2019日本男子リーグ、いよいよ最終決戦!
1回戦第1試合は大阪桃次郎 vs デンソー
両チームの実力はほぼ「互角」。今年も「接戦」必至 !?
1回戦第2試合は平林金属 vs ダイワアクト
リーグ戦1位・2位、「事実上の決勝戦」ともいえるこのカード。
勝利をつかみ、一足先に優勝決定戦へ駒を進めるのはどちらか ??
初日の第3試合(2回戦)で登場するホンダエンジニアリング。
今年「実業団・総合」を制した「勢い」を、そのまま持ち込みたい!
今回の決勝トーナメントでは、試合の合間にイベントも実施。
男子活性化プロジェクト担当・新井千浩氏が新たに立案し、
自ら動き、実現させた★
今年は男子TOP日本代表が世界選手権で準優勝。
日本の男子ソフトボールにとって「特別なシーズン」となるだけに、
この男子リーグから盛り上げ、男子ソフトボール全体の「活性化」
へとつなげていきたい
今シーズンの日本男子リーグの「チャンピオン」を決める「第48回日本男子ソフトボールリーグ決勝トーナメント」が、来る11月9日(土)・10日(日)の両日、愛知県名古屋市/パロマ瑞穂野球場において開催される。
◎「東西統一初年度」の「チャンピオン」を決める戦い!
「日本男子ソフトボールリーグ」は1972年創設。1992年に1部・2部制、2004年に「東日本リーグ」「西日本リーグ」の地区制へ移行し、決勝トーナメントも導入され、これまで数々の熱戦・激戦が繰り広げられてきた(※2004年以降(15年間)は、まず東日本リーグ・西日本リーグでそれぞれリーグ優勝チームを決め、上位4チームが決勝トーナメントに進出。その決勝トーナメントを最後まで勝ち抜いたチームが『真の日本リーグチャンピオン』となる試合方式で覇が競われてきた。昨年(2018年)は東西の上位3チームが決勝トーナメントに進出。決勝トーナメントでは両リーグの1位チームに準決勝で待ち受ける“アドバンテージ”が与えられる等、これまでとは違う形で王座が争われた)。
そういったこれまでの歴史を経て、今年(2019年)から「東日本リーグ」「西日本リーグ」の地区制を「統一」。「全17チーム(※チーム紹介はこちら)」で1回総当たりのリーグ戦を行い、「上位5チーム」が決勝トーナメントへ進出。最終順位決定戦となる決勝トーナメントもページシステム(敗者復活戦を含むトーナメント方式)が採用され、この「新・決勝トーナメント」を最後まで勝ち抜いたチームが「日本リーグ優勝」となる試合方式へと変更されている。
●1回戦第1試合(11月9日/土 9:00~)
大阪桃次郎(リーグ戦4位)vs デンソー(リーグ戦5位)
初日の1回戦第1試合は「リーグ戦4位 vs リーグ戦5位」となり、大阪桃次郎(リーグ戦4位/12勝4敗)とデンソー(リーグ戦5位/10勝6敗)が対戦。
昨年の決勝トーナメント1回戦でも顔を合わせた両チームだが(※昨年の対戦は大阪桃次郎が7番・植田貴也の特大先制アーチ等でリードを奪い、守っても先発・河野拓郎が被安打4・奪三振11の好投。2-0で完封勝利を収めている)、今年も「負ければその時点で終わり」のサバイバルに生き残るため、互いに火花を散らし、接戦となることが必至。大阪桃次郎・岡﨑建斗、デンソー・山脇佑也の「両エース」がどのようなピッチング(投げ合い)を展開するか!? 注目されるところである。
昨年はエース・岡﨑建斗ではなく、あえてサウスポー・河野拓郎を先発登板させ、その投手起用が功を奏す結果になった大阪桃次郎。そのあたりを踏まえ、今年も岡﨑建斗ではなく、あえて「左腕」木原道哲(※今シーズンから大阪桃次郎に加入)を先発投手としてぶつけてくる可能性もないとはいえないが……。自身も投手であり「打者心理を読み取る嗅覚」「クレバーなピッチング」が真骨頂だった中村健二監督が、どのような投手起用で、どう戦略を立ててくるか??といった部分にも注目してみてみると、なおおもしろいだろう。
実力的には「戦ってみないと分からない」両チームの力関係ではあるものの、強いていえば、打撃面でもタレント(ドニー・ヘイル、筒井拓友、岡﨑建斗、植田貴也、澤田優生ら)を揃える大阪桃次郎のほうが「一歩優位」というところだろうか。
●1回戦第2試合(11月9日/土 11:00~)
平林金属(リーグ戦1位)vs ダイワアクト(リーグ戦2位)
1回戦第2試合は「リーグ戦1位 vs リーグ戦2位」となり、平林金属(リーグ戦1位/14勝2敗)とダイワアクト(リーグ戦2位/12勝4敗)が激突。
この対戦は文字通り今シーズンの1位・2位戦であり、事実上「決勝戦」といっても過言ではないが、両者「仮に負けても敗者復活戦に回る権利を有する」アドバンテージを得ており、この先(決勝での再戦)を見越した巧妙な“心理戦”も見え隠れしそうだ。
平林金属の先発投手は「投打の大黒柱」松田光でまず間違いないといえるが、アンドリュー・カークパトリック、ウエムル・マタの「強力二枚看板」を擁するダイワアクトはどう出てくるか!? これまで決勝トーナメントを4度制し、「要所」「勝ち方」を知り尽くしている「百戦錬磨」アンドリュー・カークパトリックを先発に立てて“堅く”初戦をとりにくるか? それとも「世界選手権優勝投手」ウエムル・マタ(※アルゼンチン代表で、今シーズンからダイワアクトに加入している)を思い切ってぶつけ、果敢にチャレンジしてくるのか?? 「互いの出方」に周囲の注目が集まる。
リーグ戦での対戦(第3節大阪大会での対戦)は平林金属が9-0と圧勝しているが(※平林金属・松田光、ダイワアクト・ウエムル・マタが登板。緊迫した投手戦になるかと思われたが、ウエムル・マタがまさかの“コンディション不良”で制球を乱し、四球を連発(被安打1ではあったものの、9四死球という苦しい投球内容)。失点を重ね、敗戦投手となった)……この最終決戦の舞台はまったくの別モノ。特に「スイッチが入った(ギアを上げた)」際のウエムル・マタのピッチングは「凄み」が増すだけに、決勝トーナメントの、本当に勝負がかかった一戦の勝敗予想は非常に難しいところがある。
ここでは勝ったほうが一足先に決勝へ進出。負ければ敗者復活戦へと回り、翌日のダブルヘッダー(準決勝・決勝)を勝ち抜かなければ優勝には辿り着けない。その道のりを見据えた両チームの攻防が、楽しみだ。
●2回戦(11月9日/土 13:00~)
ホンダエンジニアリング(リーグ戦3位)vs 1回戦第1試合の勝者
また、初日の第3試合(13:00~)は2回戦へ入り、ホンダエンジニアリング(リーグ戦3位/12勝4敗)と1回戦第1試合(リーグ戦4位 vs リーグ戦5位)の勝者が対戦する。
ホンダエンジニアリングは今シーズンこの日本リーグ(リーグ戦)こそ3位に甘んじたが、7月の「全日本実業団選手権」、9月の「全日本総合選手権」を制して「二冠」を勝ち獲る等“勢い”がある。
躍進の原動力となっているのは、何といっても「若手」の活躍。投手陣では「次代のエース候補」長井風雅が成長し、日本リーグで9勝1敗・防御率1.30(※ダイワアクト・アンドリュー・カークパトリックに続き2位)という堂々たる成績。今年加入した「ルーキー」大西泰河も総合選手権決勝で先発投手に抜擢され、被安打1の完封劇をやってのける等、期待に沿う「大物ぶり」を発揮している。打線も「リードオフマン」坂田大士が今年9本塁打を叩き込み、2年連続で「本塁打王」のタイトルを獲得。もともと高打率で、出塁すれば積極的に次の塁を陥れる“やっかいなタイプの打者”だったが、そこに長打力(一発)という武器が加わり、“怖さを持ち合わせた打者”へと変貌を遂げた。今年6月の世界選手権でも男子TOP日本代表の「4番」を任され、今や「日本の主砲」と評されるまでになった大石司(※今シーズンの打撃成績:打率0.531・本塁打4・打点10)、「一撃必殺」の「頼れるベテラン」浦本大嗣らと形成するクリーンナップは破壊力抜群! 相手チームにとって「脅威」となることは間違いないだろう。
これら初日の戦いに勝利し、2日目の準決勝・決勝へ勝ち進むチームはどこだろうか!? 当然、上記で予想した試合展開以外にも様々な攻防があり、見どころはたくさんある。2019日本男子リーグ“男たちの最終決戦”が繰り広げられるこの決勝トーナメントの舞台に、ぜひ直接足を運んでいただき、一人でも多くの方に“本物”を体感していただければ幸いである。
◎試合以外でも会場(球場)を盛り上げる!!
その他、今年の日本男子リーグ決勝トーナメントでは、メインとなる試合観戦以外にも観客の皆さんが「来場して楽しめる」イベントを多数用意している。
これは、今年7月から(公財)日本ソフトボール協会事務局へ「男子活性化プロジェクト担当」として出向している新井千浩(あらい・かずひろ)氏(※平林金属株式会社より出向中)が立案し、自ら動き、実現させたもの。①入場者大抽選会 ②日本男子リーグ限定グッズプレゼント ③大会パンフレット購入者対象サインボール抽選会 ④準決勝・決勝での選手サインボール投げ入れイベント ⑤フードキッチンカー多数出店 ⑥ショップブース出店 等、どれも「日本男子リーグ初の試み」として、試合の合間に数多くのイベントを実施する予定となっている。
男子活性化プロジェクト担当・新井千浩氏も「私自身、昨年まで平林金属の選手でしたので、やはり男子ソフトボールの『トップレベル(迫力&スピード感)』に触れ、その『魅力』や『醍醐味』を一人でも多くの方に感じていただきたい! という想いが強いです。ですが、今こういった立場に回り、実際会場(球場)へ足を運んでくださる方々に“選手たちのプレーを観てもらう”のはもちろんのこと、『会場(球場)の雰囲気作りやイベント実施』等でもっと“楽しんでもらう”ことはできないか? より“男子ソフトボールを観戦しに来て良かった”と感じてもらうことはできないものか?? と感じ、日々考えるようになりました。特に今年は男子TOP日本代表が『世界選手権準優勝(19年ぶりの銀メダル獲得)』という快挙をやってのけたシーズンでもありますので、それを男子ソフトボール全体の活性化へつなげる『良い契機』としなければなりません。今回の日本男子リーグ決勝トーナメントでのイベント開催を第一歩とし、これからも男子ソフトボールのさらなる普及・発展のため『新たな施策』を考案していきますので、楽しみにしていてください!!」と想いを語ってくれたが、当日の会場(球場)ではぜひこれらのイベントに参加し、試合観戦以外の面でも楽しんでいただければと思う。
さぁ、今シーズン最後の男子ソフトボール「頂点」をかけた戦い。「世界トップレベル(世界の頂点が狙える位置)」へ復活を遂げた男たちは、我々にどのような戦いを披露してくれるだろうか。“日本の男子ソフトボール、ここにあり!!”観戦に訪れた人々にそう感じてもらえるような、心揺さぶる熱戦を期待したい。