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ニュース 女子GEM2(U16)

2018 日韓ジュニアスポーツ交流事業
(訪韓)を実施!

「2018 日韓ジュニアスポーツ交流事業」(訪韓)を実施!

今回、韓国を訪問したメンバーは昨年11月の選考会で選出された
「平成29年度女子GEM1(U14)日本代表」を「GEM2」として派遣

今回の派遣される「女子GEM2(U16)日本代表」は昨年12月の
「2017 SOFT JAPAN WINTER CAMP in 沖縄」にGEM1として参加

今回派遣の女子GEM2(U16)日本代表は今年1月の
GEM1「第1次海外強化合宿」(台湾)以来の再集結!

「一つ上」のカテゴリーである「韓国女子U19代表」を
相手に5試合の国際親善交流試合を実施

GEM2カテゴリーとはいえ国内外で様々な経験を積んだ
選手が多く、「韓国女子U19代表」を相手に5戦全勝!!

今回の交流事業でチームリーダーを務めた日ソ協・佐藤理恵理事(右)
2008年北京五輪金メダリストは、現在、女子強化委員長の要職にある

グランド内外で国際親善・国際交流を深めた日韓両国の選手たち

9月11日(火)、無事に帰国した選手たち。この「経験」を次につなげて…

 「日韓ジュニアスポーツ交流事業」(訪韓)が今年も開催され、日本・韓国の両国が「ソフトボール」を通じて交流。互いの友好親善を深め、競技力向上を図った。
 この「日韓ジュニアスポーツ交流事業」は、アジア近隣諸国とのスポーツ交流を促進し、両国の友好親善と競技力向上を目的に「相互派遣方式」で実施されており、2001年からスタートし、今年で18回目の開催となる。

 この「日韓ジュニアスポーツ交流事業」は、これまで女子U19日本代表(現・女子GEM3(U19)日本代表)や全国高校女子選抜大会の優勝チームが派遣されていたが、昨年から「女子GEM2(U16)日本代表」が派遣されており、今回は平成29年度の「女子GEM1(U14)日本代表」(今年1月、女子GEM1(U14)日本代表として「第1次海外強化合宿」に参加したメンバー)が韓国・釜山を訪問。「一つ上」のカテゴリーとなる韓国女子U19代表との国際親善交流試合を中心に互いの強化と国際親善が図られた。
 また、この訪韓を受けて、11月18日(日)~21日(水)には韓国女子U19代表が来日。静岡県伊豆市を訪れ、今回韓国を訪問した「女子GEM2(U16)日本代表」(平成29年度 女子GEM1(U14)日本代表)との親善交流試合を中心とした「受入事業」が行われる予定である。

 女子GEM2(U16)日本代表チームは、9月6日(木)の夕方、韓国・釜山へ出発。 翌7日(金)から国際親善交流試合5試合を行った。

【第1戦】 1 2 3 4 5 6 7 R
女子GEM2(U16)日本代表 1 3 2 3 2 0 11
韓国女子U19代表 1 0 1 0 0 0 2

※6回時間切れ
バッテリー:小城遥香(3回)、○内山実咲(3回)-宮坂芽以、愛下可純
長打:〔二塁打〕髙﨑愛花、宮坂芽以②

 先攻の女子GEM2(U16)日本代表は初回、1番・伊波蘭が四球を選び、出塁すると、2番・黒木海月の送りバントで二塁へ進み、3番・鈴木つかさのファーストゴロの間に三塁まで進塁。二死ながら走者を三塁まで進めると、4番・山根葉月がレフト前にタイムリーを放ち、1点を先制した。
 その裏、先発・小城遥香が1点を失い、1-1の同点に追いつかれ、迎えた2回表には、この回先頭の6番・髙﨑愛花が左越二塁打で出塁すると、7番・川上采乃の犠打で走者を三塁へ進め、8番・宮坂芽以の内野安打出塁し、さらに盗塁で一死二・三塁とした後、1番・伊波蘭、2番・黒木海月、3番・鈴木つかさの3連打等で2点を加え、この回3点を挙げ、リードを奪った。
 これで勢いに乗った女子GEM2(U16)日本代表は、3回表に8番・宮坂芽以の二塁打を含む3本の長短打を集め、2点を追加。4回表にも7番・川上采乃、8番・宮坂芽以の長短打等で3点を加え、5回表にも機動力を駆使した攻めで相手守備陣を揺さぶり、2点を追加。14安打・11得点の猛攻で韓国女子U19代表を圧倒した。
 守っては、先発・小城遥香が2点を失ったものの、2番手・内山実咲が3イニングを無失点に抑える好投。韓国女子U19代表に追加点を許さず、11-2の大差で勝利を収めた。

【第2戦】 1 2 3 4 5 6 7 R
韓国女子U19代表 0 0 0 2 0 0 2
女子GEM2(U16)日本代表 0 4 1 0 2 4 11

※6回時間切れ
バッテリー:○鈴木未歩(3回)、大島萌々子(3回)-愛下可純、宮坂芽以
長打:〔三塁打〕金田結奈〔二塁打〕宮坂芽以、鈴木つかさ

 女子GEM2(U16)日本代表は2回裏、二死走者なしから8番・愛下可純がセンター前ヒットで出塁。9番・黒木海月のセカンドゴロがエラーを誘い、二死ながら一・三塁とし、一塁走者がすかさず盗塁。これを刺そうとしたキャッチャーの二塁送球が悪送球となり、三塁走者が生還。1点を先制し、なお二死二塁のチャンスが続き、1番・髙﨑愛花のセンター前ヒットで二塁走者が還り、2点目。さらに相手守備の乱れと3番・宮坂芽以の左中間二塁打で2点を加え、この回4点を先制した。
 続く3回裏には、一死から6番・鈴木つかさがライトへ二塁打を放つと、これに相手守備の連係プレーのミスが絡み、一気にホームイン。1点を追加し、5回裏には、途中出場の1番・金田結奈の適時三塁打等で2点、6回裏には4番・山根葉月、5番・喜屋原咲、6番・鈴木つかさの3連打等で4点を追加。この試合も14安打と打線が好調、二桁11得点を挙げた。
 守っては、先発・鈴木未歩が3回を1安打・無失点に抑え、先発の役割をしっかりと果たすと、4回表から登板した大島萌々子がその代わり端、制球の乱れから死球、犠打、盗塁、四球で一死一・三塁のピンチを招き、ヒットエンドランと適時二塁打で2点を失ったものの、5回表は本来の調子を取り戻し、三者凡退。結果的に最終回となった6回表も二死から右中間二塁打、盗塁、四球で二死一・三塁のピンチを招いたが、落ち着いて後続を断ち、初戦に続き、11-2と圧勝した。

【第3戦】 1 2 3 4 5 6 7 R
女子GEM2(U16)日本代表 2 7 0 0 7 0 1 17
韓国女子U19代表 1 0 0 0 2 0 0 3

バッテリー:内山実咲(1回)、小城遥香(3回)、内山実咲(2回)、鈴木未歩(1回)-宮坂芽以、愛下可純
長打:〔三塁打〕鈴木つかさ、渡辺己湖〔二塁打〕髙﨑愛花、山根葉月、伊波蘭

 先攻の女子GEM2(U16)日本代表は初回、1番・鈴木つかさがレフト前ヒットで出塁。2番・川上采乃が手堅く送り、3番・伊波蘭の内野安打で一死一・三塁とし、ダブルスチールが決まり、先取点。なお二死二塁のチャンスが続き、4番・髙﨑愛花の適時二塁打で二塁走者を迎え入れ、この回2点を先制した。
 その裏、1点を返され、迎えた2回表には、8番・渡辺己湖の内野安打を口火に10本の長短打を集中。一挙7点を奪い、序盤で試合の大勢を決めてしまうと、5回表にも7本の長短打を集め、大量7点を追加。7回表にも途中出場の9番・愛下可純のタイムリーで1点を加え、長打5本を含む24安打と打ちまくり、17得点を挙げる猛攻を見せた。
 守っては、初回に守備の乱れから1点を失い、5回裏には本塁打を浴び、2点を失う場面もあったが、打線の大量援護にも守られ、小刻みな投手リレーで韓国女子U19代表打線の反撃を3点に抑え、17-3で大勝。無傷の3連勝を飾った。

【第4戦】 1 2 3 4 5 6 7 R
韓国女子U19代表 0 0 0 2 0 0 2
女子GEM2(U16)日本代表 2 0 1 0 1 1 5

※6回時間切れ
バッテリー:○大島萌々子(4回)、内山実咲(2回)-愛下可純、宮坂芽以
長打:〔三塁打〕河野まひる、喜屋原咲〔二塁打〕川上采乃

 後攻の女子GEM2(U16)日本代表は初回、1番・河野まひる、2番・喜屋原咲の長短打でアッという間に先取点。さらに相手守備の乱れもあり、幸先よく初回に2点を先制した。3回裏には、敵失、盗塁で得点圏に走者を進め、5番・愛下可純がセンター前へタイムリー。二塁走者が還り、1点を追加し、3点差にリードを広げた。
 2点を返され、1点差に追い上げられて迎えた5回裏には、2番・喜屋原咲、3番・金田結奈の長短打で1点を追加し、韓国女子U19代表を突き放すと、6回裏にも7番・川上采乃の二塁打を足掛かりに1点を追加した。
 守っては、先発・大島萌々子が4回表に2点を失い、1点差に詰め寄られる場面もあったものの、5回表から代わった内山実咲が2イニングを無失点に抑え、5-2で勝利を収めた。

【第5戦】 1 2 3 4 5 6 7 R
女子GEM2(U16)日本代表 0 1 0 0 1 1 0 3
韓国女子U19代表 0 0 0 1 0 1 0 2

バッテリー:小城遥香(4回)、○鈴木未歩(3回)-宮坂芽以
長打:〔三塁打〕渡辺己湖〔二塁打〕髙﨑愛花

 女子GEM2(U16)日本代表は2回表、二死走者なしから6番・渡辺己湖が左越三塁打を放ち、先取点のチャンスを作ると、7番・髙﨑愛花がレフト前にタイムリー。三塁走者を迎え入れ、この回1点を先制した。
 1-1の同点に追いつかれ、迎えた5回表には、この回先頭の7番・髙﨑愛花のレフトへの二塁打、送りバント、四球で一死一・三塁とし、1番・鈴木つかさがセンター前にはじき返し、二塁走者が一気に生還。1点を勝ち越すと、続く6回表にも、4番・金田結奈が四球を選び、出塁。犠打、盗塁で一死三塁とし、6番・渡辺己湖がレフト前にタイムリーを放ち、1点を追加。3-1と2点のリードを奪った。
 守っては、先発・小城遥香が4回を1失点、5回裏から登板した鈴木未歩も6回裏に1点を失い、1点差に迫られ、7回裏にも一死一・二塁の「一打同点」「長打が出れば逆転」のピンチを招いたが、落ち着いて後続を断ち、3-2で逃げ切り。5試合の国際親善交流試合は女子GEM2(U16)日本代表の「全勝」という形で幕を閉じた。

 今年で18回目の開催となった「日韓ジュニアスポーツ交流事業」。昨年から完全な「強化」の事業となり、女子GEM2(U16)日本代表が派遣され、「一つ上」のカテゴリーである韓国女子U19代表と5試合の国際親善交流試合を行い、強化に励んだ。
 すでに女子GEM1(U14)日本代表として台湾遠征を経験しているメンバーであり、今夏の「カナダカップ ショーケースゴールドトーナメント」にも出場し、「優勝」を経験した選手が4名もいる今回の女子GEM2(U16)日本代表にとっては、「一つ上」のカテゴリーである韓国女子U19代表が「ベストメンバー」での編成ではなかったとはいえ、「5戦全勝」という圧倒的な強さを見せてくれた。
 早くからこういった国際経験を積んだ日本のソフトボールの「将来」「未来」を担う「逸材」たちが、今後、女子TOP日本代表を「頂点」とする強化システムの中で、その能力・素質を十分に開花させることができるよう、しっかりと見守り、導いていけなくてはならない。

 もちろん、この事業の趣旨・目的は、競技力向上だけでなく、言葉、民族、文化、生活習慣等の違う者同士が、「ソフトボール」という競技を通じて心を通わせることにもあり、その中で互いを「仲間」として認め合い、高い目標に向かって切磋琢磨していくことにある。その意味では、たとえ言葉や文化、生活習慣が違っても、「ソフトボール」という競技を橋渡しとして、言葉の違いなど気に留めることもなく、積極的にコミュニケーションをとり、アッという間に仲良くなっていく選手たちの姿には、頼もしさと逞しさを感じた。

 今回の交流事業のスタッフには、アテネオリンピックで銅メダル、北京オリンピックで金メダルに輝き、現在は(公財)日本ソフトボール協会の理事であり、選手強化本部会女子強化委員長でもある佐藤理恵チームリーダー、シドニーオリンピック銀メダリストの増淵まり子ヘッドコーチ、2人のオリンピックメダリストがコーチングスタッフに加わっていた。親善交流試合の合間を縫って「ソフトボールクリニック」が行われ、韓国チームスタッフからも高い評価を得ることができた。

 この「日韓ジュニアスポーツ交流事業」は「相互派遣方式」で実施されるため、11月18日(日)~21日(水)には韓国女子U19代表が来日。静岡県伊豆市を訪れ、今回韓国を訪問した「女子GEM2(U16)日本代表」「受入事業」が行われる予定である。今後もこの「日韓ジュニアスポーツ交流事業」が両国の親善交流を深め、互いのレベルアップにつながっていく事業となることを期待したい。

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