大会本番に備えて、従来より早めに開催地・メキシコ入り。
精力的に汗を流し、個々の「コンディション調整」に努める!
前回チームを3度目の優勝に導いた田中徹浩ヘッドコーチのもと、狙うは「連覇」! 日本男子ソフトボールに希望の光を灯せるか !?
アルゼンチン、オーストラリア、チェコと3試合のテストマッチを実施
初戦の相手・ニュージーランドも入念に日本を偵察していた
調整・強化を並行して行い、「さらなるレベルアップ」をめざす!
日本基準とは違う「国際試合」への「対応力」も必要不可欠
臆することなく、挑め! 世界へ !!
来る11月11日(土)~19日(日)の9日間、メキシコ・エルモシージョにおいて「WBSC第14回男子U18ソフトボールワールドカップ」(※大会サイトはこちら)が開催される。
この男子U18ワールドカップには、各大陸予選を通過した9チーム(アメリカ大陸:アルゼンチン①、カナダ④、アメリカ⑤、ベネズエラ⑧ ヨーロッパ:チェコ⑥ アジア:日本③、シンガポール⑫ オセアニア:オーストラリア②、ニュージーランド⑦)と開催国1チーム(メキシコ⑩)、ワイルドカード1チーム(コロンビア㉔)を加えた合計11チームが出場(※当初、ここにイスラエル⑰が加わり合計12チームで覇が競われるはずであったが、現在イスラエル当局が代表チームの海外遠征を許可していないため、残念ながら『出場辞退』を余儀なくされることになった)。「男子U18」(※男子18歳以下)のカテゴリーにおける「世界一の座」を競うこととなる。 ※○数字は世界ランキング
【試合方式】
出場11チームを世界ランキングに基づき2グループに振り分け、まず1回総当たりの「オープニングラウンド」(予選ラウンド)を実施。各グループの上位3チームが「スーパーラウンド」へ進み、同じく1回総当たりで対戦し(※ただし、オープニングラウンドで同グループだったチーム同士の対戦は、オープニングラウンドの試合結果が持ち越される)、ラウンド順位を決定。最終日、スーパーラウンド3位・4位がブロンズメダルゲーム(3位決定戦)を、スーパーラウンド1位・2位がワールドチャンピオンシップ/ゴールドメダルゲーム(優勝決定戦)を戦う。
【グループA】
オーストラリア②、カナダ④、チェコ⑥、メキシコ⑩、シンガポール⑫、コロンビア㉔
【グループB】
アルゼンチン①、日本③、アメリカ⑤、ニュージーランド⑦、ベネズエラ⑧
※○数字は世界ランキング
【オープニングラウンド】
・11月11日(土)
日本 vs ニュージーランド(13時30分/日本時間:11月12日の5時30分)
・11月12日(日)
日本 vs アルゼンチン(17時/日本時間:11月13日の9時)
・11月13日(月)
日本 vs アメリカ(17時/日本時間:11月14日の9時)
・11月14日(火)
日本 vs ベネズエラ(12時/日本時間:11月15日の4時)
【スーパーラウンド】
・11月16日(木)/第1戦
・11月17日(金)/第2戦
・11月18日(土)/第3戦
・11月19日(日)
ブロンズメダルゲーム(時刻未定)
ワールドチャンピオンシップ/ゴールドメダルゲーム(時刻未定)
いざ! 「大会連覇」へ !!
前回大会(2020年第13回大会/ニュージーランド・パーマストンノースで開催)2大会ぶり3度目の優勝を成し遂げ、「ディフェンディングチャンピオン」として臨む男子U18日本代表。チームがめざすところはもちろん、「大会連覇」「男子ジュニアカテゴリー4度目の世界一」である。
その「世界の頂点」を狙う上で、まず重要になるのが ″初戦″ のニュージーランド戦だ。
今大会、日本はこのニュージーランド戦にはじまり、アルゼンチン、アメリカ、ベネズエラと「世界の強豪との対戦」が続くことになる。シビアな試合方式からうかがえるように ″星の取りこぼし″ は絶対に許されず、一戦一戦着実に勝利を積み重ねていかなければならない。
そういった意味でも開幕戦(ニュージーランド戦)は非常に大切であり、特に試合の入り、いかに良い状態・雰囲気を作り、「日本本来の戦い」を展開していけるか否かがポイントになるだろう。
前回日本を3度目の優勝・世界一に導いた「百戦錬磨」の田中徹浩ヘッドコーチが日頃しつこく、厳しく求めてきた「日本のストロングポイントを活かした戦い」(日本の技術やスピードを最大限発揮しながら、常に相手の隙を狙い、『隙あらば仕掛ける!』アグレッシブなソフトボールを展開していく!! )をまずは前面に押し出していくこと。今回の男子U18カテゴリーにおける世界のレベルがどれほどのモノなのか……まだ測り切れていないところもあるが、日本の良さを、強みを、今一度チーム全体で確認し合い、万全の状態で初戦に挑んでもらいたい。
男子U18日本代表が挑む「世界一を競う舞台」。そこには、我々日本が持つ基準と「様々な違い」がある。
今大会の開催地はメキシコであるが、その国の文化や風習、気候、環境(設備)、食事等々、当然のことながら「日本と異なる部分」は多々あり、長期間に及ぶハードスケジュールを戦い抜くにあたってそれらあらゆる要素への「対応力・適応力」といったところも身につけ、高めていかなければならない。
ソフトボールのプレースタイルもまた「海外ならでは」があり、海外特有のストライクゾーン、相手のパワー・スピード、投手が投げ込んでくる球の威力や変化球のキレ・変化量の大きさ等々、自らが身を持って経験し、「アジャストしていく能力」が必要不可欠となってくる。
もちろん、日本にも日本の良さがあり、そこを過度に気にするがあまり自分たちの長所を消してしまう……のでは困るが、世界の舞台を勝ち抜くための術を、このジュニア世代の段階から学び、体感し、鍛え上げていくことこそが、 ″U18″ というカテゴリーに与えられた ″最大のミッション″ であるとも言えよう。
今年4月にアルゼンチン・パラナで開催された「WBSC第1回男子U23ソフトボールワールドカップ」の際にも、最後「日本男子ソフトボールの未来は、今ここにいる彼らの成長にかかっている」と総括したが、今回の男子U18ワールドカップにおいても同じことが言えると私自身考える。
日本男子ソフトボール史上初の「大会連覇」を狙うこと、その最大の目標に向かってチーム一丸となり、全力を注ぐことが第一であるのは間違いないのだが、彼らのソフトボールはここがゴールではない。
U18からU23、そしてTOPカテゴリーへとつなげていくために……このメキシコの地で私たちは日々己を磨く! だがそれと並行して、日本男子ソフトボールの強化における今後の方向性・道筋についても常に考え、イメージし、「世界の強豪と対峙」しながらヒントを、いや、「答え」を見出していく必要があると切に感じている。
●文・写真
男子U18日本代表チーム
選手団広報/竹﨑 治(日本体育社)