「名門復活!?」大阪グローバルが快調な戦いぶりで、全勝スタート!
これを追うのは、「王座奪還」を誓うホンダエンジニアリング
埼玉県庁クラブも4勝2敗と勝ち越し、好位置につけた
昨年の覇者・トヨタ自動車は3勝3敗に終わり、4位発進
「新体制」で臨んだ日本エコシステムは2勝4敗
デンソーも2勝4敗と黒星が二つ先行……
豊田自動織機は1勝5敗と大きく負け越し、苦しい滑り出し
YKKも何とか1勝を挙げたが、今年も「厳しい戦い」が続きそうだ
第47回日本男子東日本リーグ第1節が、去る5月11日(金)~14日(月)の4日間(※13日(日)が雨天のため中止・順延。予備日(14日/月)を使用し、全日程を消化した)、富山県富山市/岩瀬スポーツ公園ソフトボール場において開催された。
第1節では、昨年5位の大阪グローバルがこれまでの上位チームを次々となぎ倒す「快進撃」を見せ、「無傷」の6連勝!! 堂々の単独首位スタートを切った。
大阪グローバルは初日、開幕戦でデンソーと対戦。3回裏に1点を先制されたが、5回表、打線の「切り込み隊長」西角和馬の左中間へのソロホームランで試合を振り出しに戻すと、1-1のまま延長タイブレーカーにもつれ込み、迎えた8回表、今度は二死一・三塁から山本兼史朗がレフトへ「値千金」のスリーランホームランを叩き込み、勝ち越しに成功! そのまま4-1で熱戦をモノにし、大事な初戦を白星で飾った。続くホンダエンジニアリングとの対戦でも、初回に4点を先取されながら「粘り強く」戦い、3回裏、北添政樹の初球を狙い澄ました「目の覚める当たり」のツーランホームランで反撃開始! 6回裏にも相手守備の乱れに乗じて追加点を挙げ、1点差に詰め寄ると、7回裏、代打・立石雄二の左中間を破るタイムリーツーベースでついに同点。最後は無死満塁からワイルドピッチと……幸運も味方につけ、5-4で逆転サヨナラ勝ちを収めた。この初日の連勝で「弾み」をつけた大阪グローバルは、2日目も豊田自動織機を中本直樹の満塁ホームラン等で5-1、YKKを立石雄二、伊藤太慈、中本直樹の3連続タイムリー等で4-1と続けて撃破。雨天順延をはさんだ最終日もその「勢い」は衰えることなく、トヨタ自動車戦に延長10回タイブレーカーに及ぶ死闘の末、中本直樹の決勝点を呼び込む犠牲フライで3-2、埼玉県庁クラブ戦にも12-2(5回コールド)で大勝し、全勝をキープ!! 「名門・常勝」と呼ばれた西日本リーグ在籍時のチームが蘇ったかのような戦いぶりで、快調な滑り出しを見せた。
大阪グローバルを「星一つ差」で追いかけるのは、昨年3連覇を逃し、「王座奪還」を誓うホンダエンジニアリング。初戦の豊田自動織機戦に森田健斗のソロホームラン、林田太地のタイムリー等で6-2と勝利を飾ったが、続く大阪グローバル戦では初回に4安打を集中して4点を先制したものの、浅野公太、吉田大祐の投手陣がこのリードを守り切れず、4-5の痛い逆転サヨナラ負け。2日目以降は気合いを入れ直し、デンソーを糸瀬勇助のタイムリー、坂田大士のスリーランホームラン等で7-2、埼玉県庁クラブを大石司のソロホームラン等を含む11安打の猛攻で10-0(5回コールド)、日本エコシステムを浦本大嗣、大石司の連続ホームラン(ツーラン、ソロ)等で6-2、YKKを床井優介のソロ、坂田大士のスリーランホームラン等で8-0と破って「立て直し」はしたが、その初日の1敗が響き、5勝1敗で2位に甘んじる結果となった。
ホンダエンジニアリングに続くのは、4勝2敗の埼玉県庁クラブ。初戦となった日本エコシステム戦に延長8回タイブレーカーの末、3-1で競り勝つと、続くYKK戦も西田勘汰(2打席連続)、武井大樹、岡野孝祐の4本のホームランを浴びせる等「打線が奮起」し、最後、北澤慶介のタイムリーで6-5とサヨナラ勝ち。2日目のトヨタ自動車戦にも1点を先制されながら、終盤「集中打」で一挙4点を奪い、試合をひっくり返し、そのまま4-1で勝利。接戦の連続をモノにして開幕3連勝と白星を重ねた。この直後のホンダエンジニアリング戦での完敗(0-10の5回コールド負け)、最終戦となった大阪グローバル戦での大敗(2-12の5回コールド負け)が象徴するように、相変わらず「大味」で「好不調の波が激しい」ところは否めないが……最終的に勝ち星を二つ先行させ、久々に決勝トーナメント進出が狙える好位置につけた。
「昨年の覇者」トヨタ自動車は、初日のYKK戦、日本エコシステム戦にそれぞれ2-1で競り勝ち、連勝スタート。しかし、2日目、埼玉県庁クラブ戦に1-4、デンソー戦に3-0と「足踏み」すると、最終日は大阪グローバル戦に2-3(延長10回タイブレーカー)、豊田自動織機戦に0-1といずれも惜敗し、連敗。節を通して安定した強さを発揮することができず、3勝3敗(勝率5割)のスタートとなった。
同率5位に並んだのは、2勝4敗の日本エコシステムとデンソー。
昨年「惜しくも優勝を逃した」日本エコシステムは、初日の埼玉県庁クラブ戦に1-3、トヨタ自動車戦に1-2で敗れ、連敗スタート。2日目のYKK戦に12-7、豊田自動織機戦に11-1(6回コールド)で連勝し、息を吹き返したかに見えたが……最終日のホンダエンジニアリング戦に2-6、デンソー戦に6-8で敗れ、再び連敗。これまでチームを引っ張ってきた実力者(ベテラン)が抜け、心機一転「新体制」で臨んだ今シーズンの初陣は黒星が先行する形になった。
デンソーも、初日(大阪グローバル戦、豊田自動織機戦)に1勝1敗、2日目(ホンダエンジニアリング戦、トヨタ自動車戦)に連敗、最終日(YKK戦、日本エコシステム戦)に1勝1敗となかなか白星を稼げず、負け越しスタート。次節以降この状況を打開するためには、「フル回転」する「エース」山脇佑也を楽にさせるような「救世主」の出現、もしくは「さらなる打線の奮起」が必要となるだろう。
同率7位と大きく出遅れたのは、1勝5敗の豊田自動織機とYKK。
豊田自動織機は、今夏の世界ジュニア選手権に出場するU19日本代表の柱としても期待される「ルーキー」宮本海斗が、初戦のホンダエンジニアリング戦で“高校の先輩”長井風雅に「特大の一発(ソロホームラン)」をお見舞いするというド派手なデビューを飾ったが、試合には2-6で敗れ、黒星スタート。続くデンソー戦でもその宮本海斗が今度は先発投手として初登板し、注目が集まったが、スリーランホームラン1本を含む13安打を浴びる等「日本リーグの洗礼」を受け、同じく2-6で敗戦。この初日の連敗が尾を引いたかのように、2日目(大阪グローバル戦、日本エコシステム戦)も連敗。最終日も埼玉県庁クラブ戦に5-8で打ち負け「5連敗」というどん底まで落ちたが、最後、トヨタ自動車との対戦に1-0で勝利し、何とか一矢を報いた。
昨年に続き「地元・富山」で開幕を迎えたYKKも、初日(トヨタ自動車戦、埼玉県庁クラブ戦)、2日目(日本エコシステム戦、大阪グローバル戦)となかなか勝利を挙げられず、4連敗。最終日のデンソー戦を3-1でモノにし、ようやく地元応援団・関係者を喜ばせはしたが、今節最終戦となったホンダエンジニアリング戦に0-8で敗れ、またしても黒星……。このままでは今年も「厳しい戦い」を余儀なくされそうである。
第47回日本男子東日本リーグ第1節、全チームの成績は下記の通りで、次節(第2節)は6月2日(土)・3日(日)の両日、岐阜県羽島市/羽島市運動公園・木曽川堤外正木運動場において開催される。
第47回 日本男子ソフトボール東日本リーグ 第1節終了時点 | |||
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順位 | チーム名 | 勝 | 敗 |
1位 | 大阪グローバル | 6 | 0 |
2位 | ホンダエンジニアリング | 5 | 1 |
3位 | 埼玉県庁クラブ | 4 | 2 |
4位 | トヨタ自動車 | 3 | 3 |
5位 | 日本エコシステム | 2 | 4 |
〃 | デンソー | 2 | 4 |
7位 | 豊田自動織機 | 1 | 5 |
〃 | YKK | 1 | 5 |
※同率の場合には、前年の順位が上のチームから順に表記しています。