去る8月26日(火)〜30日(土)にかけ、2001年より数えて14回目となる「日韓ジュニアスポーツ交流事業(女子ソフトボール競技)」の派遣事業が実施された。
今回の派遣チームは、3月の全国高校選抜女子大会で準優勝した「創志学園高等学校」が参加(優勝校・とわの森三愛高等学校は、国内大会と日程重複のため、辞退)。親善試合を中心に、両国の競技力向上に努め、互いの親善・交流を深めた。
今回の開催地は、9月に「第17回アジア競技大会」を開催する仁川。アジア競技大会の実施会場は、「大会本番」への準備のため、使用することができなかったが、市内全体が大会開催に向け、徐々に盛り上がっているのを感じることができた。
初日の26日(火)は、昼に仁川空港に到着後、昼食を取り、試合会場であるIPAボールパークで2時間ほど汗を流し、調整を行った。
普段慣れない全面人工芝の会場で、かつ野球のマウンドがあるグラウンドのため、人工芝でのバウンドの違い、打球がマウンド周辺に飛んだ場合のボールの転がり具合の確認、守備、走塁の際の足元の感覚の差異などを入念に確かめ、翌日からの試合に備えた。
夕食後、試合についてのミーティングを行い、対戦スケジュール等の確認。親善交流のため、得点差コールドは採用しないことなどが決まった。
また、27日(水)の2試合については、韓国オリンピック委員会(KOC)の動画チャンネルで試合の様子を放映することが発表された。
翌27日(水)より、試合が開始され、この日はU19韓国代表チームと2試合行った。普段慣れていない革ボールでの試合であったが、10−0、8−0と圧勝し、連勝のスタートとなった。
この日の夜は、ホテルで歓迎会を開催していただき、韓国ソフトボール協会のチェ・チュルナム会長、チェ・ジュンジェ副会長をはじめ、多くの皆さんから熱烈な歓迎を受け、日本選手団を代表し、福島正一団長が、「まずはこのような盛大な歓迎会を催していただき、心から感謝申し上げたい。この日韓ジュニアスポーツ交流事業も14回目を数え、日韓両国の親善交流と、互いの競技力向上に大きな役割を果たす事業として定着してきている。今後はさらにこの事業を発展・充実させ、いつの日か両国が世界選手権あるいはオリンピックといった舞台の決勝で顔を合わせることができるよう、力を尽くしていきたい」と謝辞を述べ、この事業の発展・継続に意欲を見せた。また、「この後、ここ仁川で第17回アジア競技大会が開催される。両国がより良い成績を収め、大会が成功することを心より祈念している。11月の皆さまの来日を心待ちにしています」と、アジア競技大会の成功へ向け、『エール』を送った。
今回、日本から派遣されたのが、昨年と同じく創志学園高等学校となったため、昨年来の顔見知りも多く、アッという間に打ち解け、グラウンド外でも積極的に交流する姿が見られ、言葉は通じなくとも、ソフトボールという競技を通じて心を通わせ合い、大いに盛り上がった会となった。
28日(木)には、アジア競技大会へ向けた韓国代表チームの「強化」の一環として試合が組まれ、代表チームと対戦するという貴重な機会を得た。
胸を借りるつもりで挑んだことが功を奏したのか、初回の猛攻を2点で凌ぎ、徐々に反撃に転じ、4−2の逆転勝ち。「大金星」を挙げ、大いに自信をつけることができた。
この日の午後には、韓国代表チームに勝利した勢いそのままに、U19韓国代表チームと再戦、9−0の圧勝で4連勝を飾った。
29日(金)は、U19韓国代表チームと2試合を行う予定であったが、韓国代表チームから「再戦」の申し込みがあり、韓国代表チームと試合を行うことになった。
昨日、「まさか……」の敗戦を喫した韓国代表チームも、このままでは韓国代表の「メンツ」に関わると、気合を入れ直し、初回から打線が爆発、創志学園高等学校が2年生以下の「新チーム」中心のメンバーを組んだこともあり、8−2で大勝し、韓国代表チームが「意地」を見せた。
また、韓国ソフトボール協会の計らいで、アジア競技大会の会場見学を兼ね、女子ソフトボールの試合会場となる「ソンドLNGスタジアム」で昼食をとらせてもらった。9月27日(土)に開幕を迎えるアジア競技大会女子ソフトボール競技の試合会場となり、日本代表チームをはじめアジア各国の代表チームが熱戦を展開することになるスタジアムを見学し、選手たちは「いつか私もこの舞台に……」と、決意を新たにしていた。
見学を終え、試合会場に戻る途中、激しい雷雨となり、午後の試合は中止、親善交流試合の日程はこれで終了となった。
最終日(30日/土)はフライトが夕方のため、日中は仁川市内を見学。その日の夜、全員無事に岡山に帰国した。
韓国チームの来日、受入事業は、11月7日(金)〜11日(火)、岡山県岡山市で行われる予定である。
【親善交流試合結果】
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1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
計 |
日本(創志学園高等学校) |
4 |
0 |
0 |
1 |
0 |
5 |
0 |
10 |
U19韓国代表チーム |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
計 |
U19韓国代表チーム |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
日本(創志学園高等学校) |
0 |
2 |
1 |
5 |
0 |
0 |
x |
8 |
|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
計 |
日本(創志学園高等学校) |
0 |
1 |
0 |
2 |
1 |
0 |
0 |
4 |
韓国代表チーム |
2 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
計 |
U19韓国代表チーム |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
日本(創志学園高等学校) |
2 |
0 |
1 |
2 |
0 |
4 |
x |
9 |
|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
計 |
日本(創志学園高等学校) |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
0 |
0 |
2 |
韓国代表チーム |
4 |
2 |
2 |
0 |
0 |
0 |
x |
8 |
平成26年度(2014)日韓ジュニアスポーツ交流事業 代表選手団名簿
人数 |
ポジション |
氏名 |
支部 |
所属 |
1 |
外野手
(捕手) |
重富 めぐみ |
岡山 |
創志学園高等学校 |
2 |
投手 |
山口 未悠 |
岡山 |
創志学園高等学校 |
3 |
内野手 |
池田 笑美加 |
岡山 |
創志学園高等学校 |
4 |
内野手 |
遠藤 真夏 |
岡山 |
創志学園高等学校 |
5 |
投手 |
吉井 朝香 |
岡山 |
創志学園高等学校 |
6 |
外野手 |
本玉 くるみ |
岡山 |
創志学園高等学校 |
7 |
内野手 |
松岡 佑奈 |
岡山 |
創志学園高等学校 |
8 |
外野手 |
和田 茜 |
岡山 |
創志学園高等学校 |
9 |
捕手
(内野手) |
米倉 綾香 |
岡山 |
創志学園高等学校 |
10 |
内野手
(外野手) |
辻 香織 |
岡山 |
創志学園高等学校 |
11 |
外野手 |
音地 萌 |
岡山 |
創志学園高等学校 |
12 |
内野手 |
兼平 真咲 |
岡山 |
創志学園高等学校 |
13 |
内野手 |
志鷹 明依 |
岡山 |
創志学園高等学校 |
14 |
内野手
(外野手) |
矢野 百華 |
岡山 |
創志学園高等学校 |
15 |
投手
(内野手) |
田内 愛絵里 |
岡山 |
創志学園高等学校 |
16 |
捕手 |
佐竹 紫乃 |
岡山 |
創志学園高等学校 |
17 |
投手 |
辰巳 舞衣 |
岡山 |
創志学園高等学校 |
スタッフ
人数 |
役職 |
氏名 |
支部 |
所属 |
1 |
団長 |
福島 正一 |
岡山 |
(公財)日本ソフトボール協会 |
2 |
監督 |
長澤 正子 |
岡山 |
創志学園高等学校 |
3 |
コーチ |
大長 秀行 |
岡山 |
創志学園高等学校 |
4 |
コーチ |
井上 朋彦 |
岡山 |
創志学園高等学校 |
5 |
総務 |
久下 知宏 |
|
(公財)日本ソフトボール協会 |
|