今シーズンの日本男子リーグは新型コロナウイルスの
影響により、その対応が二転三転。「リーグ戦中止」
という苦渋の決断を余儀なくされた……

その後、11月に岡山で予定されていた決勝トーナメントの日程を
使用して「何らかの大会を開催したい」と新提案が出され、議論。
９月24日の日ソ協第６回理事会において「代替大会の開催」が
全会一致で承認され、正式に開催する運びとなった

日本男子リーグ再開に向けて、ここからリスタート！

開催地の岡山県協会はもちろんのこと、地元・平林金属も
今大会を全面的にバックアップ。独自のチラシ等も制作され、
「男子ソフトボールの熱」を取り戻そうと意気込んでいる

全チーム（全選手）が同じ方向を向いて、再出発を !!

　来る11月13日（金）～15日（日）の３日間、岡山県岡山市／岡山県総合グラウンド野球場・ＨＩＲＡＫＩＮライズ球場・岡山市日応寺自然の森スポーツ広場を会場に、「第49回日本男子ソフトボールリーグ」の代替大会となる「2020日本男子ソフトボールリーグトーナメント（2020 Japan Men`s Softball League Tournament）」が開催される。

　今シーズンの日本男子ソフトボールリーグは新型コロナウイルスの影響によって、その対応が二転三転。当初、「第２節」として開催予定であった長野大会（６月６日・７日：長野県伊那市）・大阪大会（同日程：大阪府大阪市）を「第１節」として開催し、４月10日～12日に「第１節」として開催予定だった広島大会（広島県尾道市）を７月３日～５日にスライドさせ、「第２節」として開催するというものであった。
　しかし、日本女子ソフトボールリーグ同様、「緊急事態宣言」の発出を受け「第１節」の開催を見合わせることになり、７月３日～５日、広島県尾道市で開催される「第２節」を「開幕」とすることを決定。新たなスケジュールも一度は発表された。
　それでも状況は好転せず、ゴールデンウィーク明けには解除されるとみられていた「緊急事態宣言」の延長が決定。それに伴い、「第２節」を「開幕」とする案も断念せざるを得ない状況となり、急遽、参加18チームを９チームずつ「東日本リーグ」「西日本リーグ」に分け、３節制・各リーグ内で「１回総当たり」のリーグ戦を行い、順位を決定。その順位に基づいて両リーグの上位チームが決勝トーナメントへ駒を進め、最終順位を決定する試合方式がとられることとなった。

　だが……その東・西リーグ案もなかなか収束しない新型コロナウイルスの影響（※各チームの意向を改めて調査した結果、18チーム中７チームから参加困難との返答あり。また２チームで濃厚接触者が確認され、活動できない状況にあることが報告された）を受け、最終的には今年度のリーグ戦を「中止する」という苦渋の決断が下される結果に（※（公財）日本ソフトボール協会第４回理事会にて正式決定）。
　替わって、11月に岡山県で予定されていた「決勝トーナメント」の日程を使用し「何らかの大会を開催したい」との新提案が出され、９月24日（木）、（公財）日本ソフトボール協会第６回理事会において「第49回日本男子ソフトボールリーグ代替大会（リーグ加盟全チームによるトーナメント大会）を開催する」という内容で全会一致で承認。本来のリーグ戦は残念ながらすべて中止になってしまったが、今回の代替大会を正式に開催する運びとなった。

　また、今大会の開催にあたっては開催地となる岡山県ソフトボール協会はもちろん、地元・平林金属の全面的なサポート、バックアップもあって「全試合無料有観客」で開催されることが決定。新型コロナウイルスの収束の見通しがまだ立っておらず、日本女子ソフトボールリーグ１部でさえも通常節を“リモートマッチ（無観客試合）”で開催している現状を考えれば、当然「リスク」が伴うことになるのだが……コロナ対策を十分に考慮した上で、安全・安心に大会を開催できるよう関係者一丸となって「全力」で準備が進められている。

◎新型コロナウイルス感染症（COVID‐19）における ソフトボール活動の再開に向けた感染拡大予防ガイドライン
　（公財）日本ソフトボール協会

◎新型コロナウイルス感染症（COVID-19）における 2020 Japan Men’s Softball League Tournament 大会開催マニュアル
　（公財）日本ソフトボール協会 男子リーグ事務局

　今回は新型コロナウイルスの影響によりリーグ加盟全18チームの出場は叶わなかった（※Ｎｅｏ長崎が今回新型コロナウイルスの影響で出場を辞退した）ものの、合計17チームが岡山県に集い、今シーズン唯一の公式戦を戦うこととなる。
　リーグ戦とは違う「一発勝負」「ノックアウト方式」のスーパートーナメント。日本トップレベルの男たちがそこでどのような「熱戦」を繰り広げるか大いに注目したいところだが、今大会においてはそのプレー・勝敗以上に、まずは全チーム（全選手）が来シーズンの「日本男子リーグ再開」をめざして「想いを一つ」に「一致団結」する姿、そしてこのコロナ禍に屈することなく、「決起」「再出発」する姿を我々に見せてくれることを期待したい。

　日本男子ソフトボールリーグ再開に向けて、ここからリスタート！ 今大会の開催が「契機」となり、男子ソフトボールが「熱」を取り戻し、日本リーグだけでなく、小学生、中学生、高校生、大学生等すべてのカテゴリーにおいて「ソフトボールがある日常」を取り戻してほしいと切に願う。