「第2回男子U23アジアカップ」に出場する代表選手を選考する選手選考会が全日本大学連盟により、実施された
初日は「体力測定」を中心とした選考が実施された
選考会2日目、3日目は「実戦形式」での選考に重点が置かれた
ソフトボールの「未来」「将来」を担う大学生たち。アジアへ、そして世界へ、羽ばたいて行け!
去る4月16日(水)~18日(金)の3日間にわたり、静岡県伊豆市・天城ドームを会場に、全日本大学連盟が「第2回男子U23アジアカップ」に出場する代表選手選考会を実施した。
この「第2回男子U23アジアカップ」は、「第2回男子U23ワールドカップ」の出場権をかけた大会であり、当初は前回大会同様(前回大会/第1回大会は「アジアカップ」を2022年9月1日・2日、高知県四万十市で開催しており、「ワールドカップ」は2023年4月15日~23日、アルゼンチン・パラナで開催。日本は「アジアカップ」で優勝し、「ワールドカップ」出場権を獲得。「ワールドカップ」では惜しくも優勝を逃したものの、準優勝の成績を残している)、「日本代表」チームを編成し、大会に参加する予定であったが、今年度は男子TOP日本代表が「ワールドカップ ファイナル」への出場、初めて「正式種目」となった「ワールドゲームズ」への出場が決まっており、TOPチームとU23では有望な若手選手が重複してしまうこともあり、日本協会からの大会派遣を断念。全日本大学連盟に大会出場を打診したところ、「大学生の目標となり、将来の夢につながるのであれば……」と、大会への出場を前向きに検討。選手派遣には多大な予算措置も必要となるため、派遣に反対する意見もあったが、(公財)日本ソフトボール協会の理事であり、全日本大学連盟・木田京子専務理事を中心に、粘り強い説得と内外に支援・協力を呼びかけ、何とか全日本大学連盟の理事会承認を取り付け、大会への派遣が実現した。
また、大会派遣に際し、大会に出場する選手にも多額の個人負担が必要になることから、クラウドファンディングを立ち上げ、広く大会派遣への支援・協力を求める活動も続けられた。
(※全日本大学連盟が立ち上げたクラウドファンディングの詳細はこちら)
そのような経緯・背景の中、4月16日(水)~18日(金)、静岡県伊豆市・天城ドームで「第2回男子U23アジアカップ」に出場する選手選考会を開催するに至った。
選考会には35名の選手が参加。その中には、2023年に開催された「第14回男子U18ワールドカップ」で優勝し、「世界一」に輝いた髙橋理央、上野結来(ともに同志社大学)のバッテリーの姿もあった。
選考会初日は「体力測定」を実施。「研究機関」でもある大学らしく、今後、「日本代表」をめざす選手たちの体力的な「指標」、データ的な裏付けとするため、「立ち幅跳び」「背筋力」「上体起こし・腹筋」「ベースランニング」といった「アスリート」としての基礎・基本的なデータが採取された。
この後、キャッチボール、トスバッティング、ロングティーを行い、ピッチャーはスピードガンでの球速測定、各選手の有する球種のチェックが行われた。また、ロングティーは動画での撮影も行い、その場での印象に左右されることなく、入念な確認・チェックが行えるよう、選考方法に工夫が凝らされていた。
ロングティー終了後は、投手、内野手、外野手に分かれてノックを行い、基本的なグラブさばき、捕球技術、打球への反応速度、守備範囲の広さ、肩の強さ、スローイングの正確性等、守備の基本技術がチェックされ、各選手の「実戦」での状況判断等についても確認すべく試合形式のゲームノックも行われた。
宿舎に帰ってからもアンケートの実施(翌日の朝食時に回収)、個人面談と選手個々のメンタルやソフトボールに取り組む姿勢、選手としてめざす目標等についても問われる選考が行われた。
翌日(4月17日/木)からは「実戦形式」での選考となり、各選手の打席数や投球回数に偏りが出ず、なるべく同等・均等となるよう8イニングの試合とした。試合を行いながら、プレーの結果をスコアカードに残し、ピッチャーについては実際の試合での球速もスピードガンで測定。バックネット裏から動画も撮影し、公平・公正、厳正な選考とすべく様々な配慮が施されていた。
昼食を挟み、午後も同様の形で「試合形式」での選考が行われ、終了後、様々な状況下において、適切な状況判断に基づきプレーすることができるか、その状況に応じたプレーの選択ができるか等を見るべく、2チームに分かれ、ゲームノックも行った。
選考会最終日(4月18日/金)も「実戦形式」での選考となり、前日以上に「無死満塁」等、実際の試合で起こり得る様々な状況を設定して選考を進め、それらの状況の中で、「何をすべきか」「何ができるか」を的確に判断し、なおかつ自分の技術や特徴、特性と照らし合わせ、状況に応じたプレーができているか否か、適切な技術選択、プレー選択ができているかどうか等、「実戦における判断力・適応力」が問われる選考が繰り返された。
最終日は昼頃までに選考を終了し、選考会議を行い、16名の代表選手を決定。全日本大学連盟理事会の承認を経て、正式に発表された。
(※第2回男子U23アジアカップ代表選手名簿はこちら)
大会は6月2日(月)~5目(木)、タイ・バンコクで開催され、日本、香港、インド、マレーシア、シンガポール、タイの6チームが参加。上位2チームに「第2回男子U23ワールドカップ」の出場権が与えられることになる。
(※大会スケジュールはこちら)