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◆第50回日本男子ソフトボールリーグ決勝トーナメント

「王者」平林金属、強し!
2年ぶり6度目の「日本リーグチャンピオン」に輝く !!

【 決勝戦/平林金属 vs デンソー 】



2年ぶりに、日本男子リーグ決勝トーナメントを開催!

当日は天候にも恵まれ、多くの観客がスタンドに詰めかけた。
運営サポートスタッフ募集を広く呼びかけ、中学生ソフトボーラーが「バットボーイ」を務める場面も。“男子トップレベル” の迫力を選手たちのすぐそばで体感していた★

初日第1試合はHondaが豊田自動織機に圧勝!

第2試合では平林金属が接戦を制し、一足先に決勝へ

第3試合はデンソーが完封勝利!
「最終日の戦い」へと駒を進めた

最終日、3位決定戦はデンソーが5-2で快勝。
王者・平林金属が待ち受ける「決勝」へ進むことに!

決勝では平林金属が「強烈な先制パンチ」を浴びせ、
アッという間に試合の主導権を握った

「日本男子ソフトボール次代のエース」とも評される
小山玲央が先発登板! 堂々たるピッチングを披露 !!

王者・平林金属、強し! 2年ぶり6度目の頂点奪取 !!

日本男子ソフトボール全体の「レベルアップ・底上げ」のためにも、この平林金属に「追いつき、追い越す」ようなチームが出てきてほしい

 今シーズンの日本男子ソフトボールリーグの王者を決める「第50回日本男子ソフトボールリーグ決勝トーナメント」が、去る11月13日(土)・14日(日)の両日、愛知県名古屋市/パロマ瑞穂野球場において開催された。

 日本男子リーグ決勝トーナメントは、一昨年(2019年)リーグが「東西統一」(※『東日本リーグ』『西日本リーグ』の地区制を『統一』。全チームでまず1回総当たりのリーグ戦を行う形に変更)されたことを受け、「リーグ戦上位5チームによる最終順位決定戦」へとシステムを変更。試合方式もソフトボール特有のページシステム(※敗者復活戦を含むトーナメント方式)が採用され、その「新・決勝トーナメント」を最後まで勝ち抜いたチームが「日本リーグ優勝」となる形へ大きく様変わりを果たした。

 昨年(2020年)は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、「リーグ中止」という苦渋の決断を余儀なくされてしまった(※日本リーグの開催は残念ながら叶わなかったが、その『代替大会』として『2020 Japan Men’s Softball League Tournament』(11月13日~15日の3日間、岡山県岡山市において開催)が開催された)が、今年はそのコロナ禍の中にあっても感染防止対策に万全・細心の注意を払いながら「何とか」2年ぶりにリーグを「再開」。シーズン途中またしても新型コロナウイルス感染拡大(第5波)の波に飲み込まれ、「リーグ戦の日程が変更される」(※9月3日~5日/三重県熊野市・御浜町、高知県高知市で実施する予定だった「第3節」の開催を断念。第4節については日程変更なしで開催することとし、中止となった第3節の「代替節」を10月29日~31日/同会場:三重県熊野市・御浜町、高知県高知市にて実施。そこでリーグ戦の最終順位を決定するという異例のスケジュールに変更された)という事態になりはしたものの、無事「上位5チーム」が出揃い、この決勝トーナメントへ駒を進めることになった。

 「最終決戦」の舞台には、リーグ戦1位・平林金属、リーグ戦2位・三重県庁クラブ、リーグ戦3位・デンソー、リーグ戦4位・Honda、リーグ戦5位・豊田自動織機がそれぞれ進出。「真の日本リーグチャンピオン」の座をかけて、熱戦・激闘を繰り広げた。

 初日(11月13日/土)は翌日の3位決定戦・決勝進出をかけた合計3試合が行われ、まず第1試合でHonda(リーグ戦4位)と豊田自動織機(リーグ戦5位)が対戦。
 後攻のHondaが初回、四死球で無死一・二塁とし、3番・坂田大士のレフトへのタイムリーツーベースで1点を先取。なお無死二・三塁のチャンスが続き、4番・大西泰河もレフトへ犠牲フライを打ち上げ、この回2点目を追加。豊田自動織機の先発・近森大起の立ち上がりをとらえる「狙い通り」の「先制攻撃」で試合の主導権を握った。
 Hondaは続く2回裏にもこの回先頭の7番・高浪雄大が三遊間を破るヒットで出塁。8番・船原雄大のセンターオーバーのタイムリースリーベースで一気に本塁生還を果たし、1点を加え、豊田自動織機・近森大起をマウンドから引きずり下ろすと、さらに代わった豊田自動織機の2番手・深津悠平に対しても、二死後、2番・眞茅大翔がライトへ「会心の当たり」のツーランホームラン! 1点を返された後の5回裏には3番・坂田大士の右中間へのソロホームラン、6番・藤原綜俊のライトオーバーのタイムリーツーベースでダメ押しの2点を追加し、7-1の大差で豊田自動織機を一蹴した。

◎第1試合 Honda vs 豊田自動織機 はこちら

 第2試合では、平林金属(リーグ戦1位)と三重県庁クラブ(リーグ戦2位)が激突。
 平林金属は松田光、一方の三重県庁クラブはサウスポー・河野拓郎を先発投手に起用し、必勝を期した。
 試合は三重県庁クラブの「左のエース」河野拓郎が「満を持しての先発登板」(※今シーズン、平林金属戦初登板)とあって、息詰まる緊迫の投手戦が予想されたが……いきなり動く。
 後攻の平林金属は初回、一死から2番・浜本悌が右中間を切り裂く当たりを放ち、「自慢」の「俊足」をとばして一気に三塁を狙うと、この「積極果敢な走塁」が三重県庁クラブの守備の “焦り” を誘発。打球を処理した中堅手の返球を受けた二塁手の三塁への送球(中継プレー)が大きく場外に逸れ、三塁に達していた浜本悌がそのままホームイン。続く3番・松田光もセンターへ「完璧にとらえた」弾丸ライナーのソロホームランを叩き込み、アッという間に2点を先制した。
 この後両チームの先発投手が一歩も譲らず投げ合い、2-0と平林金属がリードを奪ったまま迎えた終盤6回表、三重県庁クラブもこの回先頭の1番・櫻庭佑輔が「初球」を狙い打ち、レフトへ「追撃」のソロホームラン! 1点差に詰め寄ったが、ここから「百戦錬磨」の松田光が「もう一段ギアを上げたピッチング」を展開。三重県庁クラブ打線に追加点を許さず、2-1で逃げ切り、一足先に平林金属の決勝進出が決定。敗れた三重県庁クラブは敗者復活をかけて、翌日の3位決定戦へ回ることになった。

◎第2試合 平林金属 vs 三重県庁クラブ はこちら

 第3試合はデンソー(リーグ戦3位)とこの日の第1試合に勝利したHondaが対戦することとなり、後攻のデンソーが初回、1番・松本良就の右中間への「豪快な先頭打者ホームラン」で1点を先制! この1点のリードを「頼れるエース」山脇佑也が被安打1・奪三振14の「快投」で守り抜き、完封勝利を収め、翌日の3位決定戦進出を決めた。

◎第3試合 デンソー vs Honda はこちら

 2日目(11月14日/日)は3位決定戦・決勝の2試合が行われ、まず3位決定戦でデンソー(初日第3試合の勝者)と三重県庁クラブ(初日第2試合の敗者)が対戦。
 後攻の三重県庁クラブが初回にヒット、送りバントで一死二塁のチャンスを作り、3番・棟田佑哉の一・二塁間を破るタイムリーで1点を先取したが、デンソーもすぐに反撃。2回表、四球、送りバントで一死二塁とし、7番・森光公平の右中間を深々と破るタイムリースリーベースで同点に追いつくと、8番・角田拳晟もサード内野安打で続き、一死一・三塁。9番・梶原和樹は空振り三振に倒れ二死となったが、1番・松本良就がセンター前に「気持ちではじき返す」タイムリーヒットを放ち、2-1と試合をひっくり返した。
 リードを奪ったデンソーは5回表にも代わった三重県庁クラブの2番手・酒井匠を攻め、この回先頭の1番・松本良就がセンターへのツーベースヒットで出塁。内野ゴロで三進後、3番・山脇佑也のセンター前タイムリーで本塁生還を果たし、1点を追加。6回表には一死二塁から8番・角田拳晟がライトへ大きなアーチを描くツーランホームランを叩き込み、決定的な2点を加えた。
 守っては、前日から「連投」となったエース・山脇佑也が6回裏にソロホームランを浴び2点目を返されはしたものの、三重県庁クラブ打線にビッグイニングを作らせることなく完投勝利。5-2で “ダークホース” を退け、平林金属が待つ決勝へと駒を進めた。

◎3位決定戦 三重県庁クラブ vs デンソー はこちら

 決勝は一昨年の「王者」平林金属と、その一昨年・決勝の「リベンジ」を誓うデンソーが日本リーグチャンピオンの座をかけて激突。
 平林金属はこの優勝をかけた「大一番」で「スーパールーキー」小山玲央を先発投手に抜擢。デンソーは「3連投」となりながらもエース・山脇佑也にすべてを託し、勝負に出た。
 試合は後攻の平林金属が初回、1番・浜本悌、2番・宇根良祐、3番・松田光の「息つく暇もない3連打」で先取点を挙げると、なお無死一・二塁と続いたチャンスで4番・鳥山和也が「俺も !! 」と言わんばかりにセンターへスリーランホームランを突き刺し、この回一挙4点を先制。デンソー・山脇佑也に「強烈すぎる先制パンチ」を浴びせ、優位に立った。
 投げては、先発・小山玲央が「日本男子ソフトボール次代のエース」と呼ばれるにふさわしい「世界トップレベルのピッチング」を披露。5安打されたものの、まだまだ「余力」「余裕」を感じさせる投げっぷりで、決定打を許さず、完封勝利。一昨年の「王者」で今回も「優勝候補筆頭」に挙げられていた平林金属が、その戦前の予想通り「頭一つ抜けた強さ」を見せつけ、2年ぶり6度目の日本リーグチャンピオンに輝いた。

◎決勝戦 平林金属 vs デンソー はこちら

 「王者」平林金属のチーム力は、今回優勝投手となった小山玲央の加入等でさらに高まり、まさに「盤石」となった。「2019 WBSCベストプレイヤー賞」(※2019年、世界野球ソフトボール連盟『ソフトボールディビジョン』の『年間最優秀選手賞』)をも受賞した「投打の大黒柱」松田光がまだまだ健在で、「日本男子ソフトボール次代のエース」小山玲央と「史上最強タッグ」を形成。打線も現役日本代表選手らを中心に「機動力・破壊力」を兼ね備え、全くもって隙がない。
 今後しばらくは、日本の男子ソフトボールを「絶対王者」平林金属が引っ張っていくことになるだろう。「現・日本男子ソフトボールの顔」とも言うべき選手たちが、現状に満足することなく、成長・飛躍を遂げ、「さらなる高み」「次のステージ」へ男子ソフトボールを押し上げていってくれることを期待したい。
 そして、それと同時に、この平林金属に肉薄し「追いつき、追い越していく」ようなチーム、または選手が現れてくれることを願っている。今回の決勝トーナメントでの登板は決勝戦のみとなったが、「スーパールーキー」小山玲央においては先に書いたようにまだまだ「余力」「余裕」があったように感じている。「MAX135㎞/h」の快速球で「本気で! 目の色を変えて !! 」相手打者を抑えにかかっていたかと言えば、そうではなく、そのピッチングからは「小山玲央ならもっとやれるぞ!」「彼の『ポテンシャル』はこんなモノではないはず !! 」と、もっともっと上のレベルを、我々がまだ見ぬ「異次元のレベル」を想像せずにはいられなかったのだ。

 今や “平林金属” という男子ソフトボールチームの存在は非常に大きく、この目覚ましい活躍・輝かしい実績の数々には改めて敬意を表したい。
 だが、日本の男子ソフトボール全体のレベルアップ・底上げを考えたときには、そこに必ず「真に競い合う」ライバルたちの存在があってほしいと強く想う。その「真のライバルたち」の「出現」を、平林金属も、そして私たちも……心待ちにしている!

第50回日本男子ソフトボールリーグ 決勝トーナメント表
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