|
日本の第2戦の相手は台湾
|
|
日本の「チームリーダー」山田が初回に
先制のタイムリーを放ち、先手を取った
|
|
3安打・3打点の活躍を見せた峰
守備面でも好リードが光った
|
|
6回を被安打2・奪三振8の力投で
台湾打線を封じ込んだ先発・染谷
|
|
7回表、「主砲」馬渕の一打でダメ押しの
1点を追加。台湾の息の根を止めた
|
|
快勝続きにチームの表情も明るい!
|
日本、連勝! 台湾に快勝!
6月24日(木)、大会も2日目を迎えた。この日の日本は予選リーグPOOL・Aでは上位を争うと見られる台湾と対戦。僅差の試合となるかと思われたが、日本が初回に先手を取ると、その後も着々と加点。投げては、先発・染谷美佳が6回を2安打・無失点、8奪三振の力投。最後は山根佐由里が1イニングをしっかりと締め、5−0で快勝。決勝トーナメント進出へ向け、「当面のライバル」を叩き、大きな1勝を挙げた。
〔予選リーグ第2戦/台湾戦〕
|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
計 |
日 本 |
1 |
0 |
0 |
1 |
0 |
2 |
1 |
5 |
台 湾 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
○染谷(6回)・山根(1回)─峰(7回)
〔三塁打〕馬渕
〔二塁打〕峰
先攻の日本は初回、1番・狩野亜由美が四球で出塁すると、2番・西山麗が前日の反省を生かし、キッチリと送りバントを決め、3番・山田が一・二塁間を鋭く破り、あっさり先制。その後も4回裏には、一死一塁から8番・峰が左中間を破るタイムリーツーベース。1点を追加し、6回表には、この回先頭の5番・坂元令奈がライト前ヒット。6番・河野美里が手堅く送り、7番・松岡恵美もしぶとくライト前に運び、一死一・三塁。8番・峰への初球がパスボールとなり、二・三塁とした後、8番・峰がレフト前にタイムリーを放ち、二者生還。この回2点を加えると、7回表には4番・馬渕のレフトオーバーのスリーベースに相手守備の乱れが絡み、1点を追加。台湾の息の根を止めた。
守っては、先発・染谷美佳が勢い込む台湾打線を冷静なピッチングで封じ込み、6回までわずか2安打に抑え込み、8三振を奪うなど、台湾打線を寄せつけず、最後は代わった山根佐由里が失策による走者は出したものの、後続をしっかりと断ち、5−0で快勝した。
2008年の北京オリンピックで金メダルを獲ったチームでさえ、この台湾相手には僅差の試合を演じることが多く(もちろん内容的には負けるような心配はない試合内容ではあったが)、日本は毎回のように走者を出しながら、粘り強い台湾の試合運びの前に「あと1本」が出ずに押し切れず、結果的に「苦しい試合」となっていたことが多かった。
今回のこの世界選手権では、日本のメンバーが大幅に入れ替わり、台湾も「久々に日本から勝利を挙げるチャンス!」と意気込んでいたようだが、北京オリンピックの「金メダリスト」を中心に、先制、中押し、ダメ押しと理想的な試合展開で快勝した。
打線では、やはり1番・狩野亜由美、2番・西山麗、3番・山田恵里、4番・馬渕智子と「金メダリスト」が並ぶ、上位打線の攻撃力・破壊力は相変わらずで、今日の台湾戦でも初回に狩野亜由美がしっかりとボールを見極めて四球を選び、2番・西山麗がキッチリ送り、3番・山田恵里のタイムリーで1点を先制。初回に先手を取れたのは非常に大きかったし、8番に入った「金メダリスト」峰幸代も二塁打1本を含む3安打・3打点の活躍。オリンピックの金メダルという「大きな財産」を持ち、数々の修羅場をくぐり抜けてきた選手たちの「貫禄」が感じられ、落ち着き払ったそのプレーで淡々と「やるべきこと」をこなし、まず予選リーグの「第1関門」を突破した。
投手陣では、これも「金メダリスト」染谷美佳がその実績にふさわしい完璧なピッチングを披露した。意気込み、引っ張りにかかる台湾打線にファウルを打たせてはカウントを稼ぎ、アウトコース低めに沈んでいくチェンジアップを交え、翻弄。安心して見ていられる投球内容であった。
この好投を引き出した峰幸代のリードも見逃せない。打ち気にはやる打者には緩急をうまく使って打ち取り、打ち気がないとみるや一転して「三球勝負」で見逃しの三振。心憎いばかりの配球と組み立てで台湾打線を完全に沈黙させた。
これだけではなく、走塁面でも決して足が速いとはいえない峰幸代、足の故障からカムバックしてきた松岡恵美が積極的に「次の塁」を狙い、激走を見せた。特に、約2年ぶりに日本代表に復帰し、キャプテンとしてチームを引っ張る松岡恵美の「存在感」も大きい。走・攻・守すべての面で「生きたお手本」となり、若手の多いチームを牽引している。
過去にオリンピックでメダルを獲得してきた「歴戦の勇者」がチームを引っ張り、ここに岡村奈々を筆頭とする「若い力」が絡んでくれば、今までとはまた一味違ったチームが完成しそうな「予感」はある。
ただ、まだ予選リーグを2試合戦っただけに過ぎない。予選リーグ後半戦、決勝トーナメントと進むにつれて、当然のことながら対戦相手も手強い相手ばかりになってくる。そのときにも、今日のように「さすが!」と言わせるようなプレーを見せることができるか、まだ戦いは「はじまったばかり」である。
■予選リーグ第2戦/台湾戦スターティングラインアップ
1番・ライト 狩野亜由美(豊田自動織機)
2番・セカンド 西山 麗(日立ソフトウェア)
3番・センター 山田 恵里(日立ソフトウェア)
4番・DP 馬渕 智子(日立ソフトウェア)
5番・サード 坂元 令奈(トヨタ自動車)
6番・レフト 河野 美里(太陽誘電)
7番・ショート 松岡 恵美(豊田自動織機)
8番・キャッチャー 峰 幸代(ルネサスエレクトロニクス高崎)
9番・ファースト 濱本 静代(日立ソフトウェア)
FP/ピッチャー 染谷 美佳(デンソー)
▽選手交代
6回表 西山OUT→松本 尚子(デンソー)IN ※代打
6回裏 代打・松本がそのままセカンドの守備に入る
7回裏 染谷OUT→山根佐由里(トヨタ自動車)IN ※投手交代
〃 松岡OUT→溝江 香澄(日立ソフトウェア)IN ※セカンドの守備に入る
〃 セカンド・松本がショートに守備位置を変更
■第12回世界女子ソフトボール選手権大会代表選手名簿はこちら
■第12回世界女子ソフトボール選手権大会の組み合わせはこちら
■第12回世界女子ソフトボール選手権大会公式ホームページはこちら
|