2013.5.14
 

 

第46回 日本女子ソフトボール1部リーグ第2節

トヨタ自動車が開幕5連勝
単独首位に立つ!



トヨタ自動車が接戦の連続を制し、開幕5連勝!


今節連勝を飾り、通算成績を4勝1敗とした日立
首位・トヨタ自動車を追いかける!



豊田自動織機はトヨタ自動車との「首位決戦」にサヨナラ負け
これでリズムを崩したか…… 今節連敗

  3位グループは5チームがひしめく大混戦
岐阜大会で連勝を飾ったデンソー



同じく通算成績3勝2敗で3位グループにつける太陽誘電
今後「上位争い」を引っ張れる存在となれるか!



豊田自動織機を破るなど、豊田大会で連勝した
SGホールディングスグループ佐川急便
今シーズンは何とか「上位」へ絡みたい



シーズンはまだまだ前半戦
下位に甘んじているチームにも、上位進出のチャンスはある

 
 
 


第46回 日本女子ソフトボール1部リーグ
第2節 豊田大会
豊田自動織機vsトヨタ自動車
 


 第46回日本女子ソフトボール1部リーグ第2節が、岐阜県揖斐川町、愛知県豊田市、三重県熊野市において開催された。今節は、予定されていた初日(5月11日(土))の試合が、3会場とも雨天のため中止。中止となった試合は、予備日(5月13日(月))へと順延される形へスケジュールが変更され、熱戦が繰り広げられた。

 第2節では、前節終了時点でともに開幕3連勝を飾り、好スタートを切っていたトヨタ自動車と豊田自動織機が、愛知県豊田市で開催された豊田大会に登場し、直接対決。延長9回タイブレーカーにもつれ込んだ「死闘」を、トヨタ自動車が長楓]未の劇的なサヨナラスリーランで制し、単独首位に浮上。トヨタ自動車は次戦の戸田中央総合病院戦でも、豊田自動織機戦同様、先制点を奪われ、中盤までリードを許す苦戦を強いられたが、最終回、鈴木美加のサヨナラソロホームランで3−2と連勝を飾り、開幕からの連勝を「5」に伸ばした。

 愛知県豊田市において開催された豊田大会で組まれた今節「注目のカード」、豊田自動織機対トヨタ自動車戦は、トヨタ自動車・モニカ・アボット、豊田自動織機・栗田美穂両投手の先発で試合がスタート。立ち上がりは両投手が好投を見せ、“投手戦”が予想されたが、3回表、豊田自動織機が小柳薫のレフト前ヒットを足場に二死満塁と攻め立て、ワイルドピッチの間に1点を先制。トヨタ自動車にとっては、このワイルドピッチの間の本塁クロスプレーでベースカバーに入ったモニカ・アボットが、三塁走者のスライディングを受け、負傷し、そのまま途中交代を余儀なくされるというアクシデントもあり、試合はこのまま豊田自動織機有利に進むかと思われた。しかし、王者・トヨタ自動車も粘りを見せ、その裏、栗田美穂の制球の乱れにつけ込むと、長楓]未の内野安打の間に二者が還り、すぐさま逆転に成功。豊田自動織機も、トヨタ自動車の2番手・山根佐由里を攻め、4回表に横野涼のタイムリーで同点。6回表には、狩野亜由美、洲鎌夏子のタイムリーで2点を勝ち越し、試合は豊田自動織機が4−2と2点をリードしたまま、最終回へと入った。迎えた7回裏、“絶体絶命の状況”に追い込まれたトヨタ自動車は、一死から2つの四球と安打で満塁とし、一打同点、また長打が出れば逆転サヨナラのチャンスを作ると、ここで鈴木美加が鋭くセンターへはじき返し、二者が生還。豊田自動織機に転がりかけた勝利、また試合の流れを自らの「力」でたぐり寄せ、再び試合を振り出しに戻した。4−4のまま延長タイブレーカーに突入した両者の戦いは、9回表に再び豊田自動織機が1点を勝ち越し、先手を奪う展開となったが、その裏、トヨタ自動車が故意四球、送りバントで一死二・三塁とし、最後は、開幕からここまで“絶好調”をキープする「若き天才打者」長楓]未のライトへの鮮やかなサヨナラスリーランで決着。トヨタ自動車が7−5で豊田自動織機にサヨナラ勝ちし、「首位決戦」を制した。トヨタ自動車は、翌日の戸田中央総合病院戦でも2回表に先取点を奪われ、4回表終了時点で2点をリードされる苦しい試合展開を強いられたが、その裏、足を絡めて相手守備を揺さぶるなど積極的な攻撃を仕掛け、同点に追いつき、最終回、鈴木美加のライトへのサヨナラソロホームランで3−2の逆転勝ち。今節は前節に続いて、終盤まで相手にリードを許すという劣勢な試合展開が続いたが、最終的には「王者の底力」を感じさせる戦いぶりで連勝を飾り、開幕5連勝と単独首位に立った。

 トヨタ自動車に続き、単独2位につけたのは、三重県熊野市において開催された三重大会に登場した日立。初戦のぺヤング戦では、延長タイブレーカーにもつれ込む接戦となったが、8回表、相手守備の乱れに乗じて決勝点を奪い、3−2で勝利を収めると、次戦のHonda戦でも、4回表に2点を先制される状況から粘りを見せ、その裏、粟倉陽香のタイムリーで1点を返し、反撃。1点をリードされたまま迎えた6回裏、一死一塁から杉山真里奈が左中間へ逆転のツーランを放ち、苦しみながらも3−2で勝利を飾り、今節連勝で通算成績を4勝1敗とした。

 3位グループは、ルネサスエレクトロニクス高崎、豊田自動織機、デンソー、太陽誘電、SGホールディングスグループ佐川急便の5チームが、通算成績3勝2敗で並ぶ大混戦。中でも、岐阜県揖斐川町において開催された岐阜大会に登場したデンソーが、初戦の太陽誘電戦での延長9回タイブレーカーにもつれ込む「壮絶な打ち合い」に、8−7のサヨナラ勝ちを収め、次戦のシオノギ製薬戦にも5−1で勝利するなど、連勝。愛知県豊田市において開催された豊田大会に登場したSGホールディングスグループ佐川急便も、戸田中央総合病院戦に3−1、豊田自動織機戦に9−3の逆転勝利を収め、連勝を飾り、前節終了時の7位グループから抜け出した。この他、3位グループでは、ルネサスエレクトロニクス高崎、太陽誘電が今節1勝1敗と足踏み。トヨタ自動車との「首位決戦」に敗れた豊田自動織機は、この敗戦でリズムを崩したか、次戦のSGホールディングスグループ佐川急便戦でも投手陣が打ち込まれ、3−9の完敗。今節連敗となった。

 8位グループには、今節1勝1敗に終わったHondaと今節連敗を喫したぺヤングが同率で並び、通算成績2勝3敗。10位グループには、今節連敗の戸田中央総合病院と今節1勝1敗のシオノギ製薬がつけ、通算成績1勝4敗。いまだ勝ち星のない日立マクセルは、今節も連敗に終わり、開幕5連敗。苦しく、長い連敗のトンネルからなかなか抜け出せずにいる。

 第46回日本女子ソフトボール1部リーグ、第2節終了時の全チームの勝敗は下記の通りで、第3節は5月18日(土)・19日(日)の両日、岩手県金ケ崎町・群馬県前橋市・愛知県刈谷市において開催される。


第46回 日本女子ソフトボール1部リーグ 第2節終了時点 全チーム成績
順位 チーム名
1位 トヨタ自動車 5 0
2位 日立 4 1
3位 ルネサスエレクトロニクス高崎 3 2
豊田自動織機 3 2
デンソー 3 2
太陽誘電 3 2
SGホールディングスグループ佐川急便 3 2
8位 Honda 2 3
ペヤング 2 3
10位 戸田中央総合病院 1 4
シオノギ製薬 1 4
12位 日立マクセル 0 5

※同率の場合には、前年の順位が上位のチームから順に表記しています。