″ソフトボールに懸ける男たち″ の「熱き戦い」
日本男子リーグが、広島県尾道市にて開幕!
″ソフトボールどころ・御調″ の子どもたちも、
憧れのトップ選手のプレーに目を輝かせる
「世界No.1サウスポー」が今年も参戦 !!
期待通り、チームに「4連勝」をもたらした
当たり前のように「130km/h超」を連発する「世界最強左腕」。球速・球威・変化球のキレ、すべてにおいてレベルアップしていた
Hondaも投打が噛み合い、開幕4連勝!
トヨタも4戦負けなしの好スタート!
「期待の新戦力」の合流が楽しみだ
下剋上・番狂わせをおこし、リーグ全体を盛り上げろ !!
シーズンははじまったばかり。ここからさらに…燃え上がる
「第53回日本男子ソフトボールリーグ」の開幕を告げる「第1節」が4月26日(金)~28日(日)の3日間、広島県尾道市/尾道市御調ソフトボール球場を舞台に開催され、「全17チーム」によるリーグ戦(レギュラーシーズンの戦い)がスタート!
今シーズンも海外から助っ人選手が続々来日する等、国際色豊かで、よりレベルの高い ″男子ソフトボールならでは″ の ″スピード感・迫力溢れるプレー″ が随所に見られ、球場に訪れた観客の目を惹きつけていた。
第1節ではHonda、トヨタ、ダイワアクトの3チームが快調な足取りで「開幕4連勝」を飾り、好発進。高知パシフィックウェーブ、デンソー、埼玉県庁クラブが「3勝1敗の4位グループ」でこれを追いかけ、三重ヴェルデウィン、平林金属、大阪桃次郎、大阪・堺グローバル、ジェイテクトの5チームは「2勝2敗の7位グループ」に。旭化成、日本エコシステム、愛媛ウエストは「1勝3敗の12位グループ」。豊田自動織機、熊本嶋田クラブ、今年新規加盟の山口水産は勝ち星を挙げることができず、「0勝4敗の15位グループ」と出遅れる状況になった。
ここぞ!の勝負どころで投げ込まれる ″MAX136㎞/h″ の快速球
打者の手元で浮き上がり(吹き上がり)ながら曲がるスライダー
″世界No.1サウスポー″ ここにあり!
先にふれた通り今節はHonda、トヨタ、ダイワアクトがそれぞれ「負けなし」の好スタートを切ったわけであるが、まず何と言っても昨年に続き来日した ″現・世界No.1サウスポー″ ジャック・ベスグローブ(※TOP・U23オーストラリア代表/日本リーグではダイワアクトに所属)の「驚愕のピッチング」を取り上げておきたい。
そのジャック・ベスグローブ擁するダイワアクトは初日ダブルヘッダーに臨み、まず日本エコシステム戦に先発:ジャック・ベスグローブの「いきなりの快投」(※被安打0・奪三振14の文句なしのピッチング!/この試合は5イニングの登板に止まった)、新加入・永松幸太郎のスリーランホームランを含む1イニング6得点の猛攻等で6-1と快勝。続く埼玉県庁クラブとの対戦も満を持してジャック・ベスグローブを「連投」させ、「余裕」の1安打ピッチング(※7イニングを投げ切り、被安打1・奪三振17という圧巻の投球内容!)を披露する等、2-0の完封勝利。2日目のデンソー戦も「切り札」ジャック・ベスグローブが先発登板し、最終回(7回裏)、デンソーの3番・重見颯真に ″想定外の一発″ をくらって延長タイブレークへ持ち込まれはしたものの、ここからもう一段ピッチングのギアを上げ、追加点を許すことなく最終的に2-1で勝利。最終日の高知パシフィックウェーブ戦でも相手エース・片岡大空との「見応え抜群の投げ合い」(※ダイワアクト:ジャック・ベスグローブが被安打2・奪三振17と快投すれば、高知パシフィックウェーブ・片岡大空も被安打7ながら奪三振16の熱投! 両投手の意地とプライドがぶつかり合う白熱の投手戦となった!!)を同じく延長タイブレークの末、2-1で制し、「無傷」の4連勝! チームとしても「8年ぶりの王座返り咲き」に向け最高のスタートを切ることとなった。
リーグ開幕告知の際も記したが、このジャック・ベスグローブはまだ20歳という若さながら「2022年第17回男子ワールドカップ」(ニュージーランド・オークランドで開催)、「2023年第1回男子U23ワールドカップ」(アルゼンチン・パラナで開催)でともに「優勝投手」に輝いた文字通り「オーストラリア期待の新星」。
今節のピッチングは上記の内容をもってしても、正直 ″まだ本気モードではない″ と感じてしまう部分があるが……球速・球威・変化球のキレ・コントロールと年々着実に「レベル」「精度」を「上げてきている」印象を受ける。また、日本の選手の特徴や日本リーグで勝つためのポイントを自らが次第につかみ、心得てもきており、この日本でしっかりとシーズンを戦い抜き、結果・成績を残すためには「何が必要」で、「どうすればベスト」なのか……冷静に考え、工夫し、決して現状維持ではなく、常に自分自身を向上させていこうとする「クレバーな一面」「貪欲な姿勢」をうかがわせていることも確かに見て感じ取れた。
実際に打席で対峙した選手たちからも「特に左打者と対したときの、あのアウトコースに『絶対的な自信を持って投げ込んでくるスライダー』は確かに『凄い』……。そのスライダーもベルト付近の高さから真横に鋭く曲がるスライダー、打者の手元で浮き上がり(吹き上がり)ながら曲がるスライダーと2種類あり、こちらがアウトコースのスライダーを狙って踏み込んでいこうとすれば、今度はインコースに、懐をえぐるような厳しい速球(ローライズ)を投じて打者の身体を起こしに(のけぞらせに)かかってくる。さらに今年は持ち前の130㎞/h台の球速・球威で押すだけではなく、80㎞/h台のチェンジアップ(※ファストボールとの球速差は50㎞/h)も巧みに織り交ぜてきているので……もう大変ですよ」と生の声を聞くことができたが、勝負する側(日本)としては当然このまま黙っているわけにはいかない(やられっぱなしではいけない)。次節以降各選手・チームがどのような ″ベスグローブ対策″ を練り、 どこまで本気でチャレンジしていくか!? 非常に大きな見どころとなりそうである。
ダイワアクトと同じく「第1節4連勝」を飾ったHondaは、ダブルヘッダーとなった初日・初戦で前年準優勝の平林金属を「キャプテン」坂田大士の決勝ツーランホームラン等で3-1と撃破! この開幕戦勝利で「勢い」に乗り、続く旭化成戦も一進一退の攻防を最後押し出しの四球・サヨナラ(試合スコアは5-4)という形でモノにし、連勝。2日目も日本エコシステムを12安打の猛攻で9-0、最終日も熊本嶋田クラブを坂田大士のソロ、野澤空汰のツーランホームランを含む11安打で10-0(5回コールド)と一蹴し、「今節負けなし」の状態で第2節へ弾みをつけた。
トヨタも「開幕4連勝」と好調な滑り出し。初日・開幕戦となった大阪・堺グローバル戦に打っては杉山喜規の先制タイムリー、西森亜夕夢の中押しソロホームラン等、投げては小野寺翔太、八木孔輝の「U23日本代表投手リレー」で3-0の完封勝利を収めると、2日目はダブルヘッダーに臨み、まず愛媛ウエストを前日同様小野寺翔太、八木孔輝の継投策で3-0とシャットアウト。続く旭化成戦は ″取られたら取り返す″ 打撃戦になったが、終盤、佐藤光希、真﨑海斗の「鮮やかな連続ホームラン」で8-6と振り切り、連勝。最終日、日本エコシステムとの対戦も両チーム合わせて9本の本塁打が飛び交う乱打戦になりはしたが、最終的に「地力の差」を見せ、13-7で勝ち切り、今節の戦いを「無傷」で終了。この第1節での日本リーグデビューはならなかったが、次節以降、ここに「男子ジュニアカテゴリー・ワールドカップ連覇」の偉業を成し遂げた大野流畏斗、橋本怜、木原和也ら「U18ワールドカップ優勝メンバー」がプラスアルファされるとするならば……戦力は確実にアップし、チーム全体の活性化にもつながっていくことだろう。ダイワアクトのジャック・ベスグローブではないが、決して現状に満足することなく、さらなる高みをめざして‼ チームを指揮する江口真史監督の采配・選手起用にも大いに注目していきたい。
「第53回日本男子ソフトボールリーグ」第1節、全チームの勝敗・順位は下記の通りで、第2節は6月1日(土)・2日(日)の両日、茨城県小美玉市・鹿児島県南九州市において開催される。
第53回 日本男子ソフトボールリーグ 第1節終了時点 | |||
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順位 | チーム名 | 勝 | 敗 |
1位 | Honda | 4 | 0 |
〃 | トヨタ | 4 | 0 |
〃 | ダイワアクト | 4 | 0 |
4位 | 高知パシフィックウェーブ | 3 | 1 |
〃 | デンソー | 3 | 1 |
〃 | 埼玉県庁クラブ | 3 | 1 |
7位 | 三重ヴェルデウィン | 2 | 2 |
〃 | 平林金属 | 2 | 2 |
〃 | 大阪桃次郎 | 2 | 2 |
〃 | 大阪・堺グローバル | 2 | 2 |
〃 | ジェイテクト | 2 | 2 |
12位 | 旭化成 | 1 | 3 |
〃 | 日本エコシステム | 1 | 3 |
〃 | 愛媛ウエスト | 1 | 3 |
15位 | 豊田自動織機 | 0 | 4 |
〃 | 熊本嶋田クラブ | 0 | 4 |
〃 | 山口水産 | 0 | 4 |
●上位5チームが11月9日(土)・10日(日)、埼玉県鴻巣市 上谷総合公園野球場(フラワースタジアム)で行われる決勝トーナメントに進出