
日韓ジュニアスポーツ交流事業(派遣事業)を実施。韓国・釜山を訪問
「親善交流試合」を中心に、交流事業のプログラムが進められた
日韓両国の選手をミックスし、「混合チーム」を編成し、試合を行った
「言葉の違い」を感じさせない積極的で活発な国際交流が実現
試合を行うだけでなく、技術指導・技術交流も行われた
グラウンド内外で親善・交流を深める貴重な機会となった
この交流事業が日韓両国の架け橋となり、互いのレベルアップにつながると信じて!
去る11月25日(火)~30日(日)、「日韓ジュニアスポーツ交流事業」ソフトボール競技(チーム招待)が実施された。
この「日韓交流事業」は2001年にスタートし、今年で22回目の開催。2019年の開催の後、コロナ禍もあり、2020年~2022年の3年間、「中止」を余儀なくされ、開催を見合わせてきたが、2023年にようやく「再開」され、今年も開催することができた。
この「交流事業」は、アジア近隣諸国とのスポーツ交流を促進し、両国の友好親善と競技力向上を目的に「相互派遣方式」で実施されている。
従前は、9月初旬にまず日本チームが韓国を訪問。これを受け、11月に韓国チームが来日するのが「通例」であったが、昨年から韓国チーム(女子U18代表チーム)が先に来日し、「日本代表チーム」が11月に韓国を訪問するパターンに切り換えられている。
今回の「チーム派遣」事業では、今年3月に開催された「第43回全国高校選抜女子大会」で優勝した千葉経済大学附属高等学校ソフトボール部が「日本代表」として、韓国・釜山を訪問。6日間にわたり充実した交流プログラムを実施した。
▽11月25日(火)
9時45分、成田国際空港第1ターミナル集合。12時45分、大韓航空・KE2130便で今回の交流事業が実施される韓国・釜山へと出発した。
15時を少し回った時刻に金海国際空港に到着。まずは宿泊先となるホテルへと向かった。
ホテルに到着すると韓国チームが出迎えてくれ、今夏、実施された招待事業(2025年8月8日(金)〜13日(水)、千葉県千葉市・千葉県総合スポーツセンターを主会場に実施。受入事業の詳報はこちら)以来の「再会」を喜び合い、選手同士でコミュニケーションをとっていた。
夕食を挟み、翌日から実施される親善交流試合や合同練習についてのミーティングが行われた。
▽11月26日(水)
この日は「親善交流試合」を実施。午前・午後各1試合、計2試合を行った。
招待事業実施時と比べて韓国チームのレベルアップが感じられ、交流事業の「成果」が感じられた。
1試合目は6-0で日本が勝利したが、2試合目は6-5で韓国チームが競り勝ち、試合内容だけでなく、試合「結果」においても交流事業の「成果」を見せてくれた。
▽11月27日(木)
ウォーミングアップから両チーム合同で行い、気温が低かったためトレーニング中心のメニューとなった。
この日も午前・午後各1試合、計2試合を行った。
両チームで「日韓混合チーム」を編成して試合を行ったため、ウォーミングアップの時から互いにコミュニケーションをとる機会が必然的に多く生まれ、「言葉の壁」もあり、うまく連携がとれないことやチーム編成に戸惑う場面も見られた。
それでも……身振り手振りのゼスチュアも交え、互いの考えや想いを何とか伝えようと努力する姿につながり、「上手くいかない」ことさえも「楽しさ」に変え、練習・試合を行い、この交流事業の「原点」や「意義」を改めて感じる一日となった。
▽11月28日(金)
午前中に最後の交流試合を行い、午後からは合同練習を行った。
合同練習では今回の派遣事業で「日本代表」として韓国を訪問した千葉経済大学附属高等学校の白井監督を中心に、ピッチングのデモンストレーションが行われた。
野手は千葉経済大学附属高等学校が普段の練習で行っているキャッチボールのメニューをこなし、ソフトボールの基礎・基本の練習にはじまり、ノックまで日韓両国の垣根を越えて、一緒になって行い、技術的な指導を交え、互いに気づいた点をアドバイスし合う等、活発な交流が行われた。
ピッチャーに関しては、韓国チームの選手を中心に変化球の練習を重点的に行った。
▽11月29日(土)
韓国文化に触れるべく市内観光やショッピングを行った。「文化交流」の時間も設け、韓国チームの選手が案内役を務め、市内を散策した。
▽11月30日(日)
早朝5時50分にホテルを出発。9時40分、大韓航空・KE2129便で金海国際空港を出発。帰国の途についた。
11時35分、成田国際空港に到着。12時30分、6日間の交流事業を終え、解散した。
●総括
今回の交流事業は、今夏(2025年8月)の招待事業実施から韓国チームの技術向上、レベルアップが感じられた。それは交流試合の試合内容・試合結果にも顕著に表れており、近い将来、アジアカップをはじめ、ワールドカップ、オリンピック等、国際舞台で活躍する選手が、日本、韓国、両国ともに出てくることを期待したい。
韓国チームの練習や試合に対する一生懸命な姿勢は、日本の選手や指導者にとっても「大きな刺激」となり、ソフトボールかける情熱、向き合う姿勢等、今回の交流事業を通じて、改めて「見つめ直す」貴重な機会になったのではないかと思う。
また、異なる言語圏、生活環境も文化も違う「異国」に身を置くことは、改めて日本での生活の利便性や自分たちを支えてくれる家族、仲間、指導者の「ありがたさ」を実感する契機となり、いつもと違う環境で国際交流をする機会は極めて貴重であり、選手にとって大きな財産になったと感じている。
異なる文化や価値観を尊重し合い、協力する姿勢が自然と培われる交流事業実施の意味・意義を感じた6日間であった。
| No. | 守備 | 氏名 | 所属 |
| 1 | 投手 | ※太田 真緒 | 千葉経済大学附属高等学校 |
| 2 | 〃 | 荻原 澪 | 千葉経済大学附属高等学校 |
| 3 | 〃 | 光野 ハーナ | 千葉経済大学附属高等学校 |
| 4 | 捕手 | 小野 瑛梨果 | 千葉経済大学附属高等学校 |
| 5 | 〃 | 小原 紗衣 | 千葉経済大学附属高等学校 |
| 6 | 内野手 | 今立 梨子 | 千葉経済大学附属高等学校 |
| 7 | 〃 | 岩永 恋絢 | 千葉経済大学附属高等学校 |
| 8 | 〃 | 小林 里穂 | 千葉経済大学附属高等学校 |
| 9 | 〃 | 竹島 姫乃 | 千葉経済大学附属高等学校 |
| 10 | 外野手 | 大和田 葵 | 千葉経済大学附属高等学校 |
| 11 | 〃 | 岡 奈結実 | 千葉経済大学附属高等学校 |
| 12 | 〃 | 岡田 来羽 | 千葉経済大学附属高等学校 |
| 13 | 〃 | 加藤 友律 | 千葉経済大学附属高等学校 |
| 14 | 〃 | 西村 碧 | 千葉経済大学附属高等学校 |
| 15 | 〃 | 濱野 菜々 | 千葉経済大学附属高等学校 |
| 16 | 〃 | 八木 月碧 | 千葉経済大学附属高等学校 |
※太田真緒選手はインフルエンザに罹患した為不参加。
| No. | 役職 | 氏名 | 所属 |
| 1 | チームリーダー | 松田 和広 | 日本ソフトボール協会 |
| 2 | ヘッドコーチ | 白井 桃佳 | 千葉経済大学附属高等学校 |
| 3 | アシスタントコーチ | 竹内 友哉 | 千葉経済大学附属高等学校 |
| 4 | トレーナー | 庭瀬 佳那子 | NiwaCare |
| 5 | 事務局 | 今井 優花 | 日本ソフトボール協会 |