女子日本代表
1965年に第1回の世界選手権大会がオーストラリア・メルボルンで開催され、当時・国内で「無敵」を誇り、この年から読売巨人軍の栄光のV9(9連覇)をしのぐ「全日本総合女子選手権大会10連覇」を成し遂げることになる高島屋(大阪)を日本代表として派遣。3位入賞を果たし、1970年に大阪で開催した第2回大会で優勝。「世界一」に輝いた(当初は代表チーム(ナショナルチーム)が編成されることはなく、国内大会で優秀な成績を残したチームを「日本代表」として派遣する形がとられ、ナショナルチームが編成されるようになったのは、1986年の第6回大会からである)。
しかし、そこから「苦難の道」がはじまり、2008年の北京オリンピックで金メダルを獲得しても、世界選手権での優勝からは見放され、その間、アメリカが1986年の第6回大会から7連覇を成し遂げ、「世界の王座」に君臨していた。
世界選手権で「王座奪還」を果たしたのは、2012年の第13回大会。42年ぶりとなる「世界一」の栄冠を手にすると、4年に一度の開催から2年に一度の開催に変更された2014年の第14回大会では「連覇」を達成。2016年の第15回大会では、決勝でアメリカに敗れ、準優勝。2018年に千葉で開催された第16回大会では、決勝でアメリカと延長10回に及ぶ死闘を演じながら「まさか……」の逆転サヨナラ負け。「王座奪還」を逃したが、コロナ禍で延期され、昨年(2024年)に開催された第17回大会(この大会からワールドカップと改称)では宿敵・アメリカにリベンジ。見事、優勝を飾り、王座を奪還。4度目の「世界一」に輝いた(日本は過去17回の世界選手権(現・ワールドカップ)で優勝4回、準優勝6回、3位2回の成績を残している)。
アジア大会は、1990年の第11回北京大会から正式種目となり、広島(1994年)、バンコク(1998年)まで、中国が同大会3連覇。日本は2002年の第14回釜山大会で初の金メダルを手にし、その後は2006年の第15回ドーハ大会、2010年の第16回広州大会、2014年の第17回仁川大会、2018年の第18回ジャカルタ大会、コロナ禍で1年延期された2023年の第19回杭州大会で6大会連続で金メダルを獲得。大会6連覇の偉業を達成し、来年(2026年)に愛知・名古屋(ソフトボールの試合会場は刈谷市となる予定)で開催される第20回大会で、どの競技団体も成し遂げたことのない「史上初」の7大会連続金メダル獲得に挑む。
オリンピックでは、1996年のアトランタオリンピックから女子ソフトボールが正式種目となり、アトランタオリンピックこそ、4位で惜しくもメダル獲得を逃したが、2000年のシドニーオリンピックでは宇津木妙子ヘッドコーチ(現・日本ソフトボール協会副会長)率いるチームが、予選リーグ・決勝トーナメントを無敗のまま駆け抜け、決勝まで勝ち上がり、「常勝」を続けるアメリカと対戦。宇津木麗華(現・女子TOP日本代表ヘッドコーチ)のホームランで先手を取りながら、延長の末、サヨナラ負け。「限りなく金メダルに近い銀メダル」を獲得した。
2004年のアテネオリンピックでは金メダル獲得が期待されたが、惜しくも銅メダルに終わり、アメリカが3大会連続の金メダルを獲得。2008年北京オリンピックでは「エース」上野由岐子が力投。後に「上野の413球」と語り継がれる熱投と、「ソフトボール界のイチロー」山田恵里のホームラン等で「世界の王座」に君臨し続けていた「宿敵」アメリカの牙城を崩し、悲願の金メダルを獲得。この金メダルを最後にオリンピック競技から除外されるという憂き目にもあったが、2020年東京オリンピックの追加種目となり、「復活」。新型コロナウイルスの影響で「1年延期」、さらには「無観客開催」という「異例」の措置が取られる中、2021年7月、福島県福島市・福島あづま球場、神奈川県横浜市・横浜スタジアムを会場に開催され、4勝1敗の2位でオープニングラウンド(予選リーグ)を勝ち上がり、ゴールドメダルマッチ(決勝)で「宿敵」アメリカと対戦。2-0の完封勝利を飾り、13年越しとなる2大会連続の金メダル獲得を果たした。
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