2016.7.20
 

 

第15回世界女子選手権大会
女子TOP日本代表、束の間の休息
ニュージーランドとの「決戦」に備える




大会6日目、この日試合のなかった日本は翌日の
ニュージーランドとの「決戦」を控え、練習を行った



練習はバッティング主体の内容となり、思い思いに汗を流した



バッティングピッチャーを務める染谷美佳アシスタントコーチ。
北京オリンピック金メダリストが選手の「調整役」を務めている



昼食は大会の日本チームのホストファミリー、現地ボランティアの
皆さんのお招きでカレーライスをはじめ盛りだくさんの料理に舌鼓



ホストファミリーの子どもたちと「ペタンク」で真剣勝負!



子どもたちとの「遊び」であっても真剣に、決して手を抜かない。
そして……子どもたち相手であっても「勝つこと」にはこだわる!



誕生日を迎えた金城充知トレーナーに「サプライズ」のケーキと
選手・スタッフ全員からのメッセージカードがプレゼントされた
(写真はなぜかツーショットに収まる佐藤みなみ選手/右)



大会もいよいよクライマックス! 心身ともにリフレッシュし、
世界選手権「3連覇」へ向け、心を一つにして戦いに挑む



第15回世界女子選手権大会
第6日
束の間の休息

 大会6日目(7月20日/水)、「第15回世界女子選手権大会」(大会公式サイトはこちら)は、2ndステージにあたる「チャンピオンシップラウンド」(大会の試合方式・スケジュール等はこちら)の3日目を迎えた。
 「チャンピオンシップラウンド」の「CR1」(予選リーグPOOL・A1位の日本(女子TOP日本代表)、予選リーグPOOL・H1位のニュージーランド、POOL・D2位のイギリス、POOL・E2位のチャイニーズ・タイペイの4チームが属するセクション)を戦う日本は、ここまでチャイニーズ・タイペイを6−1、イギリスを4−2で下し、連勝。CR1〜4の各セクション上位2チームによる「ダブルページシステムプレイオフ」(決勝トーナメント)への進出が確定しているが、21日(木)の「チャンピオンシップラウンド」最終日、日本と同じくここまで全勝、イギリスに6−0、チャイニーズ・タイペイに4−0と好調なニュージーランドと「CR1」1位の座をかけ、激突することになる。

 この日、試合のなかった日本は、午前中はニュージーランドとの「決戦」に備えてバッティング中心の練習に汗を流し、お昼は大会のホストファミリー、大会関連の現地ボランティアの皆さんの招きで昼食をご馳走になり、連戦が続く大会の中で、束の間の「休息」のひとときを得て、心身ともにリフレッシュ。特製のカレーライスや盛りだくさんの料理に舌鼓を打ち、ホストファミリーの子どもたちとペタンクで「本気」の勝負を繰り広げるなど、「世界の舞台」での激しく厳しい戦いの中で知らず知らずのうちに消耗していた心身を癒し、明日へのエネルギーを充填していた。

 また、誕生日を迎えた金城充知トレーナーへ、これまたお手製のバースデーケーキと選手・スタッフ全員からのメッセージカードがサプライズでプレゼントされる一幕もあった。  短い時間ではあったが、チームを支え、サポートしてくれるホストファミリー、大会ボランティアの皆さんとともに楽しい交流のひとときを持ち、翌日に控えたニュージーランドとの「決戦」へ向け、決意を新たにしていた。

 7月21日(木)は「チャンピオンシップラウンド」最終日。CR1〜4の「チャンピオンシップラウンド」3日目を終えた状況は下記の通り。日本はニュージーランドとの「決戦」に勝利すれば、CR1の1位通過が決まり、決勝トーナメント初戦の相手は現時点でキューバに1−0、オランダに3−2と連勝を飾り、CR3の首位に立っているメキシコが対戦相手となることが濃厚である。
 メキシコは予選リーグPOOL・Cで「上位進出の常連」オーストラリアに延長8回タイブレーカーの末、豪快なツーランホームランで2−0の完封勝利を収め、POOL・C1位で「チャンピオンシップラウンド」へ進出。「チャンピオンシップラウンド」CR2がアメリカ、オーストラリア、中国の「強豪」が顔を揃える「死のグループ」となることを演出した、今大会「台風の目」となっているチームでもある。もちろん、日本はそのメキシコとの対戦を考える前にニュージーランドに勝たなければならないが、どちらにしてもここから先は一瞬たりとも気を緩めることのできない「激戦」が続くことになりそうだ。

 「チャンピオンシップラウンド」では、その「死のグループ」となったCR2では、アメリカが中国に6−1、オーストラリアに5−3で勝利を飾り、最終戦を待たずにCR2・1位での決勝トーナメント進出が確定(最終戦のフィリピン戦を落とし、2勝1敗となり、中国対オーストラリア戦の勝者が同じく2勝1敗で並んでも、アメリカは中国、オーストラリアとの「直接対決」で勝利しているため、どちらのチームと同率で並んでも大会規程でアメリカの順位が上となる)。中国、オーストラリアは最終戦で敗れた方が決勝トーナメント進出を逃し、早くも2ndステージで優勝争いから姿を消すという「緊急事態」に陥っている。

 CR4は予選リーグPOOL・Aの初戦で、日本を相手に「あわや……」というところまで追い詰めたベネズエラが「チャンピオンシップラウンド」の初戦でホスト国・カナダを6−1で破り、イタリアも5−0で撃破。連勝で首位に立ち、ベネズエラはプエルトリコに勝利すれば、「文句なし」の3連勝でCR4・1位通過が決まる。
 これをカナダ、プエルトリコが1勝1敗で追っており、最終戦のベネズエラ対プエルトリコ戦でプエルトリコが勝利し、カナダがイタリアに勝利し、3チームが2勝1敗で並んだ場合でも、現時点で3チームの「直接対決」における失点の総計が1のベネズエラが有利な状況にあり、これに失点6のカナダ、失点10のプエルトリコが続く状態で、ベネズエラはプエルトリコ戦5失点以内の敗戦であれば、1位通過が確定し(失点数でカナダと並んでも直接対決でカナダに勝利しているため、大会規程でベネズエラの順位が上となる)、すでに10失点してしまっているプエルトリコは失点6のカナダを上回ることは不可能で、ベネズエラ戦に9点差以上の勝利(この場合、失点6のカナダが1位となり、9−0の勝利であれば、失点10でプエルトリコとベネズエラが並び、直接対決の結果でベネズエラに勝利しているプエルトリコの2位が確定する。同様に10−1、11−2……といった9点差での勝利であればプエルトリコの順位が上となる)が必要になる。
 ただし、ベネズエラは予選リーグPOOL・Aの2試合で2失点、「チャンピオンシップラウンド」の2試合でも1失点と投手力が安定しており、一方のプエルトリコは予選リーグPOOL・Eのインド戦で25得点という大量得点を記録しているが、他の試合ではチャイニーズ・タイペイ戦が2得点、エクアドル戦が7得点。「チャンピオンシップラウンド」に入ってからはイタリア戦で4得点、カナダ戦は0−10の完封負けという結果を見る限り、ベネズエラ戦で突然打線が爆発するとは現実的に考えにくく、ベネズエラ1位、カナダ2位という形で決着がつきそうな気配だ。

 いずれにせよ大会もいよいよクライマックス。大会3連覇を狙う日本にとっては、まずは「チャンピオンシップラウンド」CR1の最終戦・ニュージーランド戦が「大きな山場」となることは間違いない。

●チャンピオンシップラウンド戦績表(上位2チームが決勝トーナメントへ進出)
CR1
  日  本 イギリス チャイニーズ
・タイペイ
ニュージー
ランド
順位
日  本 ○4−2 ○6−1   2 0 1
イギリス ●2−4 ●1−2 ●0−6 0 3 4
チャイニーズ
・タイペイ
●1−6 ○2−1 ●0−4 1 2 3
ニュージーランド   ○6−0 ○4−0 2 0 1

CR2
  アメリカ オーストラリア フィリピン 中  国 順位
アメリカ ○5−3   ○6−1 2 0 1
オーストラリア ●3−5 ○11−1   1 1 2
フィリピン   ●1−11 ●1−7 0 2 4
中  国 ●1−6   ○7−1 1 1 2

CR3
  ブラジル メキシコ オランダ キューバ 順位
ブラジル   ●3−9 ○5−1 1 1 2
メキシコ   ○3−2 ○1−0 2 0 1
オランダ ○9−3 ●2−3   1 1 2
キューバ ●1−5 ●0−1   0 2 4

CR4
  ベネズエラ カナダ プエルトリコ イタリア 順位
ベネズエラ ○6−1   ○5−0 2 0 1
カナダ ●1−6 ○10−0   1 1 2
プエルトリコ   ●0−10 ○4−0 1 1 2
イタリア ●0−5   ●0−4 0 2 4




第15回世界女子ソフトボール選手権大会出場選手
選手(※ポジション別五十音順)
No. 守備 氏名 支部 所属名 選手紹介映像
1 投手 濱村 ゆかり 群馬 ビックカメラ高崎
2 平原 かすみ 愛知 トヨタ自動車
3 藤田 倭 群馬 太陽誘電
4 山根 佐由里 愛知 トヨタ自動車
5 捕手 我妻 悠香 群馬 ビックカメラ高崎
6 佐藤 みなみ 群馬 太陽誘電
7 内野手 渥美 万奈 愛知 トヨタ自動車
8 市口 侑果 群馬 ビックカメラ高崎
9 川畑 瞳 愛知 デンソー
10
(主将)
坂元 令奈 愛知 トヨタ自動車
11 洲鎌 夏子 愛知 豊田自動織機
12 又吉 薫 栃木 Honda
13 山本 優 群馬 ビックカメラ高崎
14 外野手
(副将)
河野 美里 群馬 太陽誘電
15 長普@望未 愛知 トヨタ自動車
16 山崎 早紀 愛知 トヨタ自動車
17 山田 恵里 神奈川 日立

【コーチングスタッフ】
No. 役職 氏名 支部 所属名
1 チームリーダー 矢端 信介 (公財)日本ソフトボール協会
選手強化副本部長
2 ヘッドコーチ 福田 五志 愛知 トヨタ自動車
3 アシスタントコーチ 木田 京子 兵庫 園田学園女子大学
4 アシスタントコーチ 染谷 美佳 愛知 デンソー
5 トレーナー 金城 充知   スポラックス
6 トレーナー 井上 章平 愛知 トヨタ自動車
7 マネージャー 渡部 せい子 愛知 トヨタ自動車




準決勝・決勝は「BSジャパン」で!!
【放送概要】
番組名:「第15回 世界女子ソフトボール選手権」
放送局:BSジャパン(BS7チャンネル=全国無料放送)

放送日時: 7月24日(日) 午後2時〜午後4時 準決勝(または敗者復活最終戦)
7月25日(月) 昼0時56分〜午後2時56分 決勝(または3位決定戦)
解説:馬渕 智子(北京五輪日本代表)
実況:森田 京之介(テレビ東京アナウンサー)