「ニトリ JD.LEAGUE 2022」第9節は「交流戦シリーズ」 全国4会場で熱戦を展開した
「東地区」「西地区」のチームが対戦する「交流戦シリーズ」 第9節は「東地区」が12勝3敗と「西地区」を圧倒……
チームに少しでも有益な情報を届けようと力を注ぐ各チームの「アナリスト」たち
各チームそれぞれの「こだわり」があり……撮影位置・画角にも工夫が凝らされる
「京都ラウンド」の「マンデーソフトボール」は雨の中、試合が開始されたが…… ※画像提供:JD.LEAGUE
何とか試合を行いたい……願い叶わず、2回裏、無念の降雨コールドゲーム ※画像提供:JD.LEAGUE
「京都ラウンド」では長年「日本代表」のオフィシャルサプライヤーを務める「ミズノ」が「東京2020オリンピック」で使用された用具を展示
来場した子どもたちにはグラブのメンテナンスをレクチャー。用具を大切にし、使いこなした選手が「一流」になる
「大和ラウンド」には相模鉄道のキャラクター「そうにゃん」が来場。大会を盛り上げてくれた
「桐生ラウンド」では群馬県立清桜高等学校・和太鼓部の皆さんが勇壮な演奏を披露し、試合前の雰囲気を盛り上げる!
グラウンドレベルで観戦できる「Wow!パスポート」は大好評! 売れ行きは上々とのことだが……
大会を支える記録員、審判員、場内アナウンス……大会に関わるすべての人が大会の「成功」をめざし、全力を尽くしている
6月4日(土)~6日(月)、「ニトリ JD.LEAGUE 2022」は第9節「交流戦シリーズ」を開催。群馬県桐生市・小倉クラッチスタジアムでの「桐生ラウンド」、埼玉県朝霞市・朝霞中央公園野球場での「朝霞ラウンド」、神奈川県大和市・大和スタジアムでの「大和ラウンド」、京都府京都市・わかさスタジアムでの「京都ラウンド」と今節も全国4会場で熱戦が展開された。
「桐生ラウンド」「朝霞ラウンド」「大和ラウンド」の3会場は予定通り全日程・全試合を実施することができたが、6月6日(月)に「マンデーソフトボール」が予定されていた「京都ラウンド」が雨に見舞われ、試合時間を遅らせ、懸命のグラウンド整備で何とか試合開始にこぎつけたのだが……2回裏、心配された天候が悪化。試合続行は不可能と判断され、降雨ノーゲーム。雨天順延となってしまった。
今節は第7節、第8節に続き、「東地区」と「西地区」のチームが対戦する「交流戦シリーズ」として実施され、「東地区」が「西地区」に初日(6月4日/土)6勝1敗、2日目(6月5日/日)6勝2敗の12勝3敗と圧倒。ここまでの「交流戦シリーズ」対戦成績は、開幕戦での1試合も含め、29勝18敗と「東地区」が「西地区」に大きく勝ち越す結果となっている。
「桐生ラウンド」では、「東地区」首位を走るビックカメラ高崎 ビークイーンが連勝。初戦の伊予銀行 ヴェールズ戦は3点をリードしながら一時は同点に追いつかれる試合展開となったが、6回裏、工藤環奈、途中出場の片岡美結、藤田倭の1イニング3本塁打等で大量6点を奪い、終わってみれば9-4の大差で圧勝。続く日本精工 ブレイブベアリーズ戦は先発・勝股美咲、「投打二刀流」藤田倭とつなぐ投手リレーで13三振を奪い、相手打線を抑え込み、2-0の完封勝利。通算成績14勝3敗とし、「東地区」首位の座をガッチリ堅持。2位に並ぶ3チームに「3ゲーム差」をつけ、「独走態勢」に入りつつある。
「地元」群馬での開催となった太陽誘電 ソルフィーユも連勝。初戦の日本精工 ブレイブベアリーズ戦は「期待の大型ルーキー」上林藍子の1試合2本塁打等で10-3と打ち勝ち、続く伊予銀行 ヴェールズ戦では先発・曽根はん奈が好投。打線も「キャプテン」中溝優生、「ベテラン」佐藤みなみの本塁打等でしっかりと援護。4-0の完封勝利で通算成績9勝8敗とようやく「勝率5割」を上回り、「東地区」5位ながら「上位争い」から離されまいと必死の戦いを見せている。
「西地区」の伊予銀行 ヴェールズと日本精工 ブレイブベアリーズはともに連敗。伊予銀行 ヴェールズが7勝10敗の4位、日本精工 ブレイブベアリーズが5勝11敗の同率5位という状況。伊予銀行 ヴェールズはポストシーズン「プレーオフ」進出のかかる「ワイルドカード」争いの渦中にあるが、それを決定する「勝率」は0.412。「東地区」の同率2位に並ぶ3チームの「勝率」が0.647と大きな開きがあり、「西地区」3位の豊田自動織機 シャイニングベガにも3.5ゲーム差と離されていることを考えると「厳しい状況」といえよう。
「朝霞ラウンド」では、「東地区」のデンソー ブライトペガサスが連勝。初戦の東海理化 チェリーブロッサムズ戦は2回表に「先手」を許す試合展開となったが、4回裏、中村優花の犠牲フライで1-1の同点に追いつき、試合を振り出しに戻し、5回裏には川村莉沙のタイムリーで2-1と勝ち越し。6回裏にも中村優花、代打・榎本千波の長短打でダメ押しの2点を加え、4-1で勝利を収めた。続くタカギ北九州 ウォーターウェーブ戦は初回から打線が爆発! 「東京2020オリンピック」金メダリスト・川畑瞳の先頭打者ホームランであっさり先制し、小島あみの「グランドスラム」「満塁ホームラン」で大量5点を奪う強烈な「先制パンチ」を浴びせ、これで勢いづいた打線が二桁10安打9得点と打ちまくり、9-2と圧勝。通算成績11勝6敗で「東地区」の同率2位に並んでいる。
「東地区」の戸田中央 メディックス埼玉、「西地区」の東海理化 チェリーブロッサムズはともに1勝1敗。戸田中央 メディックス埼玉は初戦のタカギ北九州 ウォーターウェーブ戦はジョーダン・テーラー、オディシー・アレキサンダーの継投策で2-0の完封勝利。続く東海理化 チェリーブロッサムズ戦も試合終盤まで2点をリードし、「勝利目前」に迫りながら6回表に3点を奪われ、2-3の逆転負け。通算成績5勝12敗で「東地区」の同率7位とテールエンドの状況は変わっていない。
東海理化 チェリーブロッサムズは初戦のデンソー ブライトペガサス戦で先取点を奪いながら1-4の逆転負け。続く戸田中央 メディックス埼玉戦も試合終盤まで2点をリードされ、「敗色濃厚」の試合展開だったが、6回表、ようやく反撃に転じ、吉田菜々のタイムリー、押し出しの四球で2-2の同点に追いつき、小倉美衣菜が勝ち越しのタイムリー! 3-2と試合をひっくり返し、そのまま逃げ切り、通算成績5勝11敗。「西地区」同率5位という状況になっている。
タカギ北九州 ウォーターウェーブは今節連敗。前節(第8節)、「ホーム」で「東地区」で上位争いを演じる日立 サンディーバ、ホンダ リヴェルタを連破し、上昇気流に乗ったかに見えたが……通算成績3勝14敗で「西地区」最下位にあえいでいる。
「大和ラウンド」では、「東地区」のホンダ リヴェルタと日立 サンディーバが連勝。ホンダ リヴェルタは初戦のシオノギ レインボーストークス兵庫に4-0の完封勝利。下村歩実、塚本蛍に「一発」が飛び出し、アリー・カーダ、ジェイリン・フォードの「現役・アメリカ代表」の左右の二枚看板を惜しげもなく投入する「豪華」な投手リレーで被安打4・奪三振10と抑え込み、完勝。続く豊田自動織機 シャイニングベガ戦も、アリー・カーダ、ジェイリン・フォードの左右の両輪がしっかりと機能し、初回に挙げた2点を守り切り、2-0の2試合連続の完封勝利。
日立 サンディーバも初戦の豊田自動織機 シャイニングベガ戦で杉本梨緒、坂本結愛の「一発攻勢」で「メキシコ代表」の好投手・ダラス・エスコベドを攻略。先発・テイラー・マクイリンの被安打3の好投もあり、3-0の完封勝利。続くシオノギ レインボーストークス兵庫戦も初回に1点を先制されたものの、その裏、すぐに山口みどりが逆転のツーランホームランを放ち、そのまま2-1で逃げ切り、1点差の辛勝。
ホンダ リヴェルタ、日立 サンディーバともに通算成績11勝6敗で「東地区」同率2位に並んでいる。
対照的に「西地区」の豊田自動織機 シャイニングベガ、シオノギ レインボーストークス兵庫は連敗。前節(第8節)の「ホーム」開催の「マンデーソフトボール」で「東地区」首位を走るビックカメラ高崎 ビークイーンの連勝を「11」でストップさせた豊田自動織機 シャイニングベガは、その「勢い」を持続させたいところだったが……今節は打線が振るわず2試合連続の完封負け。1点も取れないのでは「勝機」はなく、通算成績10勝6敗で「西地区」3位と順位は変わらず。
シオノギ レインボーストークス兵庫もホンダ リヴェルタ戦は2本の本塁打を浴び、0-4の完封負け。日立 サンディーバ戦も初回に先制しながら、その裏、あっさり逆転のツーランホームランを浴びる等、「一発」に泣く試合展開で連敗。通算成績5勝12敗で「西地区」7位と苦しい状況が続いている。
「京都ラウンド」は、「ホーム」開催のSGホールディングス ギャラクシースターズが初戦のNECプラットフォームズ レッドファルコンズ戦、3回表に先手を奪われながら、4回裏、エリカ・ピアンカステリの逆転スリーランで試合をひっくり返し、続く5回裏にも「主砲」ステーシー・ポーターに「トドメ」のソロホームランが飛び出す等、2点を加え、5-1で快勝。「ホーム」で連勝を狙ったが、続く大垣ミナモ戦は、今シーズン2度目となる「JD.LEAGUE特別ルール」が適用される延長9回(一死二・三塁の状況を設定して試合を続行)にまでもつれ込む「熱戦」を演じながら4-5で落とし、通算成績12勝5敗で「西地区」2位の順位は変わらないものの、首位・トヨタ レッドテリアーズとのゲーム差は「2ゲーム差」に広がってしまった。
「西地区」首位を走るトヨタ レッドテリアーズはNECプラットフォームズ レッドファルコンズに3-1と快勝。モニカ・アボット、後藤希友とつなぐ投手リレーで危なげなく勝利を挙げ、通算成績13勝2敗で「西地区」首位を快走! この「交流戦シリーズ」で「苦戦」を強いられている「西地区」のチームにあって、無傷の5戦全勝と「貫禄」を見せている。
「東地区」大垣ミナモはSGホールディングス ギャラクシースターズとの延長9回タイブレークにもつれ込む「死闘」の末、5-4で振り切り、通算成績7勝9敗で6位。同じく「東地区」のNECプラットフォームズ レッドファルコンズは今節連敗。前節(第8節)、ようやく「東地区」最下位脱出が実現したものの、今節の連敗で再び同率7位と「テールエンド」の位置に舞い戻ってしまった。
(※第9節終了時点の戦績表はこちら)
この「ニトリ JD.LEAGUE 2022」も第9節を終了し、各チーム「レギュラーシーズン」の半分以上の試合数を消化。「東地区」「西地区」のチームが対戦する「交流戦シリーズ」も大詰めを迎えており、今後「レギュラーシーズン」のクライマックス、ポストシーズンとなる「プレーオフ」「ダイヤモンドシリーズ」に向け、その戦いはさらに激しいものとなっていくことが予想されるが、戦っているのはグラウンド上の選手たちだけではない。
各チームの情報収集・戦力分析を担当する「アナリスト」たちもグラウンド上に立つ選手たち同様、「戦って」いるのである。
試合当日、まだ誰もいない球場でビデオカメラを設置。どの角度から撮影し、どのような映像を収めるか、それによってチームにフィードバックされる「情報」の精度も変わってくる。また、そういった映像をはじめ、グラウンド上でのプレーを注視し、自ら書き留めた相手チームの特徴、それをどのように嚙み砕き、チームに伝えるか、「アナリスト」の手腕が問われるところである。チームにもたらされる「情報」の精度が高ければ高いほど、チームの戦い方は「有利」になり、アナリストの分析力が確かであればあるほど、相手チームの「真の姿」がクッキリと見えてくる。
それだけに映像の「画角」や「質」にはこだわりがあり、できるだけ早く球場に到着し、「ベストポジション」を確保しようと努力する。また、夜を徹した映像編集作業や分析作業もいとわず、それぞれのチームの「勝利のために」全力を尽くしている。
一昔前までは、試合の合間にユニフォーム姿の選手たちがバックネット裏にビデオカメラを設置しにくる……といったことが日常的な風景だった。それが、今やどのチームも「専門」のアナリストを置き、相手チームの情報収集・戦力分析に力を注いでいる。また、かつては選手として現役を退いた後、アナリストに転身する、というのが「お決まりのパターン」であったが、今や最初から「アナリスト」として、その道の「プロ」をチームに迎えるようなケースも増え、リーグチームだけでなく、大学等で「アナリスト」の役割を担い、その経験・実績を見込まれてリーグチームからスカウトされる……といった従前とは違ったパターンでの採用も見られるようになってきている。もちろん「選手」を経て「アナリスト」となった場合には、選手時代の「経験」も活かし、その「経験」に照らし合わせた上で、自ら集めた情報をより実戦的に分析・活用できるメリットがあり、その道の「プロ」にはソフトボール経験者にはない「視点」、思いつかないような角度からの分析に基づく、「こんな見方があったのか」「こんな考え方があったのか」と驚かされるような戦術・戦略等への助言、アドバイスが出てくる場合もある。また、チーム「アナリスト」たちは、ライバルチーム同士であっても、互いのやり方をオープンにし、より効率的に、より効果的に、情報を集め、分析を進めていくか……情報交換・意見交換を行い、共有できることは共有し、必要に応じて互いに助け合い、協力し合いながら「より良いもの」追い求めていく姿勢・スタンスを有している。熾烈な戦いを繰り広げているJD.LEAGUEの渦中にあっても、ライバルチームだからといって足を引っ張り合いのではなく、「チームのために」あるいは「ソフトボールのさらなる発展のために」という共通の目的、共通理解のもとに、良い意味で助け合い、連携・協力していこうという「仲間意識」「連帯感」があるのである。お互いが「アナリスト」として、日々どれだけの「仕事」をこなしているか、痛いほどわかり合えているからこそ、互いを尊重し、互いの「仕事」へのリスペクトが生まれ、いつしかそんな「独特の関係性」が構築されていった……のではないだろうか。
この「ニトリ JD.LEAGUE 2022」を球場で観戦したことがある皆さんはご存じかもしれないが、各試合会場のバックネット裏の「特等席」が「チームアナリスト席」として割り当てられ、関係者以外は立ち入り禁止となっている。今やリーグとしても、各チームが「アナリスト」をどれだけ重要視し、大切にしているかを理解し、このような措置を取るに至っているのである。
「世界最高峰」「世界最高の競技レベル」といわれるJD.LEAGUE。そのプレーを陰で支え、超人的なプレーを可能にし、ハイレベルな力と技の応酬を観ることができるのは、そこで戦っていくのに必要不可欠な「情報」と「データ」を与えてくれる「アナリスト」という存在があるのだということを知ってもらえると、このJD.LEAGUEを観戦する楽しさが増え、観る角度もまた変わってくるはずである。
今節も大会を支える審判員・記録員の皆さんをはじめ、大会運営に携わる皆さんが大会の「成功」へ向け、心を一つにし、全力を尽くしてくれた。
特に、「京都ラウンド」の「マンデーソフトボール」は、当初からの雨予報の中、何とか試合を行おうと、懸命のグラウンド整備が行われ、大会関係者一丸となって試合開始にこぎつけた。そして試合が始まったのだが……2回裏、天候が悪化し、試合続行は不可能と判断され、無念の降雨コールドゲーム。雨天順延となってしまった。
また、この「京都ラウンド」ではソフトボール「日本代表」のオフィシャルサプライヤーを長年務め、このJD.LEAGUEの「オフィシャルパートナー」でもある「ミズノ」がワークショップカー(移動式修理カー)をスタジアム前に設置。昨夏の「東京2020オリンピック」で金メダルを獲得した「日本代表」のユニフォーム、グラブ、スパイク、手袋等の展示を行うとともに、「グラブを持参して道具の手入れ方法をいっしょに学ぼう!」と呼びかけ、地元の小学生中心にグラブのメンテナンス教室を開催する等、ソフトボールにおける用具の大切さをレクチャーすると同時に、一流選手は皆、用具にこだわり、用具を大切にすること、自分の用具、あるいはチームの用具を大切にできない選手は決して上手くはなれない、という「ソフトボールの基本」、選手として、人としての「心構え」や「あるべき姿」を教えてくれた。
また各会場ごとに趣向を凝らしたイベントが開催され、「ソフトボールを観る楽しみ」とともに、ソフトボールの試合会場に足を運ぶ「付加価値」を生み出そうとする懸命の取り組みが今節もまた見られた。
審判員・記録員、大会運営……変わらぬ情熱を持って大会を支えてくださっているが、その一方、今回の「マンデーソフトボール」もホームチーム以外のチームが試合を行う等、斬新で挑戦的な試合運営も見られた。LIVE配信に力を注ぎ、プロ野球のない月曜日に「マンデーソフトボール」を実施。その「狙い」は十分理解でき、LIVE配信では驚くべき数字、視聴数を叩き出している試合も「現実」としてある。ただ……ある程度、「観客動員」「集客」は度外視しているとはいえ、実際に球場に訪れるお客さんの数は増えておらず、それだけの注目と関心を集めているという「実感」がないのも事実である。また、せっかく「ホーム」で開催しながら「ホーム」のチームは試合を行わず……観客も数えるほど。土・日に続き、月曜日も休みを取り、「ナイター」での試合に対応しなければならない開催地、審判員・記録員の皆さんの「負担」を考えると、「本当にこれでいいのだろうか……」と考えてしまう部分もある。
もちろん「Wow!パスポート」のように、グラウンドレベルでの観戦が評判を呼び、一般的には「高額」なチケットであっても大好評、大評判で売れ行き上々!といった企画もあり、ソフトボールの「新しい観方」「新しい楽しみ方」を提供していこうとする、「新たな企画」「新たな試み」にチャレンジしていくことは大切で重要なことなのだが……。局地的にあまりにも開催が集中する「ホーム」開催のあり方を含め、「マンデーソフトボール」についても検討の余地があると感じる。
斬新な発想、追い求めるべき理想像……新たな企画・新たな試みを否定するものではない。ただ……その一方で「現実」と向き合い、それを支える人たちの「声」にも耳を傾けるべき「時」が来ているのではないだろうか。