2013.10.7
 

 

第46回 日本女子ソフトボール1部リーグ第8節

トヨタ自動車がルネサスエレクトロニクス高崎との「直接対決」を制し、単独首位をキープ!



いよいよシーズンも大詰め!
トヨタ自動車が今節も快調に白星を重ね、単独首位をキープ


今節のトヨタ自動車との「直接対決」では、エース・上野の登板を回避
決勝トーナメントを見据えた戦術に終始したルネサスエレクトロニクス高崎



「4強入り」をめぐる争いはさらに激化
それぞれの意地とプライドがぶつかり合う!

  2年連続の決勝トーナメント進出をめざすデンソー
この熾烈な順位争いの中で「結果」を残せるか!?



5位につける日立はここからがまさに正念場
チーム一丸となり、“底力”を発揮したい



「1部生き残り」をかけた戦いからも目が離せない
残り2節、各チームが総力戦を繰り広げる



全12チームの熱戦を最後まで見逃すな!

 
 


 第46回日本女子ソフトボール1部リーグ第8節が、愛知県刈谷市、兵庫県尼崎市、大分県大分市の3会場において開催された。今節、刈谷大会、尼崎大会は順調に予定された日程を終了したが、大分大会の初日に予定されていた試合が、雨天のため中止・順延。この日中止となった試合は、予備日(7日(月))へと順延される形でスケジュールが変更された。

 第8節では、前節まで14勝1敗と単独首位を走る王者・トヨタ自動車が、「星1つ差」で追いかける2位・ルネサスエレクトロニクス高崎との「直接対決」を制し、単独首位の座をがっちりとキープ。また、決勝トーナメント進出をかけた「上位争い」も、豊田自動織機、デンソー、日立の3チームがともに今節1勝1敗と、星を分け合う結果となり、豊田自動織機、デンソーが通算11勝6敗で変わらず同率3位を並走。これを通算10勝7敗の日立が5位で追いかける展開となった。一方、「1部生き残り」をかけた戦いも、1試合ごとに各チームの順位が変動する混戦模様が続き、この第8節終了時点では、戸田中央総合病院、シオノギ製薬の2チームが通算5勝12敗と大きく負け越し、入替戦圏内。シーズンもいよいよ残すところあと2節となり、こちらの順位争いからも目が離せなくなってきた。

 単独首位を走る王者・トヨタ自動車は、兵庫県尼崎市・ベイコム野球場において開催された尼崎大会に登場。初日の日立マクセル戦に、ナターシャ・ワトリー、鈴木美加、馬渕朝子、坂元令奈、長楓]未の5本のホームランを含む計15安打を浴びせる猛攻で13−1と圧勝すると、2日目は、「星1つ差」で2位につける“宿命のライバル”ルネサスエレクトロニクス高崎と激突。両者の「直接対決」に注目が集まったが、この試合では、満を持してモニカ・アボットを先発させたトヨタ自動車に対して、ルネサスエレクトロニクス高崎は上野由岐子の登板を回避。試合は、その上野由岐子に代わって先発投手に起用された黒川春華を、トヨタ自動車打線が攻め、2回表、知久幸未のライトオーバーのソロホームランで先制。4回表にも、二死一・二塁から渡邉華月のタイムリーツーベースなどで大きな2点を追加すると、5回表には、代わった中野花菜を攻め、知久幸未のこの試合2本目となる鮮やかなスリーランホームランで試合を決める3点を追加。守っては、「絶対的エース」モニカ・アボットを4回で降板させる余裕の試合運びを見せ、最後は5回裏からリリーフした山根佐由里が3点を返されたものの、リードを守り抜き、この「直接対決」に6−3で快勝。2位・ルネサスエレクトロニクス高崎との差を「星2つ差」に広げ、単独首位の座を盤石なものとした。

 愛知県刈谷市・刈谷球場において開催された刈谷大会には、決勝トーナメント進出をかけて熾烈な上位争いを続ける豊田自動織機、デンソー、日立の3チームが集結。「4強入り」を狙い、それぞれが熱戦を繰り広げた。初日の「注目カード」となった日立対デンソー戦では、日立がデンソーの先発・近藤光を攻め、序盤に山田恵里のタイムリーツーベース、林佑季のツーランホームランで3点をリード。このリードを、山中しほ、小薗美希の投手リレーで守り抜き、3−2で接戦に勝利。今節は日立がこの勢いで連勝を飾り、一気に順位を上げるかと思われたが、2日目のSGホールディングスグループ佐川急便戦で、延長8回タイブレーカーの末にまさかのサヨナラ満塁ホームランを浴び、2−6の敗戦。同じく上位を争うライバル同士の対戦となった、2日目の「注目カード」デンソー対豊田自動織機の“刈谷ダービー”では、デンソーが初回、「難敵」ケイラニ・リケッツからメーガン・ウィギンズの2点タイムリーで貴重な先制点を奪い、試合の流れをつかむと、このリードを先発・近藤光、リリーフしたジョーダン・テーラーが最後まで守り抜き、2−0の完封勝利。豊田自動織機、デンソー、日立の3チームがともに今節を1勝1敗で終え、前節終了時と順位は変わらず、豊田自動織機とデンソーが通算11勝6敗で同率3位を並走。日立は通算10勝7敗と「星1つ差」の5位で依然この2チームを追いかける形となった。

 また、刈谷大会では、今回“新たな試み”も行われ、長年、刈谷大会のケーブルテレビ中継を行ってきた、地元・刈谷市のケーブルテレビ「キャッチネットワーク」の全面的なご協力、映像提供のもと、Ustream(ユーストリーム)を使用したインターネット生中継を実施。日本国内だけではなく、「海外」にも視野を広げ、よりたくさんの人々に日本のトップリーグをアピールしようと、世界各国のソフトボールファンに向けて各試合が動画配信された。※なお、今回のインターネット生中継には、世界各地から多くのアクセスがありました。来年度以降も刈谷大会におきましては、Ustream(ユーストリーム)を使用したインターネット生中継を予定しております。

 大分県大分市・大分別大興産スタジアムにおいて開催された大分大会には、前節終了時点で通算4勝11敗の11位と崖っぷちの状況にあり、「1部生き残り」へ負けられない戦いが続く戸田中央総合病院が登場。今節初戦となったぺヤング戦では、1−1の同点で迎えた4回表、萩原瑠美の2点タイムリーツーベースで勝ち越しに成功し、続く5回表には、渡辺瞳がトドメのスリーランホームランを放ち、6−1で快勝。今節連勝の期待が高まったが、翌日の太陽誘電戦に、4回表、太田あゆみのソロホームランで「先手」をとったものの、その裏、先発・田家由里、代わった五味彩華が4安打を集中され、あっという間に3点を失い、1−3の逆転負け。今節勝ち星を1つ増やしたが、“入替戦圏内”から脱出するまでにはいたらず、残り2節の戦いにすべてをかけることになった。

 この他、第8節では、6位グループにつけるHonda、太陽誘電、ぺヤングの3チームが今節をともに1勝1敗で終え、前節と順位は変わらず、通算7勝10敗の同率6位。この3チームに、今節1勝1敗のSGホールディングスグループ佐川急便が通算6勝11敗の9位で続く形となった。また、地元・尼崎大会で「連勝」を狙ったシオノギ製薬は、今節も勝ち星をつかめず、連敗。戸田中央総合病院と同じく通算5勝12敗で「入替戦圏内」の危機にある。また、残念ながら今シーズン限りでの廃部・活動停止が発表されている日立マクセルは、初日のトヨタ自動車戦で1−13の大敗を喫したものの、2日目のシオノギ製薬戦では“果敢な戦いぶり”を見せ、延長9回タイブレーカーにもつれ込む激戦を展開。9回表、「主砲」小野奈津子の勝ち越しのツーランホームランで決勝点を奪い、5−4で勝利を収め、苦しい戦いが続く状況にありながら、今シーズン3勝目を挙げた。

 第46回日本女子ソフトボール1部リーグ、第8節終了時の全チームの勝敗は下記の通りで、第9節は10月12日(土)・13日(日)の両日、神奈川県横浜市・愛知県豊橋市・富山県黒部市において開催される。


第46回 日本女子ソフトボール1部リーグ 第8節終了時点 全チーム成績
順位 チーム名
1位 トヨタ自動車 16
2位 ルネサスエレクトロニクス高崎 14
3位 豊田自動織機 11
デンソー 11
5位 日立 10
6位 Honda 10
太陽誘電 10
ペヤング 10
9位 SGホールディングスグループ佐川急便 11
10位 戸田中央総合病院 12
シオノギ製薬 12
12位 日立マクセル 14

※同率の場合には、前年の順位が上位のチームから順に表記しています。