第4節初日(4月23日/土)は真夏のような暑さに見舞われた
第4節2日目(4月24日/日)、「東地区」は雨の中、何とか予定された試合を行うことができた
第4節2日目(4月24日/日)、「西地区」は豊田ラウンド、尼崎ラウンドとも雨天順延に
「西地区」豊田ラウンドは試合を行おうと直前まで準備が進められていたが……
「Wow!パスポート」は売れ行き上々! ソフトボールの「新しい観戦方法」を提案!!
「マンデーソフトボール」はLIVE配信を中心に展開。既存のプロ野球ファンの取り込みを狙う
前節(第3節)から導入された無線による選手交代通告でよりスムーズな試合運営を実現。チームも「選手交代ボード」を提示し、「二段構え」で対応
グラウンド上で起こるすべてのプレーを見逃すまいと注視する公式記録員の皆さん
「尼崎ラウンド」を支えてくださった皆さん。JD.LEAGUEが提唱する「Wow!ポーズ」を全員で!
各会場で高校生・大学生のソフトボール部の皆さんが大会運営に携わってくれている。JD.LEAGUEに肌で触れることで刺激を受け、その「舞台」をめざしてほしい!
「さいたまラウンド」でチーム全員でファーストピッチセレモニー(始球式)を務めた中学生たち。いつかこのJD.LEAGUEの舞台に立ってくれることを心より願う…
「ニトリ JD.LEAGUE 2022」は第4節を終了。「東地区」は4月23日(土)・24日(日)の両日、群馬県太田市・太田市運動公園野球場を会場に「太田ラウンド」、埼玉県さいたま市・レジスタ(レジデンシャルスタジアム)大宮を会場に「さいたまラウンド」を開催。
「西地区」は愛知県豊田市・豊田市運動公園野球場を会場に「豊田ラウンド」、兵庫県尼崎市・ベイコム野球場を会場に「尼崎ラウンド」を開催したが、大会2日目(4月24日/日)が雨に見舞われ、この日予定された全試合が中止・順延となり、「尼崎ラウンド」は予備日(4月25日/月)にその試合を実施することができたが、当初から「マンデーソフトボール」で4月25日(月)18:30から1試合が組まれていた「豊田ラウンド」はその2試合を消化することができず、6月25日(土)・26日(日)に天城ふるさと広場野球場(静岡県伊豆市)で行われる予備節へ順延することになった。
第4節「東地区」太田ラウンドでは、「ニトリ JD.LEAGUE 2022」の初代王者、旧・日本リーグ時代から数えれば「4連覇」を狙う「王者」ビックカメラ高崎 ビークイーンが連勝。今節初戦のデンソー ブライトペガサス戦を「投打二刀流」の藤田倭の2本塁打等で10-4と圧勝すると、第2節「大垣ラウンド」での対戦では4点差をひっくり返され、4-5の逆転負けを喫した日立 サンディーバに3-0の完封でリベンジ。通算成績6勝2敗と星を伸ばし、「東地区」の単独首位に立った。
この試合に敗れた日立 サンディーバは3敗目。今節1勝1敗と星を伸ばせず、通算成績5勝3敗となり、同率2位につける形となった。
デンソー ブライトペガサスも今節1勝1敗。「首位」を走るビックカメラ高崎 ビークイーンには3本塁打を浴び、二桁失点で4-10の大敗を喫したものの、大垣ミナモ戦は2点を先制される苦しい試合展開を強いられながらも2-4の逆転勝ち。開幕連勝の後、続いていた連敗を「5」でストップさせ、通算成績3勝5敗の同率6位となった。
大垣ミナモは今節連敗。日立 サンディーバ戦は緊迫の投手戦を演じながら1点に泣き、0-1の完封負け。続くデンソー ブライトペガサス戦も2点を先制しながら2-4の逆転負けと試合内容は決して悪くはないのだが……勝ち切れない試合展開が続いている。通算成績3勝5敗で同率6位と徐々に上位との差が広がり始めている。
同「東地区」さいたまラウンドでは、第3節終了時点で通算成績5勝1敗と「単独首位」に立っていたホンダ リヴェルタが「まさか……」の連敗。初戦の太陽誘電 ソルフィーユ戦は初回に先制したものの、その裏すぐに逆転を許し、一度は同点に追いつきながら突き放され、追撃及ばず4-5の惜敗。続くNECプラットフォームズ レッドファルコンズ戦は最終回まで6-2と4点をリードしながら、「余裕」の投手交代が裏目となり、4点差をひっくり返される「悪夢」のような大逆転負け。6-7で敗れ、今節連敗。通算成績5勝3敗で同率2位に順位を落とした。
太陽誘電 ソルフィーユは今節1勝1敗。初戦で「単独首位」を走るホンダ リヴェルタに5-4で競り勝ち、続く戸田中央 メディックス埼玉戦も松木瑛里の先頭打者本塁打等で序盤2点をリードしながら守備の乱れで「自滅」してしまい、2-5の逆転負け。4勝4敗の勝率5割(4位)と一進一退の状況が続いている。
「ホーム」開催の戸田中央 メディックス埼玉は今節連勝。初戦のNECプラットフォームズ レッドファルコンズ戦で「主砲」數原顕子に待望の今シーズン初本塁打が飛び出し、2-1の辛勝。続く太陽誘電 ソルフィーユ戦は序盤リードを許す試合展開となりながら、相手守備の乱れにつけ込み、5-2の逆転勝ち。「ホーム」で連勝を飾り、通算成績3勝4敗と勝率5割まで「あと一歩」に迫った。
NECプラットフォームズ レッドファルコンズは待望の2勝目。初戦の戸田中央 メディックス埼玉戦は1-2と2本の本塁打を浴び、1点差に泣いたものの、続くホンダ リヴェルタ戦は最終回に4点のビハインドを跳ね返し、7-6の逆転サヨナラ勝ち。通算成績2勝6敗の最下位と順位は変わらないものの、次節以降の巻き返しを期待させる「2勝目」を挙げた。
「西地区」豊田ラウンドは、初日(4月23日/土)、日本精工 ブレイブベアリーズが東海理化 チェリーブロッサムズを5-2で破り、3勝目。通算成績3勝4敗の5位につけ、勝率5割復帰へあと一歩と迫った。
敗れた東海理化 チェリーブロッサムズは2勝5敗。7位に順位を落としてしまった。
2日目(4月24日/日)が悪天候のため、予定されていた2試合が中止・順延。「マンデーソフトボール」となった4月25日(月)18:30からのトヨタ レッドテリアーズと豊田自動織機 シャイニングベガ戦は、トヨタ レッドテリアーズが2回裏、「キャプテン」鎌田優希の内野安打から盗塁、ワイルドピッチ等で一死三塁のチャンスをつかみ、亀田栞里のレフトへの犠牲フライで三塁走者が還り、1点を先制。先発・後藤希友が5回までノーヒットピッチングを見せていただけに、このまま逃げ切るかと思われた。しかし、豊田自動織機 シャイニングベガは6回表、代打に起用された「ルーキー」宮本怜実が「起死回生」の同点ソロホームラン! 「チーム初安打」が同点本塁打となり、試合を振り出しに戻した。こうなると試合の流れは豊田自動織機 シャイニングベガに傾く。最終回、満を持して登板したトヨタ レッドテリアーズの「絶対的エース」モニカ・アボットを攻め、サードゴロエラーと幸運な内野安打等で二死一・二塁とし、竹中真海が粘った末の8球目を強烈なピッチャー返し! ピッチャーを強襲した当たりが二遊間を抜け、打球を処理したセンターが懸命のバックホームを試みるも、キャッチャーのタッチをくぐり抜け、二塁走者が間一髪ホームイン!! 決勝の1点を挙げ、豊田自動織機 シャイニングベガが2-1の逆転勝利。通算成績5勝2敗とし、3位の座を守った。
敗れたトヨタ レッドテリアーズは2敗目。通算成績6勝2敗で2位と順位は変わらないものの、SGホールディングス ギャラクシースターズとの差が「2ゲーム差」に広がってしまった。
「西地区」尼崎ラウンドは、唯一「全勝」を守り、無敗の快進撃を続けるSGホールディングス ギャラクシースターズが、今節初戦の伊予銀行 ヴェールズ戦に2-1と競り勝ち、雨天順延で仕切り直しとなった予備日・4月25日(月)のシオノギ レインボーストークス兵庫戦も5-1と快勝。今節も連勝で「全勝」を守り、開幕からの連勝を「8」に伸ばした。
伊予銀行 ヴェールズと「ホーム」開催のシオノギ レインボーストークス兵庫は今節1勝1敗。伊予銀行 ヴェールズは「全勝」で首位を快走するSGホールディングス ギャラクシースターズを相手に、初回、先取点を奪ったものの、1-2の逆転負け。続くタカギ北九州 ウォーターウェーブ戦は試合途中、2-5と3点のリードを許す劣勢を強いられながら終盤の驚異的な反撃で6-5の逆転サヨナラ勝ち。通算成績4勝4敗の勝率5割で4位に踏み止まった。
「ホーム」のシオノギ レインボーストークス兵庫は初戦のタカギ北九州 ウォーターウェーブ戦を左腕・千葉咲実の力投もあり、1-0のサヨナラ勝ち。3勝目を挙げたが、首位を走るSGホールディングス ギャラクシースターズとの対戦は、初回に2点を失い、試合の主導権を握られると完全に「力負け」。1-5で押し切られ、「ホーム」での連勝はならず、通算成績3勝5敗で6位となった。
全16チーム中、唯一「勝ち星」のないタカギ北九州 ウォーターウェーブは今節も連敗。初戦が0-1のサヨナラ負け、2戦目も5回まで5-2でリードを奪う等、「勝機」は十分にあった。「あと一歩」のところまで迫っている「JD.LEAGUE初勝利」を一日も早く実現させてほしいものだ。
(※第4節終了時点での戦績表はこちら)
3月28日(月)に「開幕」を迎えた、この「ニトリ JD.LEAGUE 2022」も第4節を終了。各チーム同地区内でまだ1チーム対戦のないチームはあるものの、「2巡目」の対戦に入り、「東地区」「西地区」ともに、その「勢力図」が徐々に明確になりつつある。
「東地区」は「王者」ビックカメラ高崎 ビークイーンが早々に2敗を喫したものの、「エース」上野由岐子を温存したまま、「単独首位」に立ち、旧・日本リーグ時代の「最後のシーズン」となった昨シーズン、決勝トーナメント進出を果たしたホンダ リヴェルタ、日立 サンディーバがそれを追い、同率2位につけ、他チームをリードする展開となっている。
「西地区」は大方の予想を裏切り、SGホールディングス ギャラクシースターズが開幕から無傷の8連勝、唯一「全勝」を守り、破竹の快進撃を見せている。
それをトヨタ レッドテリアーズ、豊田自動織機 シャイニングベガといった旧・日本リーグでの「優勝争いの常連」「決勝トーナメント進出の常連」チームが追いかけるという図式になっており、SGホールディングス ギャラクシースターズの快進撃を除けば、「下馬評通り」「実績通り」の結果に落ち着いてしまっている。記念すべきJD.LEAGUEの「最初シーズン」であるだけに、もっともっと「驚き」に満ちた「Wow!Experience」なシーズンとなるよう、まだまだこれから一波乱も二波乱も起こしてもらいたいところだ。
今節は、「東地区」ビックカメラ高崎 ビークイーンの「ホームゲーム」となる「太田ラウンド」、「西地区」トヨタ レッドテリアーズの「ホームゲーム」となる「豊田ラウンド」では、「Wow!パスポート」のチケットを購入し、グラウンドレベルで観戦する熱心なファンの姿も見られた。
「ホームチーム」のベンチのすぐ横、グラウンドレベルでの観戦に大興奮! 「太田ラウンド」では「Wow!パスポート」購入のお二人の「お目当ての選手」「推し」の藤田倭選手が2本塁打を放つ大活躍! 最後は久々に「ピッチャー」として登板する機会もあり、他の席に比べると高額なチケットでありながら(チケットの種別・購入はこちら)、「コスパめちゃくちゃいいです! 楽しめました!!」と大満足の様子。「豊田ラウンド」では残念ながら「ホームチーム」のトヨタ レッドテリアーズが逆転負けを喫してしまったが、通常の観客席・スタンドでの観戦では感じることのできない、選手が動く度に聞こえるスパイクがグラウンドの砂を噛む音、ピッチャーの投じたボールがキャッチャーミットに収まる音、金属バットが投球をとらえたときの打球音、間近で息づかいさえ聞こえてきそうな距離で選手たちが躍動する姿が観られ、ベンチの必死の声援、得点・勝利の歓喜……それらがまさにチームと「一体」となって味わえる「特等席」での観戦は、ソフトボールファンであれば「たまらない瞬間」であり、一般の観客席より高めの料金設定も「十分に元が取れ、むしろお釣りがくる」との評判で売れ行きも上々という。ソフトボールの「新たな観戦の楽しみ方」を提供したという意味で、画期的・革新的アイデアといえよう。
また、「豊田ラウンド」では恒例の「マンデーソフトボール」、月曜夜のナイトゲームも実施された。これはプロ野球の行われない月曜夜にソフトボールの試合をLIVE配信することで、普段プロ野球中継を見ている野球ファンをソフトボールに取り込もうという試みで、現地での観客動員以上にLIVE配信における視聴数を重視。現時点でかなりの視聴数を稼いでおり、その意味では当初の「狙い」は成功しており、今後ますますの定着・定番化が期待される。
その一方で、「Wow!パスポート」に関しては、野球と違い、プレーグラウンドが狭く、
「Wow!パスポート」が設定された席にファウルボールが直撃する……といった危険性も考えられる。もちろん、その安全性の確保、補償等についても十分に考慮され、安全性の担保の上に設定されていると思うが、画期的で革新的な取り組みであるだけに、ソフトボールファンの皆さんが、より楽しく、より安全に、観戦できるよう細心・万全の備えをしていく必要がある。
「マンデーソフトボール」もその「狙い」は十分に理解でき、従前にはなかった発想、アイデアですでに一定の成果は出ていると感じるが、月曜日の夜に試合を開催する開催地の「負担」も考えていく必要がある。土・日だけでなく、月曜日の夜に試合を行うとなると、場合によっては火曜日まで「休暇」を取得する必要が生じる。審判員・記録員はじめ大会に携わり、支えてくださっている皆さんは、他に「本業」「仕事」を持つ皆さんである。土・日休んだ上に、いきなり週のアタマの月曜日も、あるいは火曜日まで「お休みさせてください」というのは、普通に働く人たちにとってはかなりハードルが高く、よほど理解のある職場でなければ「非常識」なことであり、ひんしゅくを買うことにもなりかねない。
ソフトボールを盛り上げていくための試み、アイデアは大切で、重要なものであるが、そこに携わり、支えてくださっている審判員・記録員をはじめ開催地の皆さんの「現実」や「事情」も考慮し、配慮した上で、誰もが気持ちよく、「笑顔」で取り組むことができるような形を模索していく必要があると感じる。
この第4節でも、前節(第3節)から導入された「無線」を利用しての選手交代がさらに押し進められていた。チームもそれに積極的に関り、できる限り正確にその交代を伝えようと、選手交代ボードを公式記録員や場内アナウンスに提示し、確認してもらえるようにと力を尽くしていた。
また、今節2日目(4月24日/日)が雨に見舞われ、「西地区」では雨天・順延を余儀なくされ、「東地区」では雨の中での試合となってしまったが、「さいたまラウンド」では第1試合終盤から雨が降り始め、雨に濡れたボールをタオルで拭き、乾かし、試合を行うのに支障のない状態に仕上げ、球審のもとに届けるため、懸命に走る高校女子ソフトボール部の皆さんの姿があった。
その「さいたまラウンド」では、ファーストピッチセレモニー(始球式)に、中学生バッテリーだけでなく、そのチームの「全員」が登場。試合さながら、それぞれのポジションにつき、JD.LEAGUEの舞台に立つという「貴重な経験」をした。
「さいたまラウンド」だけでなく、日本全国の各開催地で、ファーストピッチセレモニー(始球式)に登場した小学生や中学生、大会運営に携わってくれた高校生や大学生が、JD.LEAGUEの舞台に立ち、日本トップレベル、世界トップレベルのソフトボールを肌で感じ、「いつか自分もこの舞台に立つんだ!」と、「夢」を持つキッカケとなってくれることを期待したい。