2012.5.29
 

 

第45回日本女子ソフトボール1部リーグ第4節

トヨタ自動車、強し!
開幕9連勝で首位を独走!!

トヨタ自動車、無傷の開幕9連勝!

2位グループも星2つ差で追走
デンソーは朝霞大会で連勝を飾った

ルネサスエレクトロニクス高崎も
今節は苦しみながら連勝!
首位・トヨタ自動車を追いかける

金ケ崎大会「注目の一戦」となった
トヨタ自動車戦に臨んだ豊田自動織機
王者の前に屈辱の大敗……

今節連勝を飾った太陽誘電
今後も「二枚看板」のピッチングが勝利へのカギを握る

波に乗りきれないチームにも
まだまだ星を回復させるチャンスはある
前半戦の最終節となる第5節での戦いはいかに……

より高いレベル、一つでも上の順位をめざして
全12チームの「アグレッシブな戦い」を期待したい!

 
 
 
 

金ケ崎大会

 

朝霞大会



 第45回日本女子ソフトボール1部リーグ第4節が、5月26日(土)・27日(日)の両日、岩手県金ケ崎町・埼玉県朝霞市・広島県東広島市の3会場で開催された。
 結果は、前節まで開幕7連勝を飾り、首位を独走する王者・トヨタ自動車が、今節も盤石な戦いぶりで連勝。開幕からの連勝を「9」に伸ばし、依然単独首位をひた走る形となった。

 ここまで無傷の開幕7連勝。前人未踏の「3連覇」へ突き進む王者・トヨタ自動車は、岩手県金ケ崎町において開催された金ケ崎大会に登場。今節初戦の佐川急便戦では、初回からいきなり5安打を集中させ、藤野遥香、渥美万奈のタイムリーなどでいきなり4点を先制。直後の2回表、先発した山根佐由里が2本の本塁打を浴び、2点を返されはしたが、その裏、すぐさま打線が援護。相手守備の乱れに乗じて得た一死一・三塁のチャンスで、長楓]未がキッチリとレフトへ犠牲フライを打ち上げ、追加点を奪うと、4回裏には、二死二塁から、先制点を叩き出すタイムリーを放った藤野遥香が、レフトオーバーのタイムリーツーベースを放ち、ダメ押しの6点目を追加。前節までの勢いそのままに、6−2で快勝すると、「今節注目の一戦」となった2日目の豊田自動織機戦でも、打線が爆発。日本代表にも選ばれた豊田自動織機・栗田美穂に対し、3回表、一死満塁と攻め立て、藤野遥香の走者を一掃するレフト線へのタイムリーツーベースで3点を先制。さらに、イリーガルピッチで1点を追加後、二死一・二塁から代打・細野了華が初球を強振し、レフトオーバーのスリーラン。この回一挙7点を奪う“圧巻の攻め”で、一気に栗田美穂をノックアウトし、ほぼ勝利を決定づけた。勢いに乗るトヨタ自動車は、4回表にも豊田自動織機の2番手・江里口淳子を攻め、坂元令奈、渥美万奈、小野真希のタイムリーなど5本の長短打を浴びせて4点を追加。守っては、「絶対的エース」モニカ・アボットを3回で早々と温存し、山根佐由里、村瀬文香、上村さつきと繋ぐ余裕の投手リレーで完封。11−0で圧勝し、今節も“王者の強さ”を見せつけ、開幕からの連勝を「9」に伸ばした。

 前節、地元・前橋大会で連勝を飾り、トヨタ自動車を星2つの差で追いかけるルネサスエレクトロニクス高崎は、広島県東広島市において開催された広島大会に登場。今節初戦となったシオノギ製薬戦では、2回裏に先制しながら、勝利を目前にした7回表に同点に追いつかれ、1−1のまま延長タイブレーカーに突入。予想外の苦戦を強いられながらも、2−1で辛くもサヨナラ勝ちを収めると、広島大会「注目の一戦」となった2日目の日立ソフトウェア戦でも、息詰まる投手戦となり、1−1のまま延長タイブレーカーに突入。8回表、一死三塁から日立ソフトウェア・眞鍋幸維にヒットエンドランを決められ、1点を勝ち越され、絶体絶命のピンチに立たされたが、その裏、持ち前の「勝利への執念」を発揮。同じく一死三塁から森さやかのセンター前タイムリーで再び同点に追いつくと、迎えた9回裏、日立ソフトウェアの満塁策によって得たチャンスで、大久保美紗がライト前に試合を決めるサヨナラタイムリー。今節は2試合連続延長タイブレーカーにもつれ込む“非常にタフな試合展開”となったが、粘り強い戦いで連勝を飾り、依然トヨタ自動車を星2つ差で追いかける形となった。

 前節、地元・刈谷大会で連勝を飾り、ルネサスエレクトロニクス高崎と同じく2位グループにつけ、星2つ差でトヨタ自動車を追いかけるデンソーは、埼玉県朝霞市において開催された朝霞大会に登場。今節初戦の大鵬薬品戦では、初回、増山由梨のリーグ200安打達成となるバント安打を足場に、無死一・二塁のチャンスを作り、永吉理恵の二遊間を破るタイムリーで早々と先制点を奪うと、さらに今泉早智、松本尚子のタイムリーで追加点を挙げ、いきなり5点を先制。2回表にも、永吉理恵のセンターオーバーのソロホームラン、7回表には、代打・野木あやの犠牲フライで着々と追加点を奪うなど、打線が好調を維持し、7−3で快勝。2日目は、一転、戸田中央総合病院の先発・田家由里からなかなか得点が奪えないフラストレーションのたまる試合展開となったが、終盤5回表に、この回先頭の増山由梨が左中間ツーベースを放ち、チャンスメイク。一死後、ワイルドピッチ、四球、盗塁などで二・三塁と攻め立て、代打・江口未来子の三遊間を破るタイムリーで待望の1点を先制した。守っては、初日に続き先発したジョーダン・テーラーが好投。戸田中央総合病院打線を被安打3、奪三振11に抑え、完封勝利を収め、今節も連勝を飾り、ルネサスエレクトロニクス高崎と同じく通算7勝2敗の同率2位で、トヨタ自動車を追走する展開となった。

 この他、第4節では、豊田自動織機、日立ソフトウェアがいずれも上位を争うライバルとの対戦に敗れ、今節1勝1敗となり、通算5勝4敗。「自慢の二枚看板」藤田倭、森真里奈を擁しながら、前節まで通算3勝4敗となかなか波に乗れない戦いが続いていた太陽誘電は、今節はその「二枚看板」がともに快調なピッチングを見せ、2試合連続の完封勝利。通算5勝4敗まで星を回復させ、豊田自動織機、日立ソフトウェアと同率で並ぶ4位グループに浮上してきた。これに、今節1勝1敗で通算4勝5敗のHondaが続き、開幕から不安定な戦いが続く日立マクセル、佐川急便、戸田中央総合病院が通算3勝6敗で同率8位。また、前節、日立マクセル戦の勝利で第1節からの連敗を「5」で止め、今節星の回復を狙った大鵬薬品は、再び連敗を喫し、通算2勝7敗の11位。シオノギ製薬は、前節のトヨタ自動車戦、今節のルネサスエレクトロニクス高崎戦でいずれも延長タイブレーカーにもつれ込む接戦を演じるなど、懸命に食らいつく試合展開を見せてはいるものの、あと一歩のところでなかなか勝ち星に恵まれず、第1節から6連敗を喫し、通算1勝8敗の12位となった。次節、前半戦最後の節となる第5節で、各チームがどのような戦いを見せるのか。引き続き、全12チームの激しい順位争いに注目したいところだ。

 第4節終了時、各チームの成績は下記の通りで、第5節は6月2日(土)・3日(日)の両日、北海道函館市、静岡県掛川市、愛媛県新居浜市において開催される予定である。


第45回 日本女子ソフトボール1部リーグ 第4節終了時点 全チーム成績
順位 チーム名
1位 トヨタ自動車 9 0
2位 ルネサスエレクトロニクス高崎 7 2
デンソー 7 2
4位 豊田自動織機 5 4
日立ソフトウェア 5 4
太陽誘電 5 4
7位 Honda 4 5
8位 日立マクセル 3 6
佐川急便 3 6
戸田中央総合病院 3 6
11位 大鵬薬品 2 7
12位 シオノギ製薬 1 8

※同率の場合には、前年の順位が上位のチームから順に表記しています。