来年6月の世界男子選手権大会に向けて、
新たに「男子TOP日本代表チーム」を編成 !!
11月16日~18日の3日間にわたり、高知県高知市において
代表選手(世界選手権出場選手)選考会が実施された
選考会には全国の実業団・クラブ・大学から65名が参加!
「代表17名入り」をかけ、激しいサバイバルが繰り広げられた
すべての選手を横一線に並べ、厳しく選考。
前回に続き「最高球速」を叩き出した剛腕・岡﨑建斗が
実戦で結果を残せず、落選する等、シビアなものに…
前回に増して「若い力」が台頭! 3日間の選考会を経て…
「世界での活躍が期待できる」若手を積極的に抜擢!
メンバーは前回大会以上にフレッシュな顔ぶれとなった
今春のアジア男子選手権大会で「大活躍」を見せた
八角光太郎(国士舘大)もTOPチーム初選出!
岡本友章ヘッドコーチの手腕にも、大いに注目したい
新生・男子TOP日本代表、始動!
来年2月のニュージーランド遠征で強化に励み、
その後、6月の「世界選手権」へ挑むこととなる
去る11月16日(金)~18日(日)の3日間、高知県高知市/高知県立春野総合運動公園を会場に「平成30年度 男子TOP日本代表チーム選手選考会」が実施され、全国の実業団・クラブ・大学から65名の選手が参加。(公財)日本ソフトボール協会選手強化本部会男子強化委員の面々が選考委員を務め、「実戦主体」の厳しい選考の結果、「平成30年度 男子TOP日本代表選手(17名)」が正式に決定した。
今回実施された選考会は、来年6月の「WBSC 第16回世界男子ソフトボール選手権大会/チェコ・プラハ(大会期日:6月13日~23日)」に出場する男子TOP日本代表選手の選考を目的としたもので、参加選手たちはその「代表17名入り」をかけて厳しい選考に挑んだ。
◆参加選手を横一線に並べ、厳しく選考!
選考会冒頭では、前回の世界選手権に続き男子TOP日本代表チームの指揮を執る岡本友章ヘッドコーチ((公財)日本ソフトボール協会常務理事・選手強化本部会男子強化委員長)が挨拶に立ち、「前回(一昨年)の選考会でもはじめに話をさせてもらいましたが、私は選手選考に関し、『日本リーグに所属する選手』だからといって『特別扱い』するつもりは一切ありません。その他の実業団・クラブ・大学からも『世界のレベルで通用する可能性がある』と判断した選手は積極的に選出していきたいと考えていますし、すべての選手を横一線に並べ、皆さんには『真に激しく』競い合ってもらいたい! 世界選手権の舞台では『5大会連続5位』という悔しい成績が続いておりますが、皆さんと協力・切磋琢磨しながら何とかその『壁』を破り、『メダル獲得』を果たしたいと思っておりますので、ぜひ、よろしくお願いします!! 」と参加選手を激励。
選考会初日は、参加選手全員の基本的な能力(遠投、50m走、ベースランニング、握力、背筋力)をチェック。また、投手の球速測定、シートノック、走者を進塁させたいケースでバント・スラップ等を確実に決めることができるか否かの確認、捕手のスローイング(盗塁を想定した二塁への送球)計測等も行われた。
また、この日の夜は参加選手の個人面談も実施。前回の選考会同様、岡本友章ヘッドコーチ自ら選手一人ひとりと直接向き合い、じっくり対話。様々な質問を投げかけ、技術だけでなく、選手のメンタル面にも踏み込んだ内容の面談が行われた(※個人面談は初日・2日目の夜と2日間にわたって実施された)。
選考会2日目・3日目は実戦形式での選考。選考委員によって振り分けられた各グループがそれぞれ対戦する紅白戦の中で選考が行われ、投手は限られたイニングの中で、打者は限られた打席の中でいかに「結果を残すことができるか」という非常にシンプルで重要な部分が選考のポイントとされ、参加選手の「実戦能力」が厳しく見極められた。参加選手たちは「最大のアピールの場」となったこの2日間の実戦でも、一投・一打、持てる力を振り絞り、懸命にプレー。最後の一球、ワンプレーまで熾烈なサバイバルを繰り広げ、選考会の全日程を終了した。
◆「若い力・可能性」に期待!
“世界の4強の壁”を……ぶち破れ !!
今回発表された「平成30年度 男子TOP日本代表チーム(※2019 WBSC 第16回世界男子ソフトボール選手権大会出場選手)」の顔ぶれを見てみると、17名の内「9名」の選手が「世界選手権初出場」となり、前回大会に比べより「フレッシュな構成」になった。
まず投手陣では、6名選出の内、小山玲央(日本体育大)、池田空生(花王コスメ小田原)、寺原瑞希(旭化成)の3名が初の世界選手権に挑むこととなる。
その中で最も注目されるのは、やはり「2016年の世界ジュニア選手権優勝投手」であり、今夏の全日本大会でも「インカレ・全日本総合優勝」の「二冠」を成し遂げた小山玲央。世界ジュニア選手権優勝直後の前回の選考会にも参加し、23名の日本代表候補に選出。最終選考の場となった翌年のニュージーランド遠征も経験したが、残念ながら世界選手権出場メンバーからは落選していた。しかし、この「悔しさ」をバネに己を鍛え、磨き直し、一回り大きく「成長」。今年国内では「無敵」ともいえる抜群の安定感を見せつける等、実力で再びTOPチーム入りをつかみ取った。全日本総合選手権の際には、対戦した“世界最高のサウスポー”アンドリュー・カークパトリック(ダイワアクト/オーストラリア代表)からも「さすがU19で世界を制した逸材! 彼は現在『日本でNo.1の投手』といっても過言ではないだろう」と絶賛されていただけに、来年6月の本大会でどのようなピッチングを見せてくれるか!? 非常に楽しみである。
また、今回の選考会で並み居る強打者を抑え込み、選考委員を唸らせた大型右腕・池田空生も期待の新戦力として注目したい投手。特に得意とする「ライズボール」は「打者の手元で鋭く浮き上がる」独特の変化・切れ味があり、岡本友章ヘッドコーチも高く評価。まだ海外の打者との対戦経験がなく、国際舞台で活躍できるか「未知数」ではあるものの……この「日本代表抜擢」を「意気」に、臆することなく、思い切って世界の強豪へ挑んでもらいたい。
野手においては、井上知厚(平林金属)、八角光太郎(国士舘大)、宇根良祐(平林金属)、池田寛人(愛媛ウエスト)、宮路充(YKK)、黒岩誠亥(トヨタ自動車)の6名が世界選手権にはじめてチャレンジ。
今シーズン「日本リーグ完全制覇(※西日本リーグ・決勝トーナメント優勝)」を飾った平林金属の二遊間コンビ・井上知厚、宇根良祐ら「伸び盛り」「売り出し中」の若手が順当に名を連ねる中、目を引くのは八角光太郎の抜擢だ。八角光太郎は今春、「全日本大学男子選抜チーム」の「主力」としてアジア選手権に出場。来年の世界選手権の予選を兼ねたこの大会で、大学生ながら「首位打者・本塁打王・打点王」の「三冠」に輝き、打撃部門の個人タイトルを総ナメ! 文句なしで「MVP」も手にし、世界選手権への出場権獲得・大会6連覇の偉業達成の原動力にもなった。この「アジア選手権での大活躍」が当時チームリーダーとして帯同した岡本友章ヘッドコーチに「強烈なインパンクト」を与えたことは間違いなく、投手の小山玲央同様、「次代のスター候補」として積極的に登用される形になったといえるだろう。
今回の代表選手選出に至っては、岡本友章ヘッドコーチの「男子日本代表の未来を創造する」想いが込められている。「可能性ある若手を積極的に引き上げ、『世界トップレベル』に挑ませることによって、早くから『日本代表としてのプライド』を植え付けていく。そしてその中で彼らのポテンシャルをさらに引き出し、『覚醒』させ、真に次代を担っていける選手へ育てていきたい」という自身の決意・覚悟も秘められているのではないだろうか。
今後は世界選手権本番に向け、この「若い力・可能性」をいかに他の選手たちと「融合」させていくかがポイントになってくる。若手が躍動することも大切だが、中堅・ベテラン選手の奮起も大舞台を勝ち抜くためには当然必要。今回で「4度目の世界挑戦」となる松田光(平林金属)、高橋速水(高知パシフィックウェーブ)、浦本大嗣(ホンダエンジニアリング)、片岡大洋(高知パシフィックウェーブ)の「ベテラン勢」がこれまでの経験をどう伝え、どう活かしていくか!? 森田裕介(豊田自動織機)、山脇佑也(デンソー)、大石司(ホンダエンジニアリング)ら「前回に続いて2度目の選出」となった選手たちは、今回の世界選手権で「真価」が問われることになる。直近の国際大会(※今夏に参戦したインターコンチネンタルカップ)で「結果を残した」池田寛人(愛媛ウエスト)、黒岩誠亥ら「旬な選手たち」のさらなる活躍も求められるところであり、来年2月のニュージーランド遠征でどこまでチームを強化できるか?? まずは注目したいところ。個々がチームとして一つにまとまり、「確かな手応え」「収穫」を持ち帰ってきてくれることを期待したい。
男子TOP日本代表は今後、来年2月(2月4日~18日)にニュージーランド遠征を実施し、2月8日~10日:ニュージーランド・オークランドで開催される「TABチャレンジカップ 2019」、2月14日~17日:ニュージーランド・クライストチャーチで開催される「ナショナルファストピッチチャンピオンシップ」にそれぞれ参戦。「世界ランキング1位」に君臨するニュージーランド、「世界の4強の一角」と評されるオーストラリアらと対戦を重ね、本格的な強化に励む予定となっている。
No. | 役職 | 氏名 | 所属名 |
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1 | ヘッドコーチ | 岡本 友章 | 高知パシフィックウェーブ |
2 | アシスタントコーチ | 吉村 啓 | 平林金属 |
3 | 総務兼アシスタントコーチ | 照井 賢吾 | 高崎市役所 |
4 | トレーナー | 田岡 幸一 | Body Laboratory |
5 | マネージャー | 三村 奈弓 | ホンダエンジニアリング |