2016.10.21
 

 

第6回アジア女子ジュニア選手権大会

2016.10.20〜25 中国・四川省ハンシカ市/紅格訓練基地

GEM2(U16日本代表)
中国に5回コールド負け!




日本は予選リーグ第2戦の中国戦に挑んだ



日本は投手陣が中国打線につかまり、大量失点……



日本は初回、同点に追いつくチャンスがあったのだが……



ソフトボールの「未来」を築いていくために……
アジアの「仲間」と交流を深め、貴重な経験を積む

 10月21日(金)、中国・四川省ハンシカ市で開催されている「第6回アジア女子ジュニア選手権大会」は2日目を迎え、初戦の韓国戦で1点を争う好ゲームを演じながら、惜しくも5−6で敗れた日本(GEM2/U16日本代表)は、この日、インド代表チームの到着が遅れたこともあり、当初、第3試合に予定されていた「ホスト国」中国との対戦が第1試合に組み込まれ、まず中国と対戦。インド戦は第3試合に回され、ダブルヘッダーを戦うことになった。

大会第2日(10月21日/金)
《予選リーグ第2戦》
  1 2 3 4 5
中国(U19中国代表チーム) 1 8 0 0 4 13
日本(GEM2/U16日本代表) 0 0 0 0 0 0
※大会規程により5回得点差コールド
(日)●中邨花菜、稲葉怜美、鈴木蒼、高美優−片岡美結

 予選リーグ第2戦、この日ダブルヘッダーとなる日本は、まず今大会の「ホスト国」である中国との対戦に臨んだ。

 日本の先発は前日の韓国戦に引き続き、中邨花菜。その立ち上がり、先頭打者を空振り三振に斬って取り、快調な滑り出しを見せたかに思えたが、次打者にセンター頭上を越えるソロホームランを浴び、先取点を許してしまった。この「一発」で先手を取り、勢いづいた中国は、続く2回表にも、二死走者なしから4本の長短打を集中。この猛攻に圧倒されたか、日本投手陣が6四死球と乱れてしまい、この回8点を失い、序盤で勝負は決まってしまった。
 中国は5回表にも、5本の長短打を集中し、4点を追加。長短11安打と打ちまくり、13得点を挙げ、日本を圧倒した。

 一方、日本は初回、1番・高美優が安打で出塁し、すかさず盗塁。2番・大谷美香の内野ゴロの間に三塁まで進み、すぐに同点に追いつくチャンスを作ったが、後続なく無得点。その後も、3回裏の一死満塁のチャンスをヒットエンドランの空振りで潰し、4回裏もこの回先頭の4番・石川花が内野安打で出塁したが、走者を進めることもできず無得点。一方的な試合展開で5回コールド負けを喫した。

 アジアの舞台で「日本代表」と名のつくチームが、これほど完膚なきまでに叩きのめされた試合はついぞ記憶にない。もちろん、あえて「一つ上」のカテゴリーに挑むという「茨(いばら)の道」を選んでいるからこその「結果」であり、その「結果」についてあれこれ言う必要はないだろう。
 しかし、この「結果」を「次」へとつながる「貴重な経験」とできなければ、何の意味もなくなってしまう。「勝った」「負けた」の「結果」が重要なのではなく、いかに「勝ち」、いかに「負けた」か、その「中身」「内容」が重要なのである。その意味では、勝負を決めた2回表の6四死球が悔やまれる。真っ正面から立ち向かい、打たれたのであれば仕方がない。その「差」を埋めるべく今後努力していけばいいだけの話であり、なぜ「打たれたのか」を知り、身をもって体験することができれば、それは「次」につながる「貴重な経験」となることだろう。ただ……最初から勝負を避け、逃げ回って四死球を与えてしまっては、これは「次」につながる経験にはならない。打たれたって構わない。今持てる力のすべてをぶつけ、思い切って勝負すべきなのだ。

 そもそも相手は「一つ上」のカテゴリーのチームであり、「格上」のチームが相手なのである。ほしいのは「結果」ではなく、そこでいかに戦い、何を得たか、ということである。この年代の選手たちが、日本にいるときのように至れり尽くせり、何でも思い通りになる環境から、言葉も通じない、食事も違う、生活環境も生活習慣も違う場所で、日々を過ごし、試合に臨むだけでも大きな「ストレス」を抱えた状態になっていることは容易に想像できる。しかし……それこそがこの大会へGEM2(U16日本代表)派遣した大きな「目的」でもある。
 日本では経験することのできない環境に身を置き、プレーすること。早い段階で「国際経験」を積み、それを将来につなげていくこと。それこそがこの大会派遣の目的であり、あえて簡単には勝つことができないであろう「一つ上」のカテゴリーにチャレンジさせているのである。

 だからこそ、臆することなく挑んでほしい。結果をほしがることなく、全力でぶつかり、自らの持てる力のすべてを発揮してほしい。そこから「何か」が見えるはずである。「壁」は高いからこそ、厚いからこそ、乗り越える意味がある。また、それが高ければ高いほど、困難であればあるほど、自らを鍛え、成長させる「チャンス」となる。どんな困難な道であっても逃げてはいけない。それを避けてはならない。戦うことでしか、自らの行く道を切り拓くことはできない。この苦しい状況こそが自らを鍛え、育てる「糧」となる。そう信じて……苦しくても「戦う」しかないのだ。

平成28年度GEM-2(U16)日本代表チーム
第6回アジア女子ジュニアソフトボール選手権大会 参加選手団名簿
選手
No. 守備 氏名 支部 所属
1 投手 丸山 美海 栃木 那須塩原市立厚崎中学校
2 鈴木 蒼 東京 東海大学菅生高等学校中等部
3 稲葉 怜美 京都 京都市立衣笠中学校
4 高 美優 福岡 福岡市立高宮中学校
5 中邨 花菜 兵庫 園田学園中学校
6 捕手 村田 実夢 栃木 大田原市立金田南中学校
7 柏坂 恵美 兵庫 明石Pクラブ
(明石市立大久保中学校)
8 片岡 美結 福岡 福岡レッドドリームズ
(春日市立春日東中学校)
9 内野手 石崎 愛世 大阪 南大阪サンダース
(大阪市立八阪中学校)
10 郡司 美友 栃木 大田原市立金田南中学校
11 大谷 美香 大阪 岸和田市立岸城中学校
12 小林 眞莉亜 群馬 太田市立藪塚本町中学校
13 森園 まゆ 愛知 名古屋市立はとり中学校
14 山本 星 兵庫 明石Pクラブ
(福崎町立福崎西中学校)
15 外野手 藤田 杏 福岡 福岡レッドドリームズ
(大野城市立大利中学校)
16 藤田 美歩 栃木 那須塩原市立厚崎中学校
17 石川 花 大阪 岸和田市立岸城中学校

コーチングスタッフ
No. 役職 氏名 支部 所属
1 チームリーダー 渡辺 祐司 京都 京都市立樫原中学校
2 ヘッドコーチ 松田 和広 宮崎 西都市立三納小中学校
3 アシスタントコーチ 山本 かんな 京都 京都市立洛南中学校
4 トレーナー 光本 雅美   くらしの企画 蓬治療所
5 総務 山内 亜美   (公財)日本ソフトボール協会
6 帯同審判 上田 素市   (公財)日本ソフトボール協会
7 通訳 中田 萍   (公財)日本ソフトボール協会