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「ニトリ JD.LEAGUE 2022」第15節(最終節)をふり返って
レギュラーシーズン全日程を終了! 戦いの舞台はポストシーズン(プレーオフ、ダイヤモンドシリーズ)へ!!

「東地区」2位で「プレーオフ」進出を決めた日立 サンディーバ
(※画像クリックで拡大表示されます)

最終戦の「直接対決」に勝利し、「西地区」2位を決めた豊田自動織機 シャイニングベガ

「東地区」3位はデンソー ブライトペガサス

「西地区」3位となったSGホールディングス ギャラクシースターズ

「東地区」4位のホンダ リヴェルタは「ワイルドカード」でプレーオフ進出!

「刈谷ラウンド」を支えてくれた審判員、記録員、大会役員の皆さん

「豊橋ラウンド」を支えた公式記録員の皆さん

「豊橋ラウンド」を支えた審判員の皆さん

「横浜ラウンド」には大勢の観客の皆さんが詰めかけ、大会を盛り上げてくれた

「大垣ラウンド」は大垣ミナモの「ホーム」とあって、たくさんの応援団が駆けつけた

レギュラーシーズン全日程を終了した「ニトリ JD.LEAGUE 2022」。今シーズンの多くの「収穫」と「課題」を洗い出し、「明日」へとつなげて

 去る10月22日(土)~24日(月)の3日間、「ニトリ JD.LEAGUE 2022」は最終節となる「第15節」を開催。レギュラーシーズン全日程を終了し、戦いの舞台はポストシーズン(プレーオフ、ダイヤモンドシリーズ)へと移されることになった。

 「第15節」も「東地区」は神奈川県横浜市・サーティーフォー保土ケ谷球場、岐阜県大垣市・大垣市北公園野球場の2会場、「西地区」が愛知県豊橋市・豊橋市民球場、愛知県刈谷市・刈谷球場の2会場で熱戦が展開された。

 「東地区」神奈川県横浜市・サーティーフォー保土ケ谷球場での「横浜ラウンド」では、すでに「プレーオフ」進出を決めている日立 サンディーバが「ホーム」で連勝。初戦のNECプラットフォームズ レッドファルコンズ戦に坂本結愛の「東地区」ホームランダービートップに立つ、「先頭打者本塁打」(今シーズン第11号ホームラン)等で2-1と競り勝ち、太陽誘電 ソルフィーユ戦はハンナ・フリッペンの「2試合連発」となるスリーランホームラン等でリードを奪い、5人の投手をつぎ込む投手リレーで6-1と快勝。通算成績21勝8敗とし、「東地区」2位での「プレーオフ」進出を決めた。
 同じく、すでに「プレーオフ」進出を決めているデンソー ブライトペガサスは初戦の太陽誘電 ソルフィーユ戦に「エース」カーリー・フーバーが好投したものの、打線の援護がなく、6回裏に決勝点を奪われ、0-1の完封負け。最終戦となったNECプラットフォームズ レッドファルコンズ戦は、その「鬱憤」を晴らすかのように釼持祐衣の本塁打等で大量9点を奪い、「エース」カーリー・フーバーが相手打線をわずか1安打に抑え込み、二桁10三振を奪う快投で9-0の完封勝利。通算成績20勝9敗の3位で「プレーオフ」に駒を進めることになった。
 太陽誘電 ソルフィーユは「サマーブレイク」明けの第12節~第14節にかけての6連敗が響き、今節初戦に勝利し、その連敗こそ止めたものの、今節1勝1敗で通算成績13勝16敗。5位に終わり、「プレーオフ」進出にあと一歩届かず……。
 NECプラットフォームズ レッドファルコンズは今節連敗。通算成績10勝19敗で3チームが「同率」に並んだが、リーグ規程により「同率」で並ぶ3チームの「直接対決」の勝敗で順位を決定(大垣ミナモが4勝2敗で6位、NECプラットフォームズ レッドファルコンズが3勝3敗で7位、戸田中央 メディックス埼玉が2勝4敗で最下位)。7位でシーズンを終了した。

 同「東地区」岐阜県大垣市・大垣市北公園野球場での「大垣ラウンド」では、すでに「東地区」優勝を決めており、「ダイヤモンドシリーズ」セミファイナル進出が決まっているビックカメラ高崎 ビークイーンが快調に連勝。初戦のホンダ リヴェルタ戦に、藤田倭の「東地区」トップとなる33打点目を叩き出す活躍等で10-3と大勝。最終戦の戸田中央 メディックス埼玉戦では山内早織の2打席連続本塁打を含む9安打8得点と打ちまくり、8-3と圧勝。通算成績24勝5敗まで星を伸ばし、レギュラーシーズンを締めくくった。
 「ワイルドカード」での「プレーオフ」進出が決まっているホンダ リヴェルタは、「首位」ビックカメラ高崎 ビークイーンとの一戦は、自慢の「現役・アメリカ代表コンビ」「外国人投手左右の二枚看板」ジェイリン・フォード、アリー・カーダを「温存」したこともあり、3-10で大敗。最終戦の大垣ミナモ戦は「勝利の方程式」、アリー・カーダ、ジェイリン・フォードをフル回転させる投手リレーで5-1と快勝し、通算成績16勝13敗の4位で「プレーオフ」進出、「西地区」3位のチームと対戦し、「下剋上」を狙うことになる。

 「西地区」愛知県豊橋市・豊橋市民球場での「豊橋ラウンド」では、こちらもすでに「西地区」優勝を決めているトヨタ レッドテリアーズが「貫禄」の連勝。2009年に来日し、トヨタ レッドテリアーズの「黄金時代」を築き、旧・日本リーグ時代に6回の優勝をもたらす等、MVP4回、最優秀防御率賞7回、最多勝利投手賞4回、ベストナイン賞6回の輝かしい成績を残した「優勝請負人」「絶対的エース」として君臨し、今シーズン限りでの「退団」を発表しているモニカ・アボットが、今節初戦、「サマーブレイク」明け、無傷の7連勝と「絶好調」のシオノギ レインボーストークス兵庫戦に先発。「絶好調」の相手打線を寄せつけず、5回1/3を投げ、被安打2・奪三振12の力投。最後は「次世代のエース」後藤希友にバトンを渡し、後藤希友も1回2/3を無失点で締めくくり、2-0の完封。「マンデーソフトボール」となった最終戦、伊予銀行 ヴェールズ戦は初回に石川恭子の適時二塁打、長谷部陽香の犠牲フライで2点を先制し、後藤希友、モニカ・アボットとつなぐ投手リレーで2-1と逃げ切り、通算成績24勝5敗で「ダイヤモンドシリーズ」セミファイナルへと駒を進めた。
 「サマーブレイク」明け、無敗の快進撃を見せていたシオノギ レインボーストークス兵庫は、連勝を「7」まで伸ばし、最終戦で「西地区」王者のトヨタ レッドテリアーズに挑んだものの、0-2の完封負け。通算成績14勝15敗の4位でシーズンを終えた。
 伊予銀行 ヴェールズは初戦の東海理化 チェリーブロッサムズ戦では打線が爆発! 14-1と大勝したが、最終戦のトヨタ レッドテリアーズ戦は1-2で惜敗。11勝18敗で5位に終わった。
 東海理化 チェリーブロッサムズは今節連敗。通算成績6勝23敗に終わり、「西地区」最下位に甘んじた。

 同「西地区」愛知県刈谷市・刈谷球場での「刈谷ラウンド」では、開催前日の10月21日(金)、第12節「宮崎ラウンド」で雨天順延となっていた2試合が振替試合として実施され、実質的には3日間の開催となった。
 すでに「プレーオフ」進出を決めている「ホーム」の豊田自動織機 シャイニングベガは、雨天順延の振替試合を含む3試合を3連勝。初戦、日本精工 ブレイブベアリーズとの延長タイブレークにもつれ込む「熱戦」を佐藤友香のツーランホームラン等で3-1と振り切り、続くタカギ北九州 ウォーターウェーブ戦は「エース」ダラス・エスコベドの被安打4・奪三振11の好投で2-0の完封勝利。最終戦、「西地区」2位の座を争うSGホールディングス ギャラクシースターズとの「直接対決」を迎え、佐藤友香、大平あい、須藤志歩の3連続長短打等で3点を奪い、「エース」ダラス・エスコベドが1点が失ったものの、被安打4・二桁10三振を奪う力投で最後までリードを守り切り、3-1で快勝。通算成績19勝10敗の2位で「プレーオフ」進出を決めた。
 唯一、旧・日本リーグ「2部」からの参戦組で「プレーオフ」進出を果たし、一時は「西地区」首位を快走する快進撃を見せたSGホールディングス ギャラクシースターズは、雨天順延・振替試合となったタカギ北九州 ウォーターウェーブ戦に先手を取りながら、本塁打2本を浴び、1-2の逆転負け。続く日本精工 ブレイブベアリーズ戦は12安打7得点の猛攻。7-2で快勝し、豊田自動織機 シャイニングベガとの「2位」の座をかけた「直接対決」に臨んだが……1-3で敗れ、3位となり、「プレーオフ」での「東地区」4位で「ワイルドカード」を獲得したホンダ リヴェルタとの対戦が決定した。
 タカギ北九州 ウォーターウェーブは雨天順延・振替試合でSGホールディングス ギャラクシースターズ戦に1点を先制されながら「キャプテン」乙津向茄秋の本塁打で追いつき、「西地区」ホームランダービー、打点王争いでトップに立つ樋口菜美の「幸運」なアシストホームラン(レフトが打球に追いついたかに見えたが……この打球をはじいてしまい、打球はそのままフェンスを越え、ホームランとなった)で2-1と辛勝。続く豊田自動織機 シャイニングベガ戦は0-2の完封負けを喫したが、最終戦の日本精工 ブレイブベアリーズ戦は延長タイブレークの末、1-0のサヨナラ勝ち。通算成績8勝21敗とし、日本精工 ブレイブベアリーズと「同率」に並び、リーグ規程により「直接対決」の勝敗で2勝1敗と勝ち越していたタカギ北九州 ウォーターウェーブの6位が確定。雨天順延・振替試合を含め3連敗の日本精工 ブレイブベアリーズは通算成績8勝21敗の「同率」ながらリーグ規程で7位となり、すべての順位が確定し、レギュラーシーズン全日程を終了した。
※第15節/最終節終了時点の戦績表はこちら

 レギュラーシーズン全日程を終了し、「東地区」「西地区」両地区の順位も確定。11月5日(土)・6日(日)の両日、愛知県岡崎市・岡崎レッドダイヤモンドスタジアムでの「プレーオフ」の対戦カード、試合スケジュールも決定した。

 大会初日(11月5日/土)は、「ワイルドカード」(「東地区」「西地区」4位のチームで「勝率」の高いチーム)で、この「プレーオフ」出場権を獲得した「東地区」4位・ホンダ リヴェルタが「西地区」3位・SGホールディングス ギャラクシースターズに挑み、翌2日目(11月6日/日)は第1試合で「東地区」2位・日立 サンディーバと同3位・デンソー ブライトペガサスが対戦。この対戦の勝者が11月12日(土)・13日(日)の両日、千葉県千葉市・ZOZOマリンスタジアムで開催される「ダイヤモンドシリーズ」へと駒を進め、セミファイナルで待ち受ける「東地区」優勝・ビックカメラ高崎 ビークイーンへの「挑戦権」を獲得することになる。
 第2試合は「西地区」2位・豊田自動織機 シャイニングベガと、前日に行われた「西地区」3位・SGホールディングス ギャラクシースターズ対「東地区」4位・ホンダ リヴェルタの試合の勝者が対戦し、この試合に勝ったチームが「ダイヤモンドシリーズ」に進出。セミファイナルで「西地区」優勝・トヨタ レッドテリアーズと「決勝進出」をかけ、対戦することになる。

 「ニトリ JD.LEAGUE 2022」は3月末に華々しく開幕を迎え、まだシーズンの「クライマックス」となる「プレーオフ」「ダイヤモンドシリーズ」を残してはいるが、今回の第15節でレギュラーシーズンの「最終節」を迎えた。
 この「第15節」は、最終節とはいえ、「プレーオフ」「ダイヤモンドシリーズ」の出場チームが前節(第14節)までに決まってしまっていたこともあり、両地区の「2位」「3位」のチームが、「プレーオフ」での戦いを見据え、互いの出方をうかがいながら手の内をすべて晒すようなことはせず、水面下で「駆け引き」を行いながらの戦いとなった印象が強い。
 「プレーオフ」「ダイヤモンドシリーズ」がまさに今シーズンの「総決算」、持てる力の「すべて」を出し尽くしての「総力戦」「死闘」となることは間違いないだろう。

 この「第15節」でも愛知県は「西地区」2会場を刈谷市と豊橋市で「同時開催」。今シーズンの全15節節中8節を開催。そのうち4節が「2会場同時開催」とまさにフル回転・フル稼働の状態であり、さらにこの後、「プレーオフ」も愛知県岡崎市での開催が控えている。愛知県を「ホーム」とするチームが4チームもあるとはいえ、8節12会場(「プレーオフ」を加えると年間9回・13会場)での開催という「現実」を考えたとき、その運営に携わり、支えてくださった皆さんのご苦労は大変なものがあったと察するに余りある。
 すでに来シーズンの開催準備も進められているようだが……さすがに「2会場同時開催」は厳しいとの開催地の「声」が届き、「2会場同時開催」はできる限り実施を避ける方向に進んでいると聞くが、今度はほぼ毎週、JD.LEAGUEを開催しなければならないスケジュールになりそうなのだとか……。まだ最終決定ではないようだが、その「予定通り」進むのであれば、それはそれでまた違った形で開催地にJD.LEAGUE開催の大きな負担がのしかかることになる。
 審判員、記録員の皆さんはそれで生計を立てている「プロ」ではなく、大会運営を支えてくださっている役員、スタッフの皆さんもそれは同様である。それぞれに「仕事」があり、「家庭」や「職場」の理解と応援があって初めて成り立っているのである。もちろんチーム側は「ホーム」開催のメリットをより享受できる方向で開催を希望するだろうし、集客・興行的な側面を考えれば、「ホーム」での開催をより多くしたい事情もわかる。ただ……幸いにもこのJD.LEAGUEに所属しているチームの多くが「世界的な企業」をバックボーンに持つチームであることを考えれば、全国各地にある事業所等の所在地を「セカンドホーム」的にとらえ、もう少し試合の開催を、開催地を、分散させていくようなことを考えてもいいのではないだろうか。ソフトボールの全国的な広がり、普及・発展という見地から考えても、今シーズンの開催の在り方をしっかりと総括し、課題解決に向けた取り組みを進めていくことも必要な気がする。

 「ソフトボールで社会に笑顔を」という、このJD.LEAGUEが掲げる「ミッション」を実現していくために……新たなソフトボールファンを獲得していくことは、もちろん大切なことであり、取り組んでいかなくてはならない大きな課題であることは間違いないが、今、すでに「ソフトボールを愛してくれている人」「ソフトボールに携わり、支えてくれている人」を大切にすることができなくて、「新たなソフトボールファン」を獲得できるとは思えない。誰かの「笑顔」のために、誰かが裏で泣いていたのでは意味がない。ソフトボールを愛するすべての人が「笑顔」になれること。そのために何をすべきか、最初のシーズンが終わろうとしている今、もう一度、真っ正面から向き合い、考えてみてもいいのではないだろうか。
 もちろん、楽しいときばかりではないかもしれない。笑顔でばかりはいられないかもしれない。歯を食いしばって耐え忍び、苦しい状況で頑張り、必死になって汗を流し泥にまみれる毎日が続くかもしれない、そんな状況であっても……「好きなソフトボールのためなら」と思えること、いつか「笑顔」になれると「信じられること」、それこそが大切であり、重要なことである。JD.LEAGUEを成功させることが「ソフトボールの未来」につながる。そう信じ、もう一度、皆で考え、知恵を絞り、アイディアを出し合い、「より良い道」を見つけ出し、ともに手を携え、歩みを進めていく必要がある。

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