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◆WBSC第17回男子ワールドカップ 【現地レポート⑤】

日本、カナダに「完敗」(2-9の5回コールド負け)。
スーパーラウンド進出を逃し……7位~12位決定ラウンドへ

いざ、予選ラウンド最終戦「運命の一戦」へ!

日本の第5戦の相手は「優勝候補」カナダ

小山玲央を先発登板させ、必勝を期したが…

カナダ打線にとらえられ、ホームラン二発を浴びてしまう

日本も2番・浜本悌の意地の一発で2点を返したが、
その裏、「お返しの一撃」を浴びて無念のコールド負け…

大会はいよいよ終盤戦「スーパーラウンド」に突入!
日本は7位~12位決定ラウンドに回ることとなった

◎カナダ戦ダイジェスト映像

 男子ソフトボール「世界一の座」を競う「WBSC第17回男子ワールドカップ」は、11月30日(水)、いよいよ大会5日目/オープニングラウンド(予選ラウンド)最終戦を迎えることとなった。

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 ここまでオープニングラウンド2勝2敗。スーパーラウンド進出へ「勝つしかない」状況に追い込まれた日本は、最終戦で「優勝候補の一角」カナダと対戦。

 日本はこの「運命の一戦」の先発投手に、2016年世界ジュニア選手権(アメリカ・ミッドランド)優勝投手で、TOPカテゴリーでも前回2019年世界選手権(チェコ・プラハ)準優勝に大きく貢献した「次代のエース」小山玲央を起用。その「期待の逸材」の右腕にすべてを託した。
 しかし、初回、カナダの1番打者に三遊間を破るヒットで出塁されると、2番打者に四球を与え、無死一・二塁。3番打者をサードゴロに打ち取ったかと思われたが……三塁手・八角光太郎の二塁送球が悪送球となり、二塁走者が一気にホームイン。早々と先制点を許してしまう。
 日本も直後の2回表、この回先頭の5番・片岡大洋が左中間へ痛烈なツーベースを放ち、出塁したが、6番・鳥山和也、7番・坂田大士が連続三振、8番・八角光太郎もセンターフライに打ち取られ、スリーアウト。無死二塁のチャンスを生かすことができない。
 日本は2回裏のカナダの攻撃を三者凡退に抑えた後の3回表にも、一死から1番・宇根良祐が一・二塁間を破るヒットで出塁。二盗を決め、2番・浜本悌はサードライナーで二死となったが、3番・松田光の打席でのワイルドピッチで三塁へ進塁。 ″同点″ に追いつく期待が高まったが……松田光はアウトコースの速球に手が出ず、見逃し三振に終わり、またしてもチャンスを逃してしまった。
 迎えた3回裏、日本はまずカナダの1番打者をサードゴロに打ち取るが、2番打者に四球を与え、一死一塁。3番打者に右中間へ運ばれ、一塁走者が一気に三塁まで進塁し、一死一・三塁とされると、4番・デレク・メイソンに右中間最深部へ「豪快」にスリーランホームランを叩き込まれ、0-4。さらに5番打者に二遊間を抜くヒット、6番打者にもショート強襲ヒットを打たれ、一死一・二塁とされた後、7番・トイ・セバスチャンに同じく右中間へ「完璧な当たり」のスリーランホームランを浴び、0-7と大きくリードを広げられてしまう。
 7点差を追う日本は5回表、4回から登板したカナダの2番手右腕に対して8番・八角光太郎が四球を選び、出塁。9番・黒岩誠亥、1番・宇根良祐は空振り三振に倒れ、二死一塁となったが、2番・浜本悌が反撃のツーランホームラン! 「意地」の一発で2点を返した。
 だが、その裏、日本は3回途中から登板した2番手・山脇佑也がこの回の先頭打者をセカンドゴロに打ち取ったかと思われたが、打球を処理した八角光太郎(試合途中で三塁手から二塁手にポジション変更)が一塁へ悪送球。無死一塁と走者を生かしてしまうと、ここで6番・ブライアン・アブリーにレフトスタンドへライナーで突き刺すツーランホームランを浴び……大会規程により、5回得点差コールド(※3回15点、4回10点、5回以降7点以上の得点差がついた場合は得点差コールドゲームを適用)が成立。2-9でカナダに敗れ、オープニングラウンド2勝3敗となり、「スーパーラウンド進出を逃す」形になった……。

 オープニングラウンド・グループAは、1位・アルゼンチン(5勝0敗)、2位・アメリカ(3勝2敗)、3位・キューバ(3勝2敗)、4位・ニュージーランド(2勝3敗)、5位・チェコ(2勝3敗)、6位・フィリピン(0勝5敗)(※勝敗で並んだ場合は互いの直接対決の成績により順位を決定)となり、アルゼンチン、アメリカ、キューバの「上位3チーム」がスーパーラウンドに進出。グループBは、1位・カナダ(5勝0敗)、2位・オーストラリア(4勝1敗)、3位・ベネズエラ(3勝2敗)、4位・日本(2勝3敗)、5位・南アフリカ(1勝4敗)、6位・デンマーク(0勝5敗)の順で、カナダ、オーストラリア、ベネズエラの同じく「上位3チーム」がスーパーラウンドに進むこととなった。
 スーパーラウンドも進出6チームが1回総当たりで対戦(※ただし、オープニングラウンドで同グループだったチーム同士の対戦は、オープニングラウンドの試合結果が持ち越される)し、ラウンド順位を決定。最終日、スーパーラウンド3位・4位がワールドチャンピオンシップ/ブロンズメダルゲーム(3位決定戦)を、スーパーラウンド1位・2位がワールドチャンピオンシップ/ゴールドメダルゲーム(優勝決定戦)を戦うというスケジュールで覇が競われることになる。

 オープニングラウンド4位でスーパーラウンド進出を逃した日本は、翌日からスーパーラウンドと並行して行われる「順位決定ラウンド」(※7位~12位決定ラウンド)へ回ることに。残された3日間、ラウンド最高位(7位)をめざして同じく「スーパーラウンド進出を逃したチーム」と順位争いを繰り広げる状況になった。

 日本男子ソフトボール悲願の ″世界一″ の夢は、ここで早くも潰えてしまった。オープニングラウンド第2戦(オーストラリア戦)に延長タイブレークの末競り負けたことでチームの歯車が狂ったか……「落としてはいけないはず」だったベネズエラ戦に1-3で敗戦。この時点でスーパーランド進出は極めて厳しい状態となり、最後、カナダ戦でも結局 ″奇跡″ を呼び込むことはできなかった(※3位争いのライバルだったベネズエラが最終戦でデンマークに勝利したため、日本がカナダに勝っていたとしても直接対決の成績でベネズエラより順位が上になることはなかった)。

 オープニングラウンドで日本が喫した「3敗」。試合のスコアほどそこに「実力差」があったとは思えないが、この現実、事実を……真摯に受け止めなければならない。特に今回のカナダ戦は日本男子ソフトボールの ″次代を担う逸材″ と評されてきた ″実質的なエース″ 小山玲央を先発に立て、必勝を期しながらの力負け。正直なところ「悔しさ」は計り知れないものがある。

 しかし、戦いはまだ終わっていない。男子TOP日本代表の「意地」と「プライド」にかけ、このまま終わるわけにはいかない! 負けたまま……では当然何も得られないし、次につながることもないのだから。

 今大会での優勝・世界一は残念ながら叶わなかったが、次なる舞台で必ずや「リベンジ」を果たす!! それを成し遂げるためにも、我々はここでもう一度立ち上がり、這い上がらなければならない。

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