女子GEM3(U18)
ジュニア世代の国際大会は、「19歳以下」の大会として創設され、第1回大会(1981年)で男女アベック優勝を果たしたのを皮切りに、第4回大会(1991年)、第6回大会(1999年)、第7回大会(2003年)、第10回大会(2013年)で優勝。優勝5回、準優勝6回、3位1回の成績を残している。
ジュニア世界選手権は、第2回大会までが男女同時開催。第3回大会から男女別に開催されるようになった。
1981年の第1回大会では予選リーグ6勝3敗の3位と苦しんだものの、決勝トーナメントで破竹の快進撃を見せ、「世界一」に。1985年の第2回大会は惜しくも準優勝。1987年の第3回大会では3位に終わったが、1991年の第4回大会では、後にオリンピックにも出場する小林京子(1996年アトランタ)、原田教子(1996年アトランタ)、塚田恵美(1996年アトランタ)、吹田育子(1996年アトランタ)、小関しおり(2000年シドニー銀メダリスト)らの活躍で予選リーグ10勝1敗の快進撃。1位で決勝トーナメントへ駒を進めると、決勝トーナメントの初戦ではアメリカに0-1のサヨナラ負けを喫したものの、敗者復活戦に回り、3位決定戦で中国を3-0で破ってアメリカの待ち受ける決勝へ進出。決勝でもアメリカを1-0で下し、2度目の「世界一」に輝いた。
1995年の第5回大会は、髙山樹里(1996年アトランタ4位、2000年シドニー銀メダリスト)、山田美葉(2000年シドニー銀メダリスト)のバッテリーを中心に、伊藤良恵(2000年シドニー銀メダリスト、2004年アテネ銅メダリスト)らの活躍で、決勝まで駒を進めたものの、惜しくも準優勝。「連覇」はならなかった。
1999年の第6回大会は、上野由岐子(2004年アテネ銅メダリスト、2008年北京金メダリスト)、増淵まり子(2000年シドニー銀メダリスト)を「Wエース」とし、大会を通じてわずか1失点。打線も、三科真澄、佐藤理恵(ともに2004年アテネ銅メダリスト、2008年北京金メダリスト)が揃う「黄金世代」が他を寄せつけず、予選リーグ・決勝トーナメントを通じて、「無敗」のまま、「完全優勝」。3度目の「世界一」に輝いた。
2003年の第7回大会も、「エース」坂本直子(2004年アテネ銅メダリスト)、俊足好打の狩野亜由美(2008年北京金メダリスト)を中心としたチームが連戦連勝の快進撃。前回大会に続き、予選リーグ・決勝トーナメントを通じて「無敗」のまま、「完全優勝」。4度目の「世界一」の座についた。
2007年の第8回大会は、峰幸代(2008年北京金メダリスト)がキャプテンを務め、チームを牽引したが、惜しくも決勝で「宿敵」アメリカに敗れ、準優勝。2011年の第9回大会も長﨑望未ら強力打線が打ちまくり、予選リーグ・決勝トーナメントを「無敗」で勝ち進み、セミファイナルでは「宿敵」アメリカにコールド勝ちを収めたものの、決勝では「まさか……」の満塁ホームラン一発に沈み、1-4で敗れ、2大会連続で優勝を逃した。
大会の開催が4年に一度から2年に一度に変更となった2013年の第10回大会では、逆にアメリカが予選リーグから「無敗」どころか、「無失点」で勝ち進み、セミファイナルでも日本に4-0の完封勝ち。しかし、日本は敗者復活戦を勝ち上がり、再び決勝でアメリカと対戦すると、打ってはキャプテン・奥田茉優希の先制タイムリー、青木千春のスリーランホームランで4点を奪い、守っては中野花菜・我妻悠香のバッテリーがアメリカ打線を完封。4-0で快勝し、5度目の「世界一」に輝いた。
2015年の第11回大会は、那須千春を主砲とするチームで「連覇」に挑んだものの、決勝でアメリカに敗れ、準優勝。2017年の第12回大会もキャプテン・藤本麗を中心に戦うも、アメリカの「連覇」を止めることができず、2019年の「第13回大会」から「ワールドカップ」の名称に変更され、後藤希友を「エース」とするチームで「宿敵」アメリカとの決勝戦、延長8回表に3点を先制しながら「まさか……」の逆転負け。アメリカの「3連覇」を許してしまった。
2020年の「第14回大会」からWBSC(世界野球ソフトボール連盟)のカテゴリー変更に伴い、「U19」から「U18」に出場選手の上限年齢が引き下げられ、大会が実施されることになり、2020年開催予定の「第14回大会」は新型コロナウイルスの影響で開催が危ぶまれたが、度重なる延期の末、2021年12月6日~12日、ペルー・リマで開催。日本は新型コロナウイルスの感染状況を鑑み、選手・スタッフの「安全・安心」が確保できる状況にないと判断し、選手団の派遣を断念。大会には、ペルー、アメリカ、メキシコ、プエルトリコ、チャイニーズ・タイペイ、オランダ、チェコ、コロンビアの8チームが参加し、大会史上初の「4連覇」を狙うアメリカが予選リーグ・最終順位決定戦を通じて8戦全勝。「無敗」のまま、「頂点」に立ち、大会通算8度目の優勝を飾った。
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