム」となるべく中身の濃い練習を行った



「日本代表」として大会に参加することの「意味」「重み」が何度も
繰り返し説かれ、選手たちに「自覚」と「意識向上」が求められた



この「東アジアカップ」を一つの「ステップ」として、「夢の舞台」へ
羽ばたけ!国際舞台を経験することで、さらなる成長を期待!!



昨年は、TAP−Bが大会に参加し、優勝を飾っている。
女子ソフトボール「栄光の歴史」に新たな一頁を刻んで……



チームリーダー(団長)の齋藤春香氏は北京オリンピックの
金メダル監督。来年は同氏の故郷・弘前でこの大会を開催



第5回東アジアカップ「直前合宿」

 6月4日(土)〜6日(月)の3日間、平成28年度 女子大学日本代表チームが、開幕を直前に控えた「第5回東アジアカップ」へ向けた合宿を、東京都国立市の東京女子体育大で実施した。

 この直前合宿には、4月22日(金)〜24日(日)、愛知県安城市に本拠地を置く日本女子ソフトボールリーグ1部所属の「デンソー ブライトペガサス」のグラウンドで行われた選手選考会を経て選び抜かれた「第5回東アジアカップ」の代表選手17名が参加。大会へ向け、コンディションの確認・調整と、「一つのチーム」となるための意思統一、「日本代表」として大会に参加する選手としての「自覚と責任」の徹底が図られた。

 この「東アジアカップ」は、国際的に見てもソフトボールが盛んで競技力の高い東アジア地域の4チーム(日本、中国、チャイニーズ・タイペイ(台湾)、韓国)が集まり、さらなるレベルアップを図るとともに、オリンピック、アジア競技大会等と同じように「総合競技大会」として開催されている「東アジア競技大会」でのソフトボール競技の実施をめざすと同時に、それを一つのステップとして、東アジアからオリンピック競技復帰へのムーブメントを起こしていこうとの趣旨のもと、2012年に創設された大会であり、参加チームの「持ち回り」で開催されている大会である。
 過去4回の大会では、韓国で行われた第1回大会、中国で開催された第3回大会には女子大学日本代表チームを編成し、派遣。各国の代表チームを相手に優勝を飾り、日本がホスト国となり、岐阜県揖斐川町で開催した第2回大会には、女子日本代表(現・女子TOP日本代表)と女子大学日本代表の2チームが参加。女子日本代表が優勝を飾っている(予選リーグでは、女子日本代表が全勝の1位、女子大学日本代表が女子日本代表に敗れたのみの1敗で2位となったが、大会は「各国1チームでの参加」を原則としており、「特例」として参加が認められた女子大学日本代表については、2位の成績を残しているが、公式記録上順位はつかず、「順位なし」ということになった)。 また、昨年の第4回大会には、公益財団法人日本ソフトボール協会・選手強化本部会が、2020年東京オリンピックでの野球・ソフトボールの「復活」、正式種目入りを「前提」として進めている「強化5カ年計画」(Road to Tokyo)に基づく、「新たな枠組み」として創設された「女子日本代表TAP−B」(Taget Age Project/2020年に中心選手となり得る選手群の発掘・育成・強化を行うプロジェクト)が大会に派遣され、やはり優勝を飾っている。

 今回は、選手選考、チーム編成は全日本大学ソフトボール連盟が実施。大会への派遣についても、全日本大学ソフトボール連盟が主体となり、公益財団法人日本ソフトボール協会がそれをバックアップする形で今回の事業が進められている。

 大会は、6月9日(木)〜12日(日)の4日間、韓国の益山(イクサン)市で開催され、女子大学日本代表チームをはじめ、中国、チャイニーズ・タイペイ、韓国の「代表チーム」が参加。まずシングルラウンドロビン方式(1回戦総当たりのリーグ戦)での予選リーグを行い、その順位に基づいて最終順位決定戦を実施。最終順位決定戦は、ページシステム(敗者復活戦を含むトーナメント)で行われ、最後まで勝ち抜いたチームが「第5回東アジアカップ」の優勝チームとなる。

 先日のIOC(国際オリンピック委員会)理事会で、2020年東京オリンピックの追加実施種目・5競技18種目が「パッケージ」として承認され、8月のIOC総会での最終決定へ向け、大きく前進したことが報じられたことは記憶に新しい。
 野球・ソフトボールは、もちろんその追加5競技18種目に含まれており、2020年東京オリンピックでの「復活」が現実味を帯びてきている。
 もちろん、この「第5回東アジアカップ」に出場する選手たちにとっても、「夢の舞台」である「オリンピック」へ向けた道が拓かれてきたことになる。

 かつて、女子ソフトボールが初めてオリンピックの舞台で「正式種目」と実施された1996年のアトランタオリンピックでは、「エース」は燻R樹里(当時・日本体育大)であり、持田京子(現姓・松島:当時・日本体育大)、藤本佳子(当時・東京女子体育大)は、「夢の舞台」でホームランを放つ等、メダルにこそ手が届かなかったものの、日本の4位入賞を支える力となった。
 2000年のシドニーオリンピックでも、増淵まり子が(当時・東京女子体育大)が「直角に浮き上がる」とまでいわれた必殺のライズボールを武器に「エース」としてチームを牽引すれば、日本体育大を卒業したばかりの燻R樹里が「抑えの切り札」として5勝を挙げ、「女大魔神」の異名をとる大活躍。決勝まで無敗で突っ走り、決勝でアメリカに延長戦にもつれ込む死闘の末に敗れたものの、「限りなく金メダル近い銀メダル」と評されたメダル獲得の原動力となった。
 2004年のアテネオリンピックでは、今回の「第5回東アジアカップ」でアシスタントコーチを務める東京女子体育大卒の佐藤理恵が銅メダル獲得に貢献。
 2008年の北京オリンピックでは、その佐藤理恵が2大会連続の出場を果たし、打線の中軸に座り、「俊足好打」の日本体育大卒・藤本索子ともに「悲願の金メダル獲得」のメンバーとなる等、大学生選手、あるいは大卒選手が女子ソフトボールの「栄光の歴史」を築いてきた系譜がある。
 また、現在の日本ソフトボールリーグでも、大卒選手が増え、「即戦力」として期待され、実際に「第一線」で活躍する選手が、増加の一途を辿っている。

 それだけに、この大会を一つの「ステップ」として、日本の女子ソフトボールの「栄光の歴史」に名を刻むような選手が一人でも多く出現してくれることを期待したい。

 今回、チームリーダー(団長)を務める公益財団法人日本ソフトボール協会理事の齋藤春香氏は、北京オリンピックの「金メダル監督」であり、その「故郷」である青森県弘前市が来年日本で開催される「第6回東アジアカップ」を招致している。来年は、その齋藤春香氏の名を冠した「はるか夢球場」で、この大会が開催されるのも、何かの「縁」であり、「運命的」なものを感じてしまう。

 「歴史」はつながり、「伝統」は受け継がれていく……。この「第5回東アジアカップ」を経験した選手たちが、さらなる成長を遂げ、次なる「ステップ」へとつなげていってくれることを、「夢の舞台」に立つ選手が一人でも多く出現してくれることを、願ってやまない。


大会スケジュール
日付 試合開始
予定時刻
試合番号 対戦カード
6月9日
(木)
11:00 開会式
12:00 1 韓国 vs チャイニーズ・タイペイ
14:00 2 日本 vs 中国
6月10日
(金)
09:00 3 中国 vs 韓国
11:00 4 チャイニーズ・タイペイ vs 日本
14:00 5 日本 vs 韓国
16:00 6 中国 vs チャイニーズ・タイペイ
6月11日
(土)
09:00 P1 予選1位 vs 予選2位
11:00 P2 予選3位 vs 予選4位
15:00 P3 P1敗者 vs P2勝者
6月12日
(日)
10:00 P4 P1勝者 vs P3勝者


平成28年度女子大学日本代表チーム
(第5回東アジアカップ女子ソフトボール大会)
選手団名簿
選手(※ポジション別五十音順)
No. 守備 氏名 支部 所属名 学年
1 投手 秋元 菜穂 東京都 東京女子体育大学 4
2 阿南 恵子 大分県 日本文理大学 2
3 江渡 祐希 東京都 東京富士大学 4
4 原 奈々 兵庫県 園田学園女子大学 3
5 捕手 平川 穂波 愛知県 中京大学 4
6 深沢 未花 東京都 東京富士大学 3
7 吉松 梨乃 東京都 日本体育大学 3
8 内野手 石川 恭子 兵庫県 園田学園女子大学 2
9 榎本 千波 埼玉県 城西大学 4
10 鎌田 優希 岡山県 IPU環太平洋大学 3
11 田井 亜加音 兵庫県 園田学園女子大学 4
12 屋禰 未奈 兵庫県 園田学園女子大学 2
13 吉田 彩夏 愛知県 東海学園大学 2
14 外野手 櫻岡 春香 東京都 東京女子体育大学 3
15 高原 侑里 宮城県 東北福祉大学 4
16 森 さくら 山梨県 山梨学院大学 4
17 八鍬 あゆみ 山梨県 山梨学院大学 2

役員・スタッフ
No. 役職 氏名 支部 所属名
1 団長 齋藤 春香 青森県 (公財)日本ソフトボール協会
2 ヘッドコーチ 二瓶 雄樹 愛知県 中京大学
3 アシスタントコーチ 東 美幸 愛知県 東海学園大学
4 アシスタントコーチ 佐藤 理恵 東京都 東京女子体育大学
5 トレーナー 光本 雅美   蓬治療所
6 帯同審判 太田 正夫 埼玉県 (公財)日本ソフトボール協会
7 通訳 斉藤 雄一   JTB