インカレ女子の「代替大会」となる「全国大学選抜女子選手権大会」が
11月10日(火)〜12日(木)の3日間にわたり、
愛知県安城市・安城市総合運動公園
デンソー ブライトペガサス スタジアムで開催された。
全16チームが熱戦を展開!
初日から多くのチームが接戦を繰り広げた!
中でも東京女子体育大は強豪・園田学園女子大を相手に
接戦を演じ、4−3で下し初戦突破!
優勝候補・日本体育大は順当に勝ち上がり決勝へ
決勝では中京大・武富沙耶が2打席連続の
2点本塁打を叩き出し大活躍!
決勝で見事完封勝利を収めた中京大・西川沙希が
最優秀選手賞に輝いた
本大会は男子同様、新型コロナウイルスの影響を受け、開催中止を余儀なくされた「文部科学大臣杯第55回全日本大学選手権大会」(※インカレ女子)の代替大会として11月10日(火)~12日(木)の3日間にわたり、愛知県安城市・安城市総合運動公園デンソー ブライトペガサス スタジアムで開催された。
◎大会結果はこちら▽
http://www.softball.or.jp/game/univercity_woman/tournament2020/tournament.html
◎準決勝(日本体育大vs金沢学院大、中京大vs城西大)、決勝(中京大vs日本体育大)
試合動画配信ページはこちら▽
https://www.univas.jp/article/21390/
※試合動画配信:一般社団法人 大学スポーツ協会(UNIVAS)
本来であれば「文部科学大臣杯第55回全日本大学選手権大会」は8月28日(金)~30日(日)の3日間、ここ愛知県安城市で開催されるはずであったが、猛威を振るう新型コロナウイルスの影響で大会の開催を断念せざるを得ない状況に……。その代替大会として「全国大学選抜女子選手権大会」を実施するに至り、主催者の全日本大学連盟と開催地の愛知県安城市がコロナ禍での大会開催と万全の配慮・対応に力を尽くし、また大学生の「思い出」に残る大会にしようと、多くの方々からの協賛・支援を得て開催された。
女子の部では全国9ブロック(北海道・東北、関東、甲信越、東京、東海、近畿、中国、四国、九州)から16チームが出場。また地区によっては予選への参加チーム自体が少なかったり、4年生が引退し、新チームとして臨むチームもある等、様々な状況下で行われた本大会はインカレの半分となる16チームで頂点を競う形となった(インカレは32チームが出場し「大学日本一」の座を争っている)。
大会初日(11月10日/火)は、1回戦の8試合が行われ、毎年優勝候補に挙げられる園田学園女子大(兵庫)が東京女子体育大(東京)に3-4で敗れるという波乱の幕開け。全国屈指の強豪が「まさか……」の初戦敗退で姿を消してしまった。
大会2日目(11月11日/水)は準々決勝となる4試合が行われ、金沢学院大(石川)、日本体育大(東京)、中京大(愛知)、城西大(埼玉)が勝ち上がり、ベスト4が出揃った。
最終日となった大会3日目(11月12日/木)は準決勝・決勝の3試合が行われ、大学女子の「頂点」に立つチームが決定した。
準決勝第1試合はインカレ2連覇「優勝候補筆頭」の日本体育大と1点差の接戦を勝ち上がった金沢学院大の対決となった。
先攻の日本体育大は初回、1番・宮本怜実が安打で出塁すると、2番・内田小百合のファーストへの強烈な打球がライト線へ転がる三塁打となり、一塁走者がホームイン。1点を先制し、なお無死三塁のチャンスが続き、3番・亀田栞里がキッチリとセンターへ犠牲フライを上げ、三塁走者が生還。初回鮮やかな先制攻撃で2点を先制し、試合を優位に進め、3回表にも6番・山田柚葵のタイムリーで1点を追加。さらに5回表には4番・藤村綺良々、6回表には7番・白石千晴の中越本塁打が飛び出し、決定的な2点を追加。この試合11安打・5得点の猛攻で勝利を収め、決勝に駒を進めた。
一方、金沢学院大は立ち上がりから日体大打線の猛攻の前に防戦一方となってしまったが、5回裏には「代打の切り札」奥本純子が右越本塁打、6回裏にも「キャプテン」氏丸陽南が中越本塁打を放ち、2点を返したが反撃もここまで。2-5で敗れ、3位に終わった。
準決勝第2試合の中京大と城西大の対戦は、初回に後攻の城西大が先手を取り、2番・黒田菜那が一・二塁間を破る安打で出塁。次打者の内野ゴロで二死二塁と得点圏に走者を進め、4番・今田まなが右越適時二塁打。幸先良く1点を先制し、3回裏にも、この回先頭の1番・鈴木美結が右中間二塁打を放ち、次打者の内野ゴロの間に走者を三塁に進め、二死後、またしても4番・今田まなの右前適時打で2点目。このまま優位に試合を進めるかに見えた。
しかし、4回表、中京大が反撃を開始。一死から3番・片岡僚子が二遊間を破る安打で出塁すると、二死後、5番・川口茉菜の左中間への適時二塁打でまず1点を返し、続く6番・安山涼香が右中間へ逆転の本塁打。3-2と試合をひっくり返した。これで勢いづいた中京大は6回表にも2番・本間友菜の左越二塁打を口火に6本の長短打を集め、この回大量7点を追加。打者12人を送る猛攻で勝負を決めてしまった。
守っては6回裏の城西大の必死の反撃を1点に抑え、10-3のコールド勝ち。中京大が決勝へ勝ち上がった。
決勝は「強力打線」の中京大と「優勝候補筆頭」の日本体育大の対戦となった。両チームの先発は日本体育大・長谷川鈴夏、中京大・西川沙希の「エース対決」となり、投手戦が予想された。
しかし、先攻の中京大が初回、1番打者から4連続安打と攻め立て、相手の失策も絡み早々に2点を先制。3回表にも安打で出塁した走者を一塁に置き、4番・武富沙耶がレフトの頭上を越える2点本塁打。貴重な追加点を挙げ、日本体育大を突き放すと、さらに5回表にも四球の走者を一塁に置き一死一塁の場面で「主砲」武富沙耶に2打席連続となる2点本塁打が飛び出し、6-0と大きくリードを奪い、試合を決めてしまった。
守っては中京大のエース・西川沙希が小柄な身長を駆使して力投。日本体育大打線を散発5安打に抑え、見事完封。6-0の一方的な試合展開で「常勝」日本体育大を破り、中京大が「地元」で優勝を飾った。
優勝を逃した日本体育大は、5回裏、6回裏に反撃のチャンスを作りながら決定打を奪えず、最終的には6-0で「まさか……」の完敗。本来ならインカレの3連覇がかかるシーズンで、この大会でも「優勝候補」に挙げられていたが……「本来の力」を発揮しきれず、準優勝に終わった。