2012.9.10
 

 

第45回日本女子ソフトボール1部リーグ第7節

トヨタ自動車、無傷の15連勝
2位以下は混戦模様に……!

トヨタ自動車、開幕からの連勝を「15」に伸ばす!

名古屋大会では、日立ソフトウェアが連勝
通算9勝6敗で4位に浮上した

前節に続いて、上位を争う
ライバルとの対戦に敗れたデンソー
前半戦の「勢い」をもう一度!

次節以降も熾烈な順位争いが続く
大きな順位変動はあり得るのか……

現在下位に低迷するチームも
ここから勝ち星を増やし、
一つでも「上」の順位を狙ってほしい

いよいよ残り3節
全12チームの熱い戦いを見逃すな!

 
 

京都大会
トヨタ自動車対太陽誘電

 

名古屋大会
デンソー対日立ソフトウェア

 

 第45回日本女子ソフトボール1部リーグ第7節が、9月8日(土)・9日(日)の両日、愛知県名古屋市・京都府京都市・兵庫県豊岡市の3会場で開催された。
 結果は、前節まで開幕13連勝を飾り、首位を独走する王者・トヨタ自動車が、今節も盤石な戦いぶりで連勝。開幕からの連勝を「15」に伸ばし、相変わらずの独走態勢を続けているが、逆に2位以下の順位争い、決勝トーナメント進出をかけた争いは、混戦模様となり、目の離せない状況となってきた。

 ここまで無傷の開幕13連勝。前人未踏の「3連覇」へ突き進む王者・トヨタ自動車は、京都府京都市において開催された京都大会に登場。今節初戦の佐川急便戦では、「絶対的エース」モニカ・アボットを温存し、山根佐由里を先発投手に起用する余裕の選手起用を見せ、4回表に山崎早紀のタイムリーで2点を先制。6回表には、敵失と馬渕朝子のタイムリーで3点を加え、着々と加点し、5−0の快勝。2日目の太陽誘電戦では、満を持して「絶対的エース」モニカ・アボットを先発させ、“相手を確実に叩きにいく”戦い方で連勝を狙い、2回表に、「切り込み隊長」ナターシャ・ワトリー、長楓]未の右中間へのタイムリーツーベースで早々と3点を先制。「日本代表」でもある太陽誘電・藤田倭をノックアウトし、続く3回表には、代わった森真里奈から山崎早紀がレフトへ矢のように突き刺さるソロホームラン。4回表にも、馬渕朝子がセンターへ鮮やかなソロホームランを叩き込み、ダメ押しの5点目を追加。守っては、打線の援護を受けた「絶対的エース」モニカ・アボットが、貫録のピッチングで太陽誘電打線を抑え込み、被安打3、奪三振8の危なげのない内容で完封勝利。今節も盤石な戦いぶりで連勝を飾り、開幕からの連勝を「15」に伸ばした。

 前節、エース・上野由岐子を投入しながら、戸田中央総合病院に敗れ、3敗目を喫したルネサスエレクトロニクス高崎は、兵庫県豊岡市において開催された豊岡大会に登場。今節初戦となったシオノギ製薬戦では、そのエース・上野由岐子を温存し、先発投手に山下絢を起用。シオノギ製薬に一度逆転を許し、3−3のまま延長タイブレーカーにもつれ込む苦戦を強いられたが、8回表に勝ち越し点を奪い、4−3の辛勝。今節連勝を狙い、臨んだ2日目の豊田自動織機戦でも、エース・上野由岐子が、初回、豊田自動織機・国吉早乃花にタイムリーを浴び、先制点を許す嫌な展開となりながら、「常勝チーム」の意地を見せ、2回表、中野久美のソロホームランで反撃開始。4回表には、日本代表でもキャプテンを務めた「頼れるベテラン」岩渕有美のタイムリーで勝ち越しに成功。7回表には、代打・森さやかのツーラン、橋本留美の左中間を破るタイムリーツーベースでダメ押しの4点を追加し、試合を決め、6−1で勝利。劣勢に立たされても、“勝利への執念”で状況を打開する「ルネサスらしさ」で、今節連勝を飾り、通算成績を12勝3敗とした。

 前節、王者・トヨタ自動車に敗れ、ルネサスエレクトロニクス高崎と同じく3敗目を喫したデンソーは、愛知県名古屋市において開催された名古屋大会に登場。今節初戦となった戸田中央総合病院戦に、苦しみながらも2−1で勝利を飾ると、2日目は、上位を争うライバル・日立ソフトウェアと激突。「切り札」ジョーダン・テーラーを先発投手に起用し、勝負に出たが、打線が日立ソフトウェアの先発・山中しほに抑え込まれ、0−1の完封負け。前節に続き、上位を争うライバルとの対戦に敗れ、通算11勝4敗となり、今節連勝したルネサスエレクトロニクス高崎に続く3位へと順位を落とした。

 この他、第7節では、名古屋大会で連勝を飾った日立ソフトウェアが通算成績を9勝6敗とし、4位に浮上。後半戦のスタートを連勝で飾った豊田自動織機は、今節、ダニエル・ローリー、栗田美穂を継投させる投手起用で連勝を狙ったが、初戦のHonda戦では打線が抑え込まれ、1−2の惜敗。次戦のルネサスエレクトロニクス高崎戦では、投手陣が踏ん張れず、1−6の完敗を喫し、今節連敗。通算8勝7敗で太陽誘電と並ぶ同率5位となり、次節以降も19年連続の決勝トーナメント進出に向け、「我慢の戦い」が続きそうである。また、太陽誘電は今節を1勝1敗で終え、豊田自動織機と同率5位で並ぶ位置におり、通算8勝7敗。同じく今節を1勝1敗で終えた通算7勝8敗の佐川急便とは、星一つ差の状況で、今節を終えた時点ではまだ先の展開が読めない。残り3節、「4強生き残り」に向けていよいよ正念場といったところか。Hondaは今節連勝を飾り、通算6勝9敗。後半戦になり、ようやくチームに合流した「新戦力」モーガン・メローがいずれも好投を見せ、今節2試合ともに完投勝利。次節以降、そのモーガン・メローがどのようなピッチングを見せてくれるのか、楽しみである。今節連敗を喫した戸田中央総合病院、日立マクセルは通算成績を6勝9敗、4勝11敗と下げ、依然下位を抜け出せずにいる。大鵬薬品は、2日目の戸田中央総合病院戦に江本奈穂の力投で1−0の完封勝利を飾り、通算3勝12敗。シオノギ製薬は、初日のルネサスエレクトロニクス戦での善戦むなしく、今節も連敗。通算1勝14敗と、依然2勝目が遠く、接戦を演じてはいるが、最後に競り負けてしまう「嫌な流れ」を断ち切ることができないでいる。

 第7節終了時、各チームの成績は下記の通りで、第8節は9月28日(金)〜30日(日)の3日間、群馬県高崎市、埼玉県戸田市、愛知県刈谷市において開催される予定である。


第45回 日本女子ソフトボール1部リーグ 第7節終了時点 全チーム成績
順位 チーム名
1位 トヨタ自動車 15 0
2位 ルネサスエレクトロニクス高崎 12 3
3位 デンソー 11 4
4位 日立ソフトウェア 9 6
5位 豊田自動織機 8 7
太陽誘電 8 7
7位 佐川急便 7 8
8位 Honda 6 9
戸田中央総合病院 6 9
10位 日立マクセル 4 11
11位 大鵬薬品 3 12
12位 シオノギ製薬 1 14

※同率の場合には、前年の順位が上位のチームから順に表記しています。