2016.7.21
 

 

第15回世界女子選手権大会
女子TOP日本代表
ニュージーランドとの全勝対決制し、
CR1・1位で決勝トーナメント進出!




「チャンピオンシップラウンド」第3戦の相手はニュージーランド



「チャンピオンシップラウンド」CR1・1位通過へ向け、気合が入る!



外野手だってやる気満々! 内野手に負けじと気合が入る!!



日本は初回、相手守備陣を揺さぶり、先取点を奪う!



初回、2点目となる「技あり」のタイムリーを放った坂元令奈



ニュージーランドは豪快な一発で同点に追いついた!



同点に追いつかれた直後のベンチで。「若いバッテリー」に
百戦錬磨の先輩がしっかりとアドバイスし、切り替えを図る



5回裏、「値千金」の勝ち越しのソロホームランを放った山本優



最後は「千両役者」山田恵里のタイムリーツーベースでコールド勝ち!
「チャンピオンシップラウンド」CR1・1位で決勝トーナメント進出!!



第15回世界女子選手権大会
第6日
束の間の休息

 大会7日目(7月21日/木)、「第15回世界女子選手権大会」(大会公式サイトはこちら)は、2ndステージにあたる「チャンピオンシップラウンド」(大会の試合方式・スケジュール等はこちら)は最終日を迎えた。
 「チャンピオンシップラウンド」の「CR1」(予選リーグPOOL・A1位の日本(女子TOP日本代表)、予選リーグPOOL・H1位のニュージーランド、POOL・D2位のイギリス、POOL・E2位のチャイニーズ・タイペイの4チームが属するセクション)を戦う日本は、初戦でチャイニーズ・タイペイを6−1で撃破。イギリス戦も4−2で勝利し、最終戦を待たずに決勝トーナメント進出(2位以上が確定)が決まっており、この日、日本と同じくイギリスに6−0、チャイニーズ・タイペイに4−0と連勝しているニュージーランドとの「全勝対決」、CR1・1位通過をかけた「重要な一戦」に臨んだ。

●「チャンピオンシップラウンド」(予選リーグ2ndステージ)
【チャンピオンシップラウンド第3戦】
  1 2 3 4 5 6
ニュージーランド 0 0 0 2 0 0 2
女子TOP日本代表 2 0 0 0 3 4x 9
※大会規程により6回得点差コールド
バッテリー:◯濱村ゆかり(5回)、藤田倭(1回)−我妻悠香
長打: 〔本塁打〕山本優
〔二塁打〕長楓]未、山本優、山田恵里

 日本の「チャンピオンシップラウンド」最終戦の相手はニュージーランド。ここまでともに「全勝」、この一戦にCR1・1位通過をかけて激突することになった。

 日本の先発は「期待の若手」濱村ゆかり。初回、勢いに乗っているニュージーランドの攻撃をサードフライ、サードフライ、ショートフライと簡単に三者凡退に斬って取り、試合の流れを日本に引き寄せた。

 日本はその裏、「切り込み隊長」1番・山本優が意表を突くセーフティーバントを仕掛けると、この打球の処理を焦ったピッチャーのエラーを誘い、出塁。2番・河野美里が手堅く送り、一死二塁とすると、3番・長楓]未のピッチャーゴロで二塁走者・山本優が思い切り良くスタートを切り、三塁進塁を試み、ピッチャーが三塁へ悪送球。走者が三塁手と交錯し、上にのしかかられるような形となったが、山本優がこれを懸命にふりほどき本塁へ。その際の三塁手の行為が「走塁妨害」と判定され、日本に先取点がもたらされた。
 このプレーの間に打者走者・長楓]未が三塁まで進塁。二死後、「チャンスに強い」5番・坂元令奈がタイミングを外され、体勢を崩されながらも「技あり」のタイムリー。三塁走者を迎え入れ、この回2点を先制した。

 日本の先発・濱村ゆかりは、2回表、一死から走者を出し、犠打で得点圏に走者を進められたものの、後続を三振に打ち取り、事なきを得ると、3回表は三者凡退。快調に飛ばしていたが、4回表、この回先頭の2番・Lara・Andrewsにライト前に運ばれ、続く3番・Hailey・Breakwellにフルカウントからの7球目を左中間最深部に運ばれ、「一振り」で同点に追いつかれてしまった。

 2−2の同点で迎えた5回裏、日本は一死から1番・山本優がフルカウントからの6球目をとらえ、センター頭上を越える「値千金」のソロホームランを放ち、1点を勝ち越し。2番・河野美里はショートゴロで「気迫」の一塁ヘッドスライディング。この「気迫」が相手のエラーを呼んだか、一塁に生き、3番・長楓]未が左中間を深々と破るタイムリーツーベースで一塁走者・河野美里が俊足を飛ばし、一気に生還。さらに4番・山田恵里のセカンドゴロの間に二塁走者が三塁へ進み、5番・坂元令奈のサードゴロがエラーを誘い、この回3点目。ニュージーランドを突き放した。

 3点のリードを奪った日本は、6回表から2番手・藤田倭を投入。いきなりツーベースを浴びる等、二死一・三塁の「ホームランが出れば同点」のピンチを招いたが、後続を見逃しの三振に打ち取り、無失点でピンチを切り抜けた。

 日本はその裏、一死から8番・洲鎌夏子が相手エラーで出塁すると、盗塁で二塁へ進み、二死後、1番・山本優が三遊間を破るタイムリーを放ち、二塁走者が生還。抜け目のない走塁で打者走者も二塁まで進み(記録は二塁打)、ここまで今大会12打数ノーヒットと当たりが出ず、もがき苦しんでいた2番・河野美里がセンター前にタイムリー。1点を追加し、3番・長楓]未が四球で歩き、二死一・二塁と「お膳立て」を整えると、「千両役者」4番・山田恵里がレフトオーバーのタイムリーツーベースを放ち、走者を一掃。6回得点差コールドに必要な7点差をつけ、試合終了となった。
 終わってみれば9−2の6回コールド勝ちでニュージーランドを撃破し、「チャンピオンシップラウンド」を全勝。CR1・1位で決勝トーナメントへ駒を進め、初戦の相手はCR3・1位のメキシコと対戦することになった。

 また、「死のグループ」となったCR2では中国がオーストラリアを破り、2位の座を確保。常に「世界のトップグループ」に位置し、1996年のアトランタオリンピック銅メダル、2000年シドニーオリンピック銅メダル、2004年アテネオリンピック銀メダル、2008年北京オリンピック銅メダルと「上位進出の常連」であったチームが、予選リーグPOOL・Cで延長8回の「死闘」の末、メキシコに0−2で敗れたことで予選リーグ1位通過の目算が狂い、「チャンピオンシップラウンド」ではアメリカ、中国と同組となる「死のグループ」CR2を勝ち抜くことができず、決勝トーナメントに進むことなく、2ndステージで姿を消すという「波乱」が起きた。

 大会3連覇を狙う日本、それを阻止せんと意気込むアメリカの「2強」は順当に勝ち上がったが、CR3の1位はメキシコ、CR4の1位はベネズエラと中南米勢の躍進が目立つ大会となった。日本もベネズエラには予選リーグPOOL・Aの初戦で「あわや……」というところまで追い詰められ、強豪・オーストラリアはメキシコに敗れた1敗が尾を引き、決勝トーナメントへ駒を進めることなく姿を消している。

 「チャンピオンシップラウンド」CR1〜4の戦績表は下記の通りで、大会はいよいよ「最終決戦」となる「決勝トーナメント」(ダブルページシステムプレイオフ)へと舞台を移すことになる。

第15回世界女子選手権大会
チャンピオンシップラウンド第3戦(ニュージーランド戦)
スターティングラインナップ
打順 守備位置 選手名 背番号 所属
1 3B 山本 優 5 ビックカメラ高崎
2 LF 河野 美里 9 太陽誘電
3 RF 長普@望未 1 トヨタ自動車
4 CF 山田 恵理 11 日立
5 2B 坂元 令奈 6 トヨタ自動車
6 SS 渥美 万奈 12 トヨタ自動車
7 DP 市口 侑果 4 ビックカメラ高崎
8 1B 洲鎌夏子 19 豊田自動織機
9 我妻 悠香 25 ビックカメラ高崎
FP 濱村ゆかり 15 ビックカメラ高崎

選手交代
5回裏 我妻 悠香OUT→又吉 薫(Honda)IN ※代打
6回表 又吉 薫OUT→我妻 悠香(ビックカメラ高崎)IN
※キャッチャーの守備に再出場
濱村ゆかりOUT→藤田倭(太陽誘電)IN ※投手交代


●チャンピオンシップラウンド戦績表(上位2チームが決勝トーナメントへ進出)
CR1
  日  本 イギリス チャイニーズ
・タイペイ
ニュージー
ランド
順位
日  本 ○4−2 ○6−1 ○9−2 3 0 1
イギリス ●2−4 ●1−2 ●0−6 0 3 4
チャイニーズ
・タイペイ
●1−6 ○2−1 ●0−4 1 2 3
ニュージーランド ●2−9 ○6−0 ○4−0 2 1 2

CR2
  アメリカ オーストラリア フィリピン 中  国 順位
アメリカ ○5−3 ○11−0 ○6−1 3 0 1
オーストラリア ●3−5 ○11−1 ●0−2 1 2 3
フィリピン ●0−11 ●1−11 ●1−7 0 3 4
中  国 ●1−6 ○2−0 ○7−1 2 1 2

CR3
  ブラジル メキシコ オランダ キューバ 順位
ブラジル ●3−5 ●3−9 ○5−1 1 2 3
メキシコ ○5−3 ○3−2 ○1−0 3 0 1
オランダ ○9−3 ●2−3 ○9−1 2 1 2
キューバ ●1−5 ●0−1 ●1−9 0 3 4

CR4
  ベネズエラ カナダ プエルトリコ イタリア 順位
ベネズエラ ○6−1 ●0−3 ○5−0 2 1 1
カナダ ●1−6 ○10−0 ○3−1 2 1 2
プエルトリコ ○3−0 ●0−10 ○4−0 2 1 3
イタリア ●0−5 ●1−3 ●0−4 0 3 4
※ベネズエラ、カナダ、プエルトリコの3チームが2勝1敗の同率で並んだが、同率で並ぶ3チームの直接対決における失点数の総計がベネズエラ4、カナダ6、プエルトリコ10となり、失点数の少ないチームの順位が上となる




第15回世界女子ソフトボール選手権大会出場選手
選手(※ポジション別五十音順)
No. 守備 氏名 支部 所属名 選手紹介映像
1 投手 濱村 ゆかり 群馬 ビックカメラ高崎
2 平原 かすみ 愛知 トヨタ自動車
3 藤田 倭 群馬 太陽誘電
4 山根 佐由里 愛知 トヨタ自動車
5 捕手 我妻 悠香 群馬 ビックカメラ高崎
6 佐藤 みなみ 群馬 太陽誘電
7 内野手 渥美 万奈 愛知 トヨタ自動車
8 市口 侑果 群馬 ビックカメラ高崎
9 川畑 瞳 愛知 デンソー
10
(主将)
坂元 令奈 愛知 トヨタ自動車
11 洲鎌 夏子 愛知 豊田自動織機
12 又吉 薫 栃木 Honda
13 山本 優 群馬 ビックカメラ高崎
14 外野手
(副将)
河野 美里 群馬 太陽誘電
15 長普@望未 愛知 トヨタ自動車
16 山崎 早紀 愛知 トヨタ自動車
17 山田 恵里 神奈川 日立

【コーチングスタッフ】
No. 役職 氏名 支部 所属名
1 チームリーダー 矢端 信介 (公財)日本ソフトボール協会
選手強化副本部長
2 ヘッドコーチ 福田 五志 愛知 トヨタ自動車
3 アシスタントコーチ 木田 京子 兵庫 園田学園女子大学
4 アシスタントコーチ 染谷 美佳 愛知 デンソー
5 トレーナー 金城 充知   スポラックス
6 トレーナー 井上 章平 愛知 トヨタ自動車
7 マネージャー 渡部 せい子 愛知 トヨタ自動車




準決勝・決勝は「BSジャパン」で!!
【放送概要】
番組名:「第15回 世界女子ソフトボール選手権」
放送局:BSジャパン(BS7チャンネル=全国無料放送)

放送日時: 7月24日(日) 午後2時〜午後4時 準決勝(または敗者復活最終戦)
7月25日(月) 昼0時56分〜午後2時56分 決勝(または3位決定戦)
解説:馬渕 智子(北京五輪日本代表)
実況:森田 京之介(テレビ東京アナウンサー)