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「ニトリ JD.LEAGUE 2022」第2節を終了!
「それぞれの戦い」は続いていく……

「ニトリ JD.LEAGUE 2022」第2節を終了! 全国4会場で熱戦を展開!!

「ホームチーム」の活躍で各会場大いに盛り上がった

誰もいない球場で……審判員の判定、コールの声が鳴り響く! 「万全の体制」で大会に臨むべく準備を重ねる

記録員も迅速かつ正確な公式記録の提供をめざし、グラウンドを注視する

あらかじめ用意された記録員席からでは見づらい……となれば、記録席をスタンドに移動させる「臨機応変」な対応も……

チームも円滑に選手交代を進めようと「選手交代ボード」を持って走り、記録員席に提示していた

全国各地の試合会場に、それぞれの立場で「大会を成功させよう!」と奔走し、力を尽くす皆さんがいる

「ソフトボールで社会に笑顔を」JD.LEAGUEが掲げるミッションの完遂のために……チーム・選手・運営・開催地、すべての人が力を合わせなければならない!

 去る4月11日(月)、「ニトリ JD.LEAGUE 2022」は第2節を終了。この「第2節」は大会2日目(4月3日/日)が寒さに震える冷たい雨に見舞われた「第1節」とは対照的な晴天・好天に恵まれた。「第1節」では「高崎ラウンド」の第2日第2試合、ビックカメラ高崎 ビークイーンと戸田中央 メディックス埼玉の一戦が「雨天中止・順延」となり、結局、翌日(4月4日/月)の予備日も天候が回復せず、「予備節」(6月25日(土)・26日(日)、静岡県伊豆市・天城ふるさと広場野球場で実施予定)への延期を余儀なくされてしまったが……その1週間前の出来事が嘘のように見事なまでに晴れわたり、「春」を一気に飛び越え、「初夏」を思わせる陽射しの中、全国4会場で予定された全16試合を無事終了することができた。

 「東地区」は栃木県大田原市・美原公園野球場での「大田原ラウンド」、岐阜県大垣市・大垣市北公園野球場での「大垣ラウンド」の2会場で熱戦を展開。「大田原ラウンド」はホンダ リヴェルタの「ホームゲーム」として開催され、「ホーム」の熱い声援を背に戦うホンダ リヴェルタが連勝。通算成績3勝1敗で「東地区」の首位に立った。
 また、「旧・日本リーグ2部」から参入したNECプラットフォームズ レッドファルコンズが、大塲亜莉菜の「ノーヒット・ノーラン」を達成する「快投」もあり、念願の「JD.LEAGUE初勝利」を挙げた。

 同「東地区」の「大垣ラウンド」でも、「ホーム」の大垣ミナモがホンダ リヴェルタと並んで「同率首位」に立つ日立 サンディーバを相手に2点を先制し、先手を奪う試合を展開。結局、3-2の逆転負けを喫したものの、スタンドを埋めた「ホーム」の大応援団を沸かせ、続くデンソー ブライトペガサス戦では、最終回、3点差をひっくり返す「劇的」なサヨナラ勝ち。まさに「狂喜乱舞」、歓喜の試合を演じ、地元ファンと喜びを分かち合った。
 ホンダ リヴェルタと並び、「同率首位」に立った日立 サンディーバが「王者」ビックカメラ高崎 ビークイーンを破った試合も圧巻だった。「王者」に4点を先制されながらひるむことなく反撃し、5-4と試合をひっくり返す「大逆転劇」を演じて大いに大会を盛り上げた。「王者」ビックカメラ高崎 ビークイーンが第2節で早くも2敗目。「東地区」は早くも「全勝」チームが消える「大混戦」「大激戦」となっている。
 また、4月11日(月)には、「マンデーソフトボール」と銘打ち、プロ野球の行われない月曜日の夜、あえてJD.LEAGUEの試合を行い、ソフトボールをアピール。各種メディアでも取り上げてもらおうと、18時30分からナイトゲームでデンソー ブライトペガサスとビックカメラ高崎 ビークイーンの一戦を実施。あえて大垣ミナモの「ホーム」で、「ホームチーム」以外の試合を組むという画期的で挑戦的な試みにも取り組んでいる。

 「西地区」愛知県一宮市・平島公園野球場での「一宮ラウンド」でも「ホームチーム」がスタンドを沸かせた。「ホーム」開催となった東海理化 チェリーブロッサムズが、初戦の豊田自動織機 シャイニングベガ戦で1-10と大敗を喫したものの、続く日本精工 ブレイブベアリーズ戦では5-0の完封勝ち。駆けつけた地元ファンに「JD.LEAGUE初勝利」をプレゼントした。
 この「一宮ラウンド」では、開幕から「無失点」で破竹の連勝を続けるトヨタ レッドテリアーズが、今節も2試合連続の完封勝ち。開幕からの「無失点試合」、「連勝」を「5」に伸ばし、首位を快走している。

 同「西地区」愛媛県松山市・マドンナスタジアムでの「松山ラウンド」では、「旧・日本リーグ2部」を「全勝」で制し、この「ニトリ JD.LEAGUE 2022」に参戦したSGホールディングス ギャラクシースターズが、「ホーム」開催の伊予銀行 ヴェールズとの初戦、壮絶な打ち合いを制し、7-6で競り勝ち、続くシオノギ レインボーストークス兵庫との一戦では「主砲」ステーシー・ポーターの「一発」で挙げた初回の2点を守り切り、2-1のクロスゲームを制し、連勝。開幕からの「連勝」を「4」に伸ばした。

 このように全国各地で「熱戦」が展開されているが、西地区「松山ラウンド」では、まだ誰もいない試合会場・マドンナスタジアムで「ストライク」「ボール」「アウト」「セーフ」の大きな声が響き渡っていた。大会に臨む審判員たちが全員でウォーミングアップを兼ねて「基本動作」を確認。この日も厳正にして公正、間違いのないジャッジを行おうと気を引き締め、準備を重ねていた。

 記録員も迅速で正確な公式記録の提供をめざし、試合前から周到な準備を行い、あらかじめ用意された記録員席からでは、スポンサーの横断幕が目の前を遮り、正確な判断ができないと見るや記録員席をスタンドに移動させ、対応する等、臨機応変、どのような状況下でも自らの役割を全うしようと、全力を尽くし、工夫を凝らしていた。

 チームもそれに協力、選手交代の際、選手交代の内容を記した「選手交代ボード」を手に記録員席の前まで走り、「選手交代ボード」を提示。少しでも円滑に選手交代を行えるよう、選手交代のアナウンスの遅れ等で試合進行の妨げにならないようにと懸命に協力する姿が見られた。
 また、交代の通告を受けた球審が、記録員席へ向け、大きなゼスチュアで選手の背番号を示して交代選手を伝える等、まさにチーム・審判員・記録員が「一体」となり、円滑な試合進行に努める協力体制が見られた。

 試合の合間、試合前には開催地の中学校・高校等のソフトボール部員の皆さんが、懸命に、丁寧に、心を込めてグラウンド整備を行い、選手たちに少しでも良いグラウンド状態でプレーしてもらおうと全力で取り組む姿もあった。「ファーストピッチセレモニー」(始球式)にも開催地市長らとともに、地元・小中学生を起用する等、ソフトボールの「未来」「将来」を担う子どもたちを、JD.LEAGUEに積極的にかかわってもらうことで、その「思い出」を胸に、いつかこの舞台に立ってほしい……との願いを込めてのものでもある。

 前述した通り、「ホームチーム」がスタンドを沸かせ、選手たちは懸命のプレーで「熱戦」を繰り広げ、二転三転、手に汗握る好ゲームを見せてくれている。「旧・日本リーグ1部」では、2部リーグから昇格したチームは、2部リーグでは「全勝」、他を寄せつけない「圧倒的な強さ」を見せていても、なかなか「勝利」を手にすることができず、1シーズンで2部リーグに逆戻り……といった姿ばかりを目の当たりにしてきたが、「苦戦必至」とみられた「旧・2部リーグ」からの参入組が大健闘。SGホールディングス ギャラクシースターズが「西地区」で開幕4連勝を飾る快進撃を見せ、同「西地区」の東海理化 チェリーブロッサムズが「ホーム」で見事な初勝利。「東地区」ではNECプラットフォームズ レッドファルコンズが「ノーヒット・ノーラン」の偉業達成等、予想以上の戦いを見せている。
 「西地区」タカギ北九州 ウォーターウェーブのみ、まだ「初勝利」の吉報が届いていないが、ここまで4連敗とはいえ、そのうち2試合は3―4の1点差負け。それ以外の試合も4-8、5-8と得点はできているだけに、投手陣の踏ん張り次第では「初勝利」は決して遠くはない。しかも、今週末(4月16日(土)・17日(日)開催)の第3節は「ホーム」開催となる「北九州ラウンド」。待望の「JD.LEAGUE初勝利」を「ホーム」で手にしたいところだ。

 また、それを支える審判員・記録員、大会開催地の皆さんも、それぞれの立場でそれぞれの役割を果たそうと力を尽くしている。ただ……「ニトリ JD.LEAGUE 2022」はまだ始まったばかり、全国各地4会場開催で15節という「長丁場」を走り抜かなくてはならない。
 「従来のやり方と違い、勝手がわからない」「事前に聞いていた話と違う」といった声も漏れ聞こえてくるが、「JD.LEAGUEを成功させたい」という思い、目標・目的に違いはなく、めざすべきところは同じはず。
 運営主体が変われば、そのやり方も変わり、求められることも違ってくる。「今までとやり方が違う」とはねつけ、拒絶してしまうのではなく、「新しいやり方」を受け入れ、まずは「やってみる」ことが必要ではないだろうか。従来の慣れ親しんだやり方、自分たちが築き上げてきたノウハウにないやり方で行うことに不安やストレスが生じるのも理解できる。ただ、新しいこと、変えていくこと、変わること、を恐れるのではなく、従前との「違い」「変化」を楽しむぐらいの気持ちで臨んでみてもいいのではないだろうか。チャレンジ精神を持って、新たなやり方に取り組み、その中から「こんなやり方もあったんだ」「こうすればもっと良くなる」等、「新たな発見」に辿り着く場合もある。「現状維持は後退に過ぎない」という言葉もあるように、従前のやり方の繰り返し……既存のルーティーンを守るのではなく、ソフトボールをさらに発展させ、より良いものにしていくために、「新たなこと」「新しいやり方」に取り組み、チャレンジしていくこと、それこそが「JD.LEAGUE発足の意義」だったのではないだろうか。

 その一方で、「現場の声」にも耳を傾けてほしい……と切に思う。長くソフトボールに携わり、ソフトボールを愛し、ソフトボールを支えてきてくれたのは、今、「現場」に立っている皆さんであり、その力なくして今日のソフトボールはなかった……といっても過言ではない。もちろん、ソフトボールの「未来」を考えたとき、「このままでいい」とは思わない。変えるべきこと、変わらなければならないこと、あるのは事実である。だからこそ「変わる」ことを恐れてはならない。むしろ「変化」を求めていく必要があり、その「試金石」の一つとなるのが、この「JD.LEAGUE」に他ならない。

 「ソフトボールで社会に笑顔を」JD.LEAGUEが掲げるこのミッションを完遂させるには、選手・チーム・運営・開催地、ソフトボールを愛する人たちがすべてが「笑顔」になれるよう、「笑顔」でいられるよう力を合わせていく必要がある。そして……この「JD.LEAGUE」を通じて、その「笑顔」の輪を広げ、「笑顔の仲間」を増やしていくこと。それが私たちが取り組むべき「ミッション」なのではないだろうか。

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