男子日本代表レポート
 第12回世界男子選手権大会
(2009.7.24) 


日本はこの日、予選リーグ最終戦を迎えた

相手は史上初の世界選手権4連覇をめざす
王者・ニュージーランド

日本の先発は浜口

初回にいきなり2点を先制され、
試合の流れはニュージーランドへ

ニュージーランドの先発は
エースのジェレミー・マンリー

日本は終盤に反撃!
中村のソロホームランなどで追い上げるが……


敗れはしたものの、世界最強の王者を
最後まで苦しめた

明日からはいよいよ決勝トーナメント
「勝つ」ことによってのみ、道は開かれる!


日本、ニュージーランドに3−5で惜敗
予選リーグ3位で決勝トーナメントへ

 第12回世界男子選手権大会第7日、昨日のデンマーク戦の勝利で予選リーグ4勝2敗となり、決勝トーナメント進出を決めた日本は、予選リーグ最終日となったこの日、今大会も初日から圧倒的な強さを見せ、史上初の世界選手権4連覇をめざす世界最強の王者・ニュージーランドと対戦した。

〈7月23日(木)/予選リーグ第7戦〉

  1 2 3 4 5 6 7
ニュージーランド 2 3 0 0 0 0 0 5
日 本 1 0 0 0 0 1 1 3

  ●浜口(2回)・村里(2回)・飯田(1回)・中村(1回)・村上(1回)─小野
〔本塁打〕中村

 予選リーグ最終戦となったニュージーランド戦。日本は、ここまで初日から圧倒的な強さを発揮し、全試合コールド勝ちを収めている「世界最強の王者」に挑んだ。
 日本の先発は、浜口。前回登板したフィリピン戦では、6回をわずか1安打に抑える好投を見せただけに、この試合もその右腕に期待が集まった。
 その浜口は初回、ニュージーランドの1番・マケアをいきなり四球で歩かせ、2番・ヌクヌクをライトフライ、3番・マーティンをセンターフライに打ち取ったものの、4番・ウィルソンを再び四球で歩かせ、5番・ヘイルにも死球。二死満塁と絶体絶命のピンチを迎えると、6番・ロナの痛烈な当たりがサード・松岡のグラブをはじき、打球がレフト線へ転がる間に二者が一気に生還。ツーアウトを取りながらも、制球の乱れからピンチを招き、ニュージーランドに2点を先制された。
 日本は、その裏すぐさま反撃。一死からこの日2番に入った塚本が、レフト前ヒットで出塁し、3番・枦山のセカンドゴロの間に塚本は二塁へ進塁。二死二塁とチャンスを作ると、ここで4番・原田がしぶとく食らいつき、セカンドへの内野安打。二塁走者塚本が俊足を飛ばして生還し、この回1点を返した。
 しかし、立ち上がりから今ひとつ調子の上がらない浜口が、2回表にまたしても自らの制球の乱れから一死二・三塁とピンチを招き、2番・ヌクヌクに一・二塁間を破られ、追加点を許すと、さらに3番・マーティンにもレフト線へのツーベースを浴びてこの回3点をを奪われ、リードを広げられてしまう。
 1回裏に1点を返した日本であったが、その後、ニュージーランドの先発・ジェレミー・マンリーの切れ味するどいライズ・ドロップをつかまえきれず、5回まで毎回走者を出しながらも無得点。しかし、6回裏、代わったマーティー・グラントからこの回先頭の5番・中村が甘く入ったライズを完璧にとらえ、センターへの特大ホームラン。ほぼ勝利を確信していたニュージーランドを黙らせる会心の一撃が飛び出し、ここから日本打線が勢いに乗った。7回裏には、ニュージーランドの3番手・シャヌーンを攻め、1番・石村がレフト前ヒットで出塁。さらに、2番・塚本がスラップで転がした打球をショート・ヌクヌクがはじき、無死一・二塁とチャンスを広げると、3番・枦山の一・二塁間を破るタイムリーで3点目を挙げ、なお無死一・三塁とチャンスは続き、打席には日本の「主砲」4番・原田。一発が出れば一気に逆転という場面まで追い詰めたが、原田は三振に倒れ、走者を還せず。前の打席で本塁打を放った5番・中村にも期待が集まったが、中村の放った打球は火の出るようなサードライナー。しかし、これがサード真正面。これを捕球したサード・ロナに三塁走者・塚本がそのままタッチされてダブルプレー。世界最強の王者・ニュージーランドをあと一歩のところまで追い詰めながら、最終的には、先発・浜口が制球の乱れをキッカケに失った立ち上がりの5失点が響き、惜敗した。
 予選リーグ最終日を終了し、日本はこれで4勝3敗。予選リーググループAの3位が決定し、明日からの決勝トーナメントに臨むことになった。日本の決勝トーナメント初戦の相手は、予選リーググループB4位のアルゼンチン。明日からいよいよ、悲願の「世界一」をめざす「本当の戦い」がはじまる。今日のニュージーランド戦。結果的に敗れはしたが、試合の要所で見せた日本の“技術”“機動力”は、「世界最強の王者」にも通用することを証明してくれた。何よりも、選手たち自身がそれを一番感じていることだろう。「世界一」を争うだけの力は間違いなく有している。世界最高峰の舞台で、今こそ日本の「底力」を発揮してもらいたい!


〔予選リーグ第7戦(ニュージーランド戦)/日本代表・スターティングラインアップ〕

1番・センター    石村  寛(大阪ツヅキグローバル)
2番・セカンド    塚本 正和(日新製鋼)
3番・ショート    枦山 竜児(岐阜エコデンSC)
4番・ファースト   原田 泰光(高崎市役所)
5番・DP      中村 健二(大阪桃次郎)
6番・キャッチャー  小野 洋平(高知パシフィックウェーブ)
7番・サード     松岡 真央(旭化成)
8番・レフト     鈴木 周平(大阪ツヅキグローバル)
9番・ライト     浦本 大嗣(ホンダエンジニアリング)
DEFO/ピッチャー 浜口 辰也(ホンダエンジニアリング)
▽選手交代
3回表 浜口 辰也OUT→村里 和貴(デンソー)IN ※投手交代
5回表 村里 和貴→飯田 邦彦(日新製鋼)IN ※投手交代
6回表 飯田 邦彦OUT→中村 健二(大阪桃次郎)※投手交代(DPの中村 健二が投手の守備を兼務)
7回表 中村 健二→村上 大和(豊田自動織機)IN ※投手交代(DPの中村 健二が投手の守備の兼務を解除してDPのみに戻り、DEFOとして村上 大和が投手の守備に入る)
7回裏 枦山 竜児OUT→西森 雄(トヨタ自動車)IN ※代走


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