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国際大会情報

国際大会情報 東アジアカップについて

東アジアカップについて

■東アジアカップとは
 東アジアカップは、国際的に見てもソフトボールが盛んで競技力の高い東アジア地域の4ヶ国(日本、中国、チャイニーズ・タイペイ、韓国)が出場する大会だ。各国がしのぎを削るとともに、総合競技大会として開催されている「東アジア競技大会」でのソフトボール競技の実施をめざし、それを一つのステップとして、東アジアからオリンピック競技復帰へのムーブメントを起こしていこうとの趣旨のもと、2012年に創設された大会である。
 大会は4ヶ国の「持ち回り」で関値されており、韓国で開催さきれた第1回大会を皮切りに、日本、中国、チャイニーズ・タイペイの順で開催。昨年の第5回大会から「2巡目」に入り、再び韓国で開催され、第6回大会は日本がホスト国となり開催される。

■弘前市開催の意義
 第6回大会は6月18日(日)~21日(水)の4日間、青森県弘前市の「はるか夢球場」を舞台に開催される。弘前市は北京オリンピックで日本に金メダルをもたらしてくれた日本代表の指揮官・齋藤春香氏の「故郷」であり、「はるか夢球場」は、その齋藤春香氏の名前を冠した球場として知られている。
 第6回大会の開催に合わせて球場の改修工事が進められ、この大会が球場の「こけら落とし」となるが、2020年東京オリンピックで「金メダル獲得」をめざす日本が、北京オリンピックで日本を金メダルへと導いた指揮官の故郷で、その名を冠した球場から「第一歩」を踏み出すということに、不思議な巡り合わせと何かにみちびかれたような「縁」というものを感じずにはいられない。
 ホスト国の日本は、「女子TOP日本代表」と、新たなカテゴリーとして新設された「GEM4(U23日本代表)」の2チームを参加させる方針で、昨年、明け渡してしまった東アジアカップの「王座奪還」を至上命令として戦うことになる。

■日本のチームづくりと見どころ
 「女子TOP日本代表」は、昨年11月20日(日)、宇津木麗華ヘッドコーチ(監督)の就任が正式に決定。昨年末の第3次国内強化合宿(沖縄県読谷村)を皮切りに、年明け早々の第1次海外強化合宿(台湾・高雄)、2月には第2次海外強化合宿(オーストラリア・ブラックタウン)、3月には第4次国内強化合宿(千葉県鴨川市)を矢継ぎ早に実施。2020年東京オリンピックに向けて、その強化を本格的にスタートさせている。
 宇津木麗華ヘッドコーチは、上野由岐子、山田恵里の「投打の現役進化形レジェンド」「2人のスーパースター」を中心としたチーム作りを明言しており、投手陣では、との上野由岐子に、「次なるエース」として期待される濱村ゆかり、打者としても チームの主軸となりうる「驚異の二刀流」藤田倭がどこまで迫り、あるいは「偉大なエース」を乗り越えていけるかが最大の焦点となりそうだ。
 さらに、「スーパー高校生」勝股美咲、昨年「日本リーグ新入賞」を獲得した左腕・田内愛絵里ら、ソフトポールの「未来」を担っていく「若き才能」がそこに肉薄することができるかも期待を持って注目したいところだ。
 打者では、「ソフトボール界のイチロー」と呼ばれる山田恵里に、国際経験豊富な「ベテラン」で独特のバッティング技術を持つ河野美里、チームのムードメーカーでもある「野生児」山本優がこれに続き、代表チームに「欠くととのできない存在」となりつつある佐藤みなみ、洲鎌夏子、渥美万奈の「中堅組」がしっかりと脇を固めている。
 ここに、ジュニア世代から将来を嘱望され、「世界の舞台」で「実績」を残してきた長﨑望未、市口侑果、鈴木鮎美、奥田茉優希、我妻悠香ら「Next Generation」の選手たちがどうからんでくるか、楽しみなところだ。
 女子TOP日本代表は、2月の第2次海外強化遠征の際、中堅・若手の布陣で「2017International Down Under Series」と銘打たれた国際大会に出場し、オーストラリア、ニュージーランドを破り、優勝を飾っている。これを見ても、チームカの底上げ、次世代の強化が着々と進んでいる様子が窺い知れ、ここに名前の挙がった選手以外から「新たなスター」が飛び出してきても何ら不思議ではない。
 今シーズンの国際大会には、現在、女子TOP日本代表にリストアップされた選手29名の中から、その都度、その大会に参加させる17名を絞り込み、 それぞれの大会に臨む方針が打ち出されており、第6回東アジアカップにどんなメンバーが選出されるか、それも注目点の一つになる。

■GEM4(U23日本代表)への期待
 今大会、女子TOP日本代表とともに出場する「GEM4(U23日本代表)」は、本年4月11日(火)~13日(木)、代表選手の選考会を経て決定する。 「GEM4」は女子TOP日本代表に次ぐカテゴリーのチームであり、この大会での活躍が認められれば、一夜にしてTOPチーム入り、「シンデレラガール」となる可能性もある。
 選考会にどのような顔ぶれが集まるか、本稿執筆時点で予想することは難しいが、今シーズン「日本リーグデビュー」を飾るルーキーを含めた若手有望株、大学生を中心に自らの手で2020年東京オリンピックへの道を切り拓いていくという「強い意志」と「大きな野望」を胸に秘めた選手が集まることは確実で、そこからTOPチームへと登り詰めていく「シンデレラストーリー」が描かれる可能性もある。

■夢に向けて
 大会は、まず参加全チームによるシングルラウンドロビン(1回総当たり戦)方式の予選リーグを行い、予選1位と予選2位、 予選3位と予選4位が対戦し、最終順位を決定する試合方式で覇が競われる。今はまだ、「はるか遠き夢」としておぼろげに見えるだけの2020年東京オリンピックでの「金メダル獲得」。その「夢」を実現させるための「第一歩」が、ここ青森・弘前から 踏み出され、その一歩は東京へと、金メダルへと、確実に続いている。

■東アジアカップのあゆみ

大会 上位の成績 開催地 参加チーム
優勝 準優勝 3位 4位
第1回 2012年 日本
(大学日本代表)
中国 チャイニーズ
・タイペイ
韓国 韓国・大邱 4
第2回 2013年 日本 中国 チャイニーズ
・タイペイ
韓国 日本・岐阜県揖斐川町 5
第3回 2014年 日本
(大学日本代表)
中国 チャイニーズ
・タイペイ
韓国 中国・広東省順徳 4
第4回 2015年 日本
(TAP-B)
チャイニーズ
・タイペイ
韓国 中国 台湾・台中 5
第5回 2016年 中国 日本
(大学選抜)
チャイニーズ
・タイペイ
韓国 韓国・益山 4
第6回 2017年 日本 チャイニーズ
・タイペイ
韓国 中国 日本・青森県弘前市 5
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