女子U16日本代表
 金メダル獲得!               

 (2009.8.18)  


女子U16日本代表が「世界の頂点」に立った!

8月9日、大会が開幕!

予選リーグ・ドミニカ戦で
岡村が完全試合を達成!


決勝トーナメント・チェコ戦では、
山口がノーヒット・ノーランの快投


日本は予選リーグ・決勝トーナメントを
通じ、無敗のまま、「完全優勝」を達成

強力投手陣を中心に、「鉄壁」のディフェンス
を誇り、優勝までの8試合で失点はわずか3

チーム一丸となり、「世界一」の座をつかんだ
女子U16日本代表。将来性豊かな「金の卵」の
ためにも、必ずや「Back Softball」を!!

大会期間中、日本の熱烈な応援団長を
務めてくれたアンドレアスくん。日本のソ
フトボールが世界中の人々を魅了した

 8月9日(日)〜16日(日)、チェコ・プラハで「ISFイーストン・ファンデーション ・ユースワールドカップ」が開催され、大会には、日本、カナダ、ドミニカ、イタリア、ロシア、南アフリカ、プエルトリコ、オランダ、チェコ、ベネズエラ、中国、ジンバブエの12カ国が参加。これを「グループA」(日本、カナダ、ドミニカ、イタリア、ロシア、南アフリカ)、「グループB」(プエルトリコ、オランダ、チェコ、ベネズエラ、中国、ジンバブエ)の2つのグループに振り分け、各グループでシングルラウンドロビン(1回戦総当たり)方式の予選リーグを実施。グループA・グループBの上位4チームがページシステム(敗者復活戦を含むトーナメント)で行われる決勝トーナメントに進出し、最終順位を決定する試合方式で覇が競われた。

 大会初日(9日/日)、女子U16日本代表はオープニングセレモニーに参加。ほどよい緊張と高まる期待感の中セレモニーを終えると、オープニングゲームのチェコ対プエルトリコ戦を観戦。国際大会の雰囲気を肌で感じ、翌日からの試合に備えた。また、ジンバブエが直前になって大会の出場をキャンセル。グループBのジンバブエ戦はすべて試合放棄扱いの「0−7」とすることになった。
 大会2日目(10日/月)、初戦となった南アフリカ戦は10−0の5回コールド勝ち。順調なスタートを切ると、大会3日目(11日/火)のダブルヘッダーは、まずドミニカ戦で先発・岡村奈々(北九州市立早鞆中)が13奪三振の力投で完全試合を達成。5−0の快勝で2勝目を挙げると、続くイタリア戦も7−0の6回コールド勝ち。この試合でも山口清楓(延岡市立南中)が被安打3の好投。投手陣が3試合連続の完封と踏ん張れば、打線も3試合で27安打・22得点と好調。投打がガッチリと噛み合い、3連勝を飾った。
 大会4日目(12日/水)は、「優勝争い最大のライバル」カナダと対戦。延長タイブレーカーにもつれ込む「死闘」を制し、1−0のサヨナラ勝ち。チーム全員の総力を結集した戦いで全勝を守り、予選リーグ・グループAの1位通過が見えてきた。
 大会5日目(13日/木)、予選リーグ最終戦となるロシア戦を7−0の5回コールド勝ち。予選リーグを5戦全勝。グループA1位で決勝トーナメント進出を決めた。

 決勝トーナメントの初戦(14日/金)は、グループB2位のチェコと対戦。山口清楓(延岡市立南中)がノーヒット・ノーランを達成する快投を見せれば、打線もこれを援護。5回裏、この回先頭の服部愛香(京都西山高)が追い込まれながらもセンター前にこの試合の初ヒットを放ち、1番・岩見香枝(埼玉栄高)の送りバントで生じた相手守備陣の一瞬の隙を突き、一気に三塁へ。慌てた二塁手からの送球が悪送球となり、先取点を挙げると、続く6回裏には植木千晴(星野高)の三塁打、山科麻由佳(鳥取城北高)のヒットエンドランなどで決定的な2点を加え、3−0で快勝した。

 決勝トーナメント2日目(15日/土)、決勝進出をかけたプエルトリコとの一戦は、3回裏に本大会初失点、初めて先手を取られる苦しい試合展開となった。1点を追う5回表、一死から7番・森山幸世(高崎健康福祉大学高崎高)がライト線に二塁打を放ち、8番・岡村奈々(北九州市立早鞆中)の起死回生のレフトオーバーの三塁打で同点。続く9番・山科麻由佳(鳥取城北高)の2球目にヒットエンドランを敢行。これが見事に決まって一気に逆転となった。7回表には再び岡村奈々(北九州市立早鞆中)の二塁打でチャンスをつかみ、山科麻由佳(鳥取城北高)のヒットエンドランで貴重な追加点を挙げた。
 7回裏、プエルトリコも二死ランナーなしから長短打で1点を返し、さらに同点のランナーを二塁まで進め、粘りを見せたが、先発・岡村奈々(北九州市立早鞆中)が最後のバッターを三振に打ち取りゲームセット。苦しみながらも決勝進出を決めた。

 大会最終日(16日/日)、ゴールドメダルゲーム(決勝)の相手は、予選リーグ・グループB3位ながら、決勝トーナメントでは初戦のイタリア戦を4−2で快勝。続く「優勝候補」カナダとの一戦は延長8回の死闘の末、5−4で破り、ドミニカ戦は緊迫した投手戦を制し、1−0の完封勝利。ブロンズメダルゲーム(3位決定戦)では日本を苦しめたプエルトリコを延長8回の激闘の末、5−4で破るという「ミラクル」を演じたオランダとなった。
 しかし、3試合連続の1点差勝ち、そのうち2試合が延長という死闘・激闘を勝ち抜いてきたオランダに余力はなく、ゴールドメダルゲームでは日本が「力の差」を見せつけ、4回までに17安打・16得点を奪う猛攻。今大会、投打に大活躍の先発・岡村奈々(北九州市立早鞆中)が3回表に1点を失ったものの、4回コールドの圧勝で記念すべき第1回大会を制し、「初代チャンピオン」の座に就いた。

 この大会期間中、懸命の「Back Softball」活動も実らず、2016年の」オリンピック競技復帰の夢が消えたソフトボール。しかし、日本にはこんなにも素晴しい選手たちがいる。北京オリンピックでの金メダル獲得は決して一過性のものではなく、若い世代にも「世界一」の座を狙えるだけの「金の卵」たちが多数存在していることを証明してみせた。
 だからこそ……必ずや「Back Softball」を成し遂げなければならない。こんな素晴らしい選手たちには「オリンピック」の舞台こそ相応しい。「Back Softball」は終わらない。いや、またここからはじめるのだ。



●予選リーグ戦績表・決勝トーナメント組み合わせ・試合結果はこちらこちら
●女子U16 日本代表選手プロフィールはこちら


ISFイーストン・ファンデーション・ユースワールドカップ


8月10日(月) 予選リーグ第1戦

  1 2 3 4 5  
日   本 0 4 1 4 1 5回コールド 10
南アフリカ 0 0 0 0 0 0
※大会規定により5回得点差コールド
岡村(2回)・酒井(1回)・○森(1回2/3)・山口(1/3)−植木
〔三塁打〕兵頭〔二塁打〕奥田



8月11日(火) 予選リーグ第2戦
  1 2 3 4 5 6 7
ドミニカ 0 0 0 0 0 0 0 0
日  本 1 3 0 0 0 1 5
○岡村(7回)−植木
※岡村、完全試合達成
〔三塁打〕兵頭、森山


予選リーグ第3戦
  1 2 3 4 5 6  
イタリア 0 0 0 0 0 0 6回コールド 0
日  本 1 0 0 3 1 2x 7
※大会規定により6回得点差コールド
○山口(6回)−植木
〔二塁打〕奥田(2)



8月12日(水) 予選リーグ第4戦
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
カナダ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
日 本 0 0 0 0 0 0 0 0 1x 1
岡村(7回1/3)・近藤(1/3)・○岡村(1回1/3)−植木


8月13日(木) 予選リーグ第5戦
  1 2 3 4 5  
ロシア 0 0 0 0 0 5回コールド 0
日 本 2 0 3 2 7
※大会規定により5回得点差コールド
○近藤(3回)・森(1回)・芝(1回)−弦田
※日本は予選リーグ5戦全勝。予選リーグ・グループA1位で決勝トーナメント進出。



8月14日(金) 決勝トーナメント1回戦/1位・2位戦
  1 2 3 4 5 6 7
チェコ 0 0 0 0 0 0 0 0
日  本 0 0 0 0 1 2 3
○山口(7回)−植木
※山口、ノーヒット・ノーラン達成
〔三塁打〕植木


8月15日(土) 決勝トーナメント2回戦/1位・2位勝者戦
  1 2 3 4 5 6 7
日    本 0 0 0 0 2 0 1 3
プエルトリコ 0 0 1 0 0 0 1 2
○岡村(7回)−植木
〔三塁打〕岡村〔二塁打〕森山、岡村


8月16日(日) 決勝トーナメント/ゴールドメダルゲーム(決勝)
  1 2 3 4  
オランダ 0 0 1 0 4回コールド 1
日  本 4 3 3 6x 16
○※大会規定により4回得点差コールド
○岡村(4回)−植木
〔三塁打〕岩見、兵頭〔二塁打〕兵頭、山科