2013.7.2
 

 



日本はこの日から3日連続のダブルヘッダー
「ハードスケジュール」の中、戦いに臨む!




予選リーグ第2戦の相手はオランダ




オランダ戦で先発し、好投を見せた常盤紫文




攻守にオランダを圧倒し、4回コールド勝ち!




予選リーグ第3戦では
優勝を争うライバル・オーストラリアと激突




先制されながらも、粘りを見せ、逆転勝ち
打線は「日本らしく」全員でつなぎ、得点をもぎ取った!




日々成長し、たくましくなる選手たち
目標は「世界一」、ただ一つ



女子U19日本代表レポート
●第10回世界女子ジュニア選手権大会(カナダ・ブランプトン)
 

オランダ、オーストラリアに快勝し、3連勝!




予選リーグ第2戦
オランダ戦

予選リーグ第3戦
オーストラリア戦

 第10回世界女子ジュニア選手権大会(7月1日(月)〜7日(日)/カナダ・ブランプトン 大会オフィシャルホームページはこちら http://www.jwwc2013.com/)第2日、日本はこの日、予選リーグ第2戦、第3戦に臨み、ダブルヘッダーを戦うことになった。

 大会初日は、「3連覇」を狙う王者・アメリカをはじめ、オーストラリア、地元の大声援に後押しされるカナダらがそれぞれ快調な滑り出しを見せ、白星スタート。アメリカはイギリスに10−0(4回コールド)で圧勝。日本と同じ予選リーグセクションBに振り分けられているオーストラリアはオランダに7−0(6回コールド)、中国に5−1で勝利し、連勝。地元・カナダは初戦のベネズエラ戦に不戦勝(記録上7−0でカナダの勝利)、続くイギリス戦に5−0で快勝し、好スタートを切った。

 今大会は、大会期間が従来より短く設定されているため、試合スケジュールは各国予選リーグからほぼ毎日ダブルヘッダーという非常にハードなスケジュールが組まれており、日本もこの日から3日間連続のダブルヘッダーを戦うことになる。

7月2日(火)/予選リーグ第2戦
  1 2 3 4
オランダ 0 0 0 0 0
日  本 3 1 1 6x 11
※大会規定により4回得点差コールド
日本:○常盤紫文(4回)−我妻悠香
長打:〔三塁打〕山下りら 〔二塁打〕奥田茉優希、田中麻美

 日本の予選リーグ第2戦の相手はオランダ。日本は初回、この試合先発投手に起用された常盤紫文が、持ち味のコントロールとテンポの良いピッチングでオランダ打線に得点を許さず、守備でリズムを作ると、打線も早速その常盤紫文を援護。その裏、先頭の山下りらがレフトオーバーのスリーベースを放ち、いきなりチャンスメイク。続く2番・榎本千波がすかさずセーフティーバントで揺さぶり、さらに盗塁で無死二・三塁とチャンスを広げると、3番・奥田茉優希のレフトへの犠牲フライで早々と1点を先制。その後もパスボール、7番・染矢紗姫のセンター前タイムリーで追加点を奪い、この回3点を先制した。

 波に乗った日本は、2回以降も毎回得点でリードを広げ、オランダを圧倒。4回裏には、3番・奥田茉優希、代打・田中麻美の二塁打を含む6本の長短打を集中させ、オランダを突き放し、余裕の試合展開で4回コールド勝ちを収めた。

7月2日(火)/予選リーグ第3戦
  1 2 3 4 5 6 7
日     本 0 0 0 0 1 3 0 4
オーストラリア 0 1 0 0 0 0 0 1
日本:○中野花菜(7回)−我妻悠香

 今回、日本が振り分けられた予選リーグセクションBで、最大のライバルとなるオーストラリアとの一戦。宗方貞徳ヘッドコーチは、昨日の初戦(中国戦)に続き、この試合も満を持して「エース」中野花菜を先発投手に起用した。初回のオーストラリアの攻撃を三者凡退に抑えた中野花菜だったが、2回裏、この回先頭のオーストラリアの4番・Rachel Lackにセンターへ弾丸ライナーのソロホームランを叩き込まれ、今大会初失点。1点を先制された日本がオーストラリアを追いかける展開となった。

 オーストラリアに4回まで無得点に抑え込まれていた日本は5回表、一死から連続四球で一・二塁のチャンスを作ると、ここで今大会当たっている2番・榎本千波が鋭くセンター前にはじき返し、同点。続く6回表にも、この回先頭の5番・山下りらのセンター前ヒットを足場に、送りバント、四球などで二死一・三塁と攻め立て、9番・松本風香の内野安打、1番・奥田茉優希のセンター前タイムリーで2点を追加。さらにこれに相手守備のエラーも重なり、大きな4点目を加え、「勝利」をグッと引き寄せた。

 守っては、昨日大事な初戦の先発を任され、完封勝利を飾った中野花菜が、2回裏にソロホームランを浴びて1点を失ったものの、その後はしっかりと立ち直り、「エース」の風格を感じさせる堂々たるピッチングを展開。パワーがあり、「一発」のあるオーストラリア打線に対して、内・外角を厳しく、大胆に突きながら、最後までこのリードを守り抜き、完投勝利を飾った。

 予選リーグセクションBの最大のライバル・オーストラリアに4−1の快勝。チームは初戦の中国戦で勝利を得たことで、一つ“大きな経験”をし、たくましくなった。攻撃、守備の「スタイル」、選手個々の役割もより明確化され、明らかに選手たちの“動き”が変わりはじめている。アメリカやオーストラリアのように、豪快なホームランで得点を量産する「パワーソフトボール」は日本にはできないかもしれない。だが、我々にはそれに対抗する「ジャパニーズスタイル」がある。相手が力で押しまくってくるのなら、セーフティーバントやスラップ、バスターで相手を崩し、持ち前の“機動力”で相手をかき回せばいい。日本には戦うバリエーションを豊富に使い分けることができる「強み」があることを忘れてはならない。さぁ、見せよう!世界に日本のソフトボールを!!アメリカの一人勝ちには決してさせない。


第10回世界女子ジュニア選手権大会 第2日 予選リーグ第2戦

オランダ戦 スターティングラインアップ
打順 守備位置 選手名 所属 UN
1 LF 山下りら トヨタ自動車 13
2 CF 榎本千波 城西大 1
3 SS 奥田茉優希 日立 21
4 1B 青木千春 太陽誘電 22
5 DP 内藤実穂 ルネサスエレクトロニクス高崎 10
6 RF 平川穂波 中京大 14
7 3B 染矢紗姫 日立マクセル 24
8 我妻悠香 ルネサスエレクトロニクス高崎 25
9 2B 松本風香 日本体育大 29
FP 常盤紫文 早稲田大 6

※選手交代
4回裏 代打 平川OUT→青柳優那(山梨学院大)IN
代打 染矢OUT→楢嵜伶奈(ルネサスエレクトロニクス高崎)IN
代打 我妻OUT→田中麻美(トヨタ自動車)IN



第10回世界女子ジュニア選手権大会 第2日 予選リーグ第3戦

オーストラリア戦 スターティングラインアップ
打順 守備位置 選手名 所属 UN
1 SS 奥田茉優希 日立 21
2 CF 榎本千波 城西大 1
3 DP 内藤実穂 ルネサスエレクトロニクス高崎 10
4 1B 青木千春 太陽誘電 22
5 LF 山下りら トヨタ自動車 13
6 3B 染矢紗姫 日立マクセル 24
7 RF 平川穂波 中京大 14
8 我妻悠香 ルネサスエレクトロニクス高崎 25
9 2B 松本風香 日本体育大 29
FP 中野花菜 ルネサスエレクトロニクス高崎 18

※選手交代
5回表 代打 我妻OUT→青柳優那(山梨学院大)IN
5回裏 再出場 青柳OUT→我妻が捕手の守備へ再出場