第46回日本男子西日本リーグ第2節が、去る6月3日(土)・4日(日)の両日、大阪府大阪市/舞洲運動広場において開催された。
第2節では、前節5勝1敗と好調な滑り出しを見せていた王者・平林金属が唯一「負けなし」の3連勝。通算成績を8勝1敗に伸ばし、「独走態勢」に入った。
平林金属は、初日、初戦で首位争いのライバル・愛媛ウエストと直接対決。初回に昨年のインカレを制し、日本代表候補にも名を連ねた「期待のルーキー」井上知厚の「先頭打者ホームラン」でいきなり1点を先制すると、3回表に逆転を許し、迎えた4回裏には「投打の大黒柱」松田光の値千金のツーランホームランで一気に逆転に成功。
王者・平林金属、強し! 今節「無傷」の3連勝で独走態勢に!!
ダイワアクトは今節2勝2敗と星を伸ばせず、通算6勝3敗
今節3勝1敗と勝ち越した高知パシフィックウェーブが
2グループへ浮上! 残り2節の戦いが、「正念場」だ
地元開催となった大阪桃次郎も3勝1敗と勝ち越し、白星先行
愛媛ウエストは今節1勝3敗と負け越し、首位争いから後退
通算4勝5敗の旭化成。最後までしぶとく、粘り強く、戦えるか!?
ジェイテクトは通算3勝6敗。初日に連敗を喫したが、
2日目の大阪桃次郎戦では5-2と快勝して見せた!
Neo長崎は依然「ベストメンバー」が揃わず、下位に低迷
開幕8連敗と厳しい状況が続いているオール福岡
“オール福岡としての意地”を見せ、何としても勝利を!!
このリードを先発登板した松田光自ら被安打2・奪三振10の力投で守り抜き、今節の大一番に3-2で勝利。翌日の戦いへと弾みをつけた。2日目もその「勢い」は衰えることなく、まずオール福岡戦に鳥山和也の先制タイムリー、さらに小見山敦吏のソロ、藤井雅弘のスリーランホームラン等で得点を重ね、11-1の6回コールド勝ち。続くNeo長崎との対戦にも序盤に鳥山和也、井上知厚のソロホームランでリードを奪い、その後も、祝弘樹、平本拓朗のタイムリー等で着々と加点。最終的に8-4で打ち勝ち、3連勝を飾り、2位グループに「勝ち星二つ差」をつける形となった。
2位グループで追いかけるのは、通算成績6勝3敗のダイワアクトと高知パシフィックウェーブ。
第1節を4勝1敗と勝ち越したダイワアクトは、初戦のNeo長崎戦にアンドリュー・カークパトリック、白水啓太、乘本真視、ニコラス・ノートンの4本のホームランを浴びせる「一発攻勢」で7-0と圧勝。今節も順調に白星を重ねるかと思われたが、続く大阪桃次郎戦は「切り札」アンドリュー・カークパトリックが、元ニュージーランド代表の“世界的強打者”ドニー・ヘイルに4打点を叩き出される(先制ソロホームランと走者一掃のタイムリーツーベースを浴びた)等、つかまり、最終的に4-6で敗戦。2日目の高知パシフィックウェーブ戦も5回表にニコラス・ノートンのタイムリーで1点を先制しながら、その裏、3本の長短打とワイルドピッチで逆転を許し、1-4で敗れ、連敗。今節最終戦となった旭化成戦を何とか10-8で制し、負け越しは免れたが、不安定な戦いに終始する結果となり、思うように勝ち星を伸ばすことができなかった。
高知パシフィックウェーブは、初日、まずオール福岡戦に延長タイブレーカーの末、中西康太のツーランホームランで5-4のサヨナラ勝ちを収めた後、旭化成との対戦で4-5の逆転負けを喫し、1勝1敗。前節同様なかなか波に乗り切れない状態が続くかに見えたが、2日目はダイワアクト戦に尾﨑和登の「決勝ランニングホームラン」で4-1、“難敵”愛媛ウエスト戦にも中西康太のツーラン、古敷谷亮のタイムリー、片岡大洋のソロホームラン等「打線の活躍」で5-2と快勝し、連勝。結果3勝1敗と勝ち越し、2位グループへと浮上した。
大阪桃次郎と愛媛ウエストは通算成績5勝4敗。
今節地元開催となった大阪桃次郎は、初日にダイワアクトを6-4、オール福岡を11-5と続けて撃破。2日目もまず愛媛ウエスト戦にドニー・ヘイルの決勝ホームランで4-3と競り勝ち、3連勝。「今節全勝なるか!?」と期待が高まったが、ジェイテクト戦は先発登板した左腕・河野拓郎が立ち上がりに5点を失う予想外の乱調ぶりで、結局2-5で敗戦。今回の勝ち越しで通算成績を勝ち星先行の状況へと回復させたが、思わぬ「取りこぼし」が後々順位争いに影響してこないか……気がかりである。
また、前節4勝1敗の好スタートを切っていた愛媛ウエストは、1勝3敗と負け越し、首位争いから後退。初日、平林金属との「首位攻防戦」に2-3で惜敗した後、ジェイテクト戦は初回に怒涛の5連打を含む7本の安打を集中し、一挙7点を先制する等、14安打の猛攻で12-0の5回コールド勝ち。この勝利で再び勢いをつけたかと思われたが、2日目は大阪桃次郎戦に3-4、高知パシフィックウェーブ戦にも2-5で敗れ、痛い連敗。第1節で得た勝ち星の貯金によって、何とか上位争いに踏み止まった。
その他、第2節を終えて旭化成が通算4勝5敗、ジェイテクトとNeo長崎が通算3勝6敗、オール福岡が開幕8連敗と苦しい状況。
旭化成は「新エース」と期待される「若き右腕」寺原瑞希が今節全4試合に先発登板。ベテラン・園田努の助けを借りながらではあるものの、徐々に結果を残し、チームの信頼を得る投手として一歩一歩、確かな成長を遂げている。今節勝利した2試合(ジェイテクト戦、高知パシフィックウェーブ戦)のように打線の援護で勝利を拾うだけではなく、自らが相手打線を抑え込み、守り勝つ試合をいかに作っていくかが今後のポイントになるといえるだろう。
ジェイテクトは初日の旭化成戦、愛媛ウエスト戦でともに先発登板した「サウスポー」森田雄介の「復調」がカギ。打線の奮起ももちろん必要だが、今節の大阪桃次郎戦の勝利(5-2)に象徴されるように、投手陣が毎試合何とか3点以内の失点数で踏ん張ることができれば……結果は変わってくるはず! ここまでの戦いで浮き彫りになったチームの課題をしっかりと洗い出し、次節以降、何とか上位を脅かす存在になってほしいものだ。
Neo長崎は前節同様「従来の主力選手」がチームに合流できず、今節も1勝2敗となかなか下位から浮上できずにいる。特に「エース」の森勇紀は「日本代表」として7月の世界選手権出場を控えていながら、まだ1試合も登板できていない。今のところ現有戦力で戦っていくしかない……といってしまえばそれまでだが、本来の実力からするとこの位置でもがくようなチームではないだけに、ぜひ、次節での「立て直し」を期待したい。
オール福岡は初戦の高知パシフィックウェーブ戦で延長タイブレーカーにもつれ込む熱戦を繰り広げたが、「あと一歩」及ばず、4-5のサヨナラ負け。その後、大阪桃次郎戦には5-11、2日目の平林金属戦にも1-11(6回コールド)と再び二桁失点を喫する大敗が続き、長く、苦しい「連敗のトンネル」を抜け出すことができない。依然として状況は厳しく、今後何かが変わるような雰囲気があるわけでもないのだが……“オール福岡としての意地”を見せ、早く勝利(1勝)をつかんでもらいたい。
第46回日本男子ソフトボール西日本リーグ第2節、全チームの成績は下記の通りで、第3節は9月2日(土)・3日(日)の両日、長崎県諫早市・なごみの里運動公園において開催される。
第46回 日本男子西日本リーグ 第2節終了時点 全チーム成績 | ||
---|---|---|
チーム名 | 勝 | 敗 |
平林金属 | 8 | 1 |
ダイワアクト | 6 | 3 |
高知パシフィックウェーブ | 6 | 3 |
大阪桃次郎 | 5 | 4 |
愛媛ウエスト | 5 | 4 |
旭化成 | 4 | 5 |
ジェイテクト | 3 | 6 |
Neo長崎 | 3 | 6 |
オール福岡 | 0 | 8 |
※同率の場合には、前年の順位が上位のチームから順に表記しています