2016.6.20
 

 

女子TOP日本代表
世界選手権「3連覇」へ
本格始動!




女子TOP日本代表、第1次国内強化合宿を千葉県印西市で実施!



合宿初日、熱烈な歓迎を受ける女子TOP日本代表



板倉正直印西市長も激励に駆けつけ、熱い歓迎の言葉を述べた



世界選手権「3連覇」へ……女子TOP日本代表、本格始動!



「決戦のとき」を間近に控え、選手たちにも気合が入る!



日本体育大学男子ソフトボール部の「協力」を得て、
「外国人投手対策」を施し、入念な打ち込みを行った



「エース不在」の状況の中、「新たなスター」の出現に期待!



合宿初日には、近隣市町の中学生を対象とした
代表選手によるソフトボールクリニックも開催された



女子TOP日本代表 第1次国内強化合宿(千葉県印西市)

 6月18日(土)、千葉県印西市で女子TOP日本代表が「第1次国内強化合宿」をスタートさせ、世界選手権「3連覇」へ向け、本格的な強化をスタートさせた。

 女子TOP日本代表は、合宿前日、NTC(ナショナルトレーニングセンター)でメディカル・フィットネスチェックを行い、アンチ・ドーピング研修を経て、18日(土)の朝、合宿地・印西市に移動。板倉正直印西市長を先頭に、近隣市町の中学生女子ソフトボールチーム9チームが駆けつけ、女子TOP日本代表を「歓迎」した。

 この「熱烈」な歓迎に、やや戸惑い気味ながらも、午後1時から松山下運動公園野球場で練習を開始。井上章平トレーナーの指導のもと、各自でウォーミングアップを行い、自らのコンディションを確かめた後、全員でアジリティのトレーニングを含むダッシュを行った。
 その後、キャッチボール、トスバッティング、ノック(内野手はシートノック、外野手は1箇所でのノック)、ロングティー、染谷美佳コーチがバッティングピッチャーを務めてのフリーバッティングを行った。

 ピッチャーはその傍らでピッチング練習。それぞれのペースでピッチング練習を行った後、福田五志ヘッドコーチ自らがノックバットを握り、ピッチャーのフィールディング練習。フィールドでは、それぞれが足りない部分を補おうとノックを受ける者、ティーバッティングで汗を流す者、思い思いの形で練習に励んだ。

 初日の練習を終えた夜には、入念なミーティング。チームとしての「意思統一」を図り、チームとして「一つ」になるために、チームとしての戦い方、戦術・戦略、そして「日本代表」としての「あるべき姿」を全員で確認し、翌日から本格的な練習に入った。

 翌日からは、守備面ではフォーメーションのチェックやコンビネーション、ポジショニング、連係プレーの確認に多くの時間が割かれ、打撃面では日本体育大学男子ソフトボール部の協力を得て、男子ピッチャーを「仮想・外国人投手」に見立てた打ち込みを実施。想定される105km/h〜110km/hの速球、切れ味鋭いライズ、ドロップを入念に打ち込み、「国際仕様」のバッティングに磨きをかけるとともに、チーム戦術、チームとしての戦い方を全員で確認し、「共通認識」を創り上げ、「チーム」としての「意思統一」を図る作業に力が注がれていた。
 世界選手権「3連覇」という大きな目標に向け、一分一秒を惜しむように練習に取り組む姿が見られた。

 世界選手権「3連覇」へ向け、入念な練習に取り組む傍ら、初日の練習終了後には、女子TOP日本代表を「熱烈歓迎」で迎えてくれた近隣市町の中学生女子9チームに、その「お礼」と「感謝」の気持ちを込めてソフトボールクリニックが行われた。
 クリニックは、投手・捕手・内野手・外野手のポジション別に行われ、ソフトボールを始めたばかりの「初心者入門コース」も開設され、指導が行われた。
 女子TOP日本代表のメンバーは、それぞれのポジションで、中学生たちを相手にそれぞれが辿ってきた「道」を振り返るかのように、ソフトボールの「基礎・基本」を「直接指導」で伝授。クリニックに参加した中学生たちは、憧れの選手からの「直接指導」に緊張の面持ちを見せながらも、心からの笑顔で応え、一言も聞き漏らすまいと選手たちの指導に耳を傾けていた。このクリニックを参加した選手たちの中から「未来の日本代表選手」が出現してくれることを期待するとともに、今後こういう機会を積極的に作っていくことで、ソフトボールという競技が待つ「魅力」や「楽しさ」「面白さ」を伝え、発信していく機会を増やしていく努力をする必要がある。さらには、すでにソフトボールをプレーしている選手たちへのクリニックだけでなく、現時点ではまったくソフトボールに興味も関心もない子どもたちに、この競技に触れてもらう機会を作り、「あれ!? ソフトボールって面白そうだぞ!」「ソフトボールやってみたいな……」と思ってもらえるような「新たな層」へ向けた取り組みを行っていかなければ、今後この競技をさらに普及させ、その裾野を広げていくことはできない。

 女子TOP日本代表は22日(水)、この「第1次国内強化合宿」を打ち上げ、その足で「日米対抗ソフトボール2016」の第1戦が行われる東京ドームへと移動。そこで「宿敵」アメリカとの「ファーストラウンド」を戦い、翌日には第2戦・第3戦が行われる宮城県仙台市「シェルコムせんだい」へ舞台を移し、アメリカとの「3連戦」に臨むことになる。

 その後、7月2日(土)には、「第15回世界女子選手権大会」(大会スケジュールはこちら)に向けた結団式・壮行会を品川プリンスホテルで行い、翌日にはアメリカ・オクラホマシティへ出発。まず「世界選手権」の「前哨戦」ともいうべき「USAワールドカップ」(7月5日〜10日/大会スケジュールはこちら)に出場し、「腕試し」を行った後、その足で「3連覇」をかけた「決戦の舞台」カナダ・サレーへと向かうことになる。

 「エース」上野由岐子が試合中のアクシデントで左腓腹筋内側頭損傷。残念ながら「日米対抗ソフトボール2016」の欠場が決定。世界選手権の「前哨戦」である「USAワールドカップ」にも帯同せず、治療に専念することも決まった(上野由岐子選手の代替選手としては平原かすみ選手を派遣。その他、TAP−Aの岡村奈々、山下りら、大工谷真波の3選手もUSAワールドカップに帯同)。今は世界選手権に「エース」が順調に回復してくれることを祈るばかりである。
 ただ、これも「2020年」を想定するのであれば、「次世代」を担うべき選手たちにとっては、またとない「チャンス」でもある。「エース」不在だからこそ、自らの登板機会が増え、自らの「存在価値」を示すチャンスが巡ってくる。また、「ソフトボールは投手力」そういわれる現状にあって、「いや打者でも主役になれるんだ!」と存在感を示す選手が出てきたっていいし、それこそ「両方」を担う存在が出てきたっていい。
 それは、その一方で「日本代表」というチームの「真価」が問われるときであり、真に「次なる扉」を開く力を有しているか否かが試されるときでもある。ピンチとチャンスはまさに「紙一重」。チームとして、また、一人の選手として、これが「ピンチ」となるのか、「チャンス」に変えていくことができるのか、「日本代表」として、個人としてもチームとしても「真価」が問われることになる。

 6月23日(木)からの「日米対抗ソフトボール2016」を皮切りに始まる「女子TOP日本代表」の戦い。世界選手権「3連覇」へ……そして、さらなる「その先」へ! 歩みを止めてはならない。前へ……進むしかないし、その道を切り拓いていくのは、「自分自身」に他ならない。




女子TOP日本代表名簿
(第15回世界女子選手権大会出場選手)
(USAワールドカップ出場選手)
ポジション別50音順
No. 守備 氏名 支部 所属名
1 投手 上野 由岐子 群馬 ビックカメラ高崎
2 ※岡村 奈々 東京 日本体育大学
3 濱村 ゆかり 群馬 ビックカメラ高崎
4 平原 かすみ 愛知 トヨタ自動車
5 藤田 倭 群馬 太陽誘電
6 山根 佐由里 愛知 トヨタ自動車
7 捕手 我妻 悠香 群馬 ビックカメラ高崎
8 佐藤 みなみ 群馬 太陽誘電
9 内野手 渥美 万奈 愛知 トヨタ自動車
10 市口 侑果 群馬 ビックカメラ高崎
11 川畑 瞳 愛知 デンソー
12
(主将)
坂元 令奈 愛知 トヨタ自動車
13 洲鎌 夏子 愛知 豊田自動織機
14 又吉 薫 栃木 Honda
15 ※山下 りら 愛知 トヨタ自動車
16 山本 優 群馬 ビックカメラ高崎
17 外野手
(副将)
河野 美里 群馬 太陽誘電
18 ※大工谷 真波 群馬 ビックカメラ高崎
19 長普@望未 愛知 トヨタ自動車
20 山崎 早紀 愛知 トヨタ自動車
21 山田 恵里 神奈川 日立
※USAワールドカップ帯同選手

【コーチングスタッフ】
No. 役職 氏名 支部 所属名
1 ヘッドコーチ 福田 五志 愛知 トヨタ自動車
2 アシスタントコーチ 木田 京子 兵庫 園田学園女子大学
3 アシスタントコーチ 染谷 美佳 愛知 デンソー
4 トレーナー 金城 充知   スポラックス
5 トレーナー 井上 章平 愛知 トヨタ自動車
6 マネージャー 渡部 せい子 愛知 トヨタ自動車